ご~るでん☆れとりば~ず!   作:カール・ロビンソン

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追記8:一〇〇式ちゃんとG41

 G41はさっきから基地の中を駆け回っています。一〇〇式(モモ)ちゃんを探しているのです。

 最近、お互い忙しくて一〇〇式(モモ)ちゃんと遊んでいません。今日は二人とも訓練にも副官にも当たっていません。一〇〇式隊とG41隊も応急対処隊ではありません。というわけで、久し振りに一〇〇式(モモ)ちゃんと遊べます。

 

 一〇〇式(モモ)ちゃんの匂いを辿っていくと、娯楽室に着きました。もしかして、一〇〇式(モモ)ちゃんと誰か遊んでいるのでしょうか。そうならば、混ぜて貰うか奪還します。今日、G41は一〇〇式(モモ)ちゃんと遊ぶと決めているのです。

 

 娯楽室に入ると、ソファのところで一〇〇式(モモ)ちゃんの後姿が座っていました。幸い一人です。G41は嬉しい気持ちでいっぱいになりました。早速、一〇〇式(モモ)ちゃんに突撃します。

 

一〇〇式(モモ)ちゃ~ん!!」

 

 G41は一〇〇式(モモ)ちゃんを呼びながら突撃します。でも、一〇〇式(モモ)ちゃんの反応がありません。どうしたんでしょう。いつもなら、笑顔で迎えてくれるのに…

 

 近くに寄ってみると、一〇〇式(モモ)ちゃんが寝ていることが分かりました。安らかに寝息を立てて、すやすやと眠っています。

 きっと疲れているのでしょう。一〇〇式(モモ)ちゃんは隊務の他にも、みんなのお世話を焼いてあげています。それに一〇〇式(モモ)ちゃんの脳は生身です。なので、睡眠はとても大事です。

 というわけで、G41は一〇〇式(モモ)ちゃんの隣に座って、じっと顔を見つめ続けます。一〇〇式(モモ)ちゃんの寝顔は可愛いです。G41はにこにこです。ゆっくり休んでね、一〇〇式(モモ)ちゃん。

 

 すやすや…

 にこにこ…

 すやすやすや…

 にこにこにこ…

 すやすやすやすや…

 …うずうず

 すやすやすやすやすや…

 うずうずうずうず…ぺろっ!

 

「ううん…」

 

 はっ! G41は思わず一〇〇式(モモ)ちゃんのほっぺをぺろってしてしまいました! 一〇〇式(モモ)ちゃんのほっぺがぷっくりしてて美味しそうだったからです。

 もう少しで、一〇〇式(モモ)ちゃんを起こしてしまうところでした。G41は反省です。

 

「…くしゅん!」

 

 ふと、一〇〇式(モモ)ちゃんがくしゃみをしました。そういえば、娯楽室の暖房が故障していたのでしたちょっと寒いです。

 G41は困りました。このままでは一〇〇式(モモ)ちゃんが風邪をひいてしまうかもしれません。普通の戦術人形は風邪をひきませんが、一〇〇式(モモ)ちゃんはひく可能性があるのです。

 かといって、かけられそうなものは座布団ぐらいしかありません。座布団で埋めたら一〇〇式(モモ)ちゃんも苦しいと思います。

 

 というわけで、G41は一〇〇式(モモ)ちゃんに覆い被さるように抱き着きました。これなら一〇〇式(モモ)ちゃんは風邪をひきません。そして、G41も一〇〇式(モモ)ちゃんが側にいるので嬉しいです。これは一石二鳥の名案です!

 

 しばらくの間、一〇〇式(モモ)ちゃんとG41は一緒におねんねしていました。一〇〇式(モモ)ちゃんの匂いが一杯でG41は嬉しいです。ご主人様やFALさんも好きですが、それと同じぐらいG41は一〇〇式(モモ)ちゃんが好きなのです!

 

「ううん…」

 

 しばらくして、一〇〇式(モモ)ちゃんがうなされ始めました。苦しそうな顔で、呻くような声を上げています。

 もしかすると、悪い夢を見ているのかもしれません。一〇〇式(モモ)ちゃんは夢が見られるのです。いい夢ばかりだといいのですが、悪い夢である場合もあるのでしょう。一〇〇式(モモ)ちゃんがピンチです!!

 

一〇〇式(モモ)ちゃん!!」

 

 G41は必死に一〇〇式(モモ)ちゃんを抱き締めて、ほっぺをぺろぺろしました。一〇〇式(モモ)ちゃんを悪い夢から助けてあげたいのです。一〇〇式(モモ)ちゃん、しっかりして。そんな思いを込めて一生懸命ぺろぺろしました。

 

「う…ん………あれ? G41ちゃん…?」

 

 しばらくすると、一〇〇式(モモ)ちゃんが目を覚ましてくれました。よかったです! 一〇〇式(モモ)ちゃんは悪い夢から解放されたのです!!

 

一〇〇式(モモ)ちゃん!!」

 

 嬉しくなったG41は一〇〇式(モモ)ちゃんに抱き着いてすりすりします。一〇〇式(モモ)ちゃんが苦しくなくなって、よかったです。

 

一〇〇式(モモ)ちゃん、悪い夢を見てたの?」

 

「…うん。昔、人間だったころの夢だった気がする…」

 

 一〇〇式(モモ)ちゃんがそう言うのを聞いて、G41はしょんぼりしました。もしかすると、それは悪い夢ではなかったのかもしれません。本当のお父さんやお母さんや兄妹と会っていた夢かもしれません。そんな夢を邪魔してしまっては、一〇〇式(モモ)ちゃんが可哀想です。申し訳ないです…

 

「大丈夫。きっと、嫌な夢だったから。…助けてくれてありがとう、G41ちゃん」

 

 そう言って一〇〇式(モモ)ちゃんはG41の頭をなでなでしてくれました。G41は嬉しい気持ちでいっぱいになりました!

 一〇〇式(モモ)ちゃんはいつもG41の気持ちを分かってくれます。G41は一〇〇式(モモ)ちゃんが大好きです。一〇〇式(モモ)ちゃんもG41が大好きです! 二人は相思相愛です! えっへん!

 

一〇〇式(モモ)ちゃん、あそぼー!」

 

「うん。じゃあ、あやとりでもして遊ぼうか」

 

「うん!」

 

 こうして、G41は一〇〇式(モモ)ちゃんとあやとりをしたり、コマを回したり、将棋を指したりしてたっぷり遊びました。

 

 もしかすると、一〇〇式(モモ)ちゃんには人間だった時悲しいことがあったのかもしれません。ご主人様やFALさんは何か知っているみたいですが、話してくれません。

 でも、もしそうだとしても今一〇〇式(モモ)ちゃんには、G41達仲間がいます。ご主人様もいます。みんな仲良しです。みんなと一緒なら悲しい過去が襲ってきても、きっと怖くないです。

 

 だから、一〇〇式(モモ)ちゃん。これからもずっと一緒に遊ぼうね? まる。


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