また大変なシーズンがきましたね。
この話はフィクションです。
特定の思想や団体を批判するつもりはありません。
「ですから、大切なのは銃口を突き付け合うのではなく、話し合いなのです!』
「はあ」
何のアポもなく突然なりヨットでやってきたこのオバさんは、『世界平和実現の会』なる組織に所属しているらしい。話の内容は要するに、『深海棲艦との戦いを止めろ!』ということみたいだ。
「お話の趣旨は分かりましたが、そういう話は軍の広報課の方にお願いします」
「そちらにはもう行きました。ロクに話も聞かずに門前払いされたので、末端に草の根活動しているわけです」
面と向かって末端とか言うなよ。
「そちらは鎮守府の提督とのことですが、深海棲艦についてはいかがお考えで?」
「一軍人として、国家の安全を守るために全力を尽くすのみです」
「そんな建前はいりません!本音を話してください!」
「一軍人として、国家の安全を守るために全力を尽くすのみです」
それしか言えないよね
「はぁ〜」
オバさんはわざとらしいため息を吐くと、
「あなたも結局、自分の地位が大切なだけの既得権益者だったってことですね!もう結構!」
乱暴に立ち上がると、そのまま出て行ってしまった。
「何アレ?サイテー!ベーだ!」
島風がオバさんが出て行ったドアに向かって舌を出した。
「いくらクソ提督相手でも、アレはあんまりよね」
曙もお冠だ。
「よしよし。司令官、辛かったわよね?今日はいっぱい、私に甘えていいから」
肝心のオレは雷に抱きしめられていた。
「あのオバさん、結構あちこちで問題起こしてるっぽいですよ」
漣がスマホをいじりながら教えてくれた。
「漣、さっきのオバさんのあることないことネットに書き込んで炎上させて」
「シグー、ないこと書くのはちょっと」
時雨・・・
「ちょっと!何してるの!夕立!!!」
格納庫の方から望月の必死そうな声がする。慌てて格納庫の方に向かうと、装備を万全にして出撃しようとする夕立がいて、望月が止めていた!
「ボイ。望月ちゃん止めないで。あのヴァカを沈めてくるっぽい!!」
「いや、流石にダメでしょ!」
「ちゃんと証拠を残さないように沈めてくるんだよ」
「ボイ!!!」
「時雨も煽らないで!!!」
「夕立さん」
さっきからおとなしくしていた朝潮が声をかけた
「朝潮!朝潮も夕立抑えるの手伝って!」
「夕立さん、この朝潮もお供いたします!」
「ボイ」
いつもいい子の朝潮が見たことない目の座り方をしている。
「アサシンもポイちゃんも落ち着いて〜」
「さっすが!夕立も朝潮も決断が早〜い!」
「言ってる場合か!あーもう!ツッコミが追いつかない」
「大丈夫ですよ」
そんなカオスな場を収めてくれたのは意外にも雪風だった。
「ボイ?」
「あ?」
「そんなことしなくてもあのオバさんには天罰が降ります」
そう言って微笑んだ雪風は今まで見たことないくらい冷たい目をしていた。
Another side
「はぁ。今回もハズレだったわね!」
ヨットを操縦しながら、さっきのことを考える。
こちらと話し合うつもりがなく、機械的に返事してきた。まったく、これだから軍人は!話し合いで世界が平和になったら軍隊は不用になると困るからああして、無意味な戦争ばかりしているんだわ!
ゴロゴロ
「ん?」
スコールかしら?
・・・彼女は知らなかった。目の前で突発的にハリケーンが発生したことを。
三時間後、
「ぜぇぜぇ!はぁはぁ!!」
し、死ぬかと思った!
船が揺れて、船内が洗濯機みたいにぐるぐる回って、内臓と室内がぐちゃぐちゃだった。
ベーリング海峡でカニ獲ってるんじゃねーんだぞ!!!
天候と波が安定したのを見て、片付けをしていると、波間から何かが顔を出していた。
船?人?いや、アレは・・・
「深海棲艦・・・」
深海棲艦がこちらに砲口を向けてきた。
「大丈夫。私は貴方達と争う気はないの。ただ、平和的に話し合いを・・・」
「沈メ・・・」
ドーン!
ヨットは木っ端微塵になった。
side out
数ヶ月後、
「あれ?この前のオバさんじゃね?」
何気なくテレビを見ていた望月が画面を指差した。
「コイツ、まだ生きてたんですね」
朝潮が珍しく口が悪い。
『ですから、早く深海棲艦を滅ぼして、人類の生存権とシーレーンの確保が一番大事なんです!」
「この前と言ってること違くない?」
「何かあったのでしょうか?」
あまりの変化に全員がポカンとしていたのだった。
「夢と色でできている」
Fengの作品。
七夕ちゃん好き!
でも、恋が一番可愛い!!
今年もよろしくお願いします。