艦隊これくしょん―艦これ―   作:ハープatハイスペック雑魚

3 / 17
遅咲きの桜編3

艦隊これくしょん―艦これ―

遅咲きの桜編3―とある日常―

 

1月11日(金) PM3:00―晴れた―

 

 次の日から春雨の砲撃訓練を始めることにした。

「まずはあの的を狙ってみて」

「あそこですか?少し遠くないですか?」

 二日も経てば緊張もとけて、春雨はよく喋るようになった。

「いいから、いいから。まずはやってみる!」

 はぁ、と言いながら12.7㎝砲を構える。

 ドンッと大きな発射音と共に放たれた弾丸は的を通り越してかなり遠くに着弾。水しぶきをあげる。

 大きな音に周りで浮く練習をしていた艦娘たちがビクッとなって一斉に転んだ。

・・・春雨も尻餅をついている。

「むぅ~。むずかしいです!」

 手を引いて立たせると、春雨が口を尖らせた。可愛い。

 砲頭では妖精さんたちがエッチラ、オッチラと弾の詰め替えをしている。しばらくしてガコンッと小気味のいい音がして、詰め替え作業が終了した。

「さぁ、さぁ。さっきのを踏まえて角度を調整して撃ってみよう!」

 しばらく、撃つと当たるようになってきたが距離を変えてみるとやはり当たらなくなってしまう。

「あの先輩。これってこの距離なら仰角何度って決まってるんですか?」

 春雨がそう聞いてきた。ふむ...そう来たか。

「例えばあの距離なら何度だと思う?」

 皐月は逆に問い返した。

「え?えっ~と、25度くらいでしょうか?」

 律儀に答える春雨。しかし、

「答えはボクも知らない」

といいながらに無造作に砲を構えて撃った。砲弾は的の真ん中からやや右に見事命中した。

「今、ボクの砲は何度だ?」

と聞いた。

「えっと...28度です」

「うん。そうらしいね。いいかい春雨?実戦ではいちいち仰角を考えてるヒマはないんだ。敵も動いてるし、ボクたちも動き回ってるんだ。距離やら、角度を考えてたら撃たれちゃうよ。だからボクたちはこれを直感的にやってるんだ」

「直感的に?」

「そう。敵との位置関係がこうならこれくらいで当たるって具合にね。角度を計算するのと同じようにみえるけど本質は全然違う。まぁこれに関しては慣れるしか無いよ」

 まぁ、これを計算でやってる化け物戦艦がいるがあれは別物だ。

「・・・なるほどです」

 納得はしたのだろうが未だに実感が無いようだ。仕方がない。これに関しては本当に慣れてもらうしかない

 それから春雨は熱心に撃ち続けた。距離を変え、角度を変えて撃ち続けた。気付けば、時刻は6時半をまわっていた。

 

 お風呂(時間が時間なので空いていた)に入り、食堂へと向かった。

「今日はお疲れ。今日はボクがパフェ奢るよ」

 食堂の食事は基本無料だが、こういうデザート類や一部のメニューは有料だ。

「そんな、悪いですって!」

 どうもこの子には遠慮する癖がある。

「後輩は...先輩に甘えるものだよ」

「でも、でも」

「それに遠慮を戦闘に持ち込まれても困る」

 それは時に艦隊を危機にさらすこともあるから...。

「あ、あぅ」

 さすがにそこまで言われると何も言えないだろう。

「セットとパフェ二つずつ」

 と鳳翔さんに注文する。鳳翔さんは艦娘でありながら、現役を引退しこうやって艦娘たちの食事を作ったりと、後方支援にまわっている。ちなみに、料理はメチャクチャ上手い。夜は居酒屋もやってるのだが駆逐艦は入れないとのこと・・・解せぬ。

「はい、どぅ~ぞ」

 鳳翔が料理を運んできて、二人で「ありがとうございます」と言って席に着く。

「ここのパフェとあんみつは絶品だよ!さぁ食べて!」

 何故かご飯よりパフェを先に食べ始める皐月。なんとも奇妙な食べ方だが食べ方は人それぞれである。

「は、はぁ」

 一方の春雨はちゃんとご飯から食べ始めている。

 しばらくして、春雨がパフェに手を伸ばす。・・・やっぱり躊躇っているようだ。あぁもう!と言いながらに春雨のパフェを奪い取る皐月。スゴく悲しそうな顔をする春雨。早く食べればよかったな!と言っていじめてやりたい顔である(要するに可愛い)。

「はい、あ~ん」

「ふにょっ!?」

 顔を赤くして固まる春雨。皐月は構わず、

「あ~ん」

「あの・・・先輩。さ、流石にそれはは、恥ずかしいです」

「あ~ん」

「じ、自分で食べますから。ちゃんと食べますから」

「あ~ん」

「・・・」

「あ~ん」

「・・・あ、あ~ん?」

 観念して口をあける春雨。顔は真っ赤である。

 んぐっ!と喉に詰まらせあわてて水を飲む春雨。そして・・・

「ん!?美味しいです!」

と目を見開く。

「でしょ?はい、もう一口。あ~ん」

「さ、流石に自分で食べます!」

 パフェを奪い取られてしまった。残念。その後、春雨は遠慮することなくパフェを平らげ。以外に大食いなんだな、と皐月が呟くと顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 




 どうも、ハープでございます。ようこそKSPへ。KSPはKancolle Stories Projectでございます。storyには複数形のsがついて形が変わっていますので悪しからず。
 てなわけで第3話・・・今日中に出せた~!
実は下書き無しの一発書きなので多少荒いところがあるかと思いますが、ご了承ください。どうしても耐えられんというMissがあればコメント欄までm(__)m罵倒されて喜びますので。

用語集

鳳翔・・・みんな大好き鳳翔ママです。駆逐艦のお母さんであり、戦艦、空母の愚痴の相手でもあります。皆さんも鎮守府に来たら昼の食堂か、夜の居酒屋に足を運んで下さいまし。

最後に謝辞を。

こちらをまだ読んでくれてる読者様。ありがとうございます!これからも失踪せずに頑張ります!


次回の投稿は間を開けて投稿します。しばしお待ちくださいm(__)m
 
2019.1.11 とある舞鶴提督・ハープ 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。