久々に見直したいなぁ・・・
「天ああああああああああっ!」
「天くんんんんんんんんんんっ!」
勢いよく抱きついてくる亜里姉と雪穂ちゃん。
内浦へ帰る俺達を、わざわざ見送りに来てくれたらしい。
そしてそれは二人だけではなく・・・
「貴女が黒澤ダイヤさんね?天から聞いているわ。私のことを応援してくれて、本当にありがとう」
「ほ、本物のエリーチカ・・・!?」
微笑む絵里姉を前に、完全に固まっているダイヤさん。
「フフッ、黒澤ルビィちゃんだよね?推しメンが私だなんて嬉しいな♪」
「は、ははは花陽ちゃんんんんん!?」
笑みを浮かべる花陽ちゃんを前に、緊張でガチガチになっているルビィ。
「国木田花丸ちゃんだよね!?凛の写真を見て『キラキラしてる』って言ってくれた子だよね!?会えて嬉しいにゃー!」
「オ、オラ・・・じゃなくて!マ、マルも会えて嬉しいずら・・・です!」
凛ちゃんに手をブンブン振られ、どもりすぎて上手く言葉を発せていない花丸。
「曜ちゃん久しぶりー!元気にしてた?」
「は、はいっ!南さんと西木野さんもお元気そうで!」
「フフッ、そんなに固くならなくても良いじゃない。っていうか、下の名前で呼んでくれて良いのよ?」
「そうだよ曜ちゃん!」
「じゃ、じゃあ・・・ことりさんと真姫さんで・・・」
「照れてる曜ちゃん可愛いいいいいいいいいい!」
「うわぁっ!?」
ことりちゃんや真姫ちゃんと再会を果たす曜。
「鞠莉!本当にすみませんでした!私は貴女の事情も知らずに、数々の無礼を働いてしまいました!」
「あ、頭を上げて下さい海未先生!そもそも私が悪かったんですし・・・」
「あの時のお返しとして、今すぐ私を殴って下さい!お願いします!」
「その前に人の話を聞いてもらえます!?」
「海未先生は相変わらずねぇ・・・」
鞠莉の事情を知った海未ちゃんの土下座に慌てる鞠莉と、呆れている善子。
「“わしわしMAX”!」
「キャアッ!?」
「おぉ、なかなかの大きさ・・・ウチの見込み通りやね♪」
「全然嬉しくないんですけど!?」
希ちゃんに胸を揉まれながらも、必死に抵抗している果南さん。
「いい?スクールアイドルっていうのはね・・・」
「ふむふむ、なるほど・・・」
にこちゃんにスクールアイドルについて説かれ、真剣に聞いている千歌さん。
「・・・何この騒がしい集団」
「アハハ・・・」
俺の溜め息に、梨子が苦笑していた。
やれやれ・・・
「それにしても・・・μ'sがここまで揃うなんて、久しぶりじゃない?」
「確かにね。何人かで集まることはあっても、全員が集まることは滅多に無いもの」
「今回も穂乃果ちゃんがいないもんね」
頷く真姫ちゃんと花陽ちゃん。
穂乃果ちゃんもいたら、全員揃ったんだけど・・・
「あ、電車の時間が近付いてきたね」
曜が声を上げる。
もうそんな時間か・・・
「・・・天くん」
皆と別れることに寂しさを感じていると、希ちゃんに優しく抱き締められた。
「希ちゃん・・・?」
「フフッ・・・天くんが元気で過ごせるように、希パワーを注入してあげる」
「・・・それは有り難いな」
希ちゃんの背中に手を回す。
相変わらず、希ちゃんの側にいると安心するな・・・
「それならことりもっ!」
「私もやりますっ!」
「凛も天くんに抱きつくにゃー!」
「し、仕方ないわね・・・私もやってあげるわよ」
「フフッ、じゃあ私も♪」
「にこに抱き締めてもらえることを光栄に思いなさい」
他の皆も、順番に俺のことを抱き締めてくれる。
こうやって皆と触れ合っていると、昔のことを思い出すなぁ・・・
「・・・天」
絵里姉からも抱き締められる。
「・・・行ってらっしゃい」
「・・・行ってきます」
短く言葉を交わす。
絵里姉とはもう、散々お互いの想いをぶつけ合った。
多くを語らなくても、お互いの想いは理解し合っている。
俺は絵里姉から離れ、皆の顔を見渡した。
「ことりちゃん、服飾の勉強頑張って。また裁縫教えてね」
「うん!次会った時に教えてあげるね!」
「海未ちゃん、絶対に教師になってね。海未ちゃんはきっと良い教師になれるから」
「フフッ、ありがとうございます」
「真姫ちゃん、メイドに夢中になり過ぎないようにね?」
「大きなお世話よ!?夢中になんてなってないから!」
「でも真姫ちゃんのメイド姿、本当に可愛くて好きなんだよなぁ・・・」
「メイド王に私はなるわ!」
「メイド王って何さ・・・凛ちゃんはもっと勉強に励むこと。花陽ちゃんに迷惑かけたらダメだからね?」
「うっ・・・善処するにゃ・・・」
「やれやれ・・・花陽ちゃん、凛ちゃんのことよろしくね」
「任せて。留年させないように、責任を持って勉強を教えるから」
「頼んだよ。にこちゃん、あんじゅちゃんと英玲奈ちゃんによろしく」
「ナチュラルにツバサを外してきたわね・・・あの子そろそろ泣くわよ?」
「冗談だって。ツバサちゃんに『身体は大事にしろ』って言っといて。母校を気にかけるのは良いけど、過密スケジュールなんだから休息をとることも大事だよ」
「相変わらず、人のことよく見てるわね・・・了解。しっかり伝えとくわ」
「よろしく。希ちゃん、泊めてくれてありがとう。楽しかったよ」
「ウチも楽しかったよ。また泊まりに来てな」
「勿論。今度は俺が希ちゃんに料理を作るね」
「フフッ、それは楽しみやなぁ♪」
「期待してて。雪穂ちゃん、穂乃果ちゃんによろしくね」
「オッケー。帰ってきたら伝えとくよ」
「あと、亜里姉のことよろしく。アホだけど見捨てないであげて」
「了解。アホだけど何とか面倒みるよ」
「まさかのアホ呼ばわり!?二人とも酷くない!?」
「事実でしょ。でも・・・ありがとね、亜里姉」
亜里姉を優しく抱き締める。
「絵里姉と仲直り出来たのは、亜里姉のおかげだよ。心配かけてゴメンね」
「フフッ・・・ちゃんと仲直り出来たから、許してあげる」
抱き締め返してくる亜里姉。
そんな俺達を包み込むように、絵里姉が抱き締めてくる。
「・・・離れていても、私達は家族よ。それを忘れないでね」
「・・・うん、ありがとう」
絵里姉の背中に手を回す。
「絵里姉、身体には気を付けて。ただでさえ一度体調を崩してるんだから」
「えぇ、もう無茶はしないわ。大事な弟と妹に、心配をかけたくないもの」
「次に無茶したら、亜里姉の手料理を口の中にぶっ込むからね」
「全力で気を付けるわっ!」
「何か私の扱い酷くない!?」
涙目の亜里姉。
失礼な、こんなに丁重に扱っているというのに・・・
「鞠莉、天のことよろしくね」
「Of course!天は私に任せて!」
「鞠莉、暑いんだけど・・・」
「アハハ・・・相変わらず鞠莉は天が好きだね」
俺の腕に抱きつきながら、絵里姉に笑顔を見せる鞠莉。
そんな鞠莉を見て、亜里姉が苦笑している。
すると・・・
「むぅ・・・」
何故か反対の腕に、梨子が頬を膨らませながら抱きついてきた。
「梨子?どうした?」
「・・・別に」
「フフッ・・・頑張ってね、梨子」
「っ・・・はいっ!」
絵里姉の言葉に笑みを浮かべる梨子。
一体どうしたんだろう?
「やっぱり私も内浦に行くうううううっ!」
「ことりちゃん!?ちょっと落ち着くにゃ!?」
「私も行きますっ!やはり天には私がついていないとっ!」
「海未ちゃん!?だ、誰か助けてぇっ!?」
「もしもしパパ?内浦に引っ越すからお金出して?」
「真姫まで何してんのよ!?これだから金持ちはっ!」
「フフッ、やっぱり天くんは愛されてるんやね♪」
μ'sの面々も何やら騒いでいた。
何かあったのかな?
「あ、あのっ!」
千歌さんが声を上げた。
意を決した表情で、μ'sの皆のことを見ている。
「一つ聞きたいんですけど・・・μ'sの皆さんは、どうしてラブライブで優勝することが出来たんだと思いますか?」
いつになく真剣な千歌さんの問いに、一番最初に答えたのは・・・
「それは勿論、にこが魅力的だったからよ!」
「黙れ矢澤」
「相変わらず辛辣ね天!?しかもまさかの苗字呼び!?」
全く、ホントに空気読めないんだから・・・
「・・・さぁ、どうしてかしらね」
苦笑する絵里姉。
「私達も理由は分からないわ。勿論努力はしていたけれど、それはA-RISEや他の皆にも言えることでしょうし」
「そうですね。私達だけが努力をしていたわけではありませんから」
「どっちかっていうと、私達はやりたいことを自由にやってた感じだよね」
「それは言えてるね。本当に楽しかったもん」
微笑んでいる海未ちゃん・ことりちゃん・花陽ちゃん。
「そもそも、リーダーの穂乃果がそういうタイプだったじゃない」
「確かに、穂乃果ちゃんは本当に自由だったにゃ」
「色々振り回されたりもしたわね」
呆れながら苦笑する真姫ちゃん・凛ちゃん・にこちゃん。
「フフッ、答えになってないかもしれないけど・・・全力で楽しんだから、かな?」
「全力で、楽しむ・・・」
希ちゃんの言葉を繰り返す千歌さん。
少しはヒントになったかな?
「あの、もう一つだけ・・・天くんが私達のマネージャーをやってること、皆さんはどう思ってますか?」
「っ・・・」
思わず驚いてしまう。
もしかして千歌さん、気にしてくれてたのか・・・?
「私達が複雑な思いを抱いてるんじゃないか・・・そう思ってる?」
絵里姉の問いに、千歌さんが恐る恐る頷く。
そんな千歌さんに、絵里姉は柔らかな笑みを浮かべた。
「そんなわけないじゃない。天がまたスクールアイドルと関わるようになって、とても嬉しく思ってるわ。貴女達には本当に感謝しているのよ」
「絵里さん・・・」
「ただし、もし天を傷付けるような真似をしたら・・・ねっ?」
「ヒィッ!?」
μ'sの皆、それに亜里姉と雪穂ちゃんが怖い笑みを浮かべていた。
それを見て震え上がるAqoursの皆。
やれやれ、過保護なんだから・・・
「はいはい、そろそろ電車の時間ですよ。早く行きましょう」
「それもそうね・・・皆さん、ありがとうございました!」
「失礼します!」
Aqoursの皆が一礼し、改札を抜けてホームへと向かう。
俺も後に続こうとしたところで、後ろを振り返った。
「それじゃ・・・行ってきます!」
「行ってらっしゃい!」
「連絡はマメに寄越しなさいよ!」
笑顔で手を振り見送ってくれる皆に、同じく笑顔で手を振り返す俺なのだった。
どうも〜、ムッティです。
さてさて、今回はμ'sが集合しましたね!
・・・リーダーいないけど(´・ω・`)
穂乃果ちゃんも間もなく登場させる予定ですので、お楽しみに(・∀・)ノ
っていうか、皆さんからの感想で知ったんですが・・・
水瀬いおりちゃんという名前の子が、アイマスにいるんですね(゜ロ゜)
しかもCVが釘宮さん・・・千歌ちゃんママやないかーい!
アイマスは見てないので、全然知りませんでした(>_<)
『水瀬いのりを一文字変えれば良くね?』という安易な考え方で名前を決めた結果がこれか・・・
まぁ気にしない気にしない(笑)
もうすぐアニメ一期第十二話の内容も終わりますし、早いところアニメ一期の内容を終わらせたいところです(>_<)
頑張って書くぞー!
それではまた次回!以上、ムッティでした!