絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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今回の話で、アニメ二期四話の内容は終了になります。

ようやく次の話に進めるわぁ・・・

全く、ここまで引っ張ったの誰だよ!

・・・すみませんでした(土下座)


距離が縮まるのは嬉しいものである。

 《ダイヤ視点》 

 

 「皆、今日は本当にありがとう」

 

 お礼を言って下さる三玖さん。

 

 伊豆・三津シーパラダイスも閉館時間となり、私達のアルバイトも終わりを迎えていたのでした。

 

 「これ、今日のお給料。受け取って」

 

 「わーい!」

 

 「ありがとうございます!」

 

 お給料を受け取り、喜んでいる皆さん。

 

 そんな中・・・

 

 「ダイヤ・・・」

 

 何故か神妙な顔をした果南さんと鞠莉さんが、私に近付いてきました。

 

 「お二人とも、そんな顔をしてどうしたのですか?」

 

 「いや、その・・・ゴメン」

 

 「はい?」

 

 謝ってくる二人に、思わず首を傾げてしまう私。

 

 何を謝っているのでしょう・・・?

 

 「ダイヤが真剣に悩んでるのに、真面目に相談に乗ろうともしないで・・・無責任なことだけ言って、ダイヤを助けようともしないで・・・本当にゴメン」

 

 「それでも親友なのかって、天に怒られちゃって・・・本当にその通りだと思うわ。ダイヤと一緒に悩むべきだったのに・・・ゴメンなさい」

 

 頭を下げる二人。

 

 なるほど、そういうことでしたか・・・

 

 「お二人とも、頭を上げて下さい。そんなに謝られると気持ち悪い・・・じゃなくて、こっちが申し訳なくなりますわ」

 

 「今気持ち悪いって言わなかった!?」

 

 「良いから頭を上げて下さい。キモいので」

 

 「隠すこともなく断言した!?」

 

 「そんな胸元の緩い服を着て、頭を下げることで胸の谷間を見せつけるなんて・・・嫌味ですの?優越感に浸りたいんですの?」

 

 「そんなつもり微塵も無かったんだけど!?」

 

 「誰の胸が微塵も無いですって!?ぶっ飛ばしますわよ!?」

 

 「言ってないから!?どうしちゃったのダイヤ!?」

 

 ツッコミが止まらない二人。

 

 まぁ冗談はこれくらいにして・・・

 

 「・・・気にしないで下さいな」

 

 微笑む私。

 

 「そもそも、私がウジウジしていたのがいけないのです。おかげさまで吹っ切れましたので、もう大丈夫ですわ」

 

 「ダイヤ・・・」

 

 「それより・・・私も、鞠莉さんには謝らないといけませんわね」

 

 「え・・・?」

 

 「あっ、いたいた」

 

 鞠莉さんが首を傾げる中、天が私を見つけて近付いてきます。

 

 「ダイヤ、これダイヤの分のお給料だって」

 

 「ありがとうございます、天」

 

 「えっ、『ダイヤ』・・・!?」

 

 「しかも今、天のことを呼び捨てに・・・!?」

 

 ビックリしている二人。

 

 私は悪戯っぽく笑うと、天の腕に抱きつきました。

 

 「鞠莉さん、大変申し訳ありませんが・・・負けませんわよ?」

 

 「え、ちょ・・・えぇっ!?」

 

 「うわぁ、あのダイヤをオトすとか・・・ヤバいね、天」

 

 「ん?何の話?」

 

 「フフッ、何でもありませんわ」

 

 キョトンとしている天の表情に、思わず笑ってしまいます。

 

 全く、天は相変わらずなんですから・・・

 

 

 

 

 

 「ちょ、ダイヤちゃん!?」

 

 

 

 

 

 「え・・・?」

 

 不意にちゃん付けで呼ばれ、驚いて振り向くと・・・

 

 梨子さんが慌ててこちらへ駆け寄ってくるところでした。

 

 「何で天くんに抱きついてるの!?」

 

 「大変よ梨子!ライバルが増えてしまったわ!」

 

 「えぇっ!?」

 

 何やら焦った様子で話し合う二人をよそに、私はポカンとしてしまいました。

 

 「梨子さん、今・・・」

 

 「あっ、ダイヤちゃんずら!」

 

 「ダイヤちゃん、お給料もらった!?」

 

 花丸さんと曜さんに話しかけられました。

 

 二人とも、ダイヤ『ちゃん』って・・・

 

 「ダイヤ、さっきは助かったわ。ありがとね」

 

 笑顔でお礼を言って下さる善子さん。

 

 呼び捨て、しかもタメ口・・・?

 

 「あ、あの・・・皆さん、どうしたんですの・・・?」

 

 「フフッ、お姉ちゃんこそどうしたの?」

 

 悪戯っぽく笑うルビィ。

 

 「果南ちゃんも鞠莉ちゃんも、ちゃん付けで呼ばれてるしタメ口で話してるでしょ?お姉ちゃんだってそうなってもおかしくないんじゃない?」

 

 「ルビィ・・・」

 

 「そういうこと」

 

 ルビィの後ろから、千歌さんがニコニコしながらやってきます。

 

 「改めて、これからもよろしくね・・・ダイヤちゃん」

 

 「っ・・・えぇ、勿論ですわ!」

 

 笑みを浮かべる私。

 

 本当に、良く出来た後輩達ですわ・・・

 

 「そうだ皆、これからご飯食べに行かない?私が奢るから」

 

 「マジですか!三玖さん愛してる!」

 

 「ちょ、天!?」

 

 「簡単に愛してるとか言わないのっ!」

 

 「ご飯・・・じゅるり」

 

 「花丸ちゃんは食欲に忠実過ぎない!?」

 

 「まぁそれがずら丸よね・・・」

 

 「でも、お腹空いたであります!」

 

 「確かにね。お言葉に甘えよっか」

 

 「よーし!食べるぞー!」

 

 わいわい盛り上がる皆さん。

 

 元気ですわねぇ・・・

 

 「フフッ・・・良かったね、ダイヤちゃん」

 

 いつの間にか、希さんがすぐ側に立っていました。

 

 「皆との距離も縮まったし、天くんへの気持ちにも気付けたし・・・一件落着やね」

 

 「えぇ、おかげさまで」

 

 苦笑してしまう私。

 

 「希さん、こうなることが分かっていたのではありませんか?」

 

 「さぁ、どうやろうね?」

 

 クスクス笑う希さん。

 

 全く、この人には敵いませんわ・・・

 

 「それよりダイヤちゃん、天くんに告白しないの?」

 

 「・・・今はまだ、心の準備が出来ていませんので」

 

 何しろ、先ほど自分の気持ちを自覚したばかりなのです。

 

 今はまだ、告白する勇気を持つことが出来ません。

 

 ですが・・・

 

 「これからしっかり、自分の気持ちに向き合っていきます。逃げたりしません」

 

 「それなら良し。頑張ってね」

 

 「はい!」

 

 「希ちゃん!ダイヤ!早く行くよ!」

 

 「はーい」

 

 「今行きますわ」

 

 天に声を掛けられ、皆さんのところへ向かう私達。

 

 今はまだ、貴方に気持ちを伝えることは出来ません。

 

 ですが・・・

 

 「天」

 

 「ん?」

 

 振り向いた天に、私は手を差し出しました。

 

 「・・・ん」

 

 「はいはい」

 

 天は意図が分かったのか、笑いながら私の手を取りました。

 

 そのままそっと握られ、優しく引かれます。

 

 「ダイヤったら、急に甘えん坊になったね」

 

 「私だって、たまには甘えたいんです」

 

 「アハハ、じゃあ喜んで甘えられようかな」

 

 「えぇ、覚悟していて下さいな」

 

 この人を好きになって、本当に良かった・・・

 

 笑顔で天の手を握り返しつつ、心からそう思う私なのでした。




どうも〜、ムッティです。

アニメ二期四話の内容も終わり、梨子ちゃん・鞠莉ちゃんに続きダイヤちゃんがヒロインレースに参戦・・・

果たしてヒロインレースの行方やいかに・・・

ヒロインレースといえば、ずいぶん前にヒロイン希望No.1メンバーを決めるアンケートを採ったことを覚えてますか?

まぁ志満さんがぶっちぎりで一位だったのはさておき、Aqoursメンバー第一位は果南ちゃんだったんですが・・・

この前結果を見てみたら、梨子ちゃんが逆転してました(゜ロ゜)

何か激しいデッドヒートが繰り広げられてるわぁ・・・

まぁ志満さんがぶっちぎりなんですけど(´・ω・`)

ヒロイン、誰になるんですかね?(他人事)



最後に真面目な話になりますが、花丸ちゃん役の高槻かなこさんが活動休止を発表されました。

AZALEAのライブ直前だったこともあり、かなりの衝撃でしたが・・・

今はただ身体を大切に、ゆっくり休んでほしいなと思います。

またステージの上で、元気な姿を見せてくれることを願っています。



次からは五話の内容に入ります。

よしりこ回ですが、果たしてどうなるのか・・・

それではまた次回!以上、ムッティでした!

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