絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

164 / 173
今回はエマちゃんの誕生日回です!

2月に間に合わなくて、そのままずるずると6月になるっていうね・・・

ゴメンよエマちゃん(´・ω・`)

しかもよりによって、希ちゃんの誕生日に投稿するっていうね・・・

ゴメンよ希ちゃん(´・ω・`)

ちなみに今回の天は三年生組なので、エマちゃん・果林ちゃん・彼方ちゃんと同級生になっています。

それではいってみよー!


【エマ・ヴェルデ】あの時の約束

 「うわあああああん!天くうううううん!」

 

 「泣かないで、エマ」

 

 号泣するエマの頭を、優しく撫でる俺。

 

 今日は俺の家にホームステイしていたエマが、母国であるスイスに帰国する日だった。

 

 「うぅ・・・寂しいよぉ・・・」

 

 「おっと・・・今日のエマは甘えん坊だなぁ」

 

 抱きついてくるエマを受け止める。

 

 いつも笑顔を絶やさず、同い年なのにお姉さんのような包容力を持つ女の子・・・そんなエマも、今日ばかりは歳相応の一面を見せていた。

 

 まぁ俺の身体に押し付けられているモノは、歳相応とは言えないほど大きいのだが・・・

 

 まだ中一でこれなら、将来はどれほど大きくなるんだろうか・・・

 

 「ぐすっ・・・天くんは寂しくないの・・・?」

 

 「・・・寂しいよ」

 

 ギュッとエマを抱き締める。

 

 一緒に過ごした時間は短かったが、俺にとってエマは大切な存在になっていた。

 

 寂しくないわけがない。

 

 「でも、これが永遠の別れじゃないから。またきっと会える」

 

 「・・・ホントに?」

 

 「うん、また日本に遊びに来てよ。俺も大きくなったらスイスまで遊びに行くからさ」

 

 「・・・また会ってくれる?」

 

 「当たり前でしょ。俺とエマの仲なんだから」

 

 優しくエマの背中を擦る。

 

 少し落ち着いたようだ。

 

 「もし俺がスイスにお邪魔する時は、案内よろしくね。エマがオススメの場所とか食べ物とか、いっぱい紹介してよ」

 

 「っ・・・任せて!たくさん紹介してあげるね!」

 

 ようやく笑顔を見せてくれるエマ。

 

 うん、やっぱり・・・

 

 「俺はやっぱり、エマの笑顔が一番好きだよ」

 

 「っ!?」

 

 顔を赤くするエマ。

 

 そして服の裾をキュッと握り締めると、恥ずかしそうにしながらも意を決したように口を開くのだった。

 

 「ねぇ、天くん・・・もし、また会えたら・・・その時は私を、天くんの・・・」

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「・・・ん」

 

 目が覚める俺。

 

 どうやら、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。

 

 「あら、お目覚め?」

 

 頭上から声がする。

 

 見上げると、大きな山が二つ・・・

 

 「・・・この大きさは果林しかいないな」

 

 「何を見て判断してるのよ・・・」

 

 山の間から、果林の呆れた顔が現れた。

 

 っていうか・・・

 

 「何で俺、果林に膝枕されてんの?」

 

 「ベンチじゃ固くて寝づらいだろうと思って。迷惑だったかしら?」

 

 「本当にありがとうございます」

 

 この柔らかさ、まさに至高の枕や・・・

 

 「っていうか、モデルの仕事は?」

 

 「今日は休みだから、読書でもしようと思って静かな場所を探してたのよ。そしたら天を発見したってわけ」

 

 「あぁ、なるほど」

 

 「ところで、エマって誰のことかしら?」

 

 「えっ、何でその名前知ってんの?」

 

 「寝言で呼んでたわよ。『エマ・・・エマ・・・』って」

 

 「マジか」

 

 そう言えば、あの時の夢を見ていたような・・・

 

 「中一の時、俺の家にホームステイしてた女の子だよ。スイスの子なんだけど」

 

 「あら、もしかして初恋の相手とか?」

 

 「初恋ねぇ・・・」

 

 あの時の言葉、エマは覚えているだろうか・・・

 

 もし覚えていたら・・・

 

 「婚約者、かな?」

 

 「はい?」

 

 首を傾げる果林。

 

 すると・・・

 

 「えーっと・・・学生寮の地図は・・・」

 

 「ん?」

 

 何やら荷物を漁っている女の子が目に留まった。

 

 今『学生寮』って聞こえたし、あのスーツケース・・・

 

 麦わら帽子で顔は見えないけど、もしかして新しい転入生の子かな?

 

 「場所が分からないのか・・・ちょっと行ってくるわ」

 

 「はいはい、相変わらずお人好しねぇ」

 

 立ち上がり、女の子の元へ近づく俺。

 

 「すみません、転入生の方ですか?」

 

 「あ、はい!学生寮の場所が分からなくて・・・キャッ!?」

 

 突然強い風が吹き、女の子が被っていた麦わら帽子が飛ばされてしまう。

 

 「あぁっ!?私の帽子!?」

 

 「大丈夫よ。今取ってくるわ」

 

 「頼んだ果林」

 

 果林が帽子を拾いに行ってくれる。

 

 再び女の子へと視線を戻した俺は、思わず固まってしまった。

 

 赤毛の三つ編みおさげ、透き通るような青い目、特徴的なそばかす・・・

 

 もしかして・・・

 

 「すみません、ご迷惑をおかけして・・・えっ?」

 

 向こうも俺の顔を見た瞬間、動きが固まってしまった。

 

 やっぱりこの子・・・

 

 「エ、エマ・・・?」

 

 「天・・・くん・・・?」

 

 お互いをまじまじと見つめ合う俺達。

 

 そして・・・

 

 「そ・・・天くううううううううううんっ!」

 

 「うおっ!?」

 

 勢いよく抱きついてくるエマ。

 

 何とか受け止めるが、エマの勢いは止まらない。

 

 「天くんっ!天くんっ!天くんっ!」

 

 「ちょ、エマ!?」

 

 さっきからメチャクチャ当たってるんだけど!?

 

 っていうか何だこの大きさ!?

 

 発育の暴力すぎない!?

 

 どんだけ成長してんの!?

 

 「天くうううううんっ!」

 

 「頼むから落ち着いてえええええっ!?」

 

 「何してるのよアナタ達・・・」

 

 取ってきた麦わら帽子を片手に、呆れながら俺達を見る果林なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「フフッ、天くんっ♪」

 

 嬉しそうに俺の腕に抱きついているエマ。

 

 俺達は今、学生寮にある俺の部屋へとやって来ていた。

 

 ちなみに果林は空気を読んでくれたのか、『ごゆっくり~』という言葉を残して帰って行った。

 

 どうやら出来る女は一味違うらしい。

 

 「それにしても、まさかここでエマに会えるとは・・・何で虹ヶ咲に?」

 

 「スクールアイドルになりたくて」

 

 微笑むエマ。

 

 「虹ヶ咲がスクールアイドル活動に力を入れるっていう話を聞いて、転入することにしたの。ずっと憧れだったから」

 

 「そういえば、スクールアイドルが大好きだったね」

 

 あの頃のエマ、スクールアイドルの動画を食い入るように見てたもんなぁ・・・

 

 「日本に来たら、天くんに会いに行こうと思ってたけど・・・まさかここで会えるなんて、思ってもみなかったよ」

 

 「ホントにね」

 

 俺は苦笑すると、そのままエマを抱き締めた。

 

 「そ、天くんっ!?」

 

 「・・・会いたかったよ、エマ」

 

 エマを抱き締める腕に、ギュッと力を込める。

 

 「また会えて・・・本当に嬉しい」

 

 「・・・私も」

 

 優しく抱き締め返してくれるエマ。

 

 「ねぇ、天くん・・・あの時の約束、まだ覚えてる・・・?」

 

 「・・・勿論」

 

 

 

 

 

 『ねぇ、天くん・・・もし、また会えたら・・・その時は私を、天くんのお嫁さんにしてほしいな』

 

 

 

 

 

 『・・・俺で良ければ、喜んで』

 

 

 

 

 

 「・・・好きだよ、エマ」

 

 「私も・・・天くんが大好き」

 

 見つめ合う俺達。

 

 その距離がゼロになるのに、時間はかからないのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「っていうことがあってね」

 

 「うぅ・・・ひっぐ・・・!」

 

 「感動じまじだあああああ・・・・!」

 

 「何で侑とせつ菜はガチ泣きしてんの?」

 

 呆れる俺。

 

 俺達は同好会の部室で、俺とエマの馴れ初めについての話をしていた。

 

 っていうか、こういうの話すの恥ずかしいんだけど・・・

 

 「でも、本当に良い話だと思います」

 

 「お二人が羨ましいです」

 

 歩夢としずくまで目が潤んでいる。

 

 何も泣かなくても・・・

 

 「天っちとエマっちがラブラブな理由、愛さんよく分かったよ!」

 

 「璃奈ちゃんボード『納得』」

 

 「本当は『スクールアイドルは恋愛禁止!』って言いたいところですけど、そんな話聞かされたら何も言えないじゃないですかー!」

 

 「フフッ、純愛って良いよね~」

 

 ワイワイ盛り上がっている皆。

 

 人の恋愛ネタで盛り上がっちゃって・・・

 

 「まぁ確かに『婚約者』よね。あの時の天の言葉、ようやく意味が分かったわ」

 

 ニヤニヤしている果林。

 

 「エマはともかく、天も案外一途なところあるのね」

 

 「男をとっかえひっかえしてそうなヤツに言われたくないわ」

 

 「人聞きの悪いこと言わないでくれる!?そんなことしてないから!」

 

 「分かってるって。彼氏いない歴=年齢だもんね・・・ハッ」

 

 「あっ、鼻で笑ったわね!?腹立つうううううっ!」

 

 「はいはい、落ち着いて果林ちゃん」

 

 苦笑しながら宥める彼方。

 

 「さぁ皆、そろそろ練習を始めるよ~」

 

 「よーし!やったるぞー!」

 

 「かすみん頑張っちゃいますよー!」

 

 「璃奈ちゃんボード『むんっ』」

 

 「ほら侑ちゃん、これで涙拭いて」

 

 「せつ菜さんもティッシュどうぞ」

 

 「ありがとう、歩夢・・・」

 

 「しずくさん、すみません・・・」

 

 ぞろぞろと部室を出て行く皆。

 

 さて、俺もサポートに行きますか・・・

 

 「フフッ・・・」

 

 「エマ?」

 

 笑みを零すエマに、首を傾げる俺。

 

 どうしたんだろう?

 

 「ねぇ、天くん・・・私ね、今凄く幸せだよ」

 

 「え・・・?」

 

 「自分のやりたいことが出来て、一緒に頑張り合える仲間がいて・・・支えてくれるのが、大好きな人で・・・本当に幸せ」

 

 「エマ・・・」

 

 「私、もっと頑張るから。だからこれからも一番近くで、私のことを見ててね」

 

 「・・・勿論」

 

 エマをそっと抱き寄せる。

 

 「俺はこれからもずっと、エマの一番近くにいるから」

 

 「天くん・・・」

 

 「それと・・・あの時の約束、ちゃんと果たすから」

 

 「っ・・・」

 

 エマの目が潤む。

 

 あの時の約束は、エマを俺のお嫁さんにすること・・・

 

 晴れて恋人同士になった俺達だが、結婚となるとそう簡単には出来ない。

 

 お互いまだ高校生だし、やりたいこともたくさんある。

 

 それでも・・・お互いの気持ちは変わらない。

 

 「もしその時が来たら・・・俺のお嫁さんになってくれる?」

 

 「・・・勿論」

 

 身を寄せてくるエマ。

 

 「私はずっと、天くんの側にいるから」

 

 「ありがと」

 

 笑い合う俺達。

 

 そして・・・

 

 

 

 

 

 「「Ti Amo」」

 

 

 

 

 

 お互いの唇を重ね、愛を誓い合う俺とエマなのだった。




どうも〜、ムッティです。

改めてエマちゃん、誕生日おめでとう!

まぁ2月の話なんだけども(´・ω・`)

そして希ちゃん、誕生日おめでとう!

まぁ誕生日回は無いんだけども(´・ω・`)

ちなみに最後の『Ti Amo』はEXILEさんの曲とかでお馴染みの言葉ですが、イタリア語で『愛してる』という意味ですね。

調べてみたところ、エマちゃんの母国であるスイスは公用語が4つもあるそうです。

ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つですって・・・ロマンシュ語って何?

まぁそれはともかく、エマちゃんはよくイタリア語を使っているので今回はイタリア語を使いました。

イタリア語といえば、アニメでエマちゃんが歌っていた『La Bella Patria』・・・

メッチャ良い曲\(^o^)/

『美しき故郷』・・・良いタイトルですよね。

エマちゃんの曲はどれも大好きです(^^)



さてさて、次は鞠莉ちゃんの誕生日・・・

間に合うかなぁ←

っていうか本編進まねえええええ!!!!!

なるべく頑張りますが、鞠莉ちゃんと果林ちゃんの誕生日回だけで6月は終わるかも・・・

本当に申し訳ない(´・ω・`)

それではまた次回!以上、ムッティでした!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。