まぁ寒い方が好きなので、個人的には嬉しいかぎりです(^^)
バイバイ夏(・ω・)ノ
「ただいま~」
「あっ、天!」
「おかえりなさい」
観客席へと戻った俺は、亜里姉と絵里姉の間に座った。
「Aqoursの皆、どうだった?」
「思ったより落ち着いてたよ。あれなら良いパフォーマンスが出来るんじゃないかな」
俺がそう言った瞬間、会場の照明が暗くなる。
次のグループ・・・Aqoursの出番がやってきたのだ。
「・・・ハイレベルだね」
「・・・そうだね」
真剣な表情の亜里姉と、短く言葉を交わす。
ここまで何組かのパフォーマンスが終わっているが、やはりどのグループもレベルが高い。
地区予選でこのレベルだなんて、正直恐ろしいな・・・
「東海地区の予選は初めて見たけど、関東地区のレベルと何ら変わらない高さだよ。これを勝ち抜くのは、至難の業と言って良いと思う」
いつになく厳しい表情の亜里姉。
亜里姉はアイドル研究部時代から、ラブライブ出場グループをこと細かくチェックし続けている。
その分析力は、あのにこちゃんや花陽ちゃんが一目置くほどだ。
その亜里姉がここまで言うとは・・・
「じゃあやっぱり、Aqoursが決勝へ行ける確率は・・・」
「・・・ハッキリ言って、かなり低いと思う。練習を見させてもらったかぎりではね」
絵里姉の問いに、首を横に振る亜里姉。
まぁ正直、俺も同意見ではあるが・・・
「・・・諦めないよ、あの人達は」
「え・・・?」
「今に分かるよ・・・Aqoursの底力が」
ステージにスポットライトが当たり、Aqoursの皆が姿を現す。
そして曲のイントロが流れ出した。
「さぁ・・・思う存分楽しんできな」
千歌と俺が二人で作詞した新曲、『MIRAI TICKET』・・・
そのパフォーマンスの反響が目に浮かび、思わず口元が緩む俺なのだった。
*****
「・・・で?」
「すいませんでしたああああああああああっ!」
俺の目の前で、床に額を擦り付けて土下座している千歌。
地区予選も終了し、後は後日発表される結果を待つのみ・・・
だが、既にAqoursの結果は決まっていた。
「テンションが上がりすぎて、パフォーマンス中に非常口から外に飛び出すバカがどこにいるんだこの腐れアホみかんがああああああああああっ!」
「本当にすみませんでしたああああああああああっ!どうしようもないバカがここにいましたああああああああああっ!」
床にガンガン額をぶつけて謝罪する千歌。
このアホみかん、パフォーマンス中にいきなり走り出して非常口を飛び出していったのだ。
どうやらテンションが限界値を超え、ハイになった結果の行動らしい。
「どこの薬物中毒者?伊●谷なの?」
「ストップうううううっ!?そのネタは危険だから止めてえええええっ!?」
「じゃあエ●カ様?」
「それもダメだってば!?」
「そうだね。決勝進出がダメになったね。誰かさんのせいでね」
「返す言葉もございませんんんんんんんんんんっ!」
再び土下座を敢行する千歌。
ステージ終了後、Aqoursは運営側から厳しくお叱りを受けた。
それは千歌の行動についてだけではなく・・・
「アンタらも何してくれちゃってんの?」
「「ごめんなさああああああああああいっ!」」
二人揃って土下座している麻衣先生と翔子先生。
この二人もテンションが上がり過ぎた結果、ステージの至近距離まで押しかけて応援するというタブーを犯していた。
「『ステージに近付いて応援してはいけません』って、あちこち注意書きもしてあったのに・・・アンタらが先導するもんだから、全校生徒も同じことしちゃっただろうがこの単細胞教師共があああああああああああっ!」
「面目ありませんんんんんんんんんんっ!」
「穴があったら入りたいですううううううううううっ!」
全力で頭を下げ続ける二人。
全く、コイツらときたら・・・
「出場者も応援者もルール違反とか、前代未聞過ぎるでしょ・・・運営側の心象が最悪になった今、決勝進出は無いだろうし・・・」
頭を抱える俺。
せっかく良いパフォーマンスしてたのに・・・
「まぁまぁ天くん、落ち着きなよ」
「仕方ないって。皆テンション上がってたんだしさ」
苦笑しながら俺の背中を叩く曜と果南。
いや、仕方ないって・・・
「まぁ楽しかったし、今の実力は出し切れたんじゃない?」
「Yes!周りのレベルも実感出来たし、収穫はあったわね」
あっけらかんと言う善子と鞠莉。
いやいやいや・・・
「緊張したけど、マル達らしいパフォーマンスが出来たずら!」
「うん!この経験を次に生かさないとね!」
「何で皆そんなに前向きなの!?」
こんな形で決勝進出の道が絶たれて、悔しくないんだろうか・・・
「勿論、残念ではありますが・・・悔しさはありませんわ」
俺の心を読んだのか、笑みを浮かべるダイヤさん。
「今の私達の全てを、間違いなく出し切りましたから。むしろ清々しいですわ」
「それに・・・まだ終わりじゃないでしょ?」
ニッコリ笑う梨子。
「確かに今回は、決勝に行けないかもしれないけど・・・私達には、もう一回チャンスがある。リベンジの機会が残されてるじゃない」
梨子の言う通り、リベンジの機会は確かに残されている。
ラブライブは一年に二回開催されており、今回の大会は今年一回目・・・
つまり、まだ二回目があるのだ。
「課題も見えたし、次の大会までにもっと力を付けないと。やることは山積みよ」
「・・・アハハ、前を見据えるの早過ぎでしょ」
思わず苦笑してしまうが・・・頼もしさを感じている自分がいた。
「仕方ない・・・また明日から頑張るとしようか」
「よーし!私も頑張っちゃうよー!」
「誰が土下座を止めて良いって言ったんだこのクソオレンジヘッドがあああああっ!」
「ごはぁっ!?」
千歌をしばき倒す俺なのだった。
*****
《絵里視点》
「まさかの展開だったわね・・・」
「アハハ・・・確かに」
苦笑する私と亜里沙。
千歌は非常口から飛び出して行くし、先生方は全校生徒を誘導してステージの近くに押しかけちゃうし・・・
「千歌も先生方も、大丈夫かしら・・・」
「いや、絶対大丈夫じゃないと思う。今頃天にしばかれてるでしょ」
「・・・そうよねぇ」
天ったら、無言で先生方を引きずりながら出て行ったし・・・
千歌も無事ではすまないでしょうね・・・
「ラブライブの運営は、こういうルール違反に厳しいから・・・残念だけど、Aqoursは決勝には進めないだろうね」
肩をすくめる亜里沙。
「でも・・・良いステージだった」
「えぇ・・・本当に」
会場全体が一つになるような、素晴らしいパフォーマンスだった。
正直、先生方や生徒達が興奮してしまうのも頷ける。
他の出場グループにも引けを取らない、レベルの高いパフォーマンスだったと思う。
「ステージに立つと、あそこまで変わるなんて・・・私もまだまだ見る目が無いなぁ」
溜め息をつく亜里沙。
「多分、天は分かってたんだろうね・・・」
「でしょうね・・・マネージャーだもの」
『今に分かるよ・・・Aqoursの底力が』
ステージが始まる前、天が言っていたことを思い出す。
Aqoursはこれほどのパフォーマンスが出来るということを、天は確信していたのね・・・
「・・・私も、立ち止まっている場合じゃないわね」
弟とその仲間達が、これほど頑張ったのだ。
姉として、情けない姿は見せられない。
「いい加減、前を向いて進まないとね」
「・・・うん」
そんな私の手を、微笑みながらギュッと握ってくれる亜里沙なのだった。
どうも〜、ムッティです。
地区予選、終わりましたねぇ・・・
すっ飛ばしましたけど(´・ω・`)
ライブって表現が難しいですよね(遠い目)
ちなみに次のお話で、アニメ一期の内容は全て終了となります。
まさか一期の内容を終えるのに、二年近くかかるとは思わなかった(´・ω・`)
そしてまさかヒロインが決まらないとは思わなかった(´・ω・`)
全く、しっかりしろよ作者・・・すみませんでした(土下座)
次のお話もあと少しで書き終わるので、近いうちに投稿出来ると思います。
お楽しみに(・∀・)ノ
それではまた次回!以上、ムッティでした!