絢瀬天と九人の物語   作:ムッティ

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μ'sの新曲『A song for You!You?You!!』が神曲過ぎてヤバい・・・

アニメーションPVを見て、感動のあまり泣きそうになりました(T-T)

ちなみに絵里ちゃんのソロパートの際、背景で『Я』の文字がくるくる回っていましたが・・・

あれが横になった時に一瞬『天』に見えてしまい、『おぉっ!』となってしまったのはここだけの話(笑)


心配してくれる人がいるというのはありがたいことである。

 「おっ、遂に発表の時間だね」

 

 「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー・・・」

 

 「何でラマーズ法!?」

 

 梨子にツッコミを入れる花陽ちゃん。

 

 いよいよラブライブ予備予選の結果発表の時間になり、俺はスマホでサイトをチェックしていた。

 

 「落ち着いて、梨子ちゃん」

 

 苦笑しながら、梨子の背中を擦る雪穂ちゃん。

 

 「きっと大丈夫だから。仲間を信じてあげて」

 

 「雪穂さん・・・はいっ!」

 

 笑みを浮かべる梨子。

 

 何かあの二人、距離が近くなったような・・・

 

 俺が大将に挨拶に行ってる間に、何かあったのかな?

 

 「あっ、発表されてるにゃ!」

 

 俺の背後からスマホを覗きこんでいた凛ちゃんが、大きな声を上げる。

 

 スマホの画面には、予備予選合格グループの名前が載っていた。

 

 「『イーズーエクスプレス』、『グリーンティーズ』、『ミーナーナ』・・・『Aqours』!」

 

 「あったにゃあああああっ!」

 

 「やったあああああっ!」

 

 「良かったあああああっ!」

 

 喜ぶ凛ちゃん・花陽ちゃん・雪穂ちゃん。

 

 あぁ、良かった・・・

 

 「天くんんんんんんんんんんっ!」

 

 「うわっ!?」

 

 勢いよく抱きついてくる梨子。

 

 その目には涙が浮かんでいた。

 

 「やったわっ!予備予選を突破したわよっ!」

 

 「・・・うん、良かった」

 

 梨子の頭を撫でる俺。

 

 「千歌さん達に電話してあげて。今頃皆も喜んでるだろうから」

 

 「うんっ!」

 

 梨子は嬉しそうに頷くと、スマホを取り出して千歌さんに電話をかけ始めた。

 

 本当に良かったな・・・

 

 「フフッ、ホッとした顔しちゃって」

 

 さりげなく側に近寄ってくる花陽ちゃん。

 

 「天くん、梨子ちゃんのこと大切に想ってるんだね」

 

 「・・・急にどうしたの?」

 

 「梨子ちゃん、予備予選に参加しないでピアノコンクールに出場したんでしょ?これでもしAqoursが予備予選に落ちてたら、梨子ちゃんはピアノコンクールに出場したことを後悔してしまったかもしれない・・・だからAqoursが予備予選を突破して、尚更ホッとしてるんだよね?」

 

 「・・・花陽ちゃんには分かっちゃうかぁ」

 

 苦笑する俺。

 

 普段はおっとりしてるのに、こういう時は鋭いんだよなぁ・・・

 

 「・・・予備予選を優先させようとした梨子に、心変わりさせるキッカケを作っちゃったのは俺だから。これでもし梨子が傷つくようなことがあったら、俺は梨子に顔向け出来ないなと思ってさ」

 

 「全く・・・天くんは変わらないね」

 

 花陽ちゃんは苦笑すると、俺の身体にもたれかかってきた。

 

 「責任感が強いのは良いけど、一人で抱え込み過ぎ。最終的に決断したのは梨子ちゃんなんだから、天くんが責任を感じる必要なんて無いんだよ。梨子ちゃんだって、同じこと言うと思うよ?」

 

 「いや、でも・・・」

 

 「まぁ私がそう言ったところで、天くんの考えが変わることは無いだろうけど・・・ホント、天くんって絵里ちゃんにそっくりだよね」

 

 「・・・俺、あんなに石頭かなぁ」

 

 「フフッ、せめて『芯がある』って言ってあげなよ」

 

 おかしそうに笑う花陽ちゃん。

 

 「とにかく、Aqoursは無事に予備予選を突破したんだから。おめでとう、良かったね」

 

 「花陽ちゃん・・・うん、ありがとう」

 

 「ちょっと待ってね、千歌ちゃん・・・ほら天くん、皆に何か言ってあげて!天くんからの言葉を、皆待ってるよ!」

 

 「はいはい」

 

 テンションMAXの梨子に苦笑しつつ、梨子からスマホを受け取る俺なのだった。

 

 

 

 

 

 *****

 

 

 

 

 

 「秋穂さん、お邪魔しました」

 

 「いえいえ。またいつでも遊びにいらっしゃい」

 

 笑みを浮かべる秋穂さん。

 

 俺達は『穂むら』を後にし、帰路に着こうとしていた。

 

 「和菓子が食べたくなったら、遠慮なく言ってね。天くんにはサービスしちゃうから」

 

 「秋穂さん・・・愛してます」

 

 「ダ、ダメよ天くん・・・私にはあの人が・・・キャッ♡」

 

 「ワー、オ母サン可愛イナー」

 

 「雪穂!?何でカタコトなのよ!?」

 

 秋穂さんのツッコミ。

 

 あぁ、雪穂ちゃんが遠い目をしてる・・・

 

 「むぅ・・・この母親キラー・・・」

 

 梨子が不機嫌そうに何かを呟いていた。

 

 何か梨子、感情の起伏が激しくなってない?

 

 「誰のせいだと思ってるにゃ」

 

 「何で凛ちゃんは俺の心が読めるの?」

 

 呆れている凛ちゃんにツッコミを入れる。

 

 っていうか、俺のせいなの?

 

 「間違いなく天くんのせいだよ」

 

 「花陽ちゃんまで読心術を!?」

 

 何なのこの人達、メッチャ怖いんですけど・・・

 

 「アハハ・・・梨子ちゃん、応援してるからね」

 

 「・・・頑張ります」

 

 苦笑する雪穂ちゃんの言葉に、肩を落とす梨子。

 

 何かあったのかな?

 

 「雪穂ちゃん、亜里姉のことよろしくね」

 

 「うん、任せて」

 

 笑顔で頷く雪穂ちゃん。

 

 「っていうか、亜里沙には会っていかないの?」

 

 「本当は会うつもりだったんだけど・・・絵里姉が体調を崩してるんじゃ、亜里姉もバタバタしてるだろうから。次の機会にしようかなって」

 

 「・・・そっか」

 

 雪穂ちゃんはそう言うと、俺のことを抱き締めてきた。

 

 「雪穂ちゃん・・・?」

 

 「・・・今度はちゃんと連絡してよね。天くんがいなくて、私も凄く寂しいんだから」

 

 「雪穂ちゃん・・・」

 

 「あと、早く絵里さんと仲直りすること。亜里沙も寂しがってるからさ」

 

 「・・・うん。分かった」

 

 頷く俺。

 

 何か俺、色々な人に心配かけてるな・・・

 

 「ゴメンね、雪穂ちゃん・・・」

 

 「謝らないの」

 

 雪穂ちゃんの額が、俺の額にコツンと当たる。

 

 「言ったでしょ?私は天くんの姉だって。姉が弟を心配するのは当たり前なんだから」

 

 「・・・そっか」

 

 微笑む俺。

 

 「ありがと・・・『雪姉』」

 

 「はうっ!?」

 

 急に雪穂ちゃんが鼻血を噴き出し、そのまま倒れ込んだ。

 

 「ちょ、雪穂ちゃん!?大丈夫!?」

 

 「ゆ、ゆゆゆ・・・雪姉・・・フフッ・・・フフフッ・・・!」

 

 「雪穂ちゃん!?しっかりして!?」

 

 「大丈夫よ、天くん」

 

 秋穂さんが雪穂ちゃんの両脚をガッチリ掴んだ。

 

 「後はこっちで処理しておくわ」

 

 「処理って何ですか!?」

 

 「じゃあまたね。いつでも待ってるから」

 

 「ちょ、秋穂さん!?」

 

 秋穂さんはにこやかに手を振ると、雪穂ちゃんを引きずって中に戻っていった。

 

 「行っちゃった・・・雪穂ちゃん、大丈夫かな・・・?」

 

 「大丈夫にゃ。ちょっと心にクリティカルヒットしただけにゃ」

 

 「雪穂さんを一撃でK.O.するなんて・・・天くん、恐ろしい子・・・」

 

 「私も天くんに『かよ姉』って呼ばれてみたいなぁ・・・」

 

 「何の話!?」

 

 ツッコミを入れる俺なのだった。




どうも〜、ムッティです。

前書きでも述べましたが、μ'sの新曲『A song for You!You?You!!』メッチャ良い曲ですよね!

個人的に、『お互いの〜未〜来〜♪』のところの希ちゃんに心を撃ち抜かれました。

そしてやっぱりのぞえりは至高や・・・

とりあえず、絶対にCDを買おうと決めた今日この頃でした。



さて、Aqoursは無事に予備予選を通過しましたね。

そういえば前回触れていませんでしたが、穂乃果ちゃんと雪穂ちゃんのお母さんの名前は『秋穂』にしてみました。

勝手に決めた名前ですので、悪しからず・・・

最近ちょっと話の進みが遅い気がするので、もうちょっとサクサク進められるように頑張りたいと思います。

次の話は明日投稿予定です。

それではまた次回!以上、ムッティでした!

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