孤島鎮守府の奮闘   作:画面の向こうに行きたい

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「いいぞ小僧、よくぞ耐えた。この勝負、最後までこのバカ作者を信じたお前の勝ちだ!」

皆さま大変お待たせしました。

イカヅチハイスペックを投稿します。

作者は投稿が遅れると、るろ剣ネタでゴマかすクセがあようです。



イカヅチハイスペック

「もう、島風には任せておけない!明日は私が秘書艦になる!」

 

雷の宣言でシーンとなった司令室。沈黙を破ったのは時雨だった。

 

「いいんじゃないかな。島風の艤装は直ったし、明日は雷が秘書艦で」

 

その言葉に満足したのか、雷はない胸を張って、

 

「任せて!司令官の秘書艦を完璧にこなしてみせるんだから!」

 

こうして、翌日の秘書艦は雷に決まった。

 

 

マルハチマルマル

 

ふと、何か暖かくて柔らかいモノの感触で目を覚ました。何だろう?抱き枕みたいなアイテムは無かったハズなのだが・・・

 

「あん♪」

 

少女の甘い声。反射的に飛び起きた!

布団の中に雷がいた。

 

「おはよう司令官」

 

「何やってるんだ?」

 

「添い寝よ?朝は気持ちよく起きられるようにしようと思って。起床ラッパで無理矢理起こすとかわいそうでしょう?」

 

幼稚園児より甘やかしていませんか?

雷はベッドから起き上がると、オレの着替えを持ってきて、

 

「ハイ、バンザーイ」

 

「???ナンデショウイカヅチサン?」

 

雷はさも当然のように、

 

「お着替え手伝うわね!」

 

イヤイヤ、イカヅチサン、小学生だって一人で着替えますよ?

なんとか雷を説得して、着替えている間に朝食の準備をしてもらうことにした。島風とは別の意味で思いやられる。

 

 

テーブルの上にはすでに朝食が並んでいた。

炊きたてのごはん、金目鯛の煮付け、根菜のきんぴら、出汁巻玉子、漬物、味噌汁の具は豆腐とわかめだ。

あれ?昨日は高級旅館に泊まったっけ?

雷はご飯をおてんこ盛りにしながら、

 

「いーっぱい食べてね!司令官!」

 

満面の笑みを浮かべる。

朝から中々の量の食事を食べながら、

 

「大丈夫司令官?嫌いなおかずがあったら遠慮なく言っていいのよ?」

 

これほどの朝食に文句などあろうはずがない!

 

「司令官ってお味噌汁の具って何が好き?」

 

「ネギとか油揚げかな?お麩も好きかも」

 

「待ってて!すぐに作り直すから!」

 

この味噌汁を作り直させるとか、○原雄山でもさせないぞ!

オレは慌てて雷の腕を掴んで、

 

「いい!いい!いいです!豆腐とわかめの味噌汁好きですから、作り直さなくていい!」

 

「そう?司令官がそこまで言うなら。明日はネギと油揚げのお味噌汁にするわね」

 

「ヨロシクオネガイシマス」

 

 

なんだか疲れた朝食の後、本来なら執務があるのだが、書類がいつもに比べて、半分もない。

 

「雷、残りの書類はどうした?」

 

「ごめんなさい。本当は雷が全〜部処理しておきたかったのだけど、これだけは雷じゃ処理できなくて。ごめんね司令官」

 

「いや、本当はコッチで書類を片付けないといけないのに、これだけ減らしてくれて助かるよ」

 

いつもに比べて書類が少なくて午前中にほとんど終わった。

 

 

「司令官。お昼にしましょう」

 

雷の手にはオムライスの乗ったお盆を持っていた。サラダもある。

ただ、ケチャップで「LOVE」って書くのやめてほしいかな?だが、そんなことは一口食べたら吹っ飛んでしまった。

 

薄焼き玉子ではなく、トロトロの半熟オムレツが乗っている。玉子は半熟でトロトロだが、流れて皿にこぼれたりせずにオムレツの形を保つギリギリの火加減だ。バターのコクと玉子の濃厚な味を活かすため、酸味の効いたチキンライスの中に玉ねぎと鶏肉の食感がアクセントになりいくらでも食べられる。

 

「えへへ。美味しい司令官?」

 

「ああ。このオムライスを褒めるのに、語彙が少ないことが悔やまれるくらいだ」

 

「バカね。私は司令官が一言、美味しい。って言ってくれたらいいのよ」

 

雷はそう言ってオレの鼻の頭を、チョンとついた。

何この子?

外見年齢があと10歳上なら、この場で結婚を申し込んだかもしれない。

 

「い〜っぱい食べてね。司令官」

 

 

午後

 

「お仕事は終わったから午後はゆっくりしてね司令官」

 

雷も自由に過ごすみたいだし、たまには本でも読むか。

 

どのくらいたっただろう。窓の外から物音がする。

庭で雷が楽しそうに洗濯物を干していた。世の中には家事を楽しめる者とそうでない者がいる。雷は前者でオレは後者だ。

 

「雷、少し外を散歩してくる。すぐに戻るよ」

 

「ちょっと待って司令官」

 

雷がエプロンで手を拭きながら、

 

「お外に出るならお小遣いがいるでしょう?お財布持ってくるからちょっとだけ待っててね」

 

「いやいや、この島に買い物できるお店はないから!」

 

てゆうか、外見幼女からお小遣いもらうとかヒモじゃないか!

 

ロリのヒモ

 

なんだこのゴキブリよりゴミな生き物は!生きている価値がない。

 

「そうだったわね。いつか司令官が内地に行くときは、いーっぱいお小遣いあげちやうから!」

 

勘弁してください

 

 

夜、

 

「司令官〜、お腹すいたでしょう?ごはんにしましょう?」

 

雷はテーブルにお盆を置きながら話しかける。もうそんな時間か。

お皿の上には、ハンバーグ、エビフライ、スパゲティナポリタン、ピラフ、ポテトサラダ。デザートにプリンまである。旗こそ立っていないものの、

 

「お子様ランチ」

 

「司令官の好きなものばかりよ。い〜っぱい食べてね!」

 

たしかに好物ばかりだけどさ。

もちろん美味しかったです。

 

 

食後、

 

「さぁ、司令官、少し横になるといいわ!膝枕してあげる!」

 

と言われて、寝転がされた。外見幼女に膝枕される大の大人の図

 

「司令官、今日も一日よく頑張ったわね。偉いわ」

 

雷はオレの頭を撫でながら話しかける。

 

「でもね司令官。大変ならもーっと私に頼ってもいいのよ?」

 

あぁ、理性がダメだと言っているが、本能が「このままダメになっちゃえよ〜」と囁く。とりあえずこのままあと5分だけ・・・

 

 

「何してるの?」

 

地獄の底から響くような声と共に頰に激痛が走る!安穏とした時間の終わりを告げた。

 

驚いて顔をあげると、能面みたいに表情のない時雨が立っていた。

 

「ヒトが頑張って遠征任務をこなしている間に自分はほかのオンナとイチャついているの?」

 

「あら、司令官だって頑張っていたわよ?ちゃんと書類も片付けてくれたし」

 

「片付けてなかったらこんなもんじゃ済まないよ!」

 

時雨は呆れた顔で、

 

「雷は提督を甘やかしすぎるね。明日はボクが秘書艦をしよう。いいよね提督?」

 

「お、おう」

 

そこでNOとは言えないよな。

 

「えー、私もーっと司令官のお世話がしたかったわ」

 

「ダメ。これ以上雷に任せると、提督がダメ提督になるから」

 

「???何か問題でも?雷がいないと何もできないくらいでいいと思うの!」

 

「却下!とにかく、明日はボク!ハイ、決定!」

 

こうして、明日の秘書艦は時雨になった。

 

 

 

 

 

 

 




ワガママハイスペック

まどそふとの名作

しかくん先輩が可愛い!でも、個人的には、ファンディスクOCの委員長がさいかわ!

さて次回は、鎮守府内で発生したパンツ連続窃盗事件!
その意外な犯人とは?

次回、

「失われたパンツを求めて」

そこんとこヨロシク!




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