明けましておめでとうございます! 今日はお正月です! 新しい年の始まりです! ご主人様とみんなでまた新しい年を迎えられたのです。もう、うきうきです!
というわけで、G41は朝早く起きて、台所に向かいます。まずはお雑煮を作ってご主人様に食べて貰わないといけません。
お餅と言ってもお米で作るものではありません。お米はごく限られた地域でしか作られていないので、上級市民の人でないとそうそう食べられるものではないのです。
なので、
まず、片栗粉と小麦粉と水と塩をボウルに入れて、捏ねていきます。水をちょっと多めに加えて、ひたすら捏ねると、もちもちしてなんだかお餅っぽくなります。それを千切って手に取って、平たく丸めていきます。
後はそれにほんの少しだけ醤油を塗って、表面を軽く炙るととってもお餅っぽくなります! 味見をしてみるととってももちもちで美味しいです! こんなものを考え出すなんて、
後は、鳥の骨で薄く出汁を取ったスープにお味噌を溶いて、グルタミン酸で味を調えます。後は、切った人参と大根と鳥のささみで作ったかまぼこを煮て、それを椀にとって最後に小麦粉餅を入れます。これで、G41特製お雑煮の完成です!
上手にできたので、早速ご主人様のところに持っていきます。余ったお餅は焼き餅にして、別のお皿に乗せて持っていきました。これでボリュームも十分です。
「G41入ります!」
指揮官室の前に着いたG41は、申告して部屋に入ります。そこにはもちろんご主人様がいてくれました。今日もご主人様がいるので、G41は嬉しいです。
「やあ、G41。あけましておめでとう」
「はい! あけましておめでとうございます、ご主人様! まずは褒めて褒めて?」
「ああ。新年早々G41は途轍もなく可愛いな。お前は俺の天使だ。宝物だ」
挨拶をすると、ご主人様がとっても褒めてくれました。初褒めです! G41はとっても嬉しいです。今年もいっぱい褒めて貰うために頑張ろう、と思います。
「ご主人様! お雑煮をどうぞ~!」
「G41、マジか!?」
驚くご主人様の前に、お雑煮の椀と焼き餅を置きます。我ながらとっても美味しそうです。G41はお料理もできるとってもいい子です! えっへん!
「むっちゃ美味い…」
ご主人様がしみじみとそう言ってお餅とお雑煮を食べます。ご主人様が幸せそうで、G41は嬉しいです。
「G41は本当にいい子だな。可愛いな」
お雑煮とお餅を食べ終えたご主人様がG41をなでなでしてくれます。初なでなでです。G41は今年も幸せです。
「指揮官、あけましておめでとう、って、先客?」
後ろから声がしました。64式さんです! ピンクの着物を着ていてとっても綺麗です! お盆には大きな椀が乗っています。そういえば、今日の副官は64式さんでした。ちょっと出し抜いてしまいました。えへへ。
「ああ、64式。あけましておめでとう」
「あけましておめでとうございます、64式さん!」
「ええ。今年もよろしくね。…これ、余った蕎麦だけど、食べる?」
「ああ、頂くよ」
挨拶を交わして、ご主人様が64式さんのお蕎麦を食べます。G41も昨日年越し蕎麦を食べましたが、とっても美味しかったです! 今日のご主人様の朝ご飯はとっても豪勢です!
「じゃあ、二人にお年玉をあげよう」
お蕎麦を食べ終えたご主人様が、ポチ袋をG41と64式さんに渡してくれました。わーい。お年玉です嬉しいです。コインが沢山です。これでまたほねっことかささみジャーキーが陳情できます。嬉しいです。
「感謝します、ご主人様! 頭撫でて?」
「あ、ありがとう、指揮官。…でも、財布は大丈夫なの?」
G41をなでなでするご主人様に64式さんが心配そうに尋ねます。
そういえば、ご主人様は貧乏です。みんなにお年玉をあげるともっと貧乏になります。そうすると、借金を返せなくなって、誓約して貰うことができません。お年玉をお返しした方がいいのでしょうか。
「心配ないさ。この前の事件の特別褒章として予算を申請していたのさ。俺の財布が痛むわけじゃないよ」
ご主人様は笑ってそう言います。さすがご主人様です! 根回しも抜かりがありません。というわけで、みんな遠慮なくお年玉を貰ってもいいのです!
「とりあえず、今日は仕事がない。64式もG41を着付けて、外で遊んでおいで?」
「うん、分かった。…じゃあ、行こうか」
「うん!」
というわけで、G41は64式さんと一緒に更衣室に行きました。それでハロウィーンの時にも使った着物に着替えて、お外に行きます。手には一昨日みんなで作った羽子板を持ってます。G41のはわんちゃんと猫さんのプリント入りです。とっても可愛いです! えっへん!
訓練場に行くと、四式ちゃんとヴィーフリちゃんと9A-91さんとRFBちゃんが羽子板で遊んでいました。まだ始めたばっかりのようです。G41も加わろう、と近づいていきます。
「みんな、明けましておめでとう!」
「明けましておめでとう、G41。今年もよろしくね?」
「あけおめ! ことよろ!」
「ス ノーヴィム ゴーダム… 今年もよろしく…」
「明けましておめでとうございます、G41殿! …64式殿、どうして隠れているのです?」
「…あ、明けましておめでとう、みんな…」
みんなで新年の挨拶を交わし合います。今年もみんなが仲良しで嬉しいです。特に四式ちゃんはこの前入って来たばかりの後輩です。みんなで一人前に鍛えてあげないといけません。
「みんな、羽子板やろー!」
「んふっふっふ、この私に勝てるかな~?」
「指揮官がくれた…羽子板…負けません…」
「了解。それじゃあ早くいくわよ!」
「ちょっと、二刀流はずるいわよ!?」
というわけで、いきなり羽子板大会が始まりました! ちゃんと墨汁と筆も持ってきてます。みんなー、かくごー。
というわけで、G41が初めに打ちます。狙いはRFBちゃんです。小手調べなので、軽く打ちます。
「えーい!」
「ただのEASYモード…って、うわっ!」
いきなりRFBちゃんは転んで羽を落としてしまいました。着物の裾を踏んでしまったのです。RFBちゃんは普段ゲームばかりしてて、こういうのには慣れていないのかもしれません。その点、G41はお外でよく遊ぶ元気な子なので、そう簡単に転んだりしません。えっへん!
「RFBちゃん、かくごー!」
というわけで、G41はRFBちゃんのお尻に×マークを書きました。
「うう…新しい攻略法を見つけないと…」
RFBちゃんは悔しそうにそう言って再び羽子板を構えました。その意気です。G41もミミをぴん、と立てて羽の来襲を待ち受けます。
しばらく続けて、四式ちゃんとRFBちゃんが落書きだらけになりました。四式ちゃんはまだ訓練生なので身のこなしが甘いのです。可哀想ですが、これも教訓です。
ヴィーフリちゃんや9A-91さん、それに64式さんも転んだりして着物が乱れてきました。なんか、結構みんな露出が多くなってきましたが、エキサイトしてるので気にしてません。G41も特に気にすることなく続けました。
「みんな、神社の準備ができたから、おみくじでも…って、うおおおおお!?」
声をかけてきたご主人様が目を見開いて超驚いています。どうしたのでしょう? G41は首を傾げました。
「し、指揮官!? な、何見てるの!? 人を呼ぶわよ!?」
「指揮官!? ラッキースケベイベントがあるとか、聞いてないよ!?」
「し、指揮官! いきなり現れないでよ!?」
「あ、主…いえ、指揮官殿!? あわわわわ…」
「…指揮官…もっと、私を見てください…」
9A-91さんを除くみんなは大慌てです。どうしたのでしょう? G41にはよく分かりません。
「…うぼあー」
そして、ご主人様が鼻血を吹いて倒れてしまいました。どうしたのでしょう? いつもの病気でしょうか。トンプソンさんとM16さんを呼んで治して貰った方がいいのでしょうか? G41は困惑の極致です。
「…ちょっと、みんな。エキサイトしすぎ。おいで、直してあげるから。
「は、はい、FALさん」
軽トラを運転してきた巫女服姿のFALさんと
「みんな、衣装を整えたら、神社にお参りするのよ? おみくじを引くのも忘れないでね?」
FALさんがそう言って、軽トラの荷台を見ます。そこには木で作られた神社がありました。毎年お正月に使われる仮設神社です!
「「「「「「はーい!」」」」」」
みんな元気よくそう言って、神社の前に並びました。今年もいい年でありますように。そう願いながら、G41はお祈りして、じゃらじゃらと鈴を鳴らしました。顔を上げると、
渡されたおみくじを開いてみると、なんと大吉でした! 嬉しいです。G41の予感はきっと当たるのです! ご主人様とみんなと一緒に歩む未来は、とっても明るいのです!
というわけで、皆さん今年もよろしくお願いします。きっと、いっぱい面白いことがあるので、耳を立ててよく読んで、面白かったらご褒美もくださいね? まる!