沈黙を嫌ってか、織斑君は私に話し掛けてきた。
一夏「時花は...いつもこんな沢山の仕事を抱えていたのか?」
茅「そうです。一組の仕事は減っていますが、生徒会の仕事も受けているので、一学期と大して変わっていません」
一組の仕事でもっとも多かったのは、専用機のメンバー達によるトラブル処理だった。
今は更識会長が織斑君の同室者である分、トラブルは減っているがそこまでの事は織斑君に伝えなかった。
一夏「前から聞きたかったんだ。時花はISを動かせなくなって怖くなかったのか?」
茅「...織斑君、アナタは何のためにISを使っていますか?」
一夏「俺は皆を守るためだ。クラスや学園、その他にも...」
織斑君の信念は『皆を守る事』
私は織斑君に恋愛感情は抱いていないが、信念を真っ直ぐに貫き頑張っている彼の姿は好きだった。
茅「私にも織斑君のように信念があります。私が怖いのはその信念を失う事。それ比べたらISが使えなくなる事なんて大した事ありませんよ」
私はそう答えた。
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夕食の時間。
一夏「...本当に先に行って良いのか?」
茅「織斑君の仕事はもうありません。ご自由にどうぞ」
織斑君が部屋を出ると、待ち伏せしていた専用機のメンバー達に連れて行かれた。
私は織斑君の姿が見えなくなるのを確認すると、作業を止めて織斑先生のもとへ向かった。
茅「織斑先生、山田先生、失礼します」
千冬「時花か。丁度良い、例の件の原因が分かったので伝えようと思う」
真耶「搬入予定の試験装備の中に量子変化をより効率的に行うためのオプションがありました。それが暴走して、白式に影響を与えたと思います。幸い、影響は一時的だった様です」
千冬「...だそうだ。余計な手間を掛けさせて悪かったな」
茅「いえ。ところで、その試験装備のデータを貰う事は出来ますか?」
千冬「そう言うと思ってすでに用意してある」
私は山田先生からそれらをまとめた資料を受け取った。
織斑先生と山田先生は、襲撃犯の特定を調べていたが、今の私にはもう関係ない話だった。
私はそのデータを手にして退室した。
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全学年合同タッグマッチの開催決定が決まった。
真耶「この度、各専用機持ちのレベルアップを計るために全学年合同のタッグマッチを行う事になりました」
千冬「各国でISの強奪が相次いでいる。そこで専用機持ちは選り練度を上げる必要がある。以上!」
専用機のメンバー達は織斑君をいかにタッグパートナーにするかを躍起になっていたが、私は事件の予感を感じていた。