茅「織斑君、これを渡します」
一夏「何だこれ?」
茅「凰鈴音さんの戦闘データです」
一夏「ど、どうやってこんな物!?」
茅「これは昨日、私が彼女と戦った時のデータです」
クラス一同が騒ぎ出した。
セシリア「戦ったですって!?茅さん、それは本当ですの!?」
茅「えぇ、オルコットさん。残念ながら私は負けてしまいましたが、その時取れたデータを資料化した物です」
箒「お前!なぜ、二組に肩入れしている!!」
茅「凰さんの戦闘データを取るためです。クラス対抗戦まで、毎日お渡しますので参考にして下さい」
そう言って、私は席に戻った。
クラスの女子達はヒソヒソと話し合っている。
「時花さん、二組に肩入れしてるんだって」
「副委員長になったのも織斑君の情報流すためだよ」
「渡したデータも嘘っぱちに決まってるわ」
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放課後。
鈴音「来たわね!昨日は何か良いデータでも取れたかしら?」
茅「それは秘密です。今日は昨日と同じ様にいきません」
鈴音「...アンタ、自分の噂知ってる?一組を負けさせるために二組に加担してる裏切者って言われてるのよ」
茅「知ってますよ、私にとっては今更です。時間が惜しいので早く始めましょう」
鈴音「本当に変わってるわね...。いいわ、掛かって来なさい!!」
私は今日も全敗した。
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連日、私は凰さんの戦闘データを解析して織斑君に渡している。
織斑君が私を信じてその資料を読み解いているか、クラスの進言ですぐに廃棄されてるかは私は知らない。
しかし、私にとって重要なのは織斑君の勝率を少しでも上げるために凰さんと戦い続ける事であり、余計な事を考えてる暇はなかった。
私は一度も勝てないが、少しずつ凰さんの癖や専用機の能力を覚え、訓練機であってもそこそこの善戦はできる様になっていた。
クラス対抗戦の二日前。
この日が最後の日だった。
鈴音「訓練機とはいえ、ここまで楽しませてくれるなんて。私も充分満足したわ」
茅「それは...どうも...」
私は焦っていた。
凰さんと善戦できるとはいえ、凰さんは未だ私に切り札を見せていない。
この日までにそれを知りたかったが、私では凰さんに切り札を使わせるまでの実力には届かなかった。
鈴音「私も負い目がない訳じゃない...。だから最後に、私の切り札『龍咆』を見せて上げる!」
私は、その言葉に身構えた。
一瞬、何が起こったかは分からなかった。
気が付けば、衝撃と同時に私は吹き飛ばされた。
「試合終了!勝者、凰鈴音!」
鈴音「クラス対抗戦、楽しみにしてるわ」
倒れた私を置いて、凰さんは戻って行った。