孤島鎮守府の奮闘   作:画面の向こうに行きたい

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Happy New Year!!

ってもう6月やないかーい!

コレしか読まない方、お久しぶりです。

画面は生きてますよー!

望月記念日は曙のお話です!


ツンな彼女 デレな彼女 

「早く起きなさいクソ提督!」

 

曙が布団を剥がす。あー、今日は曙が秘書艦か。

 

「さっさと起きて食堂に来なさい!朝ごはんできてるから」

 

軍服をオレに押し付けると、部屋を出て行った。

 

 

食堂にはみんな揃っていた。

朝食はトーストとハムエッグ、サラダとコーヒーだった。

 

「何よ!朝はご飯とお味噌汁じゃないと力が出ないとかいうの?」

 

「いや、べつに気にしない」

 

すると、配膳していた漣が、

 

「もう、ニブいなぼのたん。ご主人様は、『オレのために毎朝味噌汁を作ってくれ』って言ってるんだよ」

 

「はぁ?なんで私がアンタの為に毎日お味噌汁作らないといけないのよ!」

 

曙の大声にみんなが集まって来た。

 

「もう、司令官ったら!言ってくれたらお味噌汁以外にも毎日三食ぜーんぶ作ってあげるのに」

 

「まったく。提督のお味噌汁ならボクが毎日作るに決まっているじゃないか。ねぇ提督?」

 

ワイワイガヤガヤ

 

「はぁ」

 

漣はため息をついた。

 

「・・・バカ」

 

 

 

「まったく、この程度の書類に何時間かかっているのよ!」

 

「すまない」

 

「私はご飯作ってくるからさっさと終わらせなさい」

 

 

お昼ごはんはマグロ丼だった。

 

「時雨がサクを解凍したから全部使わないともったいないでしょう」

 

お、なんかいつもより豪華だな。

 

「あー!提督さんのマグロ丼、夕立達のよりも豪華っぽい!」

 

夕立に言われて気付いたが、オレのマグロ丼だけマグロの量が多かった。

 

「クソ提督の方が沢山食べるからよ!」

 

「・・・ご飯でよくない?」

 

みんなにからかわれて、顔を真っ赤にしながら、

 

「うるさいわね。余ったマグロを乗せてやっただけ。残飯処理よ!」

 

まぁ、女所帯なら残飯処理はオレの役目だわな。

 

「いただきます」

 

マグロ丼を食べ進めていくと、中に温泉卵が入っていた。贅沢だな。

 

「あれれ〜おかしいぞ〜?ご主人様のマグロ丼だけ温泉卵が入ってる〜」

 

漣が某小学生探偵みたいな言い方で隣に座る。

 

「何が望みだ?」

 

「黄身を絡めたマグロを下さい」

 

「ったく仕方ないな」

 

漣の丼に入れてやろうと箸でマグロを摘むと、漣が先に口の中に入れてしまう。

 

「あーん。ご主人様の味がしますねー」

 

その光景を見られてしまったらしい。

 

「しれぇ、雪風にも『あーん』してください」

 

「あ、私もマグロもらうね提督」

 

その時、曙がどんな表情をしていたかオレからは見えなかった

 

 

午後、ようやく書類仕事が終わった。

出掛けていた遠征の報告を雪風から聞いている

 

「以上です。しれぇ」

 

「わかった。よく頑張ったな雪風」

 

「はい!雪風にお任せください」

 

雪風は他の鎮守府での経験者で歴戦の戦士だとわかってはいるのだが、孤島鎮守府に最後に来たことと、幼い見た目からつい子ども扱いしてしまう

 

「いつまでしてるの。ほら、お茶入れてあげるから休憩するわよ」

 

曙がお菓子の乗ったお皿を抱えて入って来た

 

「あ、なら雪風はこれで失礼します」

 

「雪風も一緒にどうだ?」

 

「あの、えーと」

 

雪風は何故か曙の方を見る

 

「別に出て行かなくてもいいでしょう。雪風のお茶も入れてあげるわよ」

 

「えっと、あの、ハイ。ありがとう・・・ござい・・ます」

 

ん?雪風の様子がおかしい?

 

「どうしたんだ?雪風?」

 

雪風は無言でチベットスナギツネみたいな目で見ている。ますます分からん

 

「さっさと机の上を片付けて!クソ提督!」

 

お茶を持ってきた曙。雪風と机を片付ける。

お茶請けはクッキーだった

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

き、気まずい。曙は黙ってお茶を飲んでるし、雪風は何故かチラチラと曙を見ている

 

「このクッキーは曙の手作りなのか?」

 

「そうよ!何?美味しくなかった?」

 

「いや、桃の風味が美味いな。だから桃の形なのか?」

 

「そうよ!ドライピーチが入っているのよ!」

 

なんでだろ?雪風のチベスナ度が増してる気がする。気持ち早めにお茶を飲み干した雪風が、

 

「望月さんと将棋の約束があるので失礼します。ご馳走様でした」

 

なんだか気まずいお茶だった

 

 

カップを片付けを曙に任せると、鎮守府内を歩くことにした

 

「提督〜」

 

島風が抱きついてくる

 

「かけっこで1番になりました!褒めてください」

 

せっかくなので頭を撫でてあげる

 

「よしよし」

 

「えへへ〜」

 

「あー!島風ちゃんズルいっぽい!」

 

「いいなぁ島風さん」

 

夕立と朝潮も来た

 

「ねぇ提督さん!夕立も撫でて欲しいっぽい!」

 

「あの、もしよろしければこの朝潮もお願いします」

 

ナデナデ

 

「「「えへへ」」」

 

ああ。癒される〜

だが、そこに・・・

 

「ズルいじゃないか提督。ボクも可愛がってよ」

 

癒されない娘が来た!

 

「仕方ない。ほら、撫でてあげるから」

 

「ボクはオトナのオンナだからね。オトナの可愛いがり方がいいなぁ」

 

時雨はバストを強調するように腕を組む

 

「さぁ、手を洗っておいで。もうすぐ夕飯だからな」

 

「「「はーい」」」

 

「ふふ。そうやってボクを焦らすんだね」

 

あーあー聞こえない!

 

ん?今、廊下の角に誰かいたような?気のせいか?

 

 

夕食時

 

「「「いただきまーす」」」

 

今日の夕飯は肉じゃがと卵焼き、油揚げの味噌汁だった

 

「ほらほら!肉じゃがを上手に作れる女の子って男子は大好きですね?ぼのたんを嫁にしたくなりました?」

 

「なっ!」

 

思わず肉じゃがを噴き出しそうになる

 

「べ、別にクソ提督のために肉じゃがにしたわけじゃないんだからね!」

 

「曙さん。それはベタ過ぎてもはや化石みたいなツンデレです」

 

「なら、提督のお嫁さんはボクに決まりだね?」

 

「司令官のご飯なら何だって美味しく作ってあげるんだから」

 

「あの、司令官はやっぱりお料理が出来る女の子の方が好きなんですか?」

 

 

漣のせいで騒がしい夕食だった

 

 

風呂場にて

 

あー。やっぱり風呂はいいなぁ。今日は疲れることが多かったから余計に沁みる。

 

カラカラ

 

「え?」

 

脱衣所を見るとバスタオルを巻いた曙が入って来た。

 

「おい。オレが入っているぞ?」

 

「ひ、秘書艦だから背中流しにきたのよ!」

 

「いや、秘書艦にそんな仕事はないぞ」

 

「何よ!時雨や望月とは一緒に入るのに、私とはイヤなの?」

 

「いや、望月とは入ってないし、時雨はアイツが勝手に入って来たんだ」

 

「ううう、うるさい!とにかく、私がアンタの背中を流すか、アンタが私と洗いっこするの!」

 

曙はテンパったのか、支離滅裂なことを言い出した。

 

「落ち着け曙」

 

「うるさい!うるさい!うるさ・・きゃあああ」

 

曙が足を滑らし、オレを巻き込んで転んだ。

 

「痛たた」

 

「ごめんなさい」

 

よく見たら曙がオレを押し倒した様な体勢だった

 

「ねぇ、クソ提督」

 

曙は眼を閉じてゆっくりと顔を近づけてくる。もう少しで触れそうになるまさにその時!

 

カラカラ

 

「あ」

 

バスタオルを巻いた望月だった。

 

「あーゴメン。お邪魔だったかな?でもこういうコトはお風呂じゃなくって司令官のお部屋でしなよ?」

 

「ちちち、違うの!」

 

「誤解だ望月!」

 

「1時間後くらいに戻るから、それまでに終わらせてね?みんなには黙っておくからさ」

 

望月は話しを聞かずに出ていった。後には顔を真っ赤にした曙

 

 

「死ね!クソ提督!」

 

「グフッ」

 

曙の体重が乗ったボディブローをくらい、オレは意識を手放すのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「ツンな彼女 デレな彼女」

PeasSoftのゲーム

凪先輩が可愛い。でも、美里を嫁にしたい!


曙を秘書艦にする話は32話の賞品です!

これからはもう少し更新できるよう頑張ります!

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