ささみジャーキーです! ついにささみジャーキーがやってきました!! 例の事件のせいでやってくるのが遅れましたが、ついにやってきたのです!
G41は段ボールを切って、箱いっぱいのささみジャーキーの袋の一つを取り出して目を輝かせました。それはまごうことなきささみジャーキーです! G41の憧れです!
「わーいわーい!」
G41は嬉しすぎてぴょんぴょん跳ねて、小躍りしてしまいました。そして、ささみジャーキーの袋を頭上高くに持ち上げて、くるくるとその場で回ります。美味しいささみジャーキーが箱いっぱいあるのです。嬉しくないはずがないです!
「わーいわーい!」
G41はささみジャーキーを胸に抱きしめて、畳の上でゴロゴロしました。嬉しいのでいっぱいゴロゴロします。それぐらい、G41はささみジャーキーが大好きです!
ひとしきり喜んだところで、G41は袋の口を開けて匂いを嗅ぎます。うっとりです。美味しそうな肉の匂いがいっぱいします。嬉しいです。G41は幸せです。というわけで、早速一本取りだして食べることにしました。
「あの…G41さん、訓練の成果を報告に…」
そのタイミングでTMPちゃんが部屋に入ってきました。別にG41に今日の訓練成果を報告する必要はない、と思うのですが。でも、G41はすぐに気づきました。きっと、いいスコアをとったので、褒めてもらいたいのだと思います。
「すごーい!」
G41はTMPちゃんのスコアシートを見て言いました。今まで最高値です。素直に凄いと思いました。G41の言葉に、TMPちゃんも嬉しそうです。
「というわけで、TMPちゃん、はい!」
そんなわけで、ご褒美にTMPちゃんにささみジャーキーを一つ渡しました。
「え!? い、いいんですか!?」
「うん!」
目を輝かせて言うTMPちゃんに、G41は快く頷きます。どうやらTMPちゃんもささみジャーキーが好きなようです。喜んで貰えてよかったです。
「というわけで、TMPちゃんも喜ぼう!」
「は、はい!」
というわけで、G41とTMPちゃんは喜びを身体いっぱいで表現し合います。
「わーいわーい!」
G41は再びぴょんぴょん跳ねながら万歳をします! ささみジャーキー万歳です!
「やったぁ…!」
TMPちゃんは床にコロンとおしりから座って、ささみジャーキーを愛しそうに撫でます。あれはTMPちゃんが戦闘に勝利したときによくするポーズです。
「あれ? G41ちゃんとTMPちゃん?」
「…何してるの、二人共?」
入口の方から声が聞こえました。
なんと、G41達は喜びの舞を見られてしまいました。えへへ。
「あわわ…! す、すみません!」
「別に謝る必要はないわよ」
謝るTMPちゃんに、FALさんは苦笑して言います。そうです。そこにささみジャーキーがあるのです。とっても喜んでも何も悪いことはありません!
というわけで、G41は二人のところに近づいていきました。
「FALさん! ささみジャーキーです!」
「うん、そうね」
「嬉しいです!」
「うん、よかったわね」
「というわけで、はい!」
というわけで、G41は二人にもささみジャーキーを一本ずつ渡しました。
「あ、ありがとう、G41ちゃん」
「うん。これなら食べられそうね。ありがとう、G41」
その後VRシアターを見るという
狭い秘密基地に二人はクッションを敷いてうつ伏せに寝ます。そして、ジャーキーをもぐもぐします。少し硬いですが、噛んでいると肉の味が口の中に広がります。塩をあまり利かせていないので純粋な肉の味だけを楽しめます。TMPちゃんも美味しそうです。G41達は幸せです。
G41とTMPちゃんはもぐもぐしたり、ごくごくしたり、まるまるしながらゆったりと過ごします。G41達は幸せです。
ふと見ると、袋のささみジャーキーが一つしかなくなりました。まだ箱いっぱいあるので問題はないですが、今日はこれぐらいにしようと思います。ささみジャーキーの幸せを短い時間で浪費するのは勿体ないです。
ふと見ると、TMPちゃんがささみジャーキーを見ていました。でも、G41の視線を感じると、すぐに目を逸らしてしまいました。恐らく、TMPちゃんはジャーキーを食べたいのだと思います。でも、これがG41の分だから、と遠慮しているのです。
「TMPちゃん、最後の食べていいよ?」
「え!? で、でも、これ、G41さんのですし」
「ううん、いいの。TMPちゃん、今日頑張ったから、ご褒美」
というわけで、G41はTMPちゃんにささみジャーキーを差し出しました。G41もささみジャーキーを食べたいですが、頑張ったTMPちゃんにご褒美を上げる方が先決です。G41はとってもいい先輩です! えっへん!
「あ、ありがとうございます、G41さん!」
TMPちゃんがとっても喜んで受け取ります。そして、早速ささみジャーキーをもぐもぐしはじめました。
G41はそれをにこにこと見守ります。TMPちゃんが幸せそうで、G41は嬉しいです。
もぐもぐ…
にこにこ…
もぐもぐもぐ…
にこにこにこ…
もぐもぐもぐもぐ…
にこにこにこにこ………じゅる。
はっ! 思わず涎が垂れてしまいました。TMPちゃんがあまりにも美味しそうに食べるからです。
どうしましょう。G41は食べたくなりました。もう一袋開けてもいいのですが、それだとエンドレスジャーキーになってしまうかもしれません。でも、ほんのちょっとだけでもいいから食べたいです。
というわけで、G41はTMPちゃんの咥えているジャーキーの反対側をはむっとしました。
「うわわわわわわ! G41さん!」
TMPちゃんは大慌てです。ごめんね、TMPちゃん。
でも、TMPちゃんならきっとG41の気持ちを分かってくれるはずです。G41は気にせずもぐもぐします。TMPちゃんも顔を赤くしながらもぐもぐを再開しました。
しばらくして、G41は気が付きました。TMPちゃんの顔が近いです。ジャーキーがもう少ししかないのです。
G41とTMPちゃんの唇が近いです。G41ははっとしました。このままではG41はTMPちゃんとちゅーしてしまうかもしれません!
でも、あんまり気にしないでG41はもぐもぐします。TMPちゃんも顔がなぜか赤いですがもぐもぐをやめません。ちゅーは好きな人同士がするものらしいです。そして、G41とTMPちゃんは相思相愛です。何の問題もありません。
というわけで、もぐもぐもぐもぐ…
TMPちゃんの顔がどんどん近づいてきます。唇の距離もどんどん近くなっていきます。それが3cm、2cm、そして、1cmに近づいたところでG41は口を放しました。視線を感じたからです。
視線の先を見ると、入り口からご主人様が覗いていました。なんと、G41とTMPちゃんがちゅーしそうになるところをご主人様に見られてしまいました。えへへ。
「うわわわわわ! し、指揮官!!」
TMPちゃんは大慌てです。もう顔がトマトみたいに赤いです。TMPちゃんはやっぱり照れ屋さんです。
「すまん。邪魔するつもりはなかったんだが…」
なんだかご主人様が申し訳なさそうでかつ残念そうに言います。どうしたんでしょう。
「ご主人様、どうしたの?」
「いや、次の作戦の前にG41に伝えたいことがあってな。せっかくだから、TMPも聞いてくれ」
「は、はい!」
ご主人様の言葉に、G41とTMPちゃんは秘密基地を出て、ご主人様に付き従って指揮官室に行きました。
「…うーん。勿体なかったなぁ…」
ご主人様が道中しきりにそう呟いていました。どういうことなんでしょうか。G41には分かりません。
もしかすると、ご主人様もささみジャーキーが食べたかったのでしょうか。そうかもしれません。ご主人様は酒飲みなので、ジャーキーとかが大好きだって言ってたことがあります。
「ご主人様、はい!」
というわけで、G41は持っていた袋をご主人様に差し出しました。元々これはご主人様に上げるために陳情したのです。それに、ご主人様にもささみジャーキーの喜びを味わってほしいのです。
「ありがとうな、G41」
ご主人様は嬉しそうに笑って、G41の頭をなでなでしてくれました。G41は嬉しいです。
というわけで、今日はささみジャーキーでいっぱい楽しめました。
せっかくなので、ジャーキーを使った料理とかを
後、ご主人様からはG41に臨時的に新しい部隊を率いて欲しいってお願いされました。新しい娘も来るらしいです。副官にはウェルロッドさんがついてくれるみたいなので、心配はないです。ご主人様の期待に応えられるように頑張ります!