絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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何か最近、誕生日回を23時に投稿する流れになってるような気がする・・・

いや違うの、本当はちゃんと0時に投稿したいの(´・ω・`)

まぁそれはさておき・・・

千歌ちゃんの誕生日回、いってみよー!


【高海千歌】願わくば・・・

 「アルバイト、ですか?」

 

 「うん、お願い出来ないかな?」

 

 両手を合わせる千歌さん。

 

 もうすぐ七月が終わろうとしている中、俺は千歌さんから『十千万』でアルバイトしてほしいとお願いされていた。

 

 「八月一日なんだけど、観光ツアーのお客さんで部屋が満室になっちゃったの。お母さんは東京に行ってていないし、志満姉だけじゃ手が足りなくて・・・美渡姉と私も手伝うんだけど、力仕事もあるから男手が欲しいっていう話になったんだよね」

 

 「なるほど、そういうことですか」

 

 それは確かに大変そうだな・・・

 

 高海三姉妹だけで回せるかどうか・・・

 

 「一日から二日にかけて、力を貸してもらえないかな?勿論バイト代は弾むし、ご飯はウチでご馳走するからさ」

 

 「んー、どうしようかなぁ・・・」

 

 「あと志満姉が、『天くんに来てもらえたら嬉しいわ』って・・・」

 

 「行きます」

 

 「急に即答!?今『どうしようかなぁ・・・』って言ってたよねぇ!?」

 

 「嫁のピンチに駆けつけない夫がどこにいるんですかっ!」

 

 「サラッと人の姉を『嫁』呼ばわりしないでくれる!?」

 

 「絢瀬志満・・・良い響きですよね」

 

 「人の話聞いてる!?」

 

 「あ、高海天も良いですね」

 

 「だから人の話を聞いてってば!?」

 

 ギャーギャー騒いでいる千歌さん。

 

 全く、これだからアホみかんは・・・

 

 「っていうか、八月一日って千歌さんの誕生日じゃないですか。せっかくの誕生日なのに、旅館の手伝いで潰しちゃって良いんですか?」

 

 「仕方ないでしょ。こういう状況なんだから」

 

 苦笑する千歌さん。

 

 「それに私、『十千万』好きだから。私で力になれるなら、精一杯頑張りたいんだ」

 

 「・・・相変わらずですね、貴女も」

 

 口ではそう言いながらも、密かに感心してしまう俺なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「天くん、こっち手伝ってもらっていいかしら?」

 

 「はい喜んで!」

 

 「天く~ん、こっち手伝って~」

 

 「自分でやって下さい」

 

 「この扱いの差は何!?」

 

 千歌さんのツッコミ。

 

 八月一日、俺はアルバイトの為『十千万』へとやって来ていた。

 

 「当たり前じゃないですか。嫁を大事にしない夫がどこにいるんですか」

 

 「本当に志満姉のこと好きだよね・・・」

 

 「どうしようもなく溢れ出す想いを伝えると、やっぱ大好きしか出てこないです」

 

 「どっかで聞いたことのある歌詞なんだけど!?」

 

 「まぁあのグループで一番ファンキーだった人は、嫁は嫁でも他人の嫁を寝取ってましたけどね」

 

 「その話題に触れるのは止めたげて!?」

 

 必死に止めてくる千歌さん。

 

 志満さんがクスクス笑っている。

 

 「あらあら、仲が良いわね。天くんは私と千歌ちゃん、どっちが好きなのかしら?」

 

 「申し訳ございませんが、千歌さんのこともあるので・・・俺の心の内を今ここでしゃべることは、千歌さんを傷つけることになると思いますので・・・申し訳ございません」

 

 「それ絶対『志満姉の方が好き』って言ってるよねぇ!?っていうか、その質問と回答も最近どっかで聞いたんだけど!?」

 

 「ずいぶん不倫系のネタに詳しいですね」

 

 「天くんに言われたくないわっ!」

 

 「アハハ、相変わらず漫才やってるねぇ」

 

 美渡さんがゲラゲラ笑いながらこちらへやって来る。

 

 「アンタ達、実は結構お似合いのカップルなんじゃない?」

 

 「誰がカップルですか。美渡さんは他人のことより、ガサツな自分のことを好きになってくれる相手を見つけた方が良いですよ」

 

 「誰がガサツじゃゴラァ!」

 

 「カ、カップル・・・」

 

 何故か顔を赤くしている千歌さんなのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「あぁ、極楽ぅ・・・」

 

 温泉に浸かる俺。

 

 一日の仕事も終わった頃には、すっかり夜遅い時間になっていた。

 

 アルバイトは明日、お客さんが全員チェックアウトするまで続くことになっている。

 

 なので今日は、『十千万』に泊めてもらうことになっていた。

 

 「しかしまぁ、旅館の仕事って大変だなぁ・・・」

 

 この仕事を毎日やっている志満さんは、本当に凄いと思う。

 

 俺が改めて志満さんに敬意を抱いていると・・・

 

 「お風呂だ~っ!」

 

 目の前の扉が勢いよく開き、そこには・・・

 

 全裸の千歌さんが立っていた。

 

 「「・・・え?」」

 

 俺と千歌さんの目が合い、お互い硬直する。

 

 いつもとは違い下ろしている髪、意外に大きめな胸、案外スタイルの良い身体・・・

 

 「・・・千歌さんって、実は結構ナイスバディなんですね」

 

 「キャアアアアアアアアアアッ!?」

 

 顔を真っ赤にして、慌てて身体を隠す千歌さん。

 

 「な、ななな何で天くんがここにいるの!?」

 

 「何でって、美渡さんが大浴場に入って良いって言うから・・・もうお客さんが入れる時間帯を過ぎてますし」

 

 「ここ女湯だよ!?男湯は隣だから!」

 

 「いや、ちゃんと男湯の暖簾をくぐりましたけど」

 

 『アハハハハッ!』

 

 竹でできた壁の向こうから、美渡さんの笑い声が聞こえてくる。

 

 「美渡姉!?そこにいるの!?」

 

 『いやぁ、大成功!』

 

 爆笑している美渡さん。

 

 『天が入る前に暖簾を逆にしておいて、入った後に戻したんだよねー!千歌と鉢合わせするように仕向けたんだけど、上手く行き過ぎてビックリだわ!』

 

 「何してくれちゃってんの!?」

 

 千歌さんのツッコミ。

 

 やってくれたな、あの人・・・

 

 『千歌!私からの誕生日プレゼント、しっかり受け取りなよ!』

 

 「これのどこか誕生日プレゼントなの!?」

 

 『ニシシ、それじゃあ後はお二人で♪』

 

 「ちょ、美渡姉!?」

 

 向こうで扉が開く音がして、美渡さんの声が聞こえなくなる。

 

 逃げたな・・・

 

 「うぅ、美渡姉のバカァ・・・」

 

 「千歌さんもそんなところに蹲ってないで、お湯に浸かったらどうですか?」

 

 「何で天くんは平然としてるの!?ここ一応女湯だよ!?」

 

 「他の人が入ってこないなら、どっちだって良いでしょ」

 

 「全然良くないよ!?」

 

 「とにかく、いつまでもそうしてるわけにはいかないでしょ。後ろ向いててあげますから、早くお湯に浸かって下さい」

 

 「うぅ・・・」

 

 俺が後ろを向くと、諦めたのか千歌さんが温泉に入ってくる音が聞こえた。

 

 「も、もう良いよ・・・」

 

 千歌さんに声をかけられ、再び顔を千歌さんの方へと戻す。

 

 この温泉は乳白色なので、浸かってしまえばお互いの身体が見えることはないのだ。

 

 「み、見苦しいものをお見せしました・・・」

 

 「御馳走様でした」

 

 「御馳走様って何!?」

 

 「おかげでしばらくは困らないと思います」

 

 「何に!?」

 

 ツッコミを連発する千歌さんだったが、やがてクスッと笑みを零した。

 

 「・・・フフッ」

 

 「急に笑うの止めてもらえます?気持ち悪いんで」

 

 「ホント辛辣だね・・・まぁ、天くんらしいけど」

 

 苦笑する千歌さん。

 

 「何て言うか、思い出しちゃってさ・・・初めて出会った時から、天くんとはこんな感じだったなぁって」

 

 「・・・そう言えばそうでしたね」

 

 浦の星にやって来た俺を、千歌さんが不審者と勘違いして・・・

 

 今にして思えば、あの出会いが全ての始まりだった。

 

 「・・・一度しか言わないんで、よく聞いて下さいね」

 

 「天くん?」

 

 首を傾げる千歌さん。

 

 せっかくの誕生日なんだから、日頃なかなか照れ臭くて言えない気持ちを言ってみるのも良いだろう。

 

 「内浦に来て、浦の星に入って・・・千歌さんに出会えて良かった」

 

 「っ・・・」

 

 「今、俺がここで充実した日々を過ごせているのは・・・あの日、千歌さんに出会えたからです。千歌さんがいつも明るく、元気に俺の手を引いてくれたから・・・俺はここまで来ることが出来ました。本当に感謝してます」

 

 千歌さんが驚きで目を見開く中、俺は笑みを浮かべた。

 

 「誕生日、おめでとうございます。これからもよろしくお願いしますね・・・リーダー」

 

 千歌さんが俯き、肩をわなわなと震わせている。

 

 そして・・・

 

 「天くんんんんんんんんんんっ!」

 

 「ごふっ!?」

 

 勢いよく抱きついてきた。

 

 「嬉しいよ天くんっ!そんな風に思ってくれてたなんてっ!」

 

 「ちょ、千歌さん!?俺達二人とも素っ裸なんですよ!?そんな状態で抱きついたら・・・!」

 

 「私は気にしないもんっ!」

 

 「さっき悲鳴上げて蹲ってませんでした!?」

 

 千歌さんの身体の感触がダイレクトに伝わってきて、本当に色々ヤバいっ!

 

 このままだと俺の理性が消し飛ぶっ!

 

 「ちょっと千歌ちゃん?もう少し静かに・・・」

 

 突然扉が開き、千歌さんを注意しようとした志満さんが俺達を見て固まった。

 

 「ち、違うんです志満さんっ!これは・・・」

 

 「・・・【悲報】夫と妹が不倫していた件について」

 

 「止めて!?」

 

 スマホを取り出す志満さんを、慌てて制止する俺なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 《千歌視点》

 

 翌朝・・・

 

 「ふわぁ・・・」

 

 ベッドから起き上がり、大きな欠伸をする。

 

 ふと横を見ると、隣に敷いた布団で天くんがスヤスヤと眠っていた。

 

 「フフッ、よく寝てるなぁ・・・」

 

 客室がいっぱいで泊まる場所が無かったので、昨夜は私の部屋で寝てもらったのだ。

 

 美渡姉の策略に嵌まるわ、天くんに裸を見られるわ、志満姉に勘違いされるわ・・・

 

 ホント散々だったなぁ・・・

 

 「・・・ま、いっか」

 

 昨日の天くんの言葉を思い出し、思わず顔が綻んでしまう。

 

 『出会えて良かった』と言ってくれたことが、どうしようもなく嬉しかった。

 

 「そんなの・・・私も一緒だよ」

 

 あの日天くんに出会えたから、今の私がいる・・・

 

 天くんがいなかったら、きっと私はここまで来られなかった。

 

 だからこそ、天くんには本当に感謝しているのだ。

 

 「全く・・・天くんは罪深い男の子だよ、ホント」

 

 Aqoursのメンバーは多かれ少なかれ、天くんに好意を寄せている。

 

 梨子ちゃんや鞠莉ちゃんなんて、本当に分かりやすいアピールをしているほどだ。

 

 そして私も例に漏れず・・・天くんのことを想っていた。

 

 「・・・こんな気持ち、初めてだな」

 

 今まで恋なんてしたことなかったけど・・・

 

 私は天くんに対して、生まれて初めての恋心を抱いていた。

 

 それを察した美渡姉が、美渡姉なりに気を利かせてあんなことをしたんだろうけど・・・

 

 流石にアレはやり過ぎだと思う。

 

 「・・・まぁ、そのおかげで昨日の言葉が聞けたんだけどさ」

 

 それに免じて、昨日のことは許してあげることにする。

 

 私はベッドを抜け出すと、天くんの枕元に座り込んだ。

 

 「・・・いつもありがとう、天くん」

 

 天くんの頭を撫でる。

 

 「これからもずっと・・・私を支えてね」

 

 願わくば、いつまでも天くんと一緒にいたい・・・

 

 心からそう思う私なのだった。




どうも〜、ムッティです。

今日から8月に入りましたね。

梅雨も明け、いよいよ夏本番・・・

テンション下がるわぁ(´д`|||)

まぁそれはさておき千歌ちゃん、誕生日おめでとう\(^o^)/

あと、不倫ネタをぶっ込みまくってゴメン(笑)

何だかんだ、天と千歌ちゃんも良いコンビだと思うんですよね。

完全にボケとツッコミですし(笑)

果たしてAqoursのリーダーは、本編でヒロインになれるのか・・・

リーダーといえば、二日後はμ'sのリーダーである穂乃果ちゃんの誕生日ですね。

・・・誕生日回、全然書けてねぇや(´・ω・`)

が、頑張ります(震え声)

それではまた次回!以上、ムッティでした!
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