茅「適正を失った...!?そんな事あるんですか...!?」
千冬「私が知る限りでは初めての事態だ。何か心当たりはないか?」
私には思い当たる事が一つだけあった。
合宿最後の篠ノ之束の話をした。
千冬「...一つ聞きたい。お前がISで頭痛を起こしたのは、クラス代表決定戦と学年別タッグトーナメントの二回だけか?」
茅「はい...。私はそんな持病もありません...」
千冬「恐らくだが、全て篠ノ之束の仕業だ。あいつは私、織斑一夏、篠ノ之箒に対しては甘いが、それ以外の人間はどうでも良いと思っている。お前の存在が邪魔になり、こんな手段に出たと仮定すれば全て納得いく」
私はISは嫌いだが、オルコットさん、凰さん、ボーデヴィッヒさんが私のために戦ってくれた時間と経験を無にした事に怒りを感じた。
千冬「これから、緊急職員会議を開く。これは私の責任だ...。私があのバカをもう少し注意深く見ていればこんな事には...!!」
私はこれからの自分の処遇を考えながら、織斑先生と職員室に向かった。
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職員会議の意見は、完全に二手に分かれた。
『ISが使えなくなった生徒を置く意味はない』『他の生徒にまで被害が飛ぶ恐れがある』と私を自主退学させようとする意見。
『今回の一件は、時花茅本人に罪はない』『時花茅は今まで一組の副委員長として立派に働き、必要不可欠な存在である』と私の在学を許す意見。
結局、職員会議では結論が出ず、私の判断によって全てが決まる事になった。
私の答えは一つしかなかった。
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千冬「HRを始める前に重要な話がある」
クラスは何事かと思い、織斑先生を見た。
千冬「このクラスの副委員長、時花茅はもうISを動かす事は出来ない。しかし、彼女に非はない。全て私の責任で起こった事態だ」
皆、私の方を見る。
私のIS適正が失われたのは、いつかバレる事になる。
この事態を即収拾させるため、織斑先生は皆にその事を発表した。
千冬「この一件は前例がなかったため、職員会議でも『自主退学させる』か『在学を許す』かは結論が出せなかった。最終的に彼女の希望で在学を許す事となったが、この件で彼女を責め立てるのは私が許さん。以上だ」
この事件はわずかな時間でIS学園に広まった。
私は、同学年だけではなく全生徒から異端の目で見られる様になった。
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千冬「...これで良かったのか?お前は生徒だけではなく、教員にも敵視される。そうなれば、私でも庇いきれん」
茅「お気遣いありがとうございます。でも、これは私が選んだ道。私の身は私が守ります」
私は織斑先生にお礼を言って、いつもの寮の広間に足を運んだ。
例え私の歩む道が茨の道であっても、私は決して篠ノ之束に従わない。
「私はそんな世界認めない」