まきりこ(りこまき?)も良いですね!
《梨子視点》
「天くううううううううううんっ!」
「秋穂さああああああああああんっ!」
茶髪の女性と抱き合う天くん。
雪穂さんに案内されて高坂家の居間にお邪魔していたところ、この女性がやって来たのだ。
この人も穂乃果さんと同じで、雪穂さんのお姉さんなのかしら・・・
「全く・・・お母さんも天くんもはしゃいじゃって・・・」
「お母さん!?」
「うん、ウチのお母さん」
雪穂さんの紹介に、驚きのあまり固まってしまう私。
嘘でしょ!?若すぎない!?
「あら、花陽ちゃんに凛ちゃん!いらっしゃい!」
「こんにちは」
「お邪魔してます」
挨拶する花陽さんと凛さん。
と、雪穂さんのお母さんが私を見た。
「あら、貴女どこかで・・・」
「ほらお母さん、Aqoursの・・・」
「あぁっ!?天くんがマネージャーやってるグループの子!?」
雪穂さんの説明で、雪穂さんのお母さんが大声を上げる。
「は、初めまして!桜内梨子です!」
「や~ん♡可愛い~♡」
「お母さん、年齢を考えよう?気持ち悪いよ?」
「失礼ね!?いくつになっても私は女よ!?」
雪穂さんのお母さんはツッコミを入れると、改めて私の方を見た。
「初めまして、高坂秋穂です。ウチの息子がいつもお世話になってます」
「息子!?」
「えぇ、天くんは私の息子同然よ。何だったら、穂乃果か雪穂を嫁にもらってほしいと思ってるわ」
「えぇっ!?」
「だってさ、雪穂ちゃん。俺と結婚する?」
「私は構わないけど?」
「ダメええええええええええっ!?」
思わず天くんを抱き寄せてしまう。
「ちょ、梨子!?」
「ウ、ウチの天くんは渡しませんからねっ!」
「フフッ、冗談よ・・・一割は」
「九割本気じゃないですか!?」
確かにこの人、目が本気だ・・・
油断ならないわ・・・!
「・・・ねぇ、何で梨子はこんなに必死なの?」
「それは私達には言えないかな」
「何で気付かないにゃ・・・」
「あぁ、なるほど・・・梨子ちゃんも大変だねぇ」
花陽さんが苦笑し、凛さんが溜め息をつく。
雪穂さんも気付いたらしく、私に同情的な視線を送っていた。
うぅ、難しい戦いに身を投じてしまったわ・・・
「あ、そうそう・・・秋穂さん、いつも和菓子ありがとうございます」
「いえいえ。こちらこそ、いつも注文してくれてありがとね」
「『穂むら』の和菓子は日本一だと思ってるんで。大将にも挨拶したいんですけど、今大丈夫ですかね?」
「えぇ、大丈夫よ。一緒に行きましょうか」
「お願いします・・・ちょっと行ってくるね」
「あ、うん」
雪穂さんのお母さんに連れられ、居間を出て行く天くん。
と、雪穂さんがずいっと私に顔を近付けてきた。
「そっかぁ、梨子ちゃんは天くんに惚れちゃったかぁ」
「うぅ、はい・・・」
顔を赤くして頷く私。
会ったばかりの雪穂さんにも見破られるなんて・・・
「ひょっとして、他のAqoursの皆も?」
「んー、どうでしょう・・・好意は抱いてると思いますけど・・・」
何しろ皆、一度は天くんに助けられている身だ。天くんに惚れていても不思議ではないと思う。
特に曜ちゃんと鞠莉さんは、先輩だけど天くんに呼び捨てにさせてるくらいだし・・・
鞠莉さんなんて、スキンシップが激しいものね・・・
「天くんはおっぱい星人だから、おっぱいが大きい子に惹かれやすいにゃ。μ'sの中でも、一番大きい希ちゃんにもの凄く懐いてるし」
「・・・今すぐ鞠莉さんを消すべきかしら」
「落ち着いて梨子ちゃん!?目が怖いよ!?」
花陽さんに宥められる。
いけない、つい思考が危ない方向に・・・
「にゃはは・・・梨子ちゃんは天くんにゾッコンだにゃ」
苦笑する凛さん。
「まぁ、気持ちは分かるにゃ。凛も天くんにはずいぶん助けられたにゃ」
「凛さんもですか?」
「うん、たくさん助けてもらったにゃ」
微笑みながら頷く凛さん。
「凛ね、ずっと自分にコンプレックスを抱いてたんだ。小学生の時、中性的な容姿を男子にからかわれたりして・・・それ以来、『女の子らしい服は自分には似合わない』って抵抗を持つようになったにゃ」
凛さんはそう言うと、天井を見上げた。
「でも天くんは、そんな凛のコンプレックスを粉々に破壊してくれたにゃ。『誰が何と言おうと、凛ちゃんは可愛い女の子だよ』って。『自分のことが信じられないなら、俺の言葉を信じてほしい』って・・・あんな真っ直ぐな目でそんなこと言われたら、もう天くんを信じるしかないにゃ」
「凛さん・・・」
「μ'sに入ってから、悩んだり苦しんだりすることもあったけど・・・いつも天くんの言葉に励まされて、背中を押されて進むことが出来たにゃ。天くんがいなかったら、今の凛はいないにゃ」
微笑む凛さん。
「凛が一番尊敬する人は、間違いなく天くんにゃ。だから梨子ちゃんは、本当に良い人を好きになったと思うにゃ。自信持って良いにゃ」
「・・・ありがとうございます」
何だか凄く勇気づけられた。
改めて、『天くんを好きになって良かった』と思えた。
「だからこそ梨子ちゃん、覚悟するにゃ・・・ライバルは多いにゃ」
「うっ・・・」
「昨日分かったと思うけど、μ'sの中でことりちゃん・海未ちゃん・真姫ちゃんの三人は天くんガチ勢にゃ。かよちんと希ちゃんは『天くんに求められたら応える』ことを公言している、ある意味ガチ勢より厄介な存在にゃ」
「いや、厄介って・・・私はただ、天くんが大好きなだけなのになぁ・・・」
溜め息をつく花陽さん。
いや、厄介なことこの上ないんですけど・・・
「凛に関しては心配しなくても大丈夫にゃ。天くんのことは大好きだけど、今の関係が一番良いと思ってるし・・・あと、穂乃果ちゃんも大丈夫にゃ」
「えっ、何で言い切れるんですか?」
「んー、何と言うか・・・あの二人の関係は、ちょっと特別なんだにゃ」
笑う凛さん。
「穂乃果ちゃんは天くんのことを、本当に対等な存在として見てるっていうか・・・勿論凛達もそうなんだけど、穂乃果ちゃんはより一層そんな感じなんだにゃ」
「そうそう。穂乃果ちゃんって、誰よりも天くんを信頼してるっていうか・・・逆に天くんも、穂乃果ちゃんに絶大な信頼を寄せてるもんね」
「・・・さっきの会話を聞くかぎり、信頼なんて微塵も感じなかったんですけど」
「アハハ・・・まぁ普段はね」
苦笑する雪穂さん。
「でも何だかんだで、いざという時に天くんが頼るのはお姉ちゃんなんじゃないかな。当時もそうだったもん」
「逆に穂乃果ちゃんも、何かあったら天くんを頼ってたにゃ」
「あの二人の信頼関係は、私達から見ても特別なものだったよね」
「信頼関係・・・」
そういえば天くんって、穂乃果さんに頼まれてμ'sのマネージャーをやることになったのよね・・・
当時小学五年生だった天くんに、どうして穂乃果さんはマネージャーを頼んだのかしら・・・?
「まぁそんなわけで、あの二人の関係はちょっと特別なんだにゃ。凛達からすると、あの二人が男女の仲になることが想像出来ないというか・・・まぁ梨子ちゃんも実際、穂乃果ちゃんに会ってみたら分かると思うにゃ」
笑いながらそう言う凛さん。
今の私には、その言葉の意味がよく分からないけど・・・
穂乃果さんに会ってみたい気持ちが強くなる私なのだった。
どうも〜、ムッティです。
ここで恒例の支援絵紹介タイム!
今回も『ことりちゃん大好き』さんからいただきました!
今回いただいた支援絵はこちら!
【挿絵表示】
か、かよちんんんんんんんんんん!
やっぱり可愛い( ´∀`)
五年経ったかよちんも、きっと綺麗なんだろうなぁ・・・
『ことりちゃん大好き』さん、ありがとうございました!
そしてもう一つ。
☆評価を付けて下さった方が、80人になりました!
ありがたいことだと思っております。
☆評価を付けて下さった方々・・・
お気に入りに登録して下さった方々・・・
感想を書いて下さる方々・・・
そしていつもこの作品を読んで下さる方々・・・
たくさんの方々の応援に支えられ、この作品を書くことが出来ています。
皆様、本当にありがとうございます。
これからも『絢瀬天と九人の物語』をよろしくお願い致します。
それではまた次回!以上、ムッティでした!