絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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相変わらずスクスタにハマっております。

今のベストチームのセンターは虹ヶ咲の果林ちゃんで、両脇をμ'sの絵里ちゃんとAqoursの梨子ちゃんが固める布陣です。

他にも果南ちゃんや希ちゃん等・・・

ヤバい、おっぱい星人であることがバレてしまう(今さら)


答えは自分で探すものである。

 「えぇっ!?別行動!?」

 

 「えぇ、すみません」

 

 千歌さんに謝る俺。

 

 俺は今回、Aqoursの皆とは一緒に行動出来ないのだ。

 

 「実は今日、人と会う約束をしてるんです。なので『μ'sとの違いを探せ!Aqoursの東京弾丸ツアー』には参加出来ないんですよ」

 

 「いつの間にそんなタイトルついたの!?」

 

 「それに・・・会うんでしょう?Saint Snowの二人と」

 

 いつの間にか千歌さんは、Saint Snowの鹿角聖良さんと連絡先を交換していたらしい。

 

 ちょうどSaint Snowの二人も東京に来ているらしく、会う約束をしているんだとか。

 

 「俺、あの人達に会いたくないんで。俺の代わりに、皆でブロッコリーを投げつけといてください」

 

 「そんなことしないよ!?っていうか何でブロッコリー!?」

 

 「聖良さんの苦手なものらしいんで」

 

 「何で知ってるの!?」

 

 「ネットで調べました。Saint Snowの情報は、一通り把握済みです」

 

 「完全にSaint Snowのこと気になってるよねぇ!?」

 

 「敵の情報を知っておくのは基本でしょうに・・・まぁそんなわけで、俺は別行動をとらせてもらいます」

 

 「えぇ、そんなぁ・・・」

 

 「嫌ー!マリーは天と一緒が良いのー!」

 

 不満げな千歌さんと、俺にしがみつく鞠莉。

 

 苦笑しながら鞠莉の頭をポンポン叩く。

 

 「じゃあお詫びに、一つだけヒント」

 

 「ヒント・・・?」

 

 首を傾げる曜。俺は笑みを浮かべた。

 

 「答えはいたってシンプルだから。難しく考え過ぎないように」

 

 「っ・・・もしかして天くん、答えを知ってるの!?」

 

 「さぁ、どうだろうね」

 

 俺は笑ってはぐらかすと、皆に向けて手を振るのだった。

 

 「行ってらっしゃい。自分達の目指すべき道を、見つけておいで」

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 《千歌視点》

 

 「お久しぶりです!」

 

 「お元気そうで何よりです」

 

 握手を交わす私と聖良さん。

 

 私達は今、秋葉原UTXの一室にお邪魔していた。この部屋はゲストルームになっており、学園関係者じゃなくても利用可能らしい。

 

 聖良さん達はA-RISEのファンらしく、東京を訪れる際はA-RISEの母校でもあるこの場所を訪れるのが恒例なんだそうだ。

 

 「予備予選突破、おめでとうございます」

 

 「そちらこそ、おめでとうございます」

 

 お互いを祝福する梨子ちゃんと聖良さん。

 

 Saint Snowもまた、ラブライブの予備予選を突破していた。

 

 動画でその時のパフォーマンスを見たけど、相変わらずカッコ良かったなぁ・・・

 

 「とはいえ、動画の再生回数はそちらの方が上なので・・・私達もうかうかしてはいられませんね」

 

 「いえいえ!」

 

 「それほどでも!」

 

 謙遜する曜ちゃんとルビィちゃんだったが、明らかに顔が緩んでいる。

 

 二人とも、気を緩めてる場合じゃないよ・・・

 

 「でも・・・決勝では勝ちますけどね」

 

 「っ・・・」

 

 聖良さんの強気の発言に、その場の空気がピリッとなる。

 

 ここは私も、リーダーとしてビシッと・・・

 

 「鬼は~外っ!」

 

 「キャアアアアアアアアアアッ!?」

 

 「ちょ、何してるのよ!?」

 

 鞠莉ちゃんが聖良さんにブロッコリーを投げつけていた。

 

 慌てて間に入る理亞ちゃん。

 

 「何で節分気分!?季節が違うでしょうが!」

 

 「今年の節分の時、マリー海外にいたのよ。だから豆まきしてないの」

 

 「知らないわよ!?っていうかそれ、豆じゃなくてブロッコリーでしょうが!姉様はブロッコリーが苦手なのよ!?」

 

 「知ってるわよ。だからぶつけようと思って」

 

 「まさかの確信犯!?っていうか食べ物を粗末にするんじゃないわよ!?」

 

 「大丈夫よ。それ食品サンプルだから」

 

 「逆に何でブロッコリーの食品サンプル持ってるのよ!?」

 

 理亞ちゃん怒涛の連続ツッコミ。

 

 一方の聖良さんはというと、理亞ちゃんの背中に隠れてぷるぷる震えていた。

 

 そんなにブロッコリー苦手なんだ・・・

 

 「鞠莉さん!?突然何をしているのですか!?」

 

 「だって天に頼まれたんだもん」

 

 「あんなもの冗談に決まっているでしょう!?何故真に受けているのですか!?」

 

 「冗談?この食品サンプル、天にもらったんだけど・・・」

 

 「天さんんんんんんんんんんっ!?」

 

 黒幕はまさかの天くんだった。

 

 本気だったんだ・・・

 

 「と、とにかくっ!お話を聞かせていただけませんか!?」

 

 「あぁ、μ'sとの違いについてですね・・・」

 

 ようやく落ち着いたのか、理亞ちゃんの後ろから出てくる聖良さん。

 

 何かげっそりしてるけど、大丈夫かなぁ・・・

 

 「コホンっ・・・皆さんがμ'sに憧れてスクールアイドルを始めたように、私達もA-RISEに憧れてスクールアイドルを始めました。だから私達も、考えたことはあります。A-RISEやμ'sの何が凄いのか、私達と何が違うのか・・・」

 

 「・・・答えは出ましたか?」

 

 「・・・残念ながら」

 

 首を横に振る聖良さん。

 

 「だから、勝つしかない・・・勝って追いついて、同じ景色を見るしかない・・・そう思いました」

 

 「・・・勝ちたいですか?」

 

 「え・・・?」

 

 「ラブライブ、勝ちたいですか?」

 

 素直な質問をぶつけてみる。

 

 聖良さんの隣で、理亞ちゃんが呆れた顔をしていた。

 

 「姉様、この子バカ?」

 

 「鬼は~・・・」

 

 「ヒィッ!?」

 

 「ストップうううううっ!?今のは私が悪かったから、おもむろにブロッコリー投げつけようとしないで!?姉様が怯えてるから!」

 

 慌てて鞠莉ちゃんを止める理亞ちゃん。

 

 鞠莉ちゃんも容赦ないなぁ・・・

 

 「・・・勝ちたいからこそ、ラブライブに出場するのよ。A-RISEやμ'sだって、そうだったはずよ」

 

 「あら、それはどうかしら?」

 

 「っ!?」

 

 聞き覚えの無い声がする。

 

 振り向くと、そこに立っていたのは・・・

 

 「き、綺羅ツバサさん!?」

 

 「あら、私のこと知ってるの?嬉しいわ」

 

 「「ピギャアッ!?」」

 

 ルビィちゃんとダイヤさんが悲鳴を上げる。

 

 あのA-RISEのメンバー、綺羅ツバサさんがにこやかに手を振っていた。

 

 ほ、本物・・・!?

 

 「ど、どうしてここに・・・!?」

 

 「時々顔を出しに来てるのよ。卒業生として、母校を気にかけるのは当然でしょ?」

 

 理亞ちゃんの質問に答える綺羅さん。

 

 「先月ぶりね、Saint Snowのお二人さん。まさか貴女達が、Aqoursと会ってるなんて思ってもみなかったわ」

 

 「っ・・・」

 

 「それとAqoursの皆さん、初めまして。A-RISEの綺羅ツバサよ。よろしくね」

 

 綺羅さんは笑顔で挨拶すると、誰かを探すように辺りを見回した。

 

 「あら、天はいないみたいね・・・まぁあの子の性格上、Saint Snowに会いたくなかったんでしょうね。あの子は基本的に人に対して優しいけど、気に入らない相手に対してはとことん冷たいもの」

 

 苦笑する綺羅さん。

 

 えっ、今天くんの名前を・・・

 

 「天くんを知ってるんですか!?」

 

 「勿論。私達の最大のライバル、μ'sのマネージャーだもの。よく知ってるわ」

 

 「えぇっ!?」

 

 「アイツがμ'sのマネージャー!?」

 

 衝撃を受けている聖良さんと理亞ちゃん。

 

 そういえば二人とも、そのことを知らないんだっけ・・・

 

 「ところで、さっきの話なんだけど・・・ちょっと違うわよ」

 

 理亞ちゃんの方を見る綺羅さん。

 

 「確かに私達A-RISEは、勝ちたくてラブライブに出場してた。それは紛れも無い事実ね。でも・・・μ'sは違ったわ」

 

 「・・・勝ちたくなかったっていうの?」

 

 「それも違う。勿論優勝を目指していた以上、彼女達にも『勝ちたい』という思いはあったでしょうね。ただ・・・それだけじゃなかったのよ」

 

 「それだけじゃなかった・・・?」

 

 「これ以上の答えは、自分で見つけなさい。一つだけヒントをあげるなら・・・勝ちたいだけじゃなかったから、μ'sはラブライブで優勝することが出来たのよ。私達A-RISEを破って、ね」

 

 綺羅さんの意味深な発言に、疑問の表情を浮かべる私達。

 

 どういうことだろう・・・?

 

 「まぁそういう意味で言えば、Aqoursの皆には大きなアドバンテージがあるわよ。何と言っても、あの天がマネージャーなんだもの」

 

 微笑む綺羅さん。

 

 「μ'sの先頭に立って皆を引っ張っていたのは、リーダーの穂乃果だったけど・・・メンバーの隣に寄り添い、支えていたのはマネージャーの天だったわ。そして今、天は貴女達のマネージャーをやっている・・・あの子を惹きつける何かが、貴女達にあったということでしょうね」

 

 「惹きつける、何か・・・」

 

 そんなこと、考えてもみなかった。

 

 私達がお願いをして、マネージャーをやってもらっているけど・・・

 

 私達を見て、天くんは何かを感じてくれているのかな・・・?

 

 「あぁ、そういえば・・・そろそろ、今年のラブライブ決勝大会の会場が発表される時間じゃないかしら?」

 

 時計を見て、思い出したように呟く綺羅さん。

 

 「毎年、ここの大型スクリーンで発表になるのが恒例になってるのよ。見に行ってみたらどうかしら?」

 

 ウインクする綺羅さんなのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 《梨子視点》

 

 「うわぁ・・・」

 

 「凄い人ずら・・・」

 

 驚いている善子ちゃんと花丸ちゃん。

 

 大型スクリーンの前では、既に多くの人が集まって発表の瞬間を待っていた。

 

 「あっ!」

 

 声を上げる千歌ちゃん。

 

 大型スクリーンに、『Love Live!FINAL STAGE』の文字が映し出される。

 

 そして次に映し出された文字は・・・

 

 「AKIBA DOME・・・」

 

 「本当にあの会場でやるんだ・・・」

 

 呟く鞠莉ちゃんと果南ちゃん。

 

 つまり決勝まで進むことが出来たら、あの広大なステージに立つことが出来る・・・

 

 「・・・ちょっと、想像出来ないな」

 

 千歌ちゃんの口から、珍しく弱気な言葉が漏れる。

 

 他の皆も不安そうで、どこか自信無さげな表情をしていた。

 

 今の私達に、あのステージに立てるだけの実力があるのか・・・

 

 

 

 

 

 『自分達の目指すべき道を、見つけておいで』

 

 

 

 

 

 「っ・・・」

 

 天くんの言葉が思い浮かぶ。

 

 ダメダメ、何を弱気になってるの私!

 

 私には・・・私達には、誰よりも頼りになる味方がいるでしょうが!

 

 自分の頬を叩き、気合いを入れ直す。

 

 「ねぇ!音ノ木坂、行ってみない?」

 

 「えっ?」

 

 私の言葉に、驚きの表情を浮かべる千歌ちゃん。

 

 「良いの・・・?」

 

 「うん」

 

 笑顔で頷く私。

 

 コンクールで自分らしくピアノを弾けたおかげか、私の中で気持ちが前向きになっていた。

 

 「今はちょっと行ってみたい。自分がどんな気持ちになるか、確かめてみたいの」

 

 「梨子ちゃん・・・」

 

 「皆は?どう?」

 

 皆に問いかける私。

 

 「賛成であります!」

 

 「良いんじゃない?見れば何か思うことがあるかもしれないし」

 

 笑顔で頷いてくれる曜ちゃんと果南ちゃん。

 

 「音ノ木坂・・・」

 

 「μ'sの・・・」

 

 「「母校!?」」

 

 興奮状態のルビィちゃんとダイヤさん。

 

 本当にμ'sが好きなのね・・・

 

 「フフッ、元気が出たみたいね」

 

 綺羅さんが笑いながらやってくる。

 

 「発表された瞬間は、皆表情が曇ってたから心配したけど・・・貴女がAqoursの精神的支柱なのかしら?桜内梨子さん?」

 

 「いいえ、違います」

 

 綺羅さんの問いに、首を横に振る私。

 

 「私は支えられている側です。私を・・・私達を支えてくれている人は、離れていても私達を支えてくれてるんですよ」

 

 「なるほど・・・敵わないわね、あの子には」

 

 呆れているようで、どこか嬉しそうな綺羅さん。

 

 どうやら綺羅さんにも、思うところがあるらしい。

 

 「ところで綺羅さん、Saint Snowのお二人は・・・」

 

 「あぁ、あの二人なら帰ったわよ。『アキバドームで会いましょう』ですって」

 

 「っ・・・それは負けられませんね・・・!」

 

 燃えている千歌ちゃん。

 

 そんなこと言われたら、こっちも嫌でもやる気が漲ってきちゃうわね・・・!

 

 「よーし!音ノ木坂に行くよー!」

 

 「綺羅さん、色々ありがとうございました」

 

 「こちらこそ。会えて良かったわ」

 

 微笑む綺羅さん。

 

 「応援してるわ。頑張ってね」

 

 「「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」」

 

 私達は綺羅さんに一礼すると、音ノ木坂に向かって歩き出すのだった。




どうも〜、ムッティです。

希ちゃん可愛すぎません?(唐突)

スクスタのストーリーを見返していて、改めてそう思いました。

やっぱり自分は希ちゃん推しです( ̄ー ̄)

あと、果林ちゃんのセレブリティ・ブルー衣装が可愛すぎる(浮気者)

セレブリティ・ブルー衣装の果林ちゃんをセンターに、フォレストフェアリー衣装の絵里ちゃんとプレリュードブロッサム衣装の梨子ちゃんが両脇を固める・・・

素敵やん(恍惚)

これからもスクスタやっていくぞー!

・・・投稿もちゃんとせねば(´・ω・`)

それではまた次回!以上、ムッティでした!

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