「ねぇ?あの噂聞いた?」
学年別タッグトーナメントの開催告知後に一つの噂が流れた。
「今月のトーナメントで勝つと、織斑君と付き合えるんだって!」
普段、噂話を気にしない私だが、この話に関しては怒りを覚えた。
私は、織斑君が誰と付き合おうと興味はない。
しかし、彼の意思を無視するばかりかトーナメントの賞品として扱い、士気を上げようとするのは許せなかった。
千冬「席につけ。HRを始める」
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真耶「今日はなんと、転校生を紹介します」
一人の生徒が教室に入って来た。
???「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さん宜しくお願いします」
「「「お、男?」」」
シャルル「はい、こちらに僕と同じ境遇の方が居ると聞いて本国より転入を...」
クラスが歓声に包まれた。
千冬「騒ぐな。静かにしろ!」
織斑先生の一喝で皆は口を閉じた。
千冬「今日は二組と合同でIS実習を行う。各人は着替えて第二グラウンドに集合。それと織斑。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子同士だ。解散!」
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二組との合同実習。
山田先生が訓練機を身に着けて登場した。
織斑先生は、オルコットさん・凰さん vs 山田先生 の二対一を行うと言った。
セシリア「あの...二対一で?」
鈴音「いや、流石にそれは...」
千冬「安心しろ。今のお前達ならすぐ負ける」
オルコットさんと凰さんはその言葉にムッとした。
私もそれは言い過ぎだと感じた。
オルコットさんと凰さんは私も戦った事があるが、一度も勝った事がない。
二対一だけではなく『専用機二体』対『訓練機一体』だ。
普段の山田先生を見ているがドジで気が弱く、入学試験で自滅したと聞いていた。
私は山田先生のIS技術から大した事は得られないだろうと思っていた。
しかし、その考えはすぐに間違った物だと気付かされた。
私は、その試合に魅了された。
私が一度も勝てなかった彼女達を無傷で倒したのだから。
千冬「教員の実力は理解できただろう。以後は敬意を持って接する様に」
私はその言葉で我に返り、無意識に垂れていた涙を急いで拭いた。
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その日の夜。
一夏「はぁ~、男同士ってのは良いもんだな...」
シャルル「一夏はいつも放課後にISの特訓してるって聞いたけどそうなの?」
一夏「俺は他の皆から遅れてるからな」
シャルル「僕も加わって良いかな?専用機もあるから役に立てると思うんだ」
一夏「あぁ!ぜひ、頼む!」
シャルル「任せて!...でも一夏は凄いね、クラス委員長までやってるんだから。よく頑張ってると思うよ」
一夏「いや、クラス委員長の仕事は、俺はあまりやってないんだ。副委員長が居て、そのおかげで少し余裕があるんだ」
シャルル「副委員長?」
一夏「今日の合同実習でシャルルのグループに居た時花茅って子だよ」
僕は、一夏の聞いた彼女の特徴から一人の女子生徒を思い出した。