キャラの紹介は後書きにあります
今回は控えめに進めちゃいました 途中でキャラ変更したりして考えるのがむずかc
191年
悪逆非道を働いていた風が絵里の手によって暗殺されたのと同じ年、香澄と友好を深めていた穂乃果が襄陽の劉表との戦の最中に1人になった所を狙われ射殺された。
軍事を引き継いだのは妹の千歌、持ち前の元気とやる気で瞬く間に兵をまとめあげた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
192年
風の配下だった李確、郭汜は風に重宝されていた絵里に不満を持っており、不意を突いて絵里を強襲。絵里は僅かな手勢と、海未と娘の亜里沙と共に長安を脱出した。これによって絵里を排除した2人は長安と帝を確保、風同様朝廷の政権を良いように扱って好き放題やり始めた。
一方、友希那は日菜に命じられ黒山軍の反乱を鎮圧、本拠地を攻めた際にハロハピ族残党30万人を降伏させ、中から選りすぐりの強者を自分の軍に引き入れ『青州兵』と名付けた。以降、友希那は一気に躍進することとなる。
「紗夜ちゃん!久しぶり!」
「彩!?どうしたの?突然来るからびっくりしたじゃない」
「私が呼んだのよ、彩は弓の名手だから大きな戦力になるわ」
紗夜の妹であり、紗夜共々友希那の親族でもある彩は弓の扱いに長けていて、とても気さくな人柄の女性。この先の友希那軍を支える内の1人となる人物だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
193年
友希那は徐州の陶謙を攻めた。
「父の恨み、ここで今果たすわ!全軍、敵は全て排除しなさい!降伏は一切受けつけないわ!」
陶謙の部下に父を殺されている友希那はその仇討と言わんばかりに大虐殺を繰り広げた。結果は友希那軍の勝利だったが陶謙の元に身を寄せていた香澄、沙綾、有咲の諌めにより陶謙を処刑する迄には至らなかった。しかし直ぐに陶謙は病に伏すことになる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
194年
友希那は再び徐州へと侵攻した。圧倒的な兵力差を伴い、これで徐州は友希那のものになると誰もが思っていた...しかし、またもや邪魔が入った。親友であった張邈が拠点としていた兗州の留守を任せていた軍師の雪歩と謀り、兗州を襲撃したのだ。
その一報を受けた友希那は急いで兗州へと引き返した。
「雪歩!!これはどういうことなの!?説明しなさい!」
「あ〜、友希那さん?ごめんね、私あなたより強い人に付くことにしたんで」
「ごめんで済む話じゃないわ!はやく門を開けなさい!」
「それはできない相談ね、友希那!」
雪歩の背後から姿を見せたのは絵里だった。絵里は長安を追われた後、袁術、日菜らの元を点々としていて日菜と折が合わず、見限って日菜軍を離れたところに張邈に声をかけられた。雪歩も友希那のやり方には不満を持っているところがあったので留守を狙って絵里を迎え入れたのだ。
「絵里...!」
「この兗州は私のものよ!それより、ここにいてもいいのかしら?じきにあなたの大切な部下の紗夜達の守る城も落ちるわよ?」
この時、もう1つの拠点として使っていた城には紗夜とリサが守っていた。そこに海未の率いる軍が攻勢をかけていた。
「全軍!紗夜達を助けに行くわよ!」
「友希那、ここを取り返したいならいつでも相手になるわ」
「うるさい!!あなた達、絶対に許さないから!」
急いで紗夜達の守る城へと向かう背を満足そうに絵里は見送った。
友希那は城が落ちる前に海未軍の背後を急襲、なんとか紗夜達を助け出し城を守ることに成功した。
ーーーーーーそのころ香澄ーーーーーーー
徐州から友希那が引いたことによりなんとか危機を逃れた香澄らは病に伏す陶謙に呼び出されていた。
「えー!?私が徐州を?」
「そうです...私はもう長くない、民に慕われている香澄さんにならこの徐州を任せてもいい...私の代わりに徐州を守ってくれませんか?」
「ちょっと待って待って!私そういうの苦手だし...」
香澄はあわあわと手を振って断る。しかし配下の将たちの強い勧めもあり、結局引き受けることにした。これにより、香澄ははじめて自分の土地を持つことになったのだ。
ーーーーーー戻って友希那ーーーーーーー
紗夜達と合流し、城で体制を立て直した友希那は兗州を奪還すべく自ら兵を率いて絵里達の占拠する城を攻めた。
「絵里!城は返してもらうわよ!」
「やれるものならやってみなさい!」
攻め入る友希那軍に絵里軍は城壁から滝のような火矢を射掛けた。
友希那軍は瞬く間に混乱に陥った。
「うわぁぁぁ!火が...!火がぁぁぁ!!」
「馬鹿...!落ち着きなさい!陣形を崩さないで!」
友希那は叫んで兵たちに指示を出すが聞く耳を持たない。陣形はどんどん崩れていき次々と兵たちは倒れていった。
「このままじゃ...くっ...!全軍!たいき...きゃあぁぁ!!」
友希那の左肩に火矢が刺さり服に引火してしまった。
「友希那さん!?急いで引いてください!」
「熱い!!ぐぁああ!!」
「紗夜!友希那をこっちへ!」
「逃がすな!追え!」
絵里軍は好機とばかりに友希那へ一斉に攻撃を仕掛ける。
「やらせるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「何っ!?」
友希那の危機に1人の巨大な双剣を持った少女が駆けつけ、敵を一掃した。
「彩様!私が敵を引き付けますから!友希那様を!」
「ありがとう!銀!」
銀という少女が敵を引き付けている隙に彩は友希那を自分の馬に乗せると急いで陣地へと引き返した。
「全軍!退却!!急いで退却して!」
紗夜は友希那の代わりに兵に指示を出す。兵士達は我先に逃げるように退却をはじめた。
「やっぱり弱いわね、私に敵うと思ったら大間違いよ!」
そう言い絵里は矢を放った。その矢は吸い込まれるかのように真っ直ぐ紗夜の右目を射抜いた。
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
紗夜は激痛に悲鳴をあげた。なんとか痛みに耐え矢を引き抜いたがその目玉ごと取れてしまった。
「さ、紗夜様!ご無事ですか!?」
「えぇ...大丈夫よ...」
紗夜の右目からは大量の血が流れていて見るのも痛々しい。
「紗夜様!はやくご退却を!」
「分かってるわ...けれどこの目は大事な両親から授かった大事な私の一部、あんな奴の前に置いていくなんてことはできないわ...」
そう言って紗夜は矢に刺さった目玉を口に入れると飲み込んだ。鉄の味がして美味しくないなんてのは言わなくてもわかるだろう。
友希那軍は大打撃を受け、友希那自身も一命は取り留めたものの大火傷を負った。その後は両者睨み合って動こうとしなかった。
「友希那様、日菜様より伝令です。援軍を出してくれとのことです」
「は?」
「い...いえ...その、援軍を...」
「こっちの状況がわかってないのかしら?私たちにそんな余裕は無いわ...次にその口を開いたら首だけ日菜の元へ帰ることになるわよ」
絵里軍との戦いの最中、日菜は狙ったように友希那へと兵を出すよう要請してきた。その申し出に友希那は激怒し、伝令の指を切り落として送り返した。
「へぇ...友希那、それが返事ってわけね〜...ふ〜ん、へぇ〜」
日菜は当然怒ったが日菜も戦の最中だったので特に今は咎めるようなことはしなかったが、胸の中では恨みを抱いた。
この年、兗州一体では飢饉が起こっていた。それは友希那軍、絵里軍共に被害を受け兗州の村や集落では食べるものが無くゾンビのように人が人を襲い、その肉を食べるという行為まで行われるほど被害は大きくなっていった。
「絵里殿、兵糧がもうありません。兵士たちの士気も下がっております故、この土地を離れることをお勧め致します」
「雪歩、だけど私たちのようなはぐれ者を拾ってくれる所なんてあるのかしら?」
「聞いたところ徐州は今、香澄殿が収めているらしいです。あの人は人は良いけれど頭は悪い、話で丸め込むことくらい容易いですよ」
「虎牢関の時の3姉妹ね...あの人たちなら悪くは無さそうね。いいわ、全軍!準備して!」
この飢饉により絵里軍は城を捨て、徐州へと向かった。友希那は城を取り戻すと傷を癒した。
「紗夜、彩、あなた達のお陰で助かったわ...ありがとう」
「いえ、私たちは当たり前のことをしただけですので」
「そういえば彩、私が退却する時にもう1人誰かいなかった?」
「銀のこと?私が面倒見てる子だよ」
「お礼を言いたいわ。呼んできてくれる?」
彩は頷くと銀を連れてきた。短髪で男の子にも見える容姿をしている。
銀は男勝りでとても面倒見の良い性格の持ち主だ。忠義心が強く、腕っ節もあるため彩のお気に入りになっていた。
「あなたが銀ね、此度の働き見事だったわ」
「い、いえ...私は当然のことをしただけですので」
「あなたには褒美を授けましょう、あなたを親衛隊の隊長に任命するわ。その武勇、存分に振るいなさい」
「わ、私が親衛隊長に...!?ありがとうございます!」
「彩、これからもこの子の面倒しっかり見るのよ」
「わかってますよー」
こうして友希那軍は再び力を蓄えていった。
ーーーーその頃千歌ちゃんーーーー
一方袁術の配下として江東に構える千歌達は着々と力を蓄え、地盤を固めていた。
「ひまりちゃーん、新しく来た兵の様子はどう?」
「みんな優秀で私の居場所が無くなっちゃいそうで怖いくらいですよ〜...よよよ」
「そっかー、順調そうで良かったぁ!」
「千歌様、わざわざこんな所まで御足労ご苦労様です」
ひまりは穂乃果にも仕えていた将だ。軍の中では麻弥と共に兵たちを仕切っていた。このひまりが後の赤壁で重要な役割を果たすことになる。
「麻弥ちゃん!いつも兵の面倒みてもらってごめんね」
「いえいえ!これも私たちの仕事ですから」
麻弥もひまりと同じく穂乃果に仕えていた将。勇猛な武でこれまでもいくつもの戦場で戦った武人だ。
「2人はどの子が良いと思うの?」
「私はこの子かなー、ちょっと頭おかしいけど腕は確かだよ!」
「ふーん?君、名前はなんて言うの?」
「ふっ...我は冥界から来たりし魔王、あこである!」
「あこちゃんって言うのかー、よろしくね!」
「あ...はい、よろしくお願いします」
あこはこの時弱冠15歳、しかし武芸に秀で千歌やひまりに一目置かれていた。ただ欠点があるとすれば厨二病をこじらせていることくらいだろう。
「私は真姫ちゃんですね、ちょっと口数は少ないですが礼儀正しくてとても良い子ですよ」
「へえー、どの子?」
「あの赤い髪のツンデレちゃんが真姫ちゃんです」
そこにはたしかに赤い髪の子が刀を磨いて座っている姿がある。
千歌は近づくと話しかける。
「こんにちは、私は千歌っていうの、よろしくね」
「こ、こんにちは...」
真姫は元は水賊だったが千歌達の噂を聞き、軍へ入った。後に蘭の側近として多くの戦場で活躍をする将となる人物だ。
千歌達の元にも多くの将が集まり、その基盤を形成していた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お姉ちゃん!何で私は来ちゃダメなの!?」
「あなたはダメよ、言っているでしょう?遊びじゃないのよ!」
徐州へと至る途中の陣地に2人の口論をする声が夜空に響き渡る。
「亜里沙、いいから長安に帰りなさい!隠れ家に叔父さんが住んでいるからあなたはそこで暮らしていれば危険は無いから!」
「いつまでも子ども扱いしないで!私だって立派な将の1人よ!」
絵里と口論をしている女の子は亜里沙、絵里の妹だ。絵里に似て武術、馬術を得意としていてその性格は大の負けず嫌い。
「だからってあなたを戦場に出す訳にはいかないわ!いいから荷物をまとめて帰りなさい!」
「嫌だ!私だってお姉ちゃんと一緒に戦う!」
「わがままを言わないで!」
絵里と亜里沙の口論は激しくなっていくばかりで収拾がつかない。見かねた海未が割ってはいるように口を開いた。
「絵里、あなたも亜里沙様の性格はわかっているでしょう?こうなってしまったら言うことは聞かないわよ」
「だったら、海未が面倒を見なさい...!亜里沙から目を離して死なせたりしたらあなたでも承知しないわよ...!」
「わかりました、ご安心を」
こうして口論は落ち着いたが、空気の悪いまま絵里たちは徐州へとたどり着いた。
ここまで読んでいただきありがとうございます
今回のキャラの紹介
彩(丸山彩)→夏侯淵
雪歩(高坂雪歩)→陳宮
銀(三ノ輪銀)→典韋
ひまり→黄蓋
麻弥→程普
あこ→朱然
真姫(西木野真姫)→周泰
亜里沙(綾瀬亜里沙)→呂玲綺
今回は少しキャラ多めになりました その分ちょっと進行が遅れた感ある気がする