絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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ここで一句・・・



夏終われ

そしてそのまま

消えちまえ



夏よ滅びろ(゜言゜)


身内を褒められて悪い気はしない。

 翌日・・・

 

 「花丸、少し遅れてるよ!気持ち早く!」

 

 「はいずらっ!」

 

 「曜は逆に少し早い!周りに合わせて!」

 

 「了解!」

 

 「あとゴリラ、元気良すぎ!もうちょっと抑えて!」

 

 「ゴリラ言うなっ!元気良く踊るのが私の持ち味なのっ!」

 

 「いや、元気良すぎて腕メッチャ大振りになってるから。隣で踊ってるダイヤさんの命が危険に晒されてるから」

 

 「し、心臓に悪いですわ・・・」

 

 「そこまで!?」

 

 「もう、果南はもう少し周りを見た方が良いわよ?」

 

 「B87も人のこと言えないでしょ」

 

 「バストサイズで呼ばないでくれる!?」

 

 「動きが激しすぎて、さっきからルビィとぶつかりそうで怖いんだよ。もうちょい抑えめで頼むわ」

 

 「こ、怖かったよぉ・・・ぐすっ・・・」

 

 「ル、ルビィ!?I'm sorry!」

 

 「全く、三年生なんだからしっかりしてもらわないと・・・」

 

 「あ、堕天使もどきが何か言ってる」

 

 「『もどき』じゃないもんっ!立派な堕天使だもんっ!」

 

 「もう、皆だらしないなぁ」

 

 「一番だらしないリーダーが何言ってるんですか」

 

 「えぇっ!?私ちゃんとやってたよ!?」

 

 「えぇ、ちゃんとやってましたね・・・寝坊して練習に遅れたこと以外は」

 

 「すいませんでしたあああああっ!」

 

 「だから昨日『早く寝た方が良いよ』って言ったのに・・・」

 

 「うぅ、梨子ちゃん・・・今日は早く寝るね・・・」

 

 「はいはい、気を付けようね」

 

 和気藹々と練習に励むAqoursの皆。

 

 天も含め、メンバー同士の仲が良いグループなのだと感じる。

 

 何より、天がとても楽しそうにしているのが印象的だった。

 

 「・・・懐かしいね」

 

 私の隣で練習を見ている亜里沙が呟く。

 

 「μ'sのマネージャーをやってた頃の天みたい・・・」

 

 「・・・えぇ、そうね」

 

 頷く私。

 

 あの頃の光景が蘇ってくる。

 

 

 

 

 

 『花陽ちゃん、ちょっとズレてる!周りと合わせることを意識して!』

 

 『は、はいっ!』

 

 『凛ちゃん、今の部分は慌てないで!落ち着いて踊れば大丈夫だから!』

 

 『わ、分かったにゃ!』

 

 『ふふん、花陽も凛もまだまだね!』

 

 『まだまだなのは、にこちゃんの胸の方だけどね』

 

 『しばき倒すわよ!?』

 

 『天・・・貴方は今、胸の小さい女性を敵に回しましたね・・・』

 

 『胸の大きさに関わらず、俺は海未ちゃんのことが大好きだよ』

 

 『私も大好きです天あああああっ!』

 

 『アンタはチョロすぎんのよ!?都合の良い女かっ!』

 

 『そうだよ海未ちゃん!ことりだって天くんのこと大好きなんだから!』

 

 『ここにも似たような子がいた!?』

 

 『ことりちゃあああああんっ!』

 

 『天くうううううんっ!』

 

 『ここで甘々空間作り出すの止めなさいっ!』

 

 『天、良い子だからこっちに来なさい。お小遣いあげるから』

 

 『マジで!?真姫ちゃん大好き!』

 

 『アンタはお金で釣らないのっ!天もホイホイついて行かないっ!』

 

 『天くん、ウチはお金持ってないけど・・・大きいおっぱいなら持ってるよ?』

 

 『やっぱり希ちゃんが一番だと思うんだ(キリッ)』

 

 『何キメ顔してんのよ!?このエロガキ!』

 

 『にこ・・・私の可愛い弟に、何を言ってくれているのかしら・・・?』

 

 『ヒィッ!?ここにブラコンがいることを忘れてたぁっ!?』

 

 『アハハ、やっぱり天くんは面白いなぁ』

 

 『ちょっと穂乃果!?笑ってないで助けなさいよ!?』

 

 

 

 

 

 「・・・あの頃は、本当に楽しかったわね」

 

 「お姉ちゃん・・・」

 

 気遣わしげにこちらを見つめる亜里沙。

 

 すると・・・

 

 「おっ、頑張ってるねぇ」

 

 「皆、お疲れ!」

 

 「お母さん!?」

 

 「ママ!?」

 

 屋上に現れた二人の女性を見て、果南と曜が驚いた声を上げる。

 

 どうやら二人のお母さんのようだ。

 

 「何でここにいるの!?」

 

 「差し入れを持って来たのさ。ほら、スポーツドリンク」

 

 「アイスもあるから、皆食べてね!」

 

 「わーい!」

 

 「ありがとうございます!」

 

 歓声を上げて駆け寄るAqoursの皆。

 

 ふと天の方を見ると、果南と曜のお母さん達と談笑していた。

 

 「ありがとうございます。助かります」

 

 「いいよお礼なんて。アタシ達と天の仲じゃないか」

 

 「そうそう、娘達もお世話になってるし・・・曜、ちゃんと天に対して夜のお世話してあげてる?」

 

 「ぶふぅっ!?」

 

 飲んでいたスポーツドリンクを盛大に吹き出す曜。

 

 「な、何言ってるの!?そんなことするわけないでしょうが!」

 

 「ハァ、全く・・・これだから制服バカは・・・」

 

 「娘に対する扱い酷くない!?」

 

 「果南、アンタはちゃんとヤッてるよね?」

 

 「昼間から何言ってんの!?そんなわけないでしょ!?」

 

 「ハァ、全く・・・これだからゴリラは・・・」

 

 「遂に実の母親にまでゴリラ扱いされた!?」

 

 「星さんも西華さんも安心して下さい。そのうち二人まとめて美味しくいただきます」

 

 「天くん!?まさかの二股宣言!?」

 

 「それなら良し!」

 

 「それを聞いて安心したよ」

 

 「何が良いの!?何が安心なの!?」

 

 曜と果南のツッコミが止まらない。

 

 メンバーの母親まで味方につけるなんて・・・

 

 天、恐ろしい子・・・!

 

 「あれ・・・?」

 

 私と亜里沙の存在に気付いた果南のお母さんが、不思議そうに首を傾げている。

 

 「天、あの二人は・・・?」

 

 「あ、そういえばまだ紹介してませんでしたね・・・二人とも俺の姉です」

 

 「姉!?あの美女二人が!?」

 

 「こんにちは♪」

 

 「初めまして。弟がいつもお世話になっています」

 

 亜里沙と二人で挨拶をする。

 

 そんな私達を、しげしげと見つめる曜のお母さん。

 

 「ひょっとして、曜達が憧れてるμ'sのメンバーの・・・?」

 

 「あ、はい。絢瀬絵里といいます」

 

 「やっぱり!?」

 

 「ひゃあっ!?」

 

 いきなり手を掴まれる。

 

 何!?何事!?

 

 「ちょっと曜!?本物のμ'sのメンバーがいるんだけど!?」

 

 「ちょっとママ!?いきなり失礼でしょ!?すみません絵里さん、ママは最近μ'sの動画を観ることにハマってて・・・」

 

 「うわぁ、本物だぁ!」

 

 「人の話聞いてくれる!?絵里さんから離れなさい!」

 

 「好きなものに対して、急に見境が無くなるこの感じ・・・やっぱり親子だなぁ」

 

 「天くんはそこで納得しないでくれる!?全然嬉しくないんだけど!?」

 

 曜のツッコミ。

 

 曜もこんな風になることがあるのかしら・・・?

 

 「ってことは、アンタが亜里沙ちゃんか。天から話は聞いてるよ」

 

 「はい、絢瀬亜里沙です♪天はどんな話をしてるんですか?」

 

 「アホの子だって」

 

 「酷い!?」

 

 果南のお母さんの言葉に、ショックを受けている亜里沙。

 

 「ちょっと天!?どういうこと!?」

 

 「いやぁ、酷い話もあったもんだね」

 

 「何で他人事なの!?」

 

 「全く、姉の顔が見てみたいわ」

 

 「目の前にいるでしょうが!」

 

 相変わらずおちょくられる亜里沙。

 

 完全に天に遊ばれてるわね・・・

 

 「天く~ん!アイス溶けちゃうよ~!」

 

 「今行きます。ほら、曜と果南も早く行くよ」

 

 「ちょ、手を引っ張らないでよ!?」

 

 「もう、強引なんだから・・・」

 

 曜と果南の手を引き、千歌達のところへ行く天。

 

 手を引かれている二人も、苦笑しているが嫌がってはいなかった。

 

 むしろ何だか楽しそうというか・・・

 

 「相変わらず仲良しだねぇ」

 

 笑っている果南のお母さん。

 

 「果南と天、早くくっつかないかなぁ・・・」

 

 「何言ってるの西華ちゃん!天とくっつくのは曜だからね!」

 

 「それは聞き捨てならないね、星。天は渡さないよ?」

 

 「こっちのセリフだわ!」

 

 何故かお母さん同士でバチバチやっていた。

 

 「二人とも何言ってるんですか!?天は渡しませんからね!?」

 

 「「アホの子は黙ってて!」」

 

 「何でそこでハモるんですか!?」

 

 ショックを受ける亜里沙に、思わず同情してしまう。

 

 それにしても天ったら、メンバーのお母さんにホント好かれてるわね・・・

 

 こういうところも、μ's時代と変わらないわ・・・

 

 「お二人とも、ずいぶん天を気に入っていらっしゃるんですね」

 

 「当然じゃん!」

 

 頷く曜のお母さん。

 

 「あんな良い子なかなかいないよ。今まで男の影さえ無かった曜が、初めて家に連れて来たぐらいだし・・・最初は本当にビックリしたわ」

 

 「アタシもだよ。果南から『お店のアルバイトに来てほしい男の子がいる』って聞いた時は、思わず自分の耳を疑ったもんさ」

 

 同調する果南のお母さん。

 

 「自分からアタシに紹介するなんて、よっぽど気に入ってるんだろうなとは思ったけど・・・実際に天に会ってみて納得したよ。『あぁ、果南が気に入るわけだ』ってね」

 

 「そうそう、天には不思議な魅力があるよね。初対面だったのに、気が付いたら仲良くなってたもん」

 

 笑っている曜のお母さん。

 

 確かにあの子は、人の懐に入るのが上手いのよね・・・

 

 「それに曜も、ずいぶん天に心を許してるみたいだしね。今までは口を開けば『千歌ちゃん』だったけど、最近じゃ天のことも同じぐらい話してるもん」

 

 「果南もさ。いくらハグ大好きとはいえ、男にハグなんてしなかったのに・・・天には隙あらばハグしてるからね。それに・・・」

 

 果南のお母さんが、ダイヤや鞠莉と談笑している果南に視線を向けた。

 

 「・・・果南がああやって笑っていられるのは、天のおかげだから。本人も天には恩義を感じてるみたいだし、少なからず好意を抱いてはいると思うんだ。だからまぁ、くっついてくれたら嬉しいなぁって」

 

 「曜もそうだよ。いつも親身になって寄り添ってくれて、間違ったことを言った時は叱ってくれて・・・そんな天を凄く信頼してるし、天に対しての想いっていうのはあるんじゃないかな。あの二人がくっついてくれたら、私としては嬉しいんだけどね」

 

 「フフッ、天も罪な男だねぇ」

 

 「アハハ、それは言えるね!」

 

 面白そうに笑う二人。

 

 自分の可愛い娘を、天に任せようとしている・・・

 

 それだけで、二人がいかに天を信頼しているかが窺えた。

 

 「・・・変わらないなぁ、天は」

 

 どこか嬉しそうな亜里沙。

 

 大切な弟を褒められて、悪い気のする姉などいない・・・

 

 亜里沙同様、嬉しく思う私なのだった。




どうも〜、ムッティです。

最近暑すぎて、本当に死にそうです(´д`|||)

さらには猛暑の中、マスクを付けなければならないという地獄・・・

キツいわぁ・・・(´・ω・`)

早く夏終われ・・・

そしてコロナも収まれ・・・

皆さんも熱中症、そしてコロナにお気を付け下さい(>_<)

それではまた次回!以上、ムッティでした!
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