そして何と言ってもエロい。
「あっ、天さん・・・それ以上は・・・!」
「ダメですよ、ダイヤさん。ちゃんとほぐしておかないと、後で痛い思いをすることになるんですから」
「そ、そうかもしれませんが・・・あんっ・・・!」
「ダイヤさんは敏感ですね・・・それじゃ、そろそろイキますよ」
「あっ、ちょっと待って・・・はああああああああああんっ!?」
「・・・この会話だけ聞くと、いかがわしいことしてるみたいだよね」
俺のマッサージを受けているダイヤさんを見て、果南さんが苦笑する。
海の家の手伝いからのトレーニングを終えた俺達は、お風呂に入った後千歌さんの部屋に集まっていた。残念ながら部屋は全て埋まっていたらしく、借りることが出来なかったらしい。
なので合宿中は、皆で千歌さんの部屋に泊まることになったのだ。
「そう聞こえてしまう果南さんの方がいかがわしいんですよ」
「なっ!?天に言われたくないんだけど!?」
「失敬な。俺は心の清らかな人間ですよ」
「どこが!?」
「果南さんに豊満な胸を何度も押し付けられてるのに、一度も襲ったことないじゃないですか」
「誤解を招く言い方止めてくれる!?ハグしてるだけだから!」
「結果的に同じことでしょ」
「うぐっ・・・」
言葉に詰まる果南さん。
俺は溜め息をつくと、部屋を見渡した。
「それにしても、果南さんは元気ですね・・・他の皆は屍になってるのに」
そう、この部屋で元気なのは果南さんと俺だけ・・・他の皆は床やベッドに倒れ込み、ぐったりとしている。
「つ、疲れたぁ・・・」
「海の家で働いてからの練習とか、キツ過ぎる・・・」
千歌さんと曜さんの表情が死んでいた。
体育会系の曜さんがぐったりしているくらいだし、だいぶキツかったんだろうな・・・
「しっかりして下さい。海未ちゃんが考案したメニューより、全然楽だったでしょ」
「いや、アレに比べたらマシだったとは思うけど・・・それでもキツいって」
「この練習メニューを、μ'sはきっちりこなしてましたよ」
「頑張らなきゃ!」
急にやる気を出す千歌さん。チョロいな。
「ほらダイヤさん、マッサージ終わりましたよ」
「うぅ・・・ありがとうございました・・・」
うつ伏せのまま動かないダイヤさん。
相当疲れたんだな・・・
「あとマッサージ受けてない人います?」
「あ、私まだ受けてないんだけど」
「元気な人は対象外です」
「何でよ!?」
「あとゴリラも対象外です」
「そろそろ泣いていい!?」
涙目の果南さん。やれやれ・・・
「っていうか千歌さん、俺はどこで寝たら良いんですか?」
「え?ここだけど?」
「・・・言うと思った」
海未ちゃんの実家でのこともあったから、まさかとは思ったけど・・・
「今回は果南さんもダイヤさんも小原理事長もいるんですよ?三人の気持ちも考えてですね・・・」
「私は全然構わないけど?」
「わ、私も・・・少し恥ずかしいですが、天さんでしたら・・・」
「マリーも勿論OKよ♪」
「わー、貞操観念の欠片もなーい」
俺、この人達の将来が本気で心配になってきた・・・
「っていうか俺、志満さんと一緒に寝たいんですけど」
「どんだけ志満姉好きなの!?結婚前の男女が一緒に寝るなんて破廉恥だよ!?」
「そのセリフをそっくりそのまま返すわっ!」
「ぐほぉっ!?」
千歌さんの鳩尾に枕を叩き込む俺なのだった。
*****
「うぅ、天くんってホント容赦ないよね・・・」
「男女平等がモットーなんで」
「だからこういう場面で使う言葉じゃないって!?」
鳩尾を擦りながらツッコミを入れる千歌さん。
俺達は皆の分の飲み物を運ぶ為、階段を下りて一階のキッチンに向かおうとしていた。
すると・・・
「あら、天くん」
「え、奈々さん?」
玄関口に奈々さんが立っていた。
どうしたんだろう?
「こんばんは。どうしてここに?」
「煮物を作り過ぎちゃったから、お裾分けに来たのよ。今日から梨子がお世話になってるし、そのお礼も兼ねてね」
「わーい!梨子ちゃんのお母さんが作った煮物、美味しくて大好き!」
「あら千歌ちゃん、嬉しいこと言ってくれるわね」
喜ぶ千歌さんを見て、嬉しそうに笑う奈々さん。
と、ちょうどキッチンから志満さんが袋を持って出てきた。
「お待たせしました。良かったらこれ・・・って、天くんと千歌ちゃんもいたのね」
「えぇ、志満さんに夜這いしようと思って」
「本人の前でそういうこと言っちゃうんだ!?」
「フフッ、天くんってば積極的なんだから♡」
「何で志満姉は満更でもない感じなの!?」
「ちょっと天くん、夜這いならウチの梨子にしてちょうだい」
「梨子ちゃんのお母さん!?それで良いの!?」
「そうですか?じゃあ遠慮なく」
「させないからね!?」
「あらあら千歌ちゃん、もしかして自分が夜這いされたいの?」
「どこからそういう結論になったの!?」
「梨子、これは思わぬライバルが出現したわよ・・・!」
「勝手にライバル認定されてる!?」
「千歌さん・・・気持ちは嬉しいんですけど、ゴメンなさい・・・」
「何で勝手にフラれてるの私!?」
ツッコミを連発しすぎて、ゼェゼェ言っている千歌さん。
大変だなぁ・・・
「ところで天くん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」
真面目な表情になる奈々さん。
「ピアノコンクールについて、梨子から何か聞いてない?」
「ピアノコンクール?」
「えぇ。近いうちにあるみたいで、梨子にも案内が来てたんだけど・・・あの子、出るとも出ないとも言ってなくて」
「いや、梨子さんからそんな話は聞いてないですけど・・・千歌さん聞いてます?」
「私も聞いてないなぁ・・・」
「そう・・・じゃああの子、出ないつもりなのかしら・・・」
考え込む奈々さん。しかしすぐに笑みを浮かべる。
「変なこと聞いてゴメンなさい。忘れてちょうだい」
「え、えぇ・・・」
「それじゃ、私は帰るわ。梨子のことよろしくね」
「あ、これどうぞ。煮物のお礼です」
「あら、ありがとう志満ちゃん。ありがたくいただくわね」
奈々さんは志満さんから袋を受け取ると、手を振りながら出て行った。
「ピアノコンクールかぁ・・・梨子ちゃん、一言も言ってなかったよね・・・」
「・・・千歌さん、志満さん、ちょっと出てきます。すぐ戻りますんで」
「え?」
「天くん?」
首を傾げる二人をよそに、俺は玄関を出て奈々さんを追った。
「奈々さん!」
「天くん?」
俺に呼び止められ、驚いてこちらを振り向く奈々さん。
「どうしたの?」
「いえ、ちょっと聞きたいことがあって・・・」
奈々さんと向き合った俺は、思い切って気になることを聞いてみるのだった。
「教えてほしいんです・・・音ノ木坂時代の梨子さんについて」
どうも〜、ムッティです。
相変わらずスクスタにハマっております。
UR果林ちゃんが欲しい(´・ω・`)
もう虹ヶ咲は完全に果林ちゃん推しになってる自分がいます(笑)
虹ヶ咲、アニメ化しないかなぁ・・・
さてさて、本編では梨子ちゃんにピアノコンクールの案内が届いていたことが判明。
天が奈々さんに梨子ちゃんについての話を聞くようですね。
次の話では少々オリジナルの設定が出てくる予定ですので、お楽しみに(・∀・)ノ
次の話は明日投稿します。
それではまた次回!以上、ムッティでした!