1月9日(水) AM10:00 ―快晴―
太陽の光に反射して、海が光輝いている。―たしか水平線までの距離は4.5㎞だったかな。などとどうでもいいことを考えながら皐月は海の上を走る。
皐月のうしろには少し緊張した表情の艦娘が5人。全員タイプは駆逐艦だ。
しばらくボーッとしながら、走っていると、頭に乗っている妖精さんが皐月の特徴的な金髪をグイッと引っ張った。おっとあやうく通り過ぎちゃうところだった。危ない、危ない。
速力を落として電探を確認する。
―敵影なし。これより帰還する。と告げると5人がホッとした表情になった。
哨戒任務でそんなに緊張することないのにと思ったが、皐月も新人の頃はこんな感じだったので人のことは言えない...。
鎮守府に戻ると皐月は執務室に向かった。今日の任務の結果を報告するためだ。
他の5人には休むように言った。5人は艤装をはずして西に向かった。恐らくお風呂だろう。
コンコンと扉をノックするとすぐに、どうぞと返ってきたので扉を開ける。
「司令官。失礼するよ」
と言って執務室に入ると一人の女の子、否艦娘がいた。桃色の髪をサイドテールでまとめて白いベレー帽を被っている。
「丁度良い所にきた。紹介するよ。この子は春雨。今日、着任したばかりの新人だ」
司令官の佐東竜也がイスに座りながら春雨を紹介した。
「し、白露型駆逐艦春雨です!よ、よろしくお願いします!」
「あ、うん。ボクは睦月型の皐月。よろしくな」
相手はかなり緊張しているようだ。初対面で初めての場所とはいえこんなにも緊張する子は珍しい。二の句が次げなくなっていると...。
「皐月・・・その子の教育係りを任せたいんだが・・・やってくれるか?」
と
令官が聞いてきた。
はて?教育係りと言えば練巡の鹿島さんや、軽、重巡の人が受け持つものではないだろうか?なぜ駆逐艦の自分に?と思っていると、
「いや、うちで一番練度の高い駆逐艦はお前だろ?お前もそろそろそういう経験をしても良いんじゃないかなと思ってな。それにこういうの得意だろ?」
と言ってきた。
ウソじゃない。皐月は人に何かを教えるのが得意だし、けっこう好きだ。
だが...この子は...と春雨を見る。正確には春雨の制服を・・・。
春雨に目を向けていたので春雨と目があった。とても不安そうな顔をしている。捨てられた子犬のような...、まるで昔の自分のような顔。この顔をみたら、さっきの悩みなどどうでもよくなった。
「分かったよ。そのお願い引き受けてあげる」
苦笑いで答えると春雨がパッと笑顔になった。
―うん、この子には笑顔が似合う。
あとがき
ようこそ。
「Kancolle Stories Project―KSP―」へ。代表のハープです。
本プロジェクトは艦これを知らない人に艦これの良さを知ってもらおうという志のもと発足しました。主に小説を投稿します。
このあとがきでは小説内に出てきた艦これ用語を解説しようと思っています。ではさっそくどうぞ。
1、艦娘・・・本ブラウザゲームのキャラクターの総称。どこから来たのか。正体はなんなのかは諸説あり。ただ、みんな普段は可愛い女の子です。
2、妖精さん・・・装備についてる手のひらサイズの女の子。大きさに似合わず艦娘の艤装を整備する重要な女の子。一部の人間と艦娘にしか見えない。
3、鎮守府・・・海を守る最前線。単純に基地ともいう。
4、艤装・・・艦娘が海に浮いたり敵を攻撃したりする武器のこと。めちゃくちゃ重い。
その他分からないことがあればコメント欄にどうぞm(._.)m
最後に謝辞を。
これを読んでいる読者様に深い感謝を申し上げます。
会員はいつでも受け付けています(もちろん艦これを知らない人でも大歓迎!)ので良かったらお声かけ下さい。次回は「遅咲きの桜編2」を予定しております。
それではまた。
2019.1.9 とある舞鶴鎮守府提督・ハープ