クリスマス?そんな西洋の祭りは知らない子ですね。
作中の「電柱」は朝潮の間違いであり、作者の故意なので、ご注意ください。
昔むかしあるところに浅野曙頭(あさのあけぼののかみ)というお殿様がいました。
ある日、
曙頭は、お殿様より偉い将軍、徳川望月(とくがわもちづき)から、
「今度偉い人が来るから接待して。やり方はそこの吉良漣介(きらさざなみのすけ)に聞いてね」
と無茶振りされました。しかし、将軍の命令を断わることは出来ません!
「ははっ」
こうして曙頭は漣介に接待の仕方を教わることになりました。
「曙頭殿?世の中では何かを教わるには授業料が必要なのだよ?」
「贈り物は鎮守府名物のカツオブシです」
漣介は思いました。
「あたしゃネコか!」
その結果、漣介による曙頭への嫌がらせが始まったのでした。
「前に教えたでしょう?何で覚えてないの?」
「そんなの聞いてない・・・」
「口答え禁止!」
「まだまだ掃除が行き届いていませんね。やり直し」
「そんな」
「さっさとしないと日が暮れてしまいますよ?私は帰るのでちゃんとしておいてくださいね」
「・・・はい」
そんなことが続いたある日、曙頭はとうとうキレてしまいました。
「とぉ↑ー↓ー!漣介、覚悟!」
「まて、話せばわかる」
しかし、
「曙頭殿、電柱はマズいですよ!!」
「殿中でしょう!離して!」
曙頭は、朝潮モブ兵衛にあっさり捕まってしまいました。
モブと書かれたタスキをした朝潮に羽交い締めにされた曙が退出する。
「もう、何やっているのさ!せっかくの接待計画が台無しじゃん!切腹!」
こうして、浅野曙頭はあえなく切腹となりました。
「大変っぽい!曙頭様が切腹しちゃったっぽい!」
「なんだって!ホントか堀部夕立兵衛(ほりべゆうだちべえ)」
「ぽい!大石時雨助(おおいししぐれのすけ)」
「なら父上、さっさと敵討ちしないと!てゆうか、堀部夕立兵衛って言いにくい」
「ぽい!ヒドいっぽい!大石島風(おおいししまかぜ)」
「とにかく、吉良ナントカってヤツをブッ○さないといけないっぽい!!」
「まあまあ、落ち着いて。ボクに考えがあるから」
しかし、時雨助は遊んでばかり。敵討ちをする様子が全然ありません。
そうこうしてるうちに最初は敵討ちに賛成した人達も次々に再就職していきます。
気づいたらおよそ2年が経っていました。
漣介はみんな敵討ちを諦めたと思いました。
ある雪の日、時雨助は
「今夜だ」
「ぽい!」
「はいよ」
「ガヤガヤ」
こうして、吉良邸に討ち入りをすることにしました。
みんな黒い火消し装束を着て、雪の積もった道を歩いていきます。
やがて吉良邸に到着すると、表門と裏門に分かれます。裏門担当の島風が、
「火事だー!」
大声で叫ぶとみんな屋敷へ突入していきました。
屋敷の中で戦闘が始まりました。
沢山の妖精さんが「てき」「みかた」と背中に書いてありチャンバラをしている。
やがて、時雨助達は漣介の寝室にたどり着きますが、
「ぽい!部屋の中に漣介はいないっぽい!」
「落ち着いて。布団はまだ暖かい。まだ近くにいるはずだ!」
「ぽい!」
「おう!」
そして、
「ムム!吉良漣介だな?」
「ぽい!」
「ヒェ〜!お助けー!」
「問答無用!」
「ギャース」
こうして、漣介は討ち取られてしまいました。
時雨助達は無事、敵討ちに成功したのです!
しかし、
「えー。また、あそこのヤツらトラブル起こしたの?ウザいから切腹!」
時雨助達は全員切腹となりました。
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パチパチ
「正直、忘年会の余興にしては凝ってたな!観客がオレ一人なのが申し訳ないくらいだ」
「ふふふ。なら頑張った甲斐があったね」
「はい!司令官のため、頑張りました!」
「いっぱい練習したっぽい!」
「大変だったんだぞー」
「あなた、配役決めの時、一番楽な役って言ってたじゃない」
「やっぱりさ、いちいち裏門に回るより、表門からビューンと素早く討ち入りしたほうが良かったんじゃない?」
「もう、ダメよ台本勝手に変えたら!そうそう司令官、来年はもーっと楽しい余興にするわね」
「あのね、べつにいいんだけどね、吉良役が満場一致で私ってどうなの?」
忘年会の夜は更けていく・・・
Chusingura 46+1
イニシャルレソリューションのゲーム
美少女化もとうとう、忠臣蔵にまで来たゲーム。
ファンディスクでは、比較で新撰組をこき下ろすので、新撰組ファンはやらないほうがいいかも。
さて、次回は、
鎮守府の新メンバー。朝潮はちゃんと鎮守府に馴染んでいるのか?
次回、
「朝潮ちゃんの鎮守府事情」
そこんとこヨロシク!