やはり俺が“とある本丸鎮守府”の審神者兼提督で戦車道までやるとか多忙過ぎるだろう   作:BREAKERZ

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注意:これからはキャラが多いので、セリフの前に名前を入れていきます。


比企谷八幡の連絡先が増えた

みほ「えっ、加藤くんと山本くんが小学生の子達と追いかけっこ?」

 

八幡「あぁ、アイツらが通っている“剣道道場”って小学生から大学生、果ては成人している人達までいるからな。雪合戦していたガキんちょ達の雪玉が当たっちまって追いかけっこ始めやがったんだ(あの時は吹雪達や暁達もいたからマジで大変だったな・・・)」

 

みほ「それで、どうなったの?」

 

八幡「その追いかけっこしてみんなに迷惑掛けちまってな、全員揃ってお説教受けたんだ」

 

みほ「それはちょっと加藤くんと山本くんが災難だけど、何だか賑やかで楽しい話だね」

 

西住が泣き止み、場の空気を変えようと今年の冬休みに起きたちょっとした本丸鎮守府でのドタバタを話す。以外と西住の食いつきと反応は良かった。勿論本丸鎮守府の事は伏せ、“清光と安定が通っている剣道道場”と言うことにしている。

 

みほ「でも比企谷くん、何でそんなに加藤くん達が通っている道場に詳しいの?」

 

八幡「あぁ・・・その剣道道場、俺の実家の向かいにあってな、“ご近所付き合い”みたいなモンで清光達とも関わっていたんだよ」

 

ある程度の語弊はあるが嘘は言ってない。本当だよ、八幡ウソつかない。

 

みほ「そうなんだ「みほーーーーっ!!」沙織さん?」

 

西住が立ち上がり辺りを見ると、西住を探していた武部と五十鈴、それに西住を見ていたユルフワヘアがやって来た。

 

ユルフワ「西住殿! 大丈夫ですか!?」

 

沙織「もう、いつの間にかはぐれちゃってて慌てたよ・・・」

 

華「でも無事で何よりでした」

 

みほ「うん、心配掛けてゴメンね」

 

本当に心配していたようだなて言うかユルフワ、西住の事を西住殿って、何処の武士だ?

 

沙織「ん? あっ! 生徒会の犬比企谷八幡!!」

 

げっ、コッソリ立ち上がったら武部に見つかっちまった。誰にも気付かれない“八幡ステルス”が通用しないとは・・・!

 

沙織「何でアンタがここにいるのよ!」

 

華「みほさんに何かしたのですか?」

 

うわ~ぉ、予想通り武部と五十鈴は警戒心剥き出し。ユルフワは突然の武部と五十鈴の態度にオロオロしておる。

 

みほ「待って沙織さん、華さん。比企谷くんも加藤くんと山本くんとはぐれて偶然ここに来たんだよ」

 

沙織「だったら携帯で連絡すれば良いじゃん!」

 

みほ「それが加藤達、電話が通じなくね「あぁ西住、おそらくそれは少し違っている」えっ?」

 

俺は首を傾げる西住を一旦無視して目の前の木々を見る。

 

八幡「清! 安! 分かってンだよ! いい加減出てこい!!」

 

すると、目の前の木々から見知りまくった二人、イヤ二振りが現れた。

 

安定「あっれ~八さん、こんな所にいたんだ~?」

 

清光「突然居なくなっちゃったから心配したんだよ~!」

 

思いっきりの棒読みのセリフを吐く二振りに、俺は首に腕を回して締め上げる。

 

八幡「何が“居なくなっちゃたから”だ! テメェらわざと俺をここに誘導しやがったな!」

 

清&安「「イタイ、イタイ♪」」

 

沙織「どういう事みほ?」

 

華「比企谷さんに、何もされなかったのですか?」

 

みほ「ううん、むしろその逆だよ。比企谷くんのお陰で、ちょっと心に有った重いものが軽くなった気持ちになったんだ」

 

ユルフワ「えっ? 西住殿、何か心に病でも患っていたのですか?」

 

みほ「うん、ちょっとね」

 

八幡「西住・・・」

 

みほ「あっ!比企谷くん」

 

清光と安定をまるで猫の首根っこを掴むように持ち上げる。

 

八幡「すまねぇな。このアホたれコンビ、わざと携帯の電源をOFFにしてやがった」

 

みほ「えっ? そうだったの?」

 

八幡「オイ清光、安定。何でこんな真似したんだ?(ボソボソ)正直に言わないと、長谷部にこの事を伝えて『お叱りの刑 三時間コース』をしてもらうぞ・・・!」

 

安定「イヤ~森を散策してたら西住さんがこの戦車に近づいているのが見えたから」

 

清光「八さんと二人っきりさせて、少しでも二人の間にある“溝”を埋めようかなぁと思ったんだよね」

 

八幡「何?」

 

安定「だってさ、折角同じ戦車道をやるって言うのに、西住さん達とずっと険悪な雰囲気出てたら楽しくないよ」

 

清光「まぁ八さんも西住ちゃんも、こんな機会なければ腹割って話そうなんて絶対起きそうにないと思ってね」

 

コイツら、いらん気を回しやがって、わざわざ“索敵”まで使って西住を探したんだな・・・!

 

みほ「そうだね」

 

沙織「えっ? みほ??」

 

みほ「あの比企谷くん・・・」

 

八幡「あん?」

 

みほ「その、ね。加藤くんや山本くんが言い分も正しいと思うんだ。折角同じ戦車道をやるのにギスギスした雰囲気をしていたらダメだと思うから・・・(スッ)これから、よろしくお願いします!」

 

えっ? 西住さん? なにその手? えっ? もしかして俺と握手したいの? むかし「比企谷に触ったら変な病気が伝染されちゃう~!」ってクラスの女子達に拒絶された俺と握手したいのかよ?

 

安定「(ボソボソ)なにしてンの八さん!」

 

清光「(ボソボソ)女の子を待たせるもんじゃないよ!」

 

八幡「えっ? あぁ、わかった」

 

スッ

 

清&安「「ギャフン!」」

 

突然の首根っこを掴んでいた手を離されて地面に倒れる清光と安定に構うこと無く、俺は西住と握手した。

 

八幡「あぁ、その・・・西住、俺の方のこそ、その・・・なんだ、ヨロシクな・・・」

 

みほ「うん!」

 

何だ、西住ってこんな風に笑えんだな・・・結構可愛いとは思ってないぞ、“電達”や“今剣達”だって笑うと可愛いんだからな、西住だけが可愛い訳ではないからな!

 

沙織「ムウーーーーーーーーーーーー!!」

 

オイ、何か武部がむくれているぞ?

 

沙織「比企谷に清くんに安くん! 携帯貸して! 番号交換するから!!」

 

八&清&安「「「えっ?」」」

 

ちょいと武部さん、それってプライバシーの侵害ですよ?

 

沙織「みほがもう気にしてないのに、私が比企谷達を嫌ってたらなんか馬鹿みたいじゃん! それにまた同じ事が起きてもこれで連絡取れるでしょ!」

 

華「そうですね、私も比企谷さん達とは仲良くしたいと思いますし」

 

ユルフワ「ああの、でしたら私とも・・・!」

 

武部だけでなく、五十鈴とユルフワまで・・・ってその前に。

 

八幡「まぁ番号交換ならお前らが良いなら構わんが・・・ところでユルフワさん、アンタ誰?」

 

ユルフワ「あぁこれは失礼しました! 私“秋山優花里”です! よろしくお願いします!」

 

秋山優花里ね、なんか雰囲気的に“夕立”に似てるっぽいな。

 

 

ー本丸鎮守府・畑ー

 

その頃、本丸鎮守府で内番の畑仕事に勤しむ刀剣男士と艦娘がいた。

 

夕立「ヘックチっぽい!」

 

鯰尾「夕立ちゃん、大丈夫? て言うかクシャミにも“っぽい”って付けるんだね?」

 

時雨「大丈夫かい夕立?」

 

夕立「大丈夫だよ“鯰尾”くん、“時雨”!」

 

骨喰「夕立、調子が悪いなら休んでていい。畑仕事は俺と兄弟と“時雨”でやっておく」

 

夕立「大丈夫だよ“バミくん”! 今日はジャガイモがいっぱい取れたから、ジャガイモ料理がいっぱい食べられるっぽいよ!」

 

骨喰「だが・・・」

 

鯰尾「“骨喰”、夕立がやりたいって言ってるなら、やらせてあげよう」

 

時雨「もしも体調が悪そうになったら僕達で支えてあげよう」

 

骨喰「・・・・・・・分かった」

 

 

ー八幡sideー

 

俺と清光と安定の番号を交換した武部と五十鈴と秋山、それと今は携帯を持っていないから後で交換する事になった西住と一緒に『Ⅳ号戦車』の事を生徒会に報告し、運搬を“自動車部”に任せ、他に戦車が無いか捜索を続けた。

 

沙織「へぇ~、清くんと安くんって剣道やってたんだ。どうりで剣道部の助っ人を頼まれる訳だね」

 

清光「“剣道”と言うより“剣術”だね、ウチの道場って実戦形式の道場だから防具を使わないで木刀で手合わせしてるんだよ」

 

華「まぁ、それでは危ないのでは?」

 

安定「防具を纏えば心に甘えが生まれる。実際の戦闘では防具なんて無いからね、ウチの道場は常に実戦を意識した訓練をしてるんだよ」

 

優花里「実戦を意識した戦闘訓練ですか! それは凄いですね!」

 

清光「お陰で生傷が絶えなくて血とか結構流したりしてたんだよね」

 

華「なるほど、これで納得しました。加藤さんや山本さんから“血の匂い”がしていたのは訓練で出来た傷からの匂いだったのですね」

 

俺と西住との会話に聞き耳立てていたから上手く会話を立ててるな。ん?今何か五十鈴から変な単語がでたぞ?

 

八幡「どういう事だ西住?」

 

みほ「えっと、華さんって華道の家元で凄く嗅覚が鋭いんだって」

 

優花里「あのⅣ号戦車も五十鈴殿が“鉄と油の匂い”で探し当てたのです!」

 

マジ? 華道の家元って警察犬ばりに鼻が効くのかよ?

 

清光「匂いって、俺体臭には結構気を使っているのになぁ」

 

安定「八さんと同じ匂袋を持っているかね」

 

清光と安定が制服の懐から、それぞれ桜色と薄紅色の匂袋を取り出す、俺も懐から地味な黒色の匂袋を取り出す。

 

みほ「うわぁハーブの良い香り~♪」

 

優花里「本当ですね~♪」

 

華「匂いを嗅ぐだけで気分がスッキリしますわね~♪」

 

沙織「何処で買ったのこれ?」

 

清光「あぁこのハーブは俺達と同じ道場の門下生が趣味で育てたんだよ」

 

 

ー本丸鎮守府・畑ー

 

そして、ここは骨喰達から少し離れた畑で。

 

長谷部「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪」

 

島風「長谷部っち、またハーブ育ててるの?」

 

長谷部「あぁ島風か、審神者や提督と言った激務や学生として学業に励んでお疲れの主の為に、丹精込めて育てているのだ」

 

島風「薬研くんも手伝っているの?」

 

薬研「大将は日頃から結構疲れているからな。愛宕姐さんも手伝ってくれてるぜ」

 

愛宕「以外と楽しいわよ♪ 大淀さん達も対抗して薄荷を育てるようになったし♪」

 

長谷部「なにぃ! 本当か愛宕!? おのれ、大淀達に負けておれん!」

 

島風「おう、長谷部っちが燃えてる・・・!」

 

愛宕「メラメラね~」

 

薬研「折角育てたハーブまで燃やすなよ・・・」

 

 

ー八幡sideー

 

安定「ちなみに、この匂袋は八さんが作ったんだよ」

 

み&沙&華&優「「「「えぇっ!?」」」」

 

何だよお前ら、その“驚愕の真実”を目の当たりにした!みたいな顔は?

 

みほ「比企谷くんってお裁縫できるの?」

 

八幡「西住、お前って結構割りと言うのな? まぁ裁縫を覚えたのはほんの一年前にな、暇潰しがてら読んだ本に裁縫の事が載っていて、やってみたら以外と面白かったから覚えたんだよ」

 

それで刀剣男子達や艦娘達に“御守り”を作る習慣ができて、お陰で新たに顕現した刀剣男士達や着任した艦娘達に渡すようになったけどな。

 

沙織「それじゃさ、今度私達にも作ってよ!」

 

華「それは良いですね」

 

優花里「比企谷殿! 是非お願いします!」

 

八幡「オイコラお前らな何を勝手に、西住も何か言ってやれ・・・」

 

みほ「あの、私も欲しいかなぁ・・・」

 

八幡「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ブルータスいや西住、お前もか?

 

八幡「ハァ、まぁ気が向いたら作るわ・・・」

 

 

~翌日~

 

倉庫に集まった戦車道チームは、見つかった戦車を見てみる。

 

清光「ボロいね・・・」

 

安定「ボロボロだね・・・」

 

八幡「どれもこれも古いタイプの旧式だな・・・」

 

俺達はボロボロの5両の戦車を見る。

 

河嶋「『89式中戦車甲型』、 『三八t軽戦車』、『M3中戦車リー』、『Ⅲ号突撃砲F型』、それから『Ⅳ号中戦車D型』、 どう振り分けますか?」

 

角谷「見つけたモンが見つけた戦車に乗れば良いんじゃない?」

 

小山「そんな事でいいんですか?!」

 

河嶋「三八tは我々が、お前達<西住達>はⅣ号へ」

 

西住「えっ? あ、はい・・・」

 

河嶋「では、Ⅳ号をAチーム(西住達)、八九式をBチーム(バレー部チーム)、Ⅲ突をCチーム(歴女チーム)、M3をDチーム(1年生チーム)、三八tをEチーム(生徒会)。明日はいよいよ教官がお見えになる、粗相のないよう、綺麗にするのだぞ」

 

角谷「あっそうだ、比企谷ちゃんと加藤ちゃんに山本ちゃん」

 

「「「はい?」」」

 

角谷「これからマネージャーとして戦車道に参加するんだから、みんなとの連絡先を交換しておいてね~♪」

 

八・清・安「「「マジっすか・・・?」」」

 

河嶋「では各員、マネージャー達と番号交換を終えたら各々の戦車の清掃に入れ」

 

 

 

 

ーBチーム<バレー部チーム>ー

 

八幡「と言う訳で、連絡先の交換に来ました」

 

「うん! よろしく頼むぞ! 私はこのバレーボール部のキャプテンで二年生の『磯辺典子』。ポジションはセッターだ!」

 

バレー部チームの中で一番小柄な女子が前に出て元気良く挨拶した。えっ? この子、俺とタメなの?

 

磯辺「ん? お前達、何処かで見たような・・・?」

 

八幡「えっ? 気のせいではないでしょうか?」

 

「キャプテン! この人達この前俊足で学校を飛び出した人達ですよ!」

 

「「「あぁっ!」」」

 

何か千代田と容姿が少し似た女子が俺達を指差して指摘すると、他の連中も頷いた。

 

磯部「そうか、お前達あの時の走り込みしていた奴等か!」

 

八幡「えぇっと・・・・」

 

清光「八さん、多分この前<承久の乱>学校を走って帰って行った時の・・・」

 

あぁあの時か。そういえばバレーボールのユニフォーム着ていた連中が目に入っていたがコイツらだったのね。

 

磯辺「イヤーこうして会えるだなんて奇遇だなぁ、どうだ、お前達も是非バレーボール部に!」

 

「「「イヤ俺達(僕達)男ですから・・・」」」

 

勧誘してくる磯辺を押さえて他の部員の紹介が始まる。バレーボール部やりたいならなんで戦車道を選んだんだよ?

 

「『河西忍』です、1年生です。アタッカーを務めています」

 

「『近藤妙子』、サーブが得意です!同じく1年生です! 気合い入れて頑張ります!」

 

「『佐々木まき絵』です! ブロックが得意です! 1年生ですが、根性はあります!」

 

嫌だからなんでお前ら戦車道を選んだの? にしても河西にしろ近藤にしろ佐々木にしろ、三人とも女子にしては中々の高身長だな。て言うか近藤と佐々木! お前らそのプロポーションで“1年生”だと?! 千歳や千代田に匹敵するぞオイ! 河西は・・・・・・まぁファッションモデルばりのスラッとした凛々しい美しさが有るな。

 

清光「(ボソボソ)何か、“山伏”と仲良くなれそうだねこの子達・・・」

 

安定「(ボソボソ)そうだね・・・」

 

コイツらと“山伏”を会わせたら絶対めんどくさい事になるな。

 

 

ーCチーム(歴女チーム)ー

 

歴女チームに行く前に清光と安定に言っておかなくてならない事が有る。

 

八幡「(ボソボソ)良いか清光に安定。向こうにはどうやら幕末が好きな歴女がいるようだ。くれぐれもボロを出すなよ」

 

清光「大丈夫だよ八さん」

 

安定「僕達だって伊達に一年間も学生生活してないんだから」

 

おいそれフラグじゃねぇだろうな? なんて言いながらも俺達は歴女チームと会った。赤いスカーフ巻いてるのや、軍帽を被ってるの、真田六文銭のハチマキしているのや紋付を羽織っていたりと、やっぱり端から見るとコスプレ集団にしか見えん。

 

「私は『カエサル』!」

 

「我が名は『エルヴィン』だ!」

 

「我こそは『左衛門佐』!」

 

「『おりょう』ぜよ!」

 

はい、いきなり変化球どころか魔球が飛んできました。

 

八幡「イヤ、お前らの本名を教えて欲しいんだが・・・」

 

カエサル「何を言う比企谷! これは我等がソウルメームだ!」

 

八幡「なにそれ?」

 

エルヴィン「ウム、それは我等が魂に刻まれたの名。お前達もそうだろう?」

 

「「「は???」」」

 

左衛門佐「“八幡大明神”に憧れてそのソウルメームを持ったのだな比企谷は。清光や安定など古風な名もそうだろう?」

 

やめて! むかし中二病患っていたときに「“八幡大明神”の化身だ!」って思い込んでいた黒歴史が甦りそう! ん? 付喪神である刀剣男士を顕現させる事が出来る審神者なんだから似たようなモンだろうって? ソレはソレ、これはこれ。

 

八幡「一応言っておくが、俺も清光も安定も本名だぞ」

 

カエサル「なんだとぉ!?」

 

おりょう「なんとうらやましいぜよ・・・!」

 

歴女チームがうらやましそうに見る。まぁウソは言ってない、俺は間違いなく本名だし、清光も安定も偽名なのは姓だけで、名前は偽っていないんだからな。

 

安定「あのさ、おりょうさんって、もしかして坂本龍馬が好きなの?」

 

清光「その紋付、坂本龍馬のだよね?」

 

おりょう「ウムそうぜよ、もしや加藤と山本もか!?」

 

清光「イヤ~俺と安定は“新撰組派”だから・・・」

 

安定「ついでに沖田総司のファンだから・・・」

 

おりょう「フッ、坂本龍馬の宿敵とは、なんと言う運命のイタズラぜよ・・・!」

 

ちょっと目を離してる間にコイツらは・・・。

 

八幡「(ボソボソ)お前ら、何してンだ?」

 

清光「(ボソボソ)ちょっと幕末のファンと思っちゃったらついね・・・」

 

安定「(ボソボソ)おりょうちゃん、僕と清光が沖田総司の愛刀だって知ったらどうなるかな?」

 

清光「(ボソボソ)それに『陸奥守』や『兼さん』に『堀川』、『長曾根さん』を知ったらどうなるンだろう?」

 

八幡「(ボソボソ)そりゃぁ・・・・狂喜乱舞するんじゃねぇか?」

 

戦国時代ファンの左衛門佐が伊達組の光忠達とかに会った時もそうなるかもな。

 

ちなみに『打刀 陸奥守吉行』は坂本龍馬の愛刀、『兼さん』こと『打刀 和泉守兼定』と『脇差 堀川国広』は新撰組副長 土方歳三が差していた刀で、『長曾根虎徹』は新撰組局長 近藤勇の愛刀だ。

 

その後、何とか連絡先の交換を終えた俺達は次に向かった。

 

 

ーDチーム(1年生チーム)ー

 

「加藤先輩、そのマニキュア可愛い!」

 

清光「ありがとっ♪ 良かったら『梓ちゃん』達もやってみる? 俺けっこうマニキュア持ってるから貸しちゃうよ♪」

 

「本当ですか?!」

 

「うわぁ~いっぱいある!」

 

「どれにしよっかな~!」

 

「紗希ちゃんはどれが良い?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

連絡先を聞こうとしたら、いつの間にかこうなってしまった・・・。

 

安定「流石は清光、あっという間に1年生チームと仲良くなったね・・・」

 

八幡「お洒落に興味津々な年頃の女の子達の心を掴むのに、清光は本当に頼りなるな・・・」

 

清光がマニキュアを入れたポシェットから色とりどりのマニキュアを出すと、1年生達は1つ1つ持って自分に合う色を探していた。

 

清光「『梓ちゃん』は赤が似合いそうだね、『あゆみちゃん』は青、『優季ちゃん』は緑、『あやちゃん』は黄色で、『桂利奈ちゃん』はピンク、『紗希ちゃん』は白が似合いそう」

 

「おぉ! まるで戦隊ヒーローみたい!」

 

八幡「あぁ~え~と、盛り上がっているところ悪いンだが・・・マネージャーの比企谷八幡だ。嫌だと思うがこれからの為に連絡先を交換してもらいたい」

 

『は~~い!』

 

1年生チームが元良く挨拶して、それぞれ自己紹介をした後に連絡先を交換して、マニキュアを塗り始めた。

 

このチームのリーダーポジションの『澤梓』。ボーイッシュで黒髪ロングの『山郷あゆみ』。太め眉をした『宇津木優季』。ツインテールにメガネの『大野あや』。一番小柄な『坂口桂利奈』。無口でボーッとしている『丸山紗希』か、藤四郎兄弟とは違った意味で喧しいチームになりそうだ。

 

清光「見て見て八さん、安定! みんな可愛いくなったでしょ?」

 

清光がドヤッと得意げに1年生チームを前に出すと、爪にマニキュアを塗った1年生チームが、爪を見せるようなポージングをしていた。

 

安定「ウン、ミンナトッテモカワイイヨ・・・」

 

八幡「アァ、スゴクカワイイトオモウゾ・・・」

 

1年生チーム『やったぁ!!』

 

俺と安定が心を殺したコメントをすると、1年生チームは大はしゃぎし、清光もウンウンと頷いていた・・・アイツ等の相手は清光に任せた方が善いな・・・。

 

 

ーEチーム(生徒会チーム)ー

 

ついにこの時が来た、イヤ来てしまったか・・・!

 

角谷「アレアレ? 比企谷ちゃ~ん、そんな死地に赴く兵士のような顔してどうしたのかな~?」

 

小山「比企谷くん、気持ちは分からなくもないけど、これも戦車道で必要だと思うから・・・」

 

河嶋「会長の連絡先が得られるのだ。ありがたいと思え」

 

この生徒会の三人である。1年の頃、交通事故に遇ってそれから審神者としての能力に目覚め、本丸の運営やらで2ヶ月遅く学校に入学した俺と、その俺の護衛として編入した清光、そのさらに1ヶ月後に編入した安定を巻き込んでいつも横暴な仕事に付き合わせ、さらに半年前鎮守府提督となったらますますめんどくさい事に巻き込んできたこの生徒会(主に会長)だ。連絡先を教えるだなんてリスクが高い気がしてならない。

 

八幡「(ボソボソ)一応言っておきますけど、これは“プライベート用”としての番号ですから、“仕事”での連絡で使わないでくださいよ・・・!」

 

角谷「(ボソボソ)大丈夫大丈夫♪分かってるよ♪」

 

本当に分かってるのか?と疑問は有るが、角谷会長との連絡先を交換する。清光も安定も半眼で苦笑いを浮かべていた。

 

八幡「小山先輩、無理だとは思いますが、会長のストッパー役。よろしくお願いします・・・」

 

小山「善処してみるね・・・」

 

苦笑いを浮かべる小山先輩と番号を交換する。まぁ俺も3年生のマドンナである小山先輩の番号が分かったから良いけど。

 

八幡「さて、これで終わりかな・・・」

 

河嶋「おい比企谷、私の連絡先はどうした?」

 

八幡「えっ? 河嶋先輩、俺の連絡先知りたいンですか?」

 

俺に苦手意識が有るって聞いたからスルーしてたんだが。

 

河嶋「会長と小山が交換したしな、私とも交換しろ」

 

八幡「はいはい・・・」

 

角谷「(ボソボソ)河嶋のヤツ、比企谷ちゃんと番号交換したいって言えば良いのにな」

 

小山「(ボソボソ)“苦手意識”は有っても、桃ちゃんって比企谷くんの事を嫌っていませんしね」

 

何か聞こえたが無視しよう。あっ、そうだ。

 

八幡「会長、実は頼みが有るんですが・・・」

 

角谷「ん? 何々?」

 

八幡「実は明日、清光と安定の剣道道場の門下生がこっちに来るんですが、戦車を見てみたいと言ってて、見学させてくれませんか?」

 

河嶋「オイ比企谷、部外者を校内に「良いよ~♪」よろしいのですか会長?」

 

角谷「比企谷ちゃん達には普段から無茶振りさせてるからね~、これくらいのサービスはしてあげないと♪」

 

八幡「(ペコッ)ありがとうございます」

 

清&安「「(ペコッ)ありがとうございます!」」

 

何故こんな事になったのか、話は昨夜に遡るーーーーーーーー。

 

 

~昨夜の本丸鎮守府・提督室~

 

学校から帰った俺は鎮守府の『提督室』で、この日の『護衛艦の任務報告』、『遠征の報告書』、『鎮守府の台所事情』についてやらで、仕事をこなしていた。因みに服装は白い軍服に軍帽を被った提督服を着ている。

 

八幡「(コキコキっ)あぁ~やっと終わったか・・・」

 

長門「お疲れ様です、提督」

 

八幡「よし、じゃ次は本丸の方へ行ってくる」

 

陸奥「まだ有るの?」

 

八幡「本丸の方でも俺の判子を必要とする書類が来ててな。大淀、鎮守府の方でも書類が来ていたらまとめておいてくれ・・・」

 

大淀「了解しました、提督」

 

提督室を出て角を曲がると、加賀と出会った。

 

加賀「提督、これから本丸ですか?」

 

八幡「あぁ、明後日には戦車道の教官が来るから、早く終わらせないとな」

 

加賀「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

八幡「ん? どうした加賀?」

 

加賀「イエ、提督。お気をつけて」

 

八幡「おう」

 

何か言いたげな顔をした加賀が気になったが、今は本丸の方へ向かう事にした。

 

 

 

ー本丸鎮守府・風呂場ー

 

長谷部が少し片付けていてくれて直ぐに終わり、俺は夕食を済ませ(なんかジャガイモ料理が多かった気がするが)、すっかり夜遅くなった風呂場で、ゆっくりとお湯に浸かっていた。

 

八幡「ふぅ~、疲れたぁ~。所で山姥切、何でお前らも居るんだ? こんな時間に風呂にいるなんて珍しいな」

 

俺の隣にいるのは、普段は大きめの布で自分を隠している『打刀 山姥切国広』。山姥は切った『打刀 山姥切長義』の“写し”として作られた刀剣で、“写し”である事にコンプレックスを抱いている性格の刀剣男士だ。艦娘達からは“隠れイケメン”として結構人気があるヤツだ。

 

山姥切「実は今日、兄弟達と同田貫と数珠丸やにっかりと、山で修行してきたんだが・・・・」

 

八幡「なに? お前、良く無事だったな・・・」

 

山姥切「あぁ、最初は獣道を走り、崖を素手で登り、滝行では山伏兄弟が滝の上から丸太を投げてきて死ぬかと思った・・・そして極めつけは」

 

八幡「極めつけは?」

 

山姥切「帰りの山中で迷ってしまってようやく戻ってきた所だ・・・」

 

本当に良く無事だったな・・・!

 

山伏「かっかっかっかっかっかっかっかっ! これまた、修行!」

 

同田貫「ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふんっ・・・!」

 

風呂近くの床で腹筋している水色の短髪に刺青が入った筋骨隆々の身体をした大柄の刀剣男士『太刀 山伏国広』、「すべてを笑い飛ばせるほど強くなる!」事を心情にし、日夜鍛練をし、時には山籠りまでしてしまうのが悪い癖で、仏の道にも精通した刀剣男士だ。

そして隣で腕立て伏せをしている黒髪に灰色のメッシュが入り、顔から左頬まで大きな傷が走り、身体には切り傷を幾つもつけた刀剣男士『打刀 同田貫正国』、質実剛健で常に鍛練を欠かさないのだが、女にどうも苦手意識がいるようで艦娘達ともあまり交友を持たないようだ。筋肉マッチョの鍛練模様なんて暑苦しすぎだ、なるべく視界に入れないようにしよう。

 

にっかり「フフフフフ、気持ちがいいね」

 

八幡「にっかり、お前は何を洗っているんだ?」

 

大きな桶に溢れんばかりの泡を立てているにっかりを半眼で見ていると、山姥切と反対側に腰を落としている刀剣男士は『脇差 堀川国広』。普段は相棒の刀剣男士『打刀 和泉守兼定』のフォロー役をしているが、今回の遠征で吉行と蜻蛉切と平野と前田と石切丸、そして隊長の兼定が出ているからお留守番だ。ちなみに山伏と山姥切と堀川は兄弟関係で『国広兄弟』と呼ばれている。

 

堀川「主さんもお疲れのようですね」

 

八幡「まぁな、戦車道の方でもようやく戦車が見つかってな・・・」

 

堀川「戦車道、ですか・・・・」

 

八幡「どうした堀川?」

 

堀川「えぇ、実は他の刀剣男士のみんなも、戦車道に興味を持っちゃったみたいで・・・」

 

八幡「何・・・?」

 

山姥切「この間、主に見せてもらった戦車道の決勝戦を見てから、みんな戦車道の映像を“博多”のパソコンの動画で見てな。自分たちも戦車を間近で見たいと言う者達が増えたんだ・・・」

 

八幡「ふむ・・・」

 

アイツ等もいつも本丸で内番やったり、稽古したり、鎮守府で艦娘達と遊んだりしてるだけじゃ退屈か。そういえば前に乱が、清光と安定だけ俺と学校生活して楽しそうって愚痴っていたな。

 

八幡「分かった。明日一応会長に、お前達を見学者として来られないか頼んでみる」

 

堀川「良いんですか?」

 

八幡「“一応”って言っただろう。明日帰ってきて結果を言うから、それまでみんなには黙っていろよ」

 

堀川「はい」

 

山姥切「承知した」

 

 

 

~現在~

 

八幡「さて、俺らも西住達と戦車を洗うか」

 

清光「俺汚れるの嫌なんだけどな・・・・」

 

安定「ごねても仕方ないよ清光」

 

校庭のトイレで運動着に着替えた俺達は西住達と戦車をピカピカにするために、戦車へと向かった。




さて、次回で西住達戦車道チームが清光&安定以外の刀剣男子と出会うようにしたいです。
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