絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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最近Trysailの曲をよく聴きます。

特によく聴くのが『Free Turn』ですね。

劇場版『ハイスクール・フリート』を思い出して、メッチャテンション上がります(^^)


夏の暑さはハンパない。

 「ルビィ、今のところの移動はもう少し早く!」

 

 「はいっ!」

 

 「善子はさらに気持ち急いで!」

 

 「承知!空間移動を使うわ!」

 

 「あぁ・・・確かに善子みたいなセリフだわ」

 

 「何で遠い目をしてるの!?」

 

 東京から帰って来てからというもの、Aqoursは毎日練習に励んでいた。

 

 予備予選を突破した今、次に挑むのは地区予選だ。

 

 それを突破すると、いよいよ決勝・・・あのアキバドームのステージに立つことが出来る。

 

 地区予選の日がすぐそこまで迫っている中、全員今まで以上に気合いが入っていた。

 

 「よし、そろそろ休憩にしようか」

 

 俺の言葉を機に、皆がぐったりとその場に座り込む。

 

 「暑すぎずらぁ・・・」

 

 「今日も真夏日だもんねぇ・・・」

 

 溜め息をつく花丸とルビィ。

 

 この炎天下の中、屋上で練習はキツいよなぁ・・・

 

 「お疲れ。二人とも水分とって」

 

 「ありがとうずら!」

 

 「感謝すルビィ!」

 

 俺がペットボトルの水を手渡すと、二人とも笑顔で受け取ってくれる。

 

 疲れた表情はしているが、その中に充実感が感じられた。

 

 良い傾向だな・・・

 

 「あぁ、疲れた・・・」

 

 この炎天下の中、真っ黒なマントを着込み寝そべっている善子。

 

 ものすごい汗かいてるんだけど、大丈夫なんだろうか・・・

 

 「善子、黒い服は止めた方が良いって。熱を吸収するから余計にしんどくなるよ」

 

 「黒は堕天使のアイデンティティ・・・黒が無くては、生きていけないわ・・・」

 

 「死にそうになってるヤツが何言ってんの?」

 

 「これで死ぬなら・・・本望よ・・・ガクッ」

 

 「ザオ●ク」

 

 「アバババババッ!?」

 

 仰向けに寝ている善子の顔に向かって、ペットボトルの水をぶちまけてやった。

 

 「ちょ、何するのよ!?」

 

 「蘇生してあげました」

 

 「方法が荒くない!?」

 

 「方法は荒いけど、汗をかいた顔の洗いが出来たから良いじゃん」

 

 「全然上手くないわよ!?」

 

 ギャーギャー喚く善子。

 

 これだけ元気なら大丈夫だな。

 

 「はい、千歌ちゃんもお水」

 

 「ありがと!」

 

 曜からペットボトルの水を受け取る千歌さん。

 

 それを空に向けてかざし、眩しそうに目を細める。

 

 「私、夏好きだなぁ・・・何か熱くなれる!」

 

 「うわぁ・・・今度から話しかけないでもらって良いですか?」

 

 「何で!?」

 

 「夏なんて暑いだけじゃないですか。四季の中で最も要らない季節じゃないですか。好きになれる理由が分からないんですけど」

 

 「そこまで言う!?どんだけ夏嫌いなの!?」

 

 「あ、ちょっと近付かないで下さい・・・千歌だけに」

 

 「だから全然上手くないって!?」

 

 千歌さんまでギャーギャー喚き始める。

 

 暑苦しいなぁ、もう・・・

 

 「天ってば、夏嫌いは変わってないのねぇ・・・」

 

 呆れている鞠莉。

 

 「昔からそうだったけど、夏になると外に出るのを嫌がっちゃって・・・マリーは外で遊びたかったのに・・・」

 

 「鞠莉の白くて綺麗な肌を、太陽の下に晒して日焼けさせたくないんだよ・・・鞠莉のことが大事だから」

 

 「あ~ん、天大好き~♡マリーと一緒に、涼しい部屋で夏を過ごしましょ~♡」

 

 「あれ、鞠莉ってあんなにチョロかったっけ・・・」

 

 「完全に天さんの掌の上ですわね・・・」

 

 呆れている果南とダイヤさん。

 

 失礼な、まるで俺が鞠莉を弄んでるみたいに・・・

 

 「フフッ・・・涼しい部屋で、マリーと熱くて気持ち良いことしましょ♡」

 

 「今すぐ行こうか」

 

 「ダメに決まってるでしょ!?」

 

 何故か慌てて俺を抱き寄せる梨子。

 

 「そ、天くんは渡さないんだからっ!」

 

 「あら~?梨子はナニを想像したのかしら~?」

 

 ニヤニヤしている鞠莉。

 

 あっ、この子遊んでる・・・

 

 「っていうか梨子、そんなに密着されると暑いってば」

 

 「わ、私は暑くないもんっ!」

 

 「いや、メッチャ汗かいてるけど・・・」

 

 「あっ!?汗臭かった!?」

 

 「いや、むしろ凄く良い匂いがしてるんだけどさ・・・」

 

 どうして女の子って、こうも良い匂いがするんだろうか・・・

 

 「・・・じゃあ良いじゃない。もう少しこうしてても」

 

 背後から俺のお腹に手を回し、抱き締める力を強くする梨子。

 

 東京から帰って来てから・・・というか東京にいる時から、どうも梨子が距離を詰めてくる気がする。

 

 身体的接触が増えたというか・・・甘えたいお年頃なのかな?

 

 まぁ背中に二つの柔らかな感触が感じられて、俺としては万々歳なんだけども。

 

 「天くんって、鋭いのか鈍いのか分かんないよね・・・」

 

 何故か溜め息をつく曜。

 

 よく聞こえなかったが、何かバカにされた気がするな・・・

 

 「皆ー!今日のアイスは曜が奢ってくれるってー!」

 

 「ちょっと!?そんなこと一言も言ってないでしょうが!」

 

 「アハハ、まぁいつも通り一人百円ずつ出そうよ。十人で合計千円になるしさ」

 

 「じゃんけんで負けた一人が、そのお金で皆の食べたいアイスを買ってくるデース♪」

 

 「まぁ、負ける人は大体決まっているのですが・・・」

 

 「ちょ、こっち見ないでくれる!?」

 

 「善子ちゃんの運の無さも相変わらずずら」

 

 「流石は堕天使、運まで堕ちてるなんて・・・」

 

 「善子言うなっ!ずら丸も天も失礼なこと言うんじゃないわよ!?」

 

 ムキーッと怒る善子なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「・・・何でいつも負けるのかしら」

 

 「堕天使だから」

 

 「関係なくない!?」

 

 善子のツッコミ。

 

 俺と善子は今、近くのコンビニにアイスを買いにやって来ていた。

 

 案の定善子はじゃんけんで負け、アイスを買いに行く係になってしまったのだ。

 

 「お会計が1,268円になります♪」

 

 「ちょ、高いアイス頼んだの誰よ!?」

 

 「まぁまぁ、これくらい良いじゃん・・・あっ、ハーゲンダ●ツにはスプーン付けてもらえますか?」

 

 「かしこまりました♪」

 

 「犯人アンタかあああああっ!?」

 

 「アハハ、オーバーした分はちゃんと払うって」

 

 苦笑しながら会計を済ませ、コンビニの外へと出る。

 

 ホントに暑いなぁ・・・

 

 「善子、早く学校に戻ろう。干乾びて死んじゃう」

 

 「だったら何で毎回コンビニまでついてくるのよ・・・」

 

 「この炎天下の中、善子一人に行かせるのは可哀想でしょ。しかも十人分のアイスなんて、結構な重さになるんだから」

 

 「・・・ホントにお人好しなんだから」

 

 呆れている善子。

 

 ちょっと頬が赤い気がするけど、この暑さのせいかな?

 

 「それにしても、未だに学校説明会への参加希望者が0とはねぇ・・・」

 

 「まぁ焦っても仕方ないでしょ。劇的に増えるものでも無いだろうし」

 

 善子の言葉に苦笑する俺。

 

 予備予選の時のライブ映像の再生回数は、あれからかなり伸びていた。

 

 にも関わらず、学校説明会への参加希望者は全く増えていない。

 

 やっぱり浦の星が超えるべきハードルは、音ノ木坂よりも高いようだ。

 

 「地区予選でも良いパフォーマンスが出来たら、結果も変わるかもしれないしさ。今は目の前のことに集中しよう」

 

 「・・・それもそうね」

 

 頷く善子。

 

 そんな会話をしながら歩いていると・・・

 

 「浦の星女学院・・・この辺りのはずなんだけど・・・」

 

 「見当たらないねぇ・・・」

 

 少し先で、女性二人がスマホと睨めっこをしていた。

 

 この距離だと声がよく聞こえないが、恐らく道に迷っているんだろう。

 

 「ゆけっ!善子!」

 

 「私はポ●モンかっ!何で私に行かせようとするのよ!?」

 

 「人見知りだから」

 

 「これを機に克服しろと!?方法がスパルタ過ぎない!?」

 

 「いや、人見知りの善子がテンパる様子を見たいだけ」

 

 「最低かっ!私は行かないからねっ!」

 

 「うわ、困ってる人を見捨てるなんて最低だね」

 

 「アンタが言うなっ!」

 

 ガルルルル・・・とこちらを威嚇してくる善子。

 

 仕方ないので、俺は女性達の近くへと歩み寄った。

 

 「すみません、何かお困りで・・・えっ?」

 

 そこまで言いかけたところで、俺は思わず声を上げてしまった。

 

 何故なら・・・

 

 「あぁ、すみません。ちょっと道が・・・えっ?」

 

 「あっ!?」

 

 顔を上げて俺を見るなり、驚いて目を見開く二人。

 

 二人とも帽子を被っていたので、遠くからではよく顔が見えなかったのだが・・・

 

 「絵里姉!?亜里姉!?」

 

 「「天ああああああああああっ!」」

 

 「ごふっ!?」

 

 絵里姉と亜里姉が、勢いよく俺に抱きついてくる。

 

 な、何で二人がこんなところにいるんだ・・・?

 

 「会いたかったわ天!会いたくて会いたくて震えてたわ!」

 

 「どこの西野●ナ!?」

 

 「会いたかった~♪YES!そ~ら~に~♪」

 

 「それはA●Bだよねぇ!?」

 

 「このボケる感じ・・・やっぱり姉弟ね、この三人」

 

 呆れている善子なのだった。




どうも〜、ムッティです。

いやぁ、Trysail良いですよねぇ(前書きの続き)

ちなみにどこかで言ったような気がしますが、天の名前の由来はTrysailのメンバー・雨宮天さんです。

いやまぁ由来っていうか、『天』と書いて『そら』と読む名前が良いなぁと思いまして・・・

男性にも女性にも使える名前ですし、主人公の名前として使わせていただきました。

ちなみに皆さん、Trysailの中だと誰推しでしょうか?

自分は凄く迷いますが・・・麻倉ももさんかな?

可愛いのは勿論のこと、あの甘い声が好き(^^)

メッチャ甘やかされたい!

頭をよしよしされながら甘い言葉を囁かれたい!

・・・私は何を言っているのだろう(´・ω・`)



さてさて、久しぶりに本編が始まりましたが・・・

何と絵里ちゃんと亜里沙ちゃんが内浦に来ました!

早速天にベッタリですが、果たしてどうなるのか・・・

これからの展開をお楽しみに(・∀・)ノ

それではまた次回!以上、ムッティでした!
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