元旦を迎えたということで、今年もまたダイヤさんの誕生日回からスタートです!
読んでくれなきゃブッブー!ですわ!←
それではいってみよー!
2021年、元旦・・・
「ゲホッ・・・ゴホッ・・・」
ベッドに身体を横たえ、激しく咳き込む俺。
新たな年が始まったその日に、どうやら風邪を引いてしまったらしい。
「あぁ、しんどい・・・ずびっ・・・」
身体はダルいし、鼻水は止まらないし・・・
これは辛いなぁ・・・
「絵里姉・・・亜里姉・・・」
東京にいる二人の姉の顔が思い浮かぶ。
Aqoursの練習もある為、今年の年末年始は東京へ帰らず内浦に残ったのだ。
身体が弱っているせいか、二人に会いたくてたまらない。
会いたくて会いたくて震える・・・って、震えてるのは寒気を感じてるせいだろうな。
一人でそんなことを考えていると・・・
『コホンッ・・・天さん、お電話ですわ!』
「ん?」
俺のスマホが振動し、聞き慣れた声が流れる。
あれ、この声って・・・
『コホンッ・・・天さん、お電話ですわ!』
「・・・あぁ、電話か」
スマホを手に取る俺。
着信音代わりに使う為に、ダイヤさんのボイスを録らせてもらったことをすっかり忘れていた。
ダイヤさんも最初は嫌がってたのに、いざ録音が始まったら拘っちゃって・・・
10回は録り直したような気がするが、まぁそれはさておき・・・
「ピッ・・・もしもし?」
『あっ、もしもし天さん?明けましておめでとうございます』
「・・・あれ、こんなボイス録ったっけ?」
『録音の音声じゃありませんわよ!?』
電話越しにダイヤさんのツッコミが聞こえる。
録音じゃないってことは・・・
「えっ、本物?」
『本物ですわよ!?録音と聞き間違えないで下さいます!?』
「あぁ、ビックリした・・・Aqoursのメンバーから、そういう電話が自動的に来るサービスかと思いました」
『そんなサービスやってませんわよ!?』
「ですよねぇ・・・あぁ、あけおめです。ことよろ~」
『軽い!?新年の挨拶くらいキチンとなさい!』
「そしてハピバ~」
『それも略されるのですか!?』
ダイヤさんのツッコミ。
言わずもがな、本日1月1日はダイヤさんの誕生日である。
「アハハ、ダイヤさんは面白い・・・ゲホッ!ゴホッ!」
『えっ、天さん!?大丈夫ですか!?』
「あぁ、すみません。栗きんとんが変なところに入っちゃって・・・ずびっ」
『ちょ、鼻水!?もしかして風邪を引いたのですか!?』
「違います。お雑煮を啜った音です」
『普通そんな音しませんわよ!?やっぱり風邪ですわよねぇ!?』
「アハハ、そんなわけないでしょう。確かに咳は出るし鼻水は出るし、身体はダルいし寒気を感じますけど・・・風邪なんて引いてないんで大丈夫です」
『絶対引いてますわよねぇ!?何故頑なに認めないのですか!?』
「そのセリフ、どこかの政治家さんに言ってあげて下さい」
『誰のことを仰っているのですか!?』
ダイヤさんは一通りツッコミを入れた後、溜め息をついた。
『ハァ・・・今からお伺いしますから、大人しく寝ていて下さい』
「ちょ、大丈夫ですって!わざわざ来てもらわなくても・・・」
『あぁ、破廉恥な本やDVDはしまっておいて下さいね』
「そういうことじゃなくて!?風邪がうつるから来ないで下さい!」
『ようやく風邪だと認めましたわね・・・十分気を付けますから、心配ご無用ですわ』
「心配しかないんですけど!?そもそも今日は元旦ですし、黒澤家の用事で忙しいんじゃないんですか!?」
『父と母とルビィに丸投げしますから、何の問題もありません』
「大問題でしょうが!そもそも、せっかくの誕生日なんですから・・・」
『あぁもう、つべこべ言わないっ!行くと言ったら行きますっ!』
イラッとしたような大声と共に、勢いよく電話が切られる。
「・・・マジかぁ」
呆然とする俺なのだった。
*****
一時間後・・・
「お邪魔しますわ」
ブーツを脱ぎ、俺の家に上がるダイヤさん。
まさか本当に来るとは・・・
「・・・風邪がうつっても知りませんよ」
「私は天さんと違って、貧弱ではありませんので。ご心配には及びませんわ」
「胸が貧弱な人が何言ってるんですか」
「喧嘩売ってます!?これでもB80はありますわよ!?」
「尚、同級生はB83とB87な模様」
「水ゴリラや成金変態娘と一緒にしないで下さい!」
「罵倒がストレート過ぎません?」
何だろう、今日のダイヤさんはご機嫌斜めな気がする・・・
「ダイヤさん、何か怒ってません?」
「・・・別に」
「ダイヤさん・・・いや、ダイヤ様」
「様付けは止めて下さいます!?」
「アハハ、ツッコミがキレッキレ・・・ゴホッ!」
「あぁもう!いいから寝てなさい!」
ダイヤさんに手を掴まれ、ベッドまで連れて行かれる俺。
そのまま寝かされた俺は、ベッドの側に立つダイヤさんを見上げた。
「やれやれ、ダイヤさんは強引ですねぇ」
「・・・こんな時まで茶化さないで下さい」
ダイヤさんはその場に座り込むと、俺の手をそっと握った。
「身体、相当辛いのでしょう?顔を見たら分かりますわ」
「・・・だから今、ダイヤさんに会いたくなかったんですよ」
溜め息をつく俺。
「どんなに取り繕って誤魔化したところで、ダイヤさんには絶対に見抜かれますから。だから来てほしく無かったのに・・・」
「それも嘘、ですわね」
握る手にキュッと力を込めるダイヤさん。
「本当は、一人でいるのが寂しかったのでしょう?電話越しに聞いた天さんの声、とっても心細そうでしたわよ?」
本心を見抜かれ、思わず黙り込んでしまう。
これだから察しの良い人は・・・
「・・・どうして頼ってくれないのですか」
俯くダイヤさん。
「寂しいなら、辛いなら・・・正直にそう言って欲しかった。『会いたい』と、『助けて欲しい』と・・・そう言って欲しかった」
「ダイヤさん・・・」
ひょっとして、ダイヤさんが怒ってたのは・・・
「俺がダイヤさんを頼らなかったから、怒ってたんですか・・・?」
「・・・大切な人に頼ってもらえないなんて、悔しいに決まっているでしょう」
俺を睨むダイヤさん。
そういうことだったのね・・・
「・・・家族と過ごすであろう元旦を、邪魔出来るわけないでしょう」
苦笑する俺。
「それに元旦は、ダイヤさんにとって特別な日で・・・」
「その特別な日に、私は家を抜け出して貴方に会いに来たのですわ」
俺の言葉に被せるダイヤさん。
「他でも誰でも無い・・・貴方の側にいたかったのです」
「っ・・・」
ズルいなぁ・・・
そんなこと言われたら、勘違いしちゃうじゃん・・・
俺が、ダイヤさんにとっての『特別』なんだって・・・
「・・・勘違い、ではありませんわよ」
俺の心を読んだのか、ダイヤさんが呟く。
恥ずかしいのか、頬が赤く染まっていた。
「私にここまで言わせておいて・・・何も仰って下さらないのですか?」
そのセリフは本当にズルいと思う。
そんなことを考えつつ、俺も覚悟を決め・・・
ダイヤさんの手を握り返した。
「俺の側に、いてくれますか?俺は貴女と、一緒にいたいんです。他の誰でも無い・・・『特別』な貴女と」
「っ・・・喜んで」
照れたようにはにかむダイヤさんなのだった。
*****
《ダイヤ視点》
『天くんの具合はどう?』
「まだ辛そうではありますけれど、少しは落ち着いたようです」
私は今、天さんの家のリビングでルビィと電話していました。
ルビィも天さんが心配だったようで、こうして私に電話をかけてきたのです。
「ごめんなさい、ルビィ。貴女に家の用事を押し付けてしまって・・・」
『気にしないで。ルビィの方から引き受けたんだから』
そう、ルビィは自分から引き受けてくれたのです。
『ルビィがやるから、お姉ちゃんは天くんの所に行ってあげて』と・・・
『お父さんとお母さんも、天くんのこと心配してたよ?家の用事なんてどうでもいいから、早く天くんのお見舞いに行きたいって』
「・・・黒澤家の人間にあるまじき発言ですわね」
頭を抱える私。
あの人達、完全に天さんを自分達の息子だと思ってますわね・・・
『フフッ・・・お姉ちゃんだって、家のことそっちのけで天くんの所に行ったじゃん』
「そ、それは・・・!」
『お姉ちゃんってば、天くんにゾッコンだもんね』
「なっ・・・!?」
『唇の一つでも奪って帰って来るんだよ?じゃあね』
「ちょ、ルビィ!?」
電話を切られ、呆然としてしまう私。
く、唇って・・・
「うぅ、破廉恥ですわ・・・」
「何が破廉恥なんですか?」
「ぴぎゃあっ!?」
背後から声をかけられ、飛び上がってしまいます。
慌てて振り向くと、キョトンとした顔をした天さんが立っていました。
「そ、天さん!?起き上がって平気なのですか!?」
「えぇ、身体が少し楽になったので。ダイヤさんが作ってくれた、愛情たっぷりのお粥を食べたおかげですね」
「あ、愛情たっぷりって・・・」
「ピッ・・・『他の誰でも無い・・・貴方の側にいたかったのです』」
「ぴぎゃああああああああああっ!?」
あまりの恥ずかしさに、悲鳴を上げてしまう私。
い、いつの間に録音を!?
「け、消して下さいっ!」
「永久保存させていただきます」
「嫌ああああああああああっ!?」
天さんからスマホを奪い取ろうと、手を伸ばす私。
天さんはそれを避けると、私の方へ一歩踏み込み・・・
次の瞬間、私は天さんの腕の中にいました。
「っ・・・」
「・・・ありがとうございます。ダイヤさん」
優しく私を抱き締める天さん。
「会いに来てくれて、側にいたいと言ってくれて・・・本当に嬉しかったです」
「天さん・・・」
「ダイヤさんには、いつも助けてもらってばかりですね」
頭を撫でられる私。
助けてもらってばかり、ですか・・・
「・・・それは私のセリフですわ」
「え・・・?」
首を傾げる天さんの頬に、そっと手を添える。
思い返してみれば、どれほどこの人に助けられたことでしょう。
スクールアイドルをやりたいという、ルビィと向き合うことが出来たのも・・・
果南さんと鞠莉さんを、仲直りさせることが出来たのも・・・
またもう一度、スクールアイドルが出来ているのも・・・
この人がいなかったら、どれも成しえなかったことです。
「・・・ありがとうございます、天さん」
「ダイヤさ・・・んっ!?」
顔を近付け、唇同士を触れ合わせます。
突然のことに、驚いて固まる天さん。
しばらくした後、私はゆっくりと天さんから離れました。
「・・・フフッ」
照れ笑いを浮かべる私。
「お慕い申しておりますわ、天さん・・・今年もよろしくお願い致します」
私の言葉に、顔を真っ赤にしている天さん。
新たな年が始まったこの日・・・
私達の関係もまた、新たなものになろうとしているのでした。
ごきげんよう、ムッティですわ!←
改めまして、明けましておめでとうございます!
昨年は『絢瀬天と九人の物語』を応援していただき、本当にありがとうございました!
おかげさまでアニメ一期の内容が終わり、現在はアニメ二期の内容に入っているわけですが・・・
最近の更新、ちょっと少なくね?
何してんだよ作者・・・すみませんでした(土下座)
今年はもっと更新出来るようにして、目指せ今年中の完結!
・・・多分無理でしょうね(´・ω・`)
皆様、どうか気長にお付き合いいただけると幸いです(懇願)
さてさて、今年もダイヤさんの誕生日回からスタートしたわけですが・・・
最近自分の中で、ダイヤさん熱が上がっております(笑)
ソロアルバムのジャケット見ました?
マジで美しすぎません?
やっぱりダイヤさんは美人ですよねぇ・・・
そんなダイヤさんとイチャイチャする天・・・
ギルティ(゜言゜)
・・・まぁ自分で書いてるんですけど(´・ω・`)
ダイヤさん、誕生日おめでとうございます(^^)
そして現在進行中の本編ですが、果たして誰がヒロインになるのか・・・
楽しみにしておいていただけると幸いです(^^)
皆様、今年も『絢瀬天と九人の物語』をよろしくお願い致します。
それではまた次回!以上、ムッティでした!