「ご主人様! はやくはやく!」
「おいおい。そう急かすなよ、G41」
G41はご主人様の手を引っ張って行きます。今にも駆けだしたいですが、ご主人様はお疲れなので無理はしない方がいいです。でも、G41は早く見たいのです。この世界がどれだけ素晴らしいのか。それが分かる景色らしいからです。
今日はG41が頑張ったご褒美として、デートをしてくれました。同時にお話ししたいこともある、とのことです。G41は嬉しいです。ご主人様とのデートとかお伽噺を聞くのは大好きなのです。
それから30分ほど歩いて、G41とご主人様は展望台に辿り着きました。山のてっぺんです!
「うわぁ…!」
G41は思わず声を上げました。
凄いです! 空が近いです! 手を伸ばせば届きそうなところに雲があります!
周りを見渡せば、赤や黄色になった山があります。綺麗です! 普段緑色の山がお化粧をしてるかのようです! さらにその先には青い海も見えます。空と山と海。それらが全部G41とご主人様のものになったかのようです!
「ようやくここまで来た。それをG41に見せたかったんだ」
風に髪を梳かれているG41の頭をご主人様がなでなでしながら言います。この綺麗な世界はこの国のみんなが頑張って取り戻したものだ、と言います。崩壊液と核でボロボロになった世界は、ゆっくりとですが再生に向かっているのです。
G41は何となく嬉しくなりました。ご主人様の戦いもまた、この世界を少しでもマシにするためのものです。つまり、G41の働きもこの世界を綺麗にするのに役に立っているのです。明日からも頑張っていきたい。そう思います!
今日までにいろんな事件がありました。いろんな人や人形達と出会いました。痛いこともありましたし、苦しいこともありました。悲しいこともありました。でも、嬉しいことや楽しいことの方が多かったと思います。
G41はご主人様の腕に抱き着きます。今日もご主人様がいてくれます。G41は幸せです。これからもずっとご主人様と一緒です。なので、G41はずっと幸せです! そして、基地に帰れば、
G41はポケットストーブを2つ取り出して、シェラカップにお湯を沸かし始めます。しばらくすると、お湯が沸いてきたのでティーパックを入れてお茶にしました。一つをご主人様に渡して、もう一つを自分で飲みます。
ベンチに座るご主人様のお膝に座って、綺麗な世界の風景を見ながら、まったりをお茶を飲みます。とっても幸せな時間です。時々ご主人様がG41の頭を撫でてくれたり、ミミをさすさすしてくれたりします。気持ちいいです。G41は幸せいっぱいです。ずっとこんな時間が続いたらいいな、って思ってしまいます。
「はい、ご主人様!」
G41はバスケットからクッキーを取り出してご主人様に渡します。お茶菓子としてG41が持ってきていたのです。ストーブでは水を入れたケトルを沸かしています。お代わりもちゃんと用意しているのです。G41は気が利きます!
「ああ、ありがとう。G41」
クッキーを受け取ったご主人様が美味しそうに食べてくれます。嬉しいです。そして、二人の間にまたまったりとした時間が流れていきます。幸せすぎます。
「ご主人様、いつ世界は全部綺麗になるんですか?」
G41はふとご主人様に尋ねました。今綺麗なのはほんのごく一部の場所だけらしいです。それはやっぱり悲しいことだと思います。世界の全部が綺麗になって欲しいです。そうすれば、もっともっとご主人様と一緒に幸せな時間が過ごせる、と思うのです。
「…正直分からないな。もしかすると、そんな日は俺が生きている間には来ないかもしれない」
ご主人様はG41の頭をなでなでしながら言います。G41は少し悲しいですが、それも仕方ないと思います。でも、ご主人様の働きのおかげで世界の浄化の研究はかなり加速している、ってFALさんは言いました。G41達が頑張れば、ご主人様の働きも大きくなって、もっと研究が進むかもしれません。そうすれば、ご主人様が生きているうちに世界の全部が綺麗になるかもしれません。もっともっと努力して、ご主人様と一緒に綺麗な世界を見よう、と思います。
「もし、世界の全部が綺麗になったら、ご主人様はどうしたいですか?」
「そうだな…その時はグリフィンを辞めて、気ままに過ごそうかな」
ご主人様の言葉に、G41は悲しい気持ちになりました。ご主人様がグリフィンを辞めたら、G41はご主人様とお別れになってしまいます。基地も解散になって、みんなともお別れです。そんなの嫌です。ご主人様のために頑張りたいです。でも、頑張ったらご主人様とお別れになってしまうかもしれません。どうしましょう…
「大丈夫だ、G41。俺がグリフィンを辞めても、G41は俺とずっと一緒さ」
G41の気持ちを察したご主人様がG41をなでなでしてくれながら言います。G41はご主人様の顔を見上げて言葉を待ちました。
「そのころには借金を返し終えているから、G41とも誓約しているさ。だから、G41とはずっと一緒なんだよ」
ご主人様の言葉に、G41は嬉しい気持ちでいっぱいになりました! ご主人様はG41と誓約してくれるつもり満々です。わーい! G41の視界がバラ色になりました!
グリフィンを辞めても、G41はご主人様とずっと一緒なのです! もちろん、ご主人様は
「G41、手を出してくれないか?」
「こうですか、ご主人様?」
G41は右手をご主人様に差し出します。ちなみに、今のG41はお出かけモードなので、手を生体パーツに換装しています。
「お誕生日、おめでとう。G41」
そう言って、ご主人様はG41の手を取って、人差し指に指輪を着けてくれました。G41は驚きで目を丸くします。なんと、今日はG41のお誕生日だったのです! ご主人様はG41も覚えていない製造日を把握していてくれたのです!
「それは誓約用の指輪じゃないが、きっといつかG41を守ってくれると思う」
ご主人様の言葉にG41は指輪を見つめます。ピンクの宝石の付いた、銀色の綺麗な指輪です。とってもとっても嬉しいです。なんだか、もう誓約して貰った気持になりました。えへへ。
その後もご主人様とG41はまったりとした時間を過ごして、いっぱいお話をしました。戦いが終わったら、みんなでレストランを開いて幸せに暮らそうっていう夢のお話をしました。G41と
G41は蒼穹の彼方を見つめて思います。素敵で幸せな夢。ご主人様や仲間達と歩む未来。そして、綺麗なこの世界。それらを守っていくために、G41はこれからも戦い続けます。G41隊のみんなと共に、ご主人様の銃であり続けます。そして、
「ご主人様、このG41、ずっと貴方と共にあります!」
G41は万感の思いを込めて、誓いの言葉を言い、ご主人様に抱き着きました!
戦いは今後も続きます。危険が満ち溢れた道をG41は進んでいきます。でも、後悔なんてありません。G41はただご主人様のために前を向いて征きます! まる!
というわけで、今日が終わりました。
でも、明日はまたやってきます。ご主人様やみんなと歩むG41の日々はこれからも続いていきます。
でも、ご主人様から貰ったにっきちょうのページがなくなってしまいました…
なので、G41の秘密日記はこれで終わりになります。
ここまで読んでくれたみなさん。どうもありがとう! 戦いが終わったらほねっこを持ってお礼にいくから、待っててね?
でも、もしかするとご主人様から新しいにっきちょうのページを貰って、新しい秘密日記を書くかもしれません。
その時は、耳を立ててよく読んで、面白かったらご褒美もくださいね? まる!