絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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きんちゃんのソロデビューシングル『Anti world』がカッコ良すぎる・・・

しかも歌上手すぎてヤバい・・・


人から感謝されると嬉しいものである。

 「堕天使ヨハネとリトルデーモン・・・ラブライブに降臨ッ!」

 

 「誰か絆創膏持って来て!人一人包みこめるくらいのヤツ!」

 

 「痛い子扱いは止めなさいよ!?」

 

 善子のツッコミ。

 

 Aqoursの控え室になっているブースを訪れたところ、善子がまた痛い発言をしていたのだ。

 

 「全く、善子ときたら・・・ん?何でルビィは涙ぐんでるの?」

 

 「アハハ、ちょっとね」

 

 目元の涙を拭うルビィ。

 

 「善子ちゃんに『ありがとね』って言われて、ちょっとウルッときちゃって」

 

 「ちょ、ルビィ!?言わなくていいから!?」

 

 「情熱的に抱き締められて、マルも感激しちゃったずら」

 

 「ずら丸も余計なこと言うんじゃないわよ!?」

 

 慌てる善子。

 

 なるほど、そんなことが・・・

 

 「良いなぁ・・・俺も善子に抱き締められたいなぁ・・・」

 

 「なっ!?何言ってんのよアンタ!?」

 

 「情熱的に愛を囁かれたいなぁ・・・」

 

 「誰も愛は囁いてないんだけど!?」

 

 「アハハ、冗談だって」

 

 思わず笑ってしまう俺だったが、善子は一つ溜め息をつくと・・・

 

 俺に近付き、思いっきり抱き締めてきた。

 

 「ちょ、善子!?」

 

 「・・・何よ。『抱き締められたい』って言ったのは天でしょ」

 

 「いや、そうなんだけど・・・良いの?」

 

 「良いから抱き締めてるんじゃない。野暮なこと聞くんじゃないわよ」

 

 「・・・何か真姫ちゃんを思い出すわ」

 

 この素直じゃない感じ・・・

 

 真姫ちゃんそっくりだな・・・

 

 「・・・ありがとね、天」

 

 「え・・・?」

 

 善子が腕にキュッと力を込めてくる。

 

 「私の味方でいてくれて、支えになってくれて・・・本当にありがとう。天がいなかったら、私は今ここにいないから・・・凄く感謝してる」

 

 「善子・・・」

 

 「・・・感謝なら、マルもしてるずら」

 

 左側から花丸が抱きついてくる。

 

 「天くんに出会って、背中を押してもらって・・・スクールアイドルになれて、本当に幸せずら。ありがとう、天くん」

 

 「花丸・・・」

 

 「・・・ルビィだってそうだよ」

 

 右側から抱きついてくるルビィ。

 

 「自分の気持ちに正直になれたのも、大好きなお姉ちゃんと一緒にスクールアイドルが出来るのも・・・全部天くんのおかげだから。本当にありがとう」

 

 「ルビィ・・・」

 

 同級生三人の温もりで、心まで温まっていくのを感じる。

 

 緊張をほぐしに来たつもりだったのに、俺がほぐされちゃったな・・・

 

 「・・・ありがとう、三人とも」

 

 両腕を伸ばし、三人を包み込むように抱き締める。

 

 「少しでも三人の力になれたのなら、凄く嬉しいよ。俺が浦の星に入った時、クラスで真っ先に俺のことを受け入れてくれたのは・・・この三人だったから」

 

 抱き締める腕に力を込める。

 

 「善子、花丸、ルビィ・・・三人と同級生で、本当に良かった」

 

 

 

 

 

 人一倍心の優しい善子・・・

 

 

 

 

 

 いつも笑顔で寄り添ってくれる花丸・・・

 

 

 

 

 

 どんなことにも努力を惜しまないルビィ・・・

 

 

 

 

 

 俺はそんな三人のことが大好きだし、心から尊敬していた。

 

 「今日のステージ、ちゃんと見てるから。全力で楽しんできな」

 

 「勿論よ!」

 

 「やってやるずら!」

 

 「最高のステージにしてみせるから!」

 

 俺の言葉に、笑顔で頷いてくれる三人。

 

 そんな同級生達が、とても頼もしく見える俺なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「あの時置いてきたものを・・・もう一度取り戻そう」

 

 果南がそう呟き、ダイヤさんと鞠莉を抱き寄せている。

 

 会場の裏手を覗いてみると、三年生三人組が身体を寄せ合っていた。

 

 これは邪魔しない方が良いかな・・・

 

 「勿論ですわ」

 

 そっと踵を返した時、ダイヤさんの力強い言葉が聞こえた。

 

 「その為に、力を貸して下さいますわよね・・・天さん?」

 

 「っ!?」

 

 ビックリして振り向くと、三人が笑いながらこっちを見ていた。

 

 「な、何で分かったんですか?」

 

 「フフッ・・・何となく、でしょうか」

 

 クスクス笑っているダイヤさん。

 

 「何となく、天さんが側にいるような気がして・・・見えていたわけではないのに、妙な確信がありましたわ」

 

 「何それ怖い」

 

 「フフッ、それだけ私達の感覚が鋭いってことよ♪」

 

 背後から抱きついてくる鞠莉。

 

 「特に天は存在感があるから、すぐ分かっちゃいマース♪」

 

 「鞠莉のおっぱいの存在感には負けるわ」

 

 「いやん♡天のエッチ♡」

 

 豊満な胸を、ぐりぐりと背中に押し付けてくる鞠莉。

 

 ご馳走様です。

 

 「全く、セクハラ発言は相変わらずだね・・・」

 

 果南はそう言って、溜め息を一つつくと・・・

 

 真正面から俺に抱きついてきた。

 

 「おっと・・・そういうことすると、今度は果南のおっぱいが当たるんだけど?」

 

 「でも嬉しいんでしょ?」

 

 「勿論」

 

 計四つのマシュマロを味わえるとか、もう天にも昇る気持ちだわ・・・

 

 「もう・・・エッチ」

 

 果南はそう言って苦笑すると、腕にキュッと力を込めてきた。

 

 「・・・これでも、天には本当に感謝してるんだよ?」

 

 「え・・・?」

 

 「一度は諦めたスクールアイドルを、またこうやってやれてるのは・・・天のおかげだから。ありがとね」

 

 「果南・・・」

 

 「本当に・・・感謝してもしきれないわ」

 

 俺の背中に額をくっつける鞠莉。

 

 「こんな私の為に動いてくれて、果南やダイヤと仲直り出来るようにしてくれて・・・またスクールアイドルが出来るようにしてくれた。ありがとう、天」

 

 「鞠莉・・・」

 

 「・・・私も、本当に感謝しています」

 

 俺の手を握るダイヤさん。

 

 「天さんの仰った通り、あの時諦めなくて本当に良かった・・・今こうして、果南さんや鞠莉さんとスクールアイドルが出来て・・・本当に幸せですわ。ありがとうございます」

 

 「ダイヤさん・・・」

 

 参ったなぁ・・・

 

 これ以上心を温められると、泣いちゃいそうなんだけど・・・

 

 「・・・『ありがとう』はこっちのセリフだよ」

 

 素直に三人に身を委ねる。

 

 「三人が入ってくれたから、Aqoursはもっと成長することが出来た。俺自身、三人に助けられたことがたくさんあったよ」

 

 

 

 

 

 明るく元気で、頼りがいのある果南・・・

 

 

 

 

 

 天真爛漫で、困っている時にさりげなく動いてくれる鞠莉・・・

 

 

 

 

 

 しっかり者で、よく相談に乗ってくれるダイヤさん・・・

 

 

 

 

 

 大人な三年生達には、本当にいつも助けられている。

 

 感謝しているのは俺の方だ。

 

 「果南、鞠莉、ダイヤさん・・・三人がいてくれて、本当に良かった。ありがとう」

 

 俺は感謝の言葉を述べると、三人の顔を見た。

 

 「今日のステージも、よろしく頼むよ」

 

 「オッケー!最高のステージを見せてあげる!」

 

 「マリー達の気合いは十分よ!」

 

 「お任せ下さいませ!」

 

 満面の笑みで、力強く頷いてくれる三人。

 

 そんな最上級生達を見て、とてつもない安心感を覚える俺なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「全部を楽しんで、皆と進んでいきたい!それがきっと、輝くってことだと思う!」

 

 ステージ裏を訪れると、千歌さんがそう宣言しているのが聞こえた。

 

 本当にこの人は、穂乃果ちゃんそっくりだな・・・

 

 「えいっ」

 

 「あたっ!?」

 

 千歌さんのアホ毛に、軽くチョップをかます。

 

 「ちょ、天くん!?いきなり何するの!?」

 

 「いや、ちょっと昔を思い出して・・・よくこうやって、穂乃果ちゃんをしばいてたんですよね」

 

 「何で!?」

 

 「こうやって止めるしか無かったんですよ。あの暴走機関車は」

 

 「呼び方が酷い!?」

 

 千歌さんのツッコミ。

 

 俺は苦笑すると、曜と梨子の方を見た。

 

 「そんな穂乃果ちゃんを優しく見守ることりちゃんと、厳しく諭す海未ちゃん・・・この三人を見てると、当時のあの三人を思い出すよ」

 

 「私、そんなに厳しく千歌ちゃんを諭してるかしら・・・」

 

 「千歌さん、どう思います?」

 

 「メッチャ厳しいよね」

 

 「千歌ちゃん!?」

 

 「アハハ・・・」

 

 ショックを受けている梨子に、苦笑している曜。

 

 ホント、似てるよなぁ・・・

 

 「何かこうしてると、思い出すなぁ・・・ファーストライブの時のこと」

 

 「あぁ、確かに・・・」

 

 思い返してみれば、最初はこの四人で始めたんだよな・・・

 

 「・・・あの時みたいに、円陣組んでみます?」

 

 「おっ、良いね!やろうやろう!」

 

 お互い手を繋いで円になる。

 

 そうそう、こんな感じだったっけ・・・

 

 「・・・ありがとう、天くん」

 

 「え・・・?」

 

 俺の左側に立っている梨子が、俺の手を強く握った。

 

 「私、内浦に引っ越して来て良かった。スクールアイドルになれて、ピアノとも向き合えて・・・天くんのおかげよ。本当にありがとう」

 

 「梨子・・・」

 

 「・・・私も、天くんには感謝してるよ」

 

 右側に立っている曜も、同じように俺の手を強く握る。

 

 「いつも力になってくれて、悩んでる時は寄り添ってくれて・・・いつも本当に助けられてる。ありがとね」

 

 「曜・・・」

 

 「・・・私からもありがとう、天くん」

 

 俺の前に立っている千歌さんが、優しく微笑んでいた。

 

 「スクールアイドルになりたいっていう夢を、こうやって叶えられたのは・・・間違いなく天くんのおかげだよ。天くんが浦の星に来てくれて、私と出会ってくれて・・・本当に良かった。ありがとう」

 

 「千歌さん・・・」

 

 不覚にも、ちょっと涙ぐんでしまった。

 

 他の皆から感謝の言葉を掛けられた後だったこともあり、余計に感動してしまう。

 

 「ところで、前々から気になってたんだけどさぁ・・・」

 

 何故か急に膨れっ面になる千歌さん。

 

 「天くん、いつまで私のことさん付けで呼ぶの?相変わらず敬語のままだし」

 

 「いや、いつまでって・・・千歌さんは先輩じゃないですか」

 

 「曜ちゃんや梨子ちゃんのことは呼び捨てじゃん!タメ口じゃん!」

 

 「強制されたんで」

 

 「ちょ、天くん!?」

 

 「人聞きの悪いこと言わないでくれる!?」

 

 「事実でしょ。ゴリ押してきたのは誰だっけ?」

 

 「「うぐっ・・・」」

 

 言葉に詰まる二人。

 

 やれやれ・・・

 

 「じゃあ私も強制する!リーダーの特権を使うもん!」

 

 「ただの独裁者じゃないですか」

 

 「良いのっ!とにかく強制っ!」

 

 子供のようにダダをこねる千歌さん。

 

 全く、強引なんだから・・・

 

 「ホント、こういうところもそっくりだな・・・」

 

 

 

 

 

 『さん付け禁止!敬語も禁止!他人行儀なのは嫌!』

 

 

 

 

 

 その昔、穂乃果ちゃんにダダをこねられた時のことを思い出す。

 

 こんなところまで似なくても良いのに・・・

 

 「はいはい、分かったから。改めてよろしくね・・・千歌」

 

 「っ・・・うんっ!」

 

 笑みを浮かべる千歌。

 

 一方、何故か梨子が不機嫌そうな表情を浮かべていた。

 

 「むぅ・・・アドバンテージが無くなっていくわ・・・」

 

 「まぁまぁ梨子ちゃん、落ち着いて」

 

 苦笑しながら宥める曜。

 

 何かあったのかな?

 

 「それじゃ、掛け声は天くんにやってもらおうかな」

 

 「え、千歌じゃないの?」

 

 「偶には良いじゃん。ねっ?」

 

 「頼んだよ、天くん」

 

 「気合いが入るヤツ、よろしくね」

 

 三人からそう言われ、俺は一つ息を吐く。

 

 「コホンッ、それじゃ・・・皆、ありがとう」

 

 感謝の言葉を述べる俺。

 

 「この三人に出会えたから、今こうしてここにいられる・・・本当に感謝してる」

 

 

 

 

 

 いつも優しく、俺の身を案じてくれる梨子・・・

 

 

 

 

 

 どんな時も明るく、俺を笑顔にしてくれる曜・・・

 

 

 

 

 

 力強く前に進み、俺を引っ張ってくれる千歌・・・

 

 

 

 

 

 この三人に出会えて、本当に良かった。

 

 

 

 

 

 「さぁ、行こう!今、全力で輝こう!」

 

 

 

 

 

 声を張り上げる。

 

 三人の背中を、少しでも押せるように。

 

 

 

 

 

 「Aqours~!」

 

 

 

 

 

 「「「「サ~ンシャイ~ン!」」」」

 

 

 

 

 

 あの時と同じようで、あの時とは違う・・・

 

 力強さを感じさせる先輩達の声に、心が震える俺なのだった。




どうも〜、ムッティです。

頭の中で『Anti world』が無限ループしてる今日この頃です。

早くフルで聴きたいなぁ・・・

フルで聴きたいといえば、LiSAさんの新曲『炎』もそうですね。

劇場版『鬼滅の刃』、絶対に観に行かねば・・・



さてさて、恒例の支援絵紹介のコーナー!

今回もことりちゃん大好きさんから、素敵なイラストをいただきました!


【挿絵表示】


海未ちゃあああああんっ!!!!!

スクスタに出てくる、夏祭りシンフォニー衣装の海未ちゃんですね(^^)

この衣装を着た海未ちゃん、可愛くてめっちゃ好きなんですよね( ´∀`)

ことりちゃん大好きさん、本当にありがとうございます!



さぁ、いよいよ地区予選のステージが始まろうとしております。

お互いに感謝し、より絆を深めたAqours・・・

果たしてこれからどうなるのか・・・

次回もお楽しみに(・∀・)ノ

それではまた次回!以上、ムッティでした!
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