絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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今さらですけど、もう11月なんですね・・・

来月は12月、そして年末・・・

1年経つのが早すぎる(´・ω・`)


現実は厳しいものである。

 「あたたたたっ!?」

 

 「ケン●ロウ?」

 

 「違うわ!」

 

 善子のツッコミ。

 

 放課後、俺達は屋上で練習前の柔軟体操を行なっていた。

 

 「善子は相変わらず身体が固いなぁ・・・」

 

 「フッ、この身体はあくまで仮初め・・・堕天使の実体は・・・」

 

 「“一万キロプ●ス”!」

 

 「ギャアアアアアアアアアアッ!?」

 

 善子の背中に乗り、思いっきり体重をかける。

 

 悲鳴を上げる善子。

 

 「あっ、天くんがキロキロの実の能力者になってる・・・」

 

 「容赦ないずらね・・・」

 

 引き気味のルビィと花丸。

 

 失礼な、これでも手加減はしてるのに。

 

 「よーし!次のラブライブに向けて頑張るぞー!」

 

 「フフッ、気合いが入るわね」

 

 やる気に満ち溢れている曜と梨子。

 

 そこへダイヤさんが割り込む。

 

 「ぶっぶー!」

 

 「ですわ!」

 

 「天さん!?私のセリフを取らないで下さいますか!?」

 

 「ごめんなさいですわ!」

 

 「バカにしてますの!?」

 

 「そんなわけありませんわ!」

 

 「ムキイイイイイッ!?」

 

 「あっ、遂にダイヤまで天のおもちゃになった・・・」

 

 「完全に遊ばれてるわね・・・」

 

 呆れている果南と鞠莉。

 

 まぁ、ダイヤさんイジりはこれくらいにして・・・

 

 「ラブライブの前に、学校説明会があるのを忘れないでね?」

 

 「「あっ・・・」」

 

 思い出した様子の曜と梨子。

 

 入学希望者を増やす為には、この学校説明会で浦の星の魅力を存分にPRしなくてはいけない。

 

 その為には・・・

 

 「学校説明会でライブをする・・・それが一番良いPRになるんじゃないかな」

 

 「それ良い!」

 

 背後から声がする。

 

 振り向くと、顔を輝かせた千歌が立っていた。

 

 「それ、凄く良いと思う!」

 

 「うらぁっ!」

 

 「がはぁっ!?」

 

 ハリセンをフルスイングし、千歌の頭に叩き込む。

 

 床に突っ伏す千歌。

 

 「ちょ、天くん!?いきなり何するの!?」

 

 「何しれっと練習に遅れて来てんの?スクールアイドル舐めてんの?」

 

 「ゴメンって!?ちょっとトイレに行ってて・・・」

 

 「何『トイレ』なんてワードを口にしてんの?スクールアイドル舐めてんの?」

 

 「そこ!?そりゃ人間なんだからトイレくらい・・・」

 

 「スクールアイドル舐めんじゃねえええええっ!」

 

 「ぐはぁっ!?」

 

 「天くん、千歌ちゃんに対してホント容赦ないね・・・」

 

 「いつも思うんだけど、あのハリセンどこから出してるのかしら・・・」

 

 ひそひそ話している曜と梨子。

 

 ちなみに、ハリセンの隠し場所は企業秘密である。

 

 「ほら、皆早く柔軟体操を済ませて。善子はもっと身体を柔らかくして」

 

 「フッ、仮初めの身体を柔らかくしたところで・・・」

 

 「“10tヴァ●ス”!」

 

 「いやああああああああああっ!?」

 

 「あっ、今度はトントンの実の能力者になった・・・」

 

 「善子さんが死にそうな顔してますわ・・・」

 

 「ほら、そこで転がってるアホも早く済ませて」

 

 「遂に『ミカン』が抜けてただの『アホ』になった!?」

 

 千歌がギャーギャー騒ぐ中、鞠莉のスマホが鳴り始める。

 

 「鞠莉、電話なら出なよ。先に始めてるから」

 

 「Thank you!すぐ済ませてくるわ」

 

 スマホを手に取って席を外す鞠莉。

 

 この電話が重大なニュースをもたらすことになるなど、この時の俺達は知る由もないのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 翌日・・・

 

 「うわぁ・・・!」

 

 目を輝かせている千歌。

 

 放課後、俺達は沼津にあるスタジオにやって来ていた。

 

 「広~い!」

 

 「ここ鏡張りだ~!」

 

 梨子とルビィも興奮気味だ。

 

 善子なんてテンションが上がり過ぎたせいか、鏡に向かってクラウチングスタートの構えを・・・

 

 「いざ、鏡面世界へ!」

 

 「待てや厨ニ病」

 

 「ギャアッ!?」

 

 走り出す瞬間にシニヨンを掴み、善子の動きを止める。

 

 「ちょ、痛い痛い痛いっ!引きちぎれるっ!」

 

 「ブリ●レさんじゃないんだから、鏡の中に入れるわけないでしょ。ミラミラの実を食べてから出直してきな」

 

 「フッ・・・ヨハネの力をもってすれば、鏡に入ることなど造作も無いこと・・・」

 

 「花丸、マッチ」

 

 「はいずら」

 

 「ごめんなさあああああいっ!調子に乗ってすみませんでしたあああああっ!」

 

 土下座する善子。

 

 チッ、シニヨン燃やしてやろうと思ったのに・・・

 

 「ここ、パパの知り合いが借りてるスタジオなんだ。しばらく使わないから、好きに使ってもらって構わないってさ」

 

 説明してくれる曜。

 

 これからの季節は日没が早い為、内浦から沼津へ出るバスの最終時間が早まってしまうらしい。

 

 つまり今まで通り浦の星で練習すると、今までより早い時間に切り上げなければいけなくなってしまうのだ。

 

 そこで考えたのが、沼津で場所を借りて練習するという案だった。

 

 沼津から出るバスの時間は変更が無いとのことで、遅い時間までバスが出ているらしい。

 

 そんなわけで俺達は、曜の紹介で練習が出来る広さのスタジオを見に来たのだ。

 

 「じゃあここを借りよう!ここなら近くにお店もたくさんあるし!」

 

 「そんな遊ぶことばっかり考えてちゃダメでしょ?」

 

 「本屋もあるずら」

 

 「えぇっ!?やったぁ!」

 

 「梨子も人のこと言えないじゃん」

 

 「あたっ!?」

 

 梨子の頭を軽く叩く。

 

 「梨子が買う本って、また壁ドンとか顎k・・・」

 

 「キャアアアアアッ!?」

 

 慌てて俺の口を塞ぐ梨子。

 

 やれやれ・・・

 

 「まぁそれはさておき・・・ちょっと真面目な話をしようか」

 

 俺はそう言うと、さっきから一言も喋っていない三年生三人に視線を向けた。

 

 「・・・三人とも、何かあった?」

 

 「「「っ・・・」」」

 

 息を呑む三人。

 

 「ど、どうして・・・」

 

 「そんな暗い表情してたら、誰だって気付くわ」

 

 戸惑った様子の鞠莉に、溜め息をつく俺。

 

 昨日電話を終えて戻ってきたところから、鞠莉の様子がどこかおかしかったのだ。

 

 今日になって、果南やダイヤさんまで浮かない顔してるし・・・

 

 「スタジオに来てからも、曇った表情のまま一言も喋らないし・・・何かあったとしか思えないんだけど」

 

 「えっ、そうだったの?」

 

 「おい腐ったミカン」

 

 「酷い!?」

 

 ショックを受ける千歌。

 

 すると意を決したように、鞠莉が口を開いた。

 

 

 

 

 

 「実は・・・学校説明会が、中止になるの・・・」

 

 

 

 

 

 「・・・え?」

 

 その言葉に、呆然とする皆。

 

 中止・・・?

 

 「ど、どういうこと!?」

 

 「・・・言葉通りの意味だよ」

 

 戸惑った様子の梨子に、淡々と答える果南。

 

 「学校説明会は中止・・・浦の星は、正式に来年度の募集を止めるんだって」

 

 「そんな!?」

 

 「いきなりすぎない!?」

 

 「・・・学校側は、二年前から統合を模索していましたからね」

 

 曜と善子の抗議の声に、俯きながら答えるダイヤさん。

 

 「鞠莉さんがお父様を説得して下さって、先延ばしになっていたのですが・・・遂に限界が来たということでしょう」

 

 「でも、入学希望者はゼロじゃないずら!」

 

 「そうだよ!徐々に増えてきてるでしょ!?」

 

 「それは勿論言ったけど・・・本来の定員数には到底満たない以上、決定を覆すことは出来ないと言われたわ」

 

 花丸とルビィの訴えに、うなだれる鞠莉。

 

 そんな鞠莉の肩を、千歌が勢いよく掴む。

 

 「鞠莉ちゃんッ!お父さんはどこにいるのッ!?」

 

 「ど、どこって・・・アメリカだけど・・・」

 

 「ッ!」

 

 スタジオを飛び出そうとする千歌。

 

 そんな千歌を、曜と梨子が必死に止める。

 

 「千歌ちゃん!?落ち着いて!?」

 

 「離してッ!私が鞠莉ちゃんのお父さんと話してくるッ!」

 

 「鞠莉ちゃんのお父さんはアメリカにいるのよ!?アメリカまで行く気なの!?」

 

 「志満姉や美渡姉やお母さんに言って、お小遣い前借りしまくるッ!それでアメリカに行って鞠莉ちゃんのお父さんに会って、『もう少しだけ待ってほしい』って話すッ!」

 

 「そんなこと、本当に出来ると思う!?」

 

 「出来るッ!だから早く離s・・・」

 

 

 

 

 

 「落ち着けバカ千歌ッ!」

 

 

 

 

 

 「っ・・・」

 

 大声で怒鳴ると、暴れていた千歌がビックリして固まった。

 

 他の皆も、驚いたように俺へと視線を向ける。

 

 「そ、天くん・・・?」

 

 「・・・動揺するのは分かるけど、少し冷静になりなよ」

 

 気持ちを落ち着かせる為、一つ大きな息を吐く俺。

 

 「鞠莉のお父さんは浦の星の運営に顔が利くだけであって、何でもかんでも介入できるわけじゃない。最終的な決定権は、あくまでも浦の星の運営にあるんだよ。鞠莉がお願いしてくれたこともあって、何とか今まで時間を稼いでくれてたみたいだけど・・・鞠莉のお父さんの力をもってしても、そろそろ限界ってことなんだろうね」

 

 運営が二年前から統廃合を模索していた中、よくここまで引き延ばしてくれたと思う。

 

 鞠莉のお父さんでなければ、絶対に出来なかったことだ。

 

 「だから鞠莉のお父さんに会って、どんなに話をしたところで・・・状況は変わらないと思う。もう鞠莉のお父さんの力だけじゃ、どうにも出来ない段階なんじゃないかな」

 

 「でも・・・でもっ・・・!」

 

 「実の娘である鞠莉の頼みでも、『限界だ』って言うくらいなんだよ?初対面の千歌が会って、『もう少しだけ待ってほしい』って頼んだとして・・・応えてくれると思う?」

 

 「それは・・・」

 

 俯いてしまう千歌。

 

 酷な質問だったかもしれないが、これが現実だ。

 

 鞠莉の頼みでさえ応えてくれない以上、俺達が何を言ったところで応えてはもらえないだろう。

 

 「・・・ゴメンね、千歌っち。てへぺろっ」

 

 「っ・・・」

 

 笑って舌を出す鞠莉。

 

 無理して笑っているのが見え見えだし、今にも泣き出しそうな顔をしている。

 

 千歌もそんな鞠莉を見て表情を歪め、何も言えなくなってしまった。

 

 「・・・その癖も相変わらずだね」

 

 俺は溜め息をつくと、鞠莉をそっと抱き締めた。

 

 「そ、天!?今はちょっと・・・」

 

 慌てて離れようとする鞠莉だったが、俺は鞠莉の身体を離さなかった。

 

 やがて鞠莉の目に、じわりと涙が浮かんでくる。

 

 「本当にっ・・・これ以上はっ・・・!」

 

 「・・・俺達の前でくらい、無理しなくて良いんだよ」

 

 「っ・・・!」

 

 堪えきれなくなったのか、声を上げて号泣する鞠莉。

 

 辛くて泣きそうな時、鞠莉はいつも笑って誤魔化そうとするのだ。

 

 全く、本当に不器用なんだから・・・

 

 「さて・・・どうしたもんかな・・・」

 

 鞠莉の頭を撫でながら、今後について思いを巡らせる俺なのだった。




どうも〜、ムッティです。

やっと本編を更新できました・・・

もっとサクサク進めたいのになぁ(´・ω・`)

まぁそれはさておき・・・

アンケートに答えて下さった皆様、ありがとうございました!

第2回目のアンケートですが、何と300を超える投票がありました(゜ロ゜)スゲェ

そして最も多くの票を集めた選択肢がこちら・・・





『いやいや、志満さん以外有り得ないからね?』





何故!?Σ(゜Д゜)

第1回のアンケートに続いて、まさかの志満さん大人気なんですけど!?Σ(゜Д゜)

2位の善子ちゃんに約100票の差をつける、圧倒的勝利なんですけど!?Σ(゜Д゜)

恐るべし志満さん人気・・・!

ちなみに今言いましたが、2位は善子ちゃんでした。

一年生組の中では、一番の人気でしたね。

途中まで花丸ちゃんも良い勝負をしていましたが、やはり堕天使ヨハネの人気は根強かった模様です。

ルビィちゃんも結構な票数が集まっていましたが、やっぱり妹感が強かったのかな?

改めてアンケートに答えて下さった方々、ありがとうございました!

そしてもう次のアンケートやります!←

またお答えいただけると幸いです(^^)

よろしくお願い致します(・∀・)ノ

それではまた次回!以上、ムッティでした!

もしヒロインが二年生組だとしたら、ぶっちゃけどの子が良い?

  • 千歌ちゃんがヒロイン・・・き、奇跡だよ!
  • 曜ちゃんが良いでありますっ!ヨーソロー!
  • 梨子ちゃん一択!下着を見た責任は取って!
  • 千歌ちゃん・・・の姉である志満さんかな!
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