放課後。
私を敵視する女子生徒達を置いて、寮に戻った。
そんな私に一人の人物が声を掛けてきた。
???「時花茅だな?」
ボーデヴィッヒさんだった。
茅「何の用ですか?」
ラウラ「お前にとってISとは何だ?」
私は迷わずに答えた。
茅「殺人兵器」
ISは兵器である。
皆が聞けば笑うだろうが、私は断言する。
そして、ISは女尊男卑を生み出した存在。
その影響で多くの人が犠牲になった。
だから、私にとってISとは殺人兵器である。
ラウラ「やはり、お前は他の奴とは違う様だな」
茅「用はそれだけですか?私は忙しいので手短に頼みます」
ラウラ「学年別タッグトーナメントで私と組まないか?」
学年別タッグトーナメント。
生徒同士がペアを組んでISで戦う二対二の競技である。
茅「何故、私と組みたいのですか?」
ラウラ「お前の噂は聞いている。『反織斑』と呼ばれてるそうだな。実力は知らんが、気構えが他の奴とはまったく違う。だから誘ったのだ」
彼女も私に対して誤解していると思ったが、これは利用出来ると感じた。
茅「アナタの目的は何ですか?『優勝者は男性操縦者と付き合える』と言う噂で、織斑君かデュノア君を狙っているのですか?」
ラウラ「馬鹿を言え。あんな噂や優勝に興味はない。織斑一夏を倒し、私の力を教官に認めさせるのが目的だ」
私には願ったり叶ったりの条件だった。
私は、先日のトラブルでオルコットさんと凰さんが出場出来なくなっている事を知っており、残る懸念はデュノアさんとボーデヴィッヒさんだけだった。
そのボーデヴィッヒさんを味方に付ければ、優勝する事も不可能ではないと思った。
茅「良いですよ。ただし条件があります。やるからには優勝を目指す事です」
ラウラ「変な奴だな。何故、優勝を狙う?一番興味がないと思っていたが」
茅「私にも譲れない意地があるんですよ」
私達が優勝すれば、あの噂は実現せず、織斑君に余計な負担を掛けさせない。
織斑君の意思を無視したこんな大会、誰にも優勝を譲らない。
「私はそんな世界認めない」
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『時花茅とラウラ・ボーデヴィッヒがタッグを組んだ』
この噂は瞬く間に広がった。
一部では、『反織斑』が手を組んだとも呼ばれていた。
私は放課後、ボーデヴィッヒさんとISの連携練習を行い、空いた時間で私が集めた生徒の戦闘データを二人で読み解き、学年別タッグトーナメントに備えていた。
私達が手を組んだ際、互いに一つの条件を出し合った。
私は「優勝するまで手を抜かない事」
ボーデヴィッヒさんは「織斑君と戦う際、彼をボーデヴィッヒさんに任せて手を出さない事」
私は、ボーデヴィッヒさんが織斑君を恨むのは筋違いだと思ってはいるが、彼女の信念には高い評価を持っている。
だからこそ、互いの信念が生きる様にこの条件を了承した。
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学年別タッグトーナメント開催日。
一回戦。
織斑一夏/シャルル・デュノア vs ラウラ・ボーデヴィッヒ/時花茅