センターは希ちゃんにしているのですが・・・
彼方ちゃん可愛すぎません?
《善子視点》
「善子ちゃん、大丈夫ずら?」
「・・・大丈夫よ。もう落ち着いたわ」
心配してくれるずら丸に、返事をする私。
あの後『今日はもう帰ろう』ということになり、私は自分の家へと戻ってきていた。ずら丸は私を心配してくれたのか、『今日は善子ちゃんの家に泊まるずら』と言ってついてきたのだ。
全く・・・
「・・・ゴメンね、心配かけて」
「善子ちゃん・・・素直過ぎて気持ち悪いずら」
「ちょっと!?」
コ、コイツ・・・まるで天みたいなことを・・・
「っ・・・」
天のことを思い出し、また泣きそうになってしまう。
我ながら重症ね・・・
「・・・やっぱり大丈夫じゃないずらね」
頭を撫でてくれるずら丸。
「泣きたい時は泣いたら良いずら。我慢するのは良くないずら」
「・・・ずら丸は平気なの?」
「平気・・・ではないずらね」
苦笑するずら丸。
「正直マルも落ち込んでて、一人になりたくなくて・・・誰かと一緒にいたかったずら」
「・・・ゴメン。無神経なこと聞いた」
「大丈夫ずら」
ずら丸はそう言うと、私の肩にもたれかかってきた。
「・・・マルね、自分にはスクールアイドルなんて無理だと思ってたずら」
「え・・・?」
「自分のこと『オラ』って言っちゃう時もあるし、いつも語尾には『ずら』ってついちゃうし・・・スクールアイドルなんて向いてないって思ってたずら」
「ずら丸・・・」
知らなかった。そんな風に思ってたなんて・・・
「でも・・・実は密かに憧れてたこと、天くんには見抜かれてたずら」
笑うずら丸。
「自分のことを卑下して、『無理』とか『向いてない』とか言っちゃダメだって。一番大切なのは出来るかどうかじゃなくて、やりたいかどうかだって・・・マルはその言葉に背中を押されて、Aqoursに入ったずら」
「・・・Aqoursに入って、良かったって思う?」
「思うずら」
迷うことなく言い切るずら丸。
「練習は大変だけど、毎日凄く充実してるずら。天くんがいなかったら、きっとマルはこんな日々を過ごせなかった・・・だから天くんには、本当に感謝してるずら」
「・・・私だって、天には感謝してるわよ」
ずら丸の言葉を聞き、私も自分の本音を呟く。
「こんな私を受け入れてくれて、支えてくれて・・・天がいなかったら、今も学校に行けないままだったかもしれない。本当に感謝してるの」
「・・・だからあの時、あんなに怒ったずらか?」
「っ・・・」
そう、私はあの時・・・私達を一番近くで支える存在にはなれない、と言った天に怒った。
だって・・・
「・・・ショックだったのよ。私を一番近くで支えてくれたアイツが、それを否定するようなことを言うんだもの」
またしても涙が滲む。
「ずっと支えてくれるんだって思ってた。でも、天はその気が無いって・・・今まで私を支えてくれてたのも、ただの義務感だったんじゃないかって・・・今までのことを、全部否定されたような気がして・・・」
涙が溢れた。どんだけ泣くのよ私・・・
「・・・それは違うと思うずら」
優しい口調で語るずら丸。
「天くんが義務感で動いていただけなら・・・ダイヤさんが堕天使を否定した時、怒ったりしなかったはずずら」
「っ・・・」
そうだ、あの時・・・堕天使を否定した生徒会長に対して、天は本気で怒ってくれた。
他でも無い、私の為に・・・
「マルの時もそう・・・ただの義務感っていうだけでは説明出来ないほど、天くんはいつも親身になって接してくれたずら。だから天くんのこれまでの行動は全部、本気でマル達のことを想ってしてくれたことだって・・・マルはそう信じてるずら」
微笑むずら丸。
「だから善子ちゃんも、天くんのことを信じてあげるずら」
「・・・そうよね」
ずら丸の言う通りだ。何で私は疑ってしまったんだろう・・・
天はいつだって、私の味方でいてくれたのに・・・
「・・・ありがとね、ずら丸」
「善子ちゃん・・・ホント素直過ぎて気持ち悪いずら」
「ちょっと!?また『気持ち悪い』って言ったわね!?」
「冗談ずら」
面白そうに笑うずら丸。
全く、コイツときたら・・・
「じゃあ、今の素直な善子ちゃんに聞くけど・・・天くんがマネージャーを辞めちゃって、本当に良いずらか?」
「・・・良くないに決まってるじゃない」
そんなの当たり前だ。天がいなくなるなんて嫌だもの。
「でも・・・海未先生の話を聞いたら、天の気持ちを尊重すべきなんじゃないかって思っちゃって・・・」
「・・・正直、マルもそう思ったずら」
俯くずら丸。
「天くんが『μ'sの一員として終わりたい』って思ってるなら、そうさせてあげるべきなんじゃないかって・・・でもマル、マネージャーは天くんにやってほしいずら・・・」
「・・・私だって同じ気持ちよ」
ずら丸に寄りかかる私。
「どうすべきなのか、どうするのが正解なのか・・・分からないわ」
「多分、この問題に正解は無いずら。天くんとマル達、どちらの意思を取るか・・・それだけずら」
「・・・難しい問題ね」
身体を寄せ合い、頭を悩ませる私とずら丸なのだった。
*****
《ダイヤ視点》
「お姉ちゃん、大丈夫・・・?」
「・・・何だかドッと疲れましたわ」
自分の部屋のベッドに倒れ込む私。
今日は色々なことがありすぎて、正直もうクタクタですわ・・・
「・・・よしよし」
「・・・どうしましたの?」
何故か私の頭を撫でてくるルビィ。
「頭を撫でられたら、少しは元気が出るかなって・・・ルビィもよく天くんに頭を撫でられるんだけど、何だか嬉しくて元気が出るんだ」
微笑みながらそんなことを言うルビィ。
天さんが・・・
「お姉ちゃんもそうなんじゃない?海開きの時、思いっきりハグしてたもんね」
「っ!?」
顔が一気に熱くなるのを感じる。
そういえばあの時、私は何と破廉恥なことを・・・!
「ぴぎゃああああああああああっ!?」
「ぴぎぃっ!?お、落ち着いてお姉ちゃん!?」
ルビィに宥められ、何とか平静を取り戻した私。
穴があったら入りたいですわ・・・
「・・・フフッ」
笑みを零すルビィ。
「な、何ですの・・・?」
「お姉ちゃんっていつもは大人の女性って感じだけど、天くんのことになると年相応の女の子になるなぁって思って」
「なっ・・・か、からかうのはお止めなさいっ!」
「はーい」
クスクス笑っているルビィ。
くっ、ルビィに笑われる日が来るとは・・・
「でも・・・不思議だよね、天くんって」
「え・・・?」
「ルビィ、男の人ってちょっと苦手だけど・・・天くんは一緒にいて、凄く落ち着くんだ。安心出来るっていうか、素のままの自分でいられるっていうか・・・お姉ちゃんもそうなんじゃない?」
「・・・そう、ですわね」
小さく頷く私。
「天さんの前だと、つい砕けた感じになってしまうというか・・・ありのままの自分でいられる感じがしますわね」
いつからだったでしょう、天さんに心を許すようになったのは・・・
本当にいつの間にか、気付いたらすぐ側に天さんがいて・・・
「・・・そう、だから不思議なの」
私の考えを読み取ったかのように、ルビィが頷く。
「でも、それはきっと・・・天くんがルビィ達の心に寄り添ってくれてるから、なんじゃないかな」
「心に、寄り添う・・・」
言われてみるとそうかもしれません。
いつだって天さんは、私の身を案じてくれて・・・私の為に動いてくれました。
「・・・ルビィ、最初はお姉ちゃんに遠慮してた。お姉ちゃんはルビィに、スクールアイドルをやってほしくないだろうなって。だから本当はやってみたい気持ちがあったけど、そんな自分の気持ちに蓋をしてた」
「ルビィ・・・」
「でも天くんはルビィに、お姉ちゃんとお話しする機会を作ってくれて・・・自分の本当の気持ちを伝えられるように、後押ししてくれた」
胸の前でギュっと手を組むルビィ。
「天くんには、本当に感謝してるんだ。もしあの時、お姉ちゃんと向き合ってなかったら・・・今のルビィはいないから。だから・・・」
目に涙を浮かべるルビィ。
「ルビィは、天くんに・・・マネージャーを辞めてほしくない。これからもずっと、ルビィ達を支えていてほしいって・・・そう思うの」
「・・・分かっていますわ」
そっとルビィを抱き寄せる私。
「貴女が天さんのことを大切に想っているのは、よく分かっているつもりですわ。何故なら・・・私もそうですから」
ルビィの頭を撫でる私。
「天さんはいつだって、本気で私と向き合ってくれましたから。私が間違ったことを言った時は叱ってくれて、私が落ち込んでいた時は励ましてくれて・・・私にとっては、それが凄く嬉しかったのです」
私にとってのそういう存在は、今までは果南さんや鞠莉さんでした。
ですが例の一件で疎遠になってしまい、私の周りにそういった存在はいなくなってしまった・・・
だからこそ、天さんの存在は私にとって本当に大きかったのです。
「貴女の言う通りですわ、ルビィ・・・天さんは本当に、私の心に寄り添って下さっていたのですね・・・」
「お姉ちゃん・・・」
「私もAqoursとして活動させていただくことになった以上、やはりマネージャーは天さんが良い・・・いいえ、天さんでなければダメですわ」
改めて強く思います。私は天さんと一緒にやっていきたいのだと。
ですが・・・
「でも・・・天くんは、μ'sのことが・・・」
「・・・えぇ、そこですわね」
そう、天さんは『μ'sの一員として終わりたい』という強い思いを持っています。
それを私達のワガママで『Aqoursの一員になってほしい』というのは、果たして正しいことなのでしょうか・・・
「天くんの意思は尊重したいけど、天くんにマネージャーを続けてほしい・・・矛盾してるよね」
「仕方ありませんわ。それが私達の素直な気持ちなのですから」
溜め息をつく私。
「まぁ、それはこれから考えるとして・・・鞠莉さんは大丈夫でしょうか・・・」
帰り際の鞠莉さんは、今までに無いくらい酷い顔をしていました。
まぁ無理もありません。ただでさえご自分の行いを後悔していたのに、あのような話を聞いてしまえば・・・
鞠莉さんの性格上、激しい自己嫌悪に陥っていそうですわね・・・
「果南さんが側についてるんだよね?」
「えぇ。ですから、多少は安心出来ますが・・・」
「それでも不安だよね・・・」
果南さんは果南さんで落ち込んでいるでしょうから、果たしてどうなっているか・・・
不安が拭えない私とルビィなのでした。
どうも〜、ムッティです。
前書きでも述べましたが、最近スクスタを始めました。
今のところセンターは希ちゃんで、その両脇をエリーチカと彼方ちゃんで固めてます。
彼方ちゃんが可愛すぎてヤバい(´・ω・`)
さらにストーリーを進めるにつれて、上がっていく難易度・・・
そして増えていくスクショの数←
何だかんだ楽しんでる今日この頃です。
さてさて・・・今回は善子ちゃんと花丸ちゃん、そしてダイヤさんとルビィちゃんの想いにスポットを当ててみました。
次回は果南ちゃんと鞠莉ちゃんにスポットを当てる予定です。
これからの展開をお楽しみに(・∀・)ノ
次の話は明日投稿します。
それではまた次回!以上、ムッティでした!