Saint Snowファンの方々、大変申し訳ございません。
「えぇっ!?じゃあ曜ちゃん、南ことりさんと西木野真姫さんに会ったの!?」
「うん。凄く綺麗で、メッチャ良い人達だったよ」
「良いなぁ・・・!」
曜さんを羨ましがる千歌さんとルビィ。
合流した俺達は、海未ちゃんの実家へ行く前に神田明神へと向かっていた。千歌さんがどうしても行きたいのだそうだ。
「ちょっと天くん!?どうして呼んでくれなかったの!?」
「どこかの誰かさん達は、俺に何も言わずにいなくなっちゃったじゃないですか」
「「「「「すいませんでした」」」」」
千歌さん・梨子さん・花丸・ルビィ・善子が即座に謝る。全く・・・
「まぁ、また機会があれば紹介しますよ」
「絶対だよ!?絶対紹介してね!?」
「ルビィも忘れないでね!?」
「はいはい」
そんな会話をしていると・・・懐かしい風景が目の前に現れた。
「・・・変わらないなぁ」
思わずそんなことを呟く。
神田明神へと続く、長い石の階段・・・μ'sの皆はあの頃、何度も何度もここを駆け上ってたっけ・・・
「これが、μ'sがいつも練習していたっていう階段・・・!」
目を輝かせるルビィ。
μ'sファンの間ではこの場所は有名で、『聖地』なんて呼ばれていたりするらしい。『仰々し過ぎる』って、μ'sの皆は苦笑いしてたけど。
「ねぇ、ちょっと上って・・・」
「先に行きますね」
「ちょ、天くん!?」
千歌さんが言い終わる前に、俺はもう階段を駆け上がり始めていた。
この階段を見ていたら、身体が勝手に動いてしまったのだ。
「天くん!?ちょっと待ってほしいずら!?」
「っていうか早すぎない!?」
花丸と善子の悲鳴が聞こえてくる。
それはそうだ。μ'sの皆と一緒に、何度この階段を上ったことか・・・
「よっ!」
一番乗りで階段の上に到着する。
目の前に広がる神田明神の境内に、何だかとても懐かしい気持ちになっていると・・・
「ん?」
何やら歌声が聴こえた。誰かが境内で歌ってる・・・?
「やっと着いたぁ・・・」
「結構キツいね・・・」
皆が続々とやってくるが、俺の視線は一点に向けられていた。そこでは同じ制服を着た二人の女の子が、見事な歌唱力で歌を歌っているところだった。
あの二人って・・・
「凄い・・・」
千歌さんが呟く。歌唱力もさることながら、二人のハモりがとても美しかった。
やがて歌い終えた二人が、ゆっくりとこちらを振り向いた。
「こんにちは」
サイドテールに髪を括った女の子が、こちらに向けて会釈する。
「こ、こんにちはっ!」
緊張気味に応える千歌さん。それに対して・・・
「まさか・・・天界勅使!?」
「何言ってんの?」
訳の分からないことを言いながら、俺の背中に隠れている善子。相変わらず人見知りなんだから・・・
と、女の子が千歌さん達を見て何かに気付いた。
「あら?貴女達もしかして、Aqoursの皆さん?」
「えっ、どうして・・・」
「この子、脳内に直接・・・!?」
「善子、飴あげるからちょっと黙ってて」
「子供扱い!?」
「PV見ました。素晴らしかったです」
微笑みながらそう言ってくれる女の子。千歌さんが嬉しそうに笑う。
「ありがとうございます!」
「もしかして・・・明日のイベントでいらしたんですか?」
女の子の目が一瞬細められたのを、俺は見逃さなかった。
あの目は・・・
「あ、はい!」
「・・・そうですか」
女の子は微笑むと、俺へと視線を移した。
「貴方は?Aqoursのどなたかの彼氏さんですか?」
「「「「「「かっ、彼氏!?」」」」」」
顔を赤くする皆。何照れてんのこの人達・・・
「いえ、マネージャーです」
「あら、マネージャーさんがいらっしゃるんですか?凄いですね」
「大したことはしてませんけどね」
淡々と答える俺。
「貴女達の方が凄いと思いますよ・・・Saint Snowさん」
「あら、私達のことをご存知で?」
驚いた様子の女の子。俺は溜め息をついた。
「これでも主要なスクールアイドルはチェックしているので。貴女が鹿角聖良さんで、お隣が鹿角理亞さん・・・北海道で姉妹ユニットとして活動されているそうですね」
「えぇっ!?この二人スクールアイドルだったの!?」
「少しは勉強して下さい、世間知らずオレンジヘッド」
「相変わらず辛辣!?」
全くこの人は・・・
もっと他のスクールアイドルを見て、勉強しようという心構えは無いんだろうか・・・
「貴女方も明日のイベントに参加する為に、北海道からいらしたんですよね?」
「えぇ、先ほど到着したところでして」
笑みを浮かべる聖良さん。
「明日のイベント、お互い頑張りましょう。楽しみにしてます」
そう言うと、聖良さんは一礼して歩き出した。
その瞬間、理亞さんがこちらに向かって勢いよく走り出す。
「「「「「「えぇっ!?」」」」」」
動揺する皆。
そしてこちらにギリギリまで近付いた瞬間、境内の地面に手をつき・・・その勢いで空中に跳んだ。
「おぉ・・・」
その身軽さに、思わず感嘆の声を上げる俺。理亞さんは空中で一回転すると、聖良さんの横にスタッと着地した。
「・・・凄いですね」
「・・・どうも」
不敵な笑みを浮かべる理亞さん。いやぁ、何が凄いって・・・
「よくスカートで跳びましたね・・・パンツ丸見えでしたけど」
「「「「「「「そっち!?」」」」」」」
「っ!?」
聖良さんまでツッコミを入れてくる。
一方の理亞さんは顔が一瞬で真っ赤になり、慌ててスカートを押さえ俺から距離をとった。
「こ、この変態っ!」
「スカートにも関わらず跳んで、人にパンツ見せつけた貴女に言われたくないです」
「うぅ・・・」
涙目の理亞さん。聖良さんがコホンッと咳払いをする。
「えーっと・・・見苦しいものをお見せして、申し訳ありませんでした」
「見苦しい!?私のパンツが見苦しいっていうの!?」
「そ、そういう意味で言ったんじゃなくて!」
「姉様のバカアアアアアッ!」
「ちょ、理亞!?」
走り去っていく理亞さんを、慌てて追いかけていく聖良さん。あーあ・・・
「理亞さん・・・可哀想に・・・」
「誰のせいだと思ってるずら!?」
「本当にすまないと思っている(キリッ)」
「絶対嘘ずらっ!」
花丸のツッコミ。まぁ正直、俺は申し訳ないとは思っていなかった。
聖良さんのあの目・・・あれは人を値踏みしている時の目だ。さらに俺がマネージャーだと名乗った時の反応・・・『お前達には必要ないだろう』という思いが見えた。
そして何よりも、あの二人の不敵な笑み・・・自分達に絶対の自信がある一方で、明らかにこちらを見下している。
「・・・気に食わないな」
小さく呟く俺なのだった。
どうも~、ムッティです。
さて、遂に登場しましたSaint Snowの二人・・・
ちょっと嫌なキャラみたいになってしまい、大変申し訳ありません。
実は個人的に最初、Saint Snowの二人は嫌なキャラだと思っていたんです(アニメ一期第八話での、Aqoursに対する言動から)
それが反映された形となってしまいました・・・
これから少しずつ仲良くなっていきますので、何卒御容赦下さいませ・・・
次の話は明日投稿します。
それではまた次回!以上、ムッティでした!