ご~るでん☆れとりば~ず!   作:カール・ロビンソン

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37・G41vsご主人様(その3)

 G41はぷんすかです。またご主人様にミミをはむってされてしまいました!

 もちろん、ご主人様は謝ってくれましたが、G41は唇を尖らせたまま娯楽室で不貞腐れてます。どうしてご主人様はG41のミミをはむっとするのでしょう。理解できません。

 

 もしかすると、G41のミミは美味しいのでしょうか? そうならばまあ納得できなくはないです。G41だって美味しいものは大好きです。

 

 というわけで、G41は自分のミミをはむっとしようと試みます。ミミを引っ張って口元に持っていこうとします。

 もちろん、G41のミミはそこまで長くないですし、伸びたりもしないです。単に痛いだけです。G41はミミをはむっとできません。しょんぼりです。

 

「どうしたの、G41?」

 

 そんな様子を部屋に入ってきたFALさんが苦笑しながら見ていました。えへへ。

 でも、FALさんがいることは僥倖です。G41はすぐにFALさんに近づいていきます。

 

「FALさん、あのね? どうしてご主人様はG41のミミをはむっとするの?」

 

 G41はFALさんに疑問をぶつけます。ご主人様のことはFALさんが一番よく知っています。FALさんに聞けば間違いないです。

 

「うーん、G41が可愛いからだと思うんだけど…ちょっと、試そうか」

 

 そう言って、FALさんは椅子に腰かけて、お膝をパンパンと叩きます。お膝の許可が出ました。というわけで、G41はFALさんのお膝に座りました。G41は嬉しいです。ご主人様のお膝が一番ですが、FALさんのお膝も気持ちいいものです。G41は幸せです。

 

 しばらく、FALさんのお膝を堪能していると、不意にG41の背筋に電気が走るような感じがしました!

 

「うわぁ!」

 

 G41は思わず素っ頓狂な声をあげてしまいました。FALさんがG41のミミをはむってしたのです!

 

「あ、ごめん。G41」

 

 FALさんが軽く謝ってくれました。FALさんも思わずやってしまったみたいです。むー。FALさんまで思わずはむっとしてしまうとは。

 

「…FALさん、びっくりしたよ?」

 

「ごめんごめん。目の前でピコピコ動いてるから、ついね」

 

 G41の抗議をFALさんは軽く受け流して言います。そして、結論を言います。

 

「指揮官がミミをはむってするのは、目の前の丁度いい位置でピコピコ動いているからと、反応が可愛いからね」

 

「そうなの?」

 

 FALさんの言葉を聞いて、G41は悩みます。そういえば、ご主人様は反応が可愛い娘ばかりセクハラをするそうです。一〇〇式(モモ)ちゃんやM14さんがセクハラをよくされるのはそういう理由だそうです。

 

 ぴこん! G41は思いつきました!

 ということは、G41がミミをはむっとされても反応しなければ、ご主人様はやめてくれるはずです。というわけで、ミミをはむっとされても素っ頓狂な声をあげなければいいのです。

 

 それには特訓が必要です。ミミをはむっとされても声を上げない特訓開始です!

 

 はむっとする役は一番親しいFALさんと一〇〇式(モモ)ちゃんがいいです。でも、FALさんはこれから少し秘密任務があるらしいので駄目だそうです。G41はしょんぼりですがしょうがないです。FALさん、任務頑張ってください。

 一〇〇式(モモ)ちゃんを探してみますが、なんとUMP40さんやC-MSちゃんと訓練中です。お仕事中ならしょうがないです。一〇〇式(モモ)ちゃん、訓練頑張ってね。

 

 というわけで、G41は秘密基地に行きます。すると、案の定TMPちゃんがまるまるしてました。G41も秘密基地に入っていきます。ごそごそ…

 

「あ、G41さん」

 

 TMPちゃんは笑顔でG41を迎えてくれました。

 

「うん。あのね、TMPちゃん…」

 

 というわけで、G41は事情を話しました。かくなる上は、TMPちゃんに特訓に付き合ってもらうのです。

 

「え!? い、いいんですか!?」

 

 話を聞いたTMPちゃんは嬉しそうに言いました。目がきらきらしています。TMPちゃんは嫌がらずに付き合ってくれると思ってましたが、そこまで乗り気だとは思いませんでした。なので、遠慮なく頼むことにします。

 

「うん。よろしくね?」

 

 そう言って、G41は座ってTMPちゃんに背を向けます。そして、ミミをペタンと寝かせました。TMPちゃんが近づいてくる気配がします。特訓開始です。G41は目を瞑って我慢する姿勢をします。

 

 はむっ。

 

 TMPちゃんがG41のミミをはむってしました。少しびくってしましたが声は我慢できました。この調子です。これを続けて、G41はミミを克服するのです。くすぐったくても、変な感じがしても我慢します。

 

 はむはむはむ…

 我慢します。我慢します…

 はむはむはむはむ…

 我慢します。我慢します。我慢します…

 はむはむはむはむはむ…

 我慢します。我慢します。我慢します。我慢します…

 

 はむっ。

 

「うわぁ!」

 

 G41は思わず素っ頓狂な声をあげてしましました。誰かがTMPちゃんがはむはむしている方と反対のミミをはむっとしたのです!

 

「あ、ごめん。G41」

 

 つい可愛かったから。そう言って謝るのはヴィーフリちゃんでした!

 

「…ヴィーフリちゃん、びっくりしたよ?」

 

「ごめんごめん。で、どうしたの?」

 

 謝りながら事情を聞くヴィーフリちゃんに、G41は説明します。ミミをはむはむされる特訓をしているのです。

 でも、なんだか失敗な気がします。TMPちゃんのはむはむは予期していたので何とか我慢できましたが、ヴィーフリちゃんの方は予測していなかったので対処できませんでした。これではご主人様のはむはむに対抗はできません。しょんぼりです…

 

「うーん。でも、少しぐらいは許容してもいいかな、と思うんだけどね、私は」

 

 ヴィーフリちゃんがG41を見て言います。なんと、ヴィーフリちゃんは早速セクハラの被害に遭っているみたいです。主に脛とか太ももを撫でられるそうです。

 

「まあ、指揮官も色々頑張ってくれているし。…帰ってこなくなったら困るし」

 

 ヴィーフリちゃんの言葉を聞いて、以前FALさんが言っていたことを思い出しました。ご主人様はIFNで仕事をするので現実世界と仮想世界の区別がつきづらいのだそうです。なので、セクハラをすることで現実世界の感覚と繋がりを確認するのだそうです。もしかすると、G41のミミをはむっとするのもその一環かもしれません。

 

「そういえば… 指揮官はG41さんのミミは物凄く可愛くて、一番のお気に入りだって言ってました…」

 

 TMPちゃんがそう言ってくれます。なんと、G41のミミはご主人様の一番になっていたのでした! それならば、無理にご主人様のはむっを避けるよりは、ありのままに受け入れてあげるほうがいいのかもしれません。G41だって、ご主人様が帰ってこられなくなったら嫌だからです。

 

 というわけで、G41は特訓しないでおくことにします。もちろん、びくってするのは嫌ですが、これもご主人様のためです。G41はご主人様のお役に立てるのが一番幸せなのです。

 

 後日の話ですが、ご主人様はG41が不貞腐れていたのを見ていたようで、物凄く謝ってくれた後お詫びの品としてアイスクリームをくれました! 甘くて冷たくてとっても美味しかったです! そういえば、ご主人様はときどきこうしてお詫びの品を用意してくれることもあります。美味しい思いができるので、はむっとされるのも悪くはないかもしれません。

 

 でも、その後お膝に座ったら超はむはむされたので閉口しました。ご主人様? G41は受け入れますが、やっぱりびくってするのは嫌なものなのです。ほどほどにしてね? まる。


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