道明寺ここあ「兄に彼氏ができたと告げてみた」   作:バーチャルナマクラ

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風見涼「至高のメロンパン、作ります!」

 その日。

 

 俺はいつもの如く授業を終え、悪い虫が付いていないかここあを影から見守り、兄思いのここあに気付かれてしまいビンタして貰った後、ようやくゲーム部の部室へと向かっていた。

 

 何の変哲もない、いつも通りの日常。闇の世界の王たる俺も、少々この平和な世界に馴染みすぎていたらしい。

 

 その時の俺は気づかなかったのだ。世界はいつも通りに進んでいると、この世界は平和だと、無様にも信じきっていた。

 

 

 

 

「あ、ハル君。お疲れ様ー」

「む? まだ、涼だけなのか」

「そうだよ」

 

 部室の扉を開けると、そこに部長やアホピンクの姿はなく。ニンテンドースイッチを片手に笑う同級生の風見涼だけが俺を出迎えてくれた。

 

「誰も居ないから手持ち無沙汰でさ。ねぇ、ハル君。ちょっとスマブラ付き合ってよ」

「ふっ……愚かな。最強にして覇者たるこの俺にスマブラを挑むとは。自信を打ち砕いてしまっても文句はいうなよ?」

「うん、ありがとう。GCコンはマリオ仕様が良い? ゼルダ仕様が良い?」

「あ、マリオで頼むぞ」

 

 涼も、誰も居ない部室で暇をもて余していたらしい。俺が顔を見せると、それはそれは嬉しそうに駆け寄ってきた。

 

 たまには男子部員同士、信愛を深めるのも悪くないだろう。

 

「じゃあ行くよ。ゲーム開始!」

「ふははははっ!! 闇のゲームの始まりだぁ!!」

 

 俺が少し調子にのって、高らかに『闇のゲーム』の開始を宣言した瞬間。

 

 

 ────世界が、歪に螺じ曲がった。

 

 

「……む?」

 

 周囲は漆黒に包まれる。先ほどまで間違いなくゲーム部の部室にいたのに、今は見渡す限り闇が広がっている。

 

「な、何事────」

「ゲームだよ?」

 

 コントローラーを握りしめ、冷や汗を垂らす俺の肩を涼は優しく叩いた。

 

「ハル君が言った通りの、闇のゲーム……」

「涼!? お前は何を言っている!?」

 

 思わず振り向いたその先に。目から光を失って、凄惨な笑みを浮かべる仲間(リョウ)がいた。

 

 

 

 

「ハル君、知ってる? お昼の事故」

「昼の……事故だと!?」

 

 涼は静かに、スイッチを起動する。スマブラのロゴが、闇に浮かぶモニターに映し出される。

 

「そう、交通事故。うちの学校の校門を突き破って、トラックが突っ込んできたあの事故だよ」

「そう言えば……、そんな事故もあったが! それがどうしたというのだ、運転手含めて怪我人は居なかった筈だ!!」

「まだ気付かないの? 実は、被害者が居たんだよ? ────ここに、ね」

 

 どくん、どくん。俺の鼓動が早くなってくる。

 

 どういう事だ。あの交通事故は、誰も死傷者がいないはず。まさか、嘘だろ。

 

 被害者だと? それが涼なのか? 実は、涼はその事故に巻き込まれ死んでいたとでも言うのか!!

 

 だったら俺の目の前にいる涼は……、まさか悪霊っ!?

 

「パン業者のトラックが事故ったせいで、購買にメロンパンが届かなかったんだ」

「しまったただのメロンパン中毒だコレ」

 

 この俺とした事が迂闊。そうだった、そういや事故を起こしたのはパン業者のトラックだと聞いていたじゃないか。

 

 ならば涼がメロンパン禁断症状に陥っている事など予想しておいてしかるべきだった。メロンパンが摂取出来ていない涼など妖怪変化の類いと変わらないのに、何故話しかけてしまったのか。

 

「今日は特別なメロンパン、ロイヤルスイートダイナミックメロンパンが入荷される日だったんだ」

「ロイヤルスイートダイナミックメロンパン」

「楽しみで楽しみで仕方なくてねぇ、今朝からずっとメロンパン断ちしてるんだよ僕は」

「おちつけ涼、あまり大した時間断ってないぞ今朝からなら」

「でも大丈夫なんだよハル君。今から僕はメロンパンを自分で作ることにしたのさ」

 

 ニヤリ、とハイライトの失せた目で涼は何かを取り出した。その手に握られていたのは、茶髪の人形。

 

「ハル君。これは何に見えるかな?」

「人形……? スマブラ風のフィギュアに見えるが」

 

 美少女フィギュアか何かか? 涼にはそんな趣味が有ったのか。

 

 ……だが、その時。道明寺晴翔の頭に、聞き慣れた声が響き渡った。

 

 

 

 

(お願い……気付いて! 晴翔君、私はここだよ!!)

 

 

 

「……まさかっ!! 部長? 部長なんですか!!」

 

 思わず、晴翔はその人形を凝視する。……見れば見るほど、その人形は夢咲楓にそっくりだった。

 

「そのまさかだよハル君。くくく、この闇のゲーム(スマブラ)に負けたプレイヤーは魂を封じ込められるのさ」

「何故だ涼!! 何故そんな事を!!」

「決まっているじゃないか」

 

 無惨な姿へと変貌した夢咲楓(ぶちょう)を前に絶望し、俺は涼に詰め寄った。

 

 だが、涼は薄ら笑いをしたままだ。

 

「真に美味しい究極にして至高のメロンパンを作るためには、大切な人の魂を生け贄にしないといけないんだよ」

「このメロンパンサイコがぁ!!」

 

 くそ、今の涼はメロンパンがキマってやがる!! 

 

 

 

(大丈夫、きっと涼君は邪悪なメロンパンに心を奪われているだけ。スマブラで涼君に勝てば、きっと正気に戻る筈よ!)

「分かりました部長!! この俺に任せてください」

(ふがいない部長でごめんね、でももう残る希望は晴翔君だけなの! みりあちゃんももう負けてしまって……)

「何ですって! ならまさかアホピンクもフィギュアに!?」

 

 あのアホもゲームの腕だけは確かなのに。流石はスマブラの達人、涼。じゃあ彼女の人形も涼が────

 

「これがみりあちゃんだよ」

「まさかのサーモン!!!」

 

 涼が虚空から取り出した『みりあ』とやらは、サーモンの寿司だった。

 

「部長の人形をミキサーですりおろして、メロンパンにかける粉にするのさ! みりあちゃんは、メロンパンの具になるんだよ! ふふふは、ハル君は何にしようかなぁ……」

「落ち着け涼!! 合わないぞ、絶対にメロンパンとサーモンは合わないぞ!」

 

 確かにみりあとサーモンはよく似ている。だからと言ってサーモンに魂を封じ込めなくても。

 

(……全身が魚臭い。生臭い。死にたい)

(こんな風にみりあちゃんはもう絶望に飲まれちゃったの。もう、晴翔君だけが頼りなんだよ!)

「流石にこれは悲惨だな!!」

 

 むぅ。この俺ともあろう者が、アホピンクごときに同情してしまったではないか。

 

「じゃあ、始めようかハル君。闇のゲームを、ね……」

「上等だぁ!! いくらお前の得意なスマブラだろうと、闇を冠した勝負でこの俺が負けるはずがない! 叩き潰してやるぞリョウゥゥゥゥ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱスマブラでリョウは無理」

(晴翔君んんんんん!!!)

 

 数分後、あっさり俺は敗北していた。残り1ストックまでは追い詰めることが出来たのだが……、その時点で体力差は大きく離れており逆転は厳しかった。

 

 ガチ勢が得意分野で本気で殺しに来たら、流石にちょっと分が悪い。これは仕方ない。

 

「ふふふ。これで至高のメロンパンは完成する────。じゃあハル君、罰ゲーム!!」

「ぐおおおおおおおおおおっ!!?」

 

 涼の掛け声と同時に、俺の身体が硬直する。やばい、身動きが取れない。

 

(もう終わりだわ……、闇落ちした涼君を止められる人間はもういなくなっちゃった)

(生臭い。いっそ殺してくれぽよ)

「やめろぉぉぉぉ!! 涼ぅぅぅ!!」

 

 目に光が灯っていない涼は、そのままゆっくりと鞄に手を伸ばして春巻きを取り出した。

 

 その春巻きを、無表情に俺に近付けてくる。

 

「ハル君はこれで良いかな……」

「せめて春巻きはやめろぉぉ!? 待て、落ち着け涼!! この通りだ、正気に戻れ!!」

「ハル君にはメロンパンの皮になってもらうよ……」

「違うぞ涼!! それを皮にしたら出来上がるのは春巻きだ!! このままだとお前はメロンパンどころかサーモン入り春巻きしか作れないぞ!!」

 

 やはり今の涼は正気ではない。人間はメロンパンをキメ過ぎるとこうなってしまうのか。

 

 だが、俺は負けてしまった。闇のゲームに敗北した者に未来はない。

 

 もう、ダメなのか────

 

 

 

 

「涼、聞いてくれ!」

「何だい? 遺言かな、ハル君」

「違う!!」

 

 

 

 

 いや! 闇の王たる俺は諦めない!!

 

 今は暴走しているが、涼だって俺達の大事な仲間なんだ。普段は誰より心優しい、ただのゲーム好きな男子生徒なんだ。

 

 だったら、俺は!!

 

「泣きの一回だ。もう一度、お前に挑戦したい!!」

 

 素直に正面から頼み込む!!

 

 

「ふふ、負けず嫌いだなぁハル君は。でも僕の勝利で決着した今、わざわざ泣きの一回なんか認める訳にはいかないよ」

「先週! スプラトゥーンでお前の泣きの一回、認めてやっただろうが!!」

「それはそれ。今は今だよ、ハル君」

 

 邪悪なメロンパンに取り憑かれた涼は、やはり乗ってこなかった。だが、俺は更に語気を強め頼み込む。

 

 ────思い出せ、涼。俺達の思い出を、友情を!!

 

「結局泣きの一回を受けてやってなお俺の完全勝利だったがな!! あれはとても楽しかった!!」

「今、負けたのはハル君だけどね」

「その前のギャングビースト対戦会も楽しかったな! 動画にもしたが、あれは凄く盛り上がった!!」

「……さっきから、何が言いたいの?」

「その前だって! 俺達は中学からずっと、一緒だった。そうだろう、涼」

 

 俺はそう言って、正面から涼を見据える。

 

「だって俺達は、友達じゃないか」

 

 ゆらり、と涼の瞳が揺れた。

 

 

 

「そうだね。ハル君は大事な友達。ハル君が大事だからこそ、至高のメロンパンの材料になるんだ」

「間違っている。それは間違っているぞ涼。メロンパンマイスターを自負するお前が、そんな簡単なことすら間違えるなど片腹痛い!!」

「僕は何も間違っていない。だってメロンパン(シン)サマは仰ったんだ、貴方の大事な人間を生け贄に捧げなさいって。そしたら、至高のメロンパンへの道は開かれるって」

 

 生気の無い瞳をこちらに向け、俺を春巻きにしようと近づく涼。

 

 そんな彼を、俺は思い切り笑い飛ばしてやる。

 

「随分とアホな神様が居たもんだなぁ!! メロンパン神を名乗っておきながら、ソイツはメロンパンの事をなにも理解していない!! それだけではなく、お前ほどのメロンパンマニアがそれに気付かないとは。実に嘆かわしい!!」

「……ハル君は何を言ってるのさ」

「知りたいか? 教えてほしいか!? お前が見落としている、大事な大事なメロンパンの要素を!!」

 

 これは賭けだ。

 

 涼の前でメロンパンに関してマウントを取るなど、普段なら絶対にやってはいけない愚行。だが、今の正気を失った涼に届く言葉があるとすれば、やはりメロンパンしかない。

 

「ふぅん。面白いねハル君は。言ってみなよ、僕が見落としている事とやらを。そんなものが本当に有るのならね」

「有るとも、涼」

 

 よし、食いついた。

 

 今の涼が邪悪なメロンパンに支配されていると言うことは、つまりメロンパンに関してなら簡単に挑発できる。

 

 そして、ここが俺の唯一の勝機。

 

 

 

 

「この前、お前が言ってたんじゃないか、涼。『友達と一緒に食べるメロンパンが一番美味しい』ってな」

「……っ!!」

 

 そう。それは学校の帰り道、涼のお勧めするパン屋で二人並んでメロンパンを買い、そして食した時。

 

 涼は笑顔で、確かに俺にそう言った。

 

「部長を、みりあを、そして俺を生け贄にして。お前はその、一番旨いメロンパンを食べることが出来るのか?」

「……それは、僕は、でも」

「俺はゲームが好きだ。オンライン対戦が好きだ。シューティングゲームが好きだ。だが、一番好きなのは────、友達と二人並んで、笑い合いながらゲームをする事だ」

 

 思い出してくれ、涼。メロンパンなんぞに負けるな。

 

 楽しかったあの瞬間を!! 陳腐な誇りをかけて俺と戦ったあの時を!!

 

「僕は……、僕は!」

「涼、泣きの一回だ」

 

 俺は、微かに微笑みながら。いつの間にか動くようになっていた両手で、しっかりと涼を抱き締めた。

 

「俺達は仲間だ。唯一無二の親友だろ? 思い出してくれ、俺達の熱い友情を────」

「……駄目。そんな事言っても。僕はそんな見え見えの誘いに乗ったりなんか……、ちょっと!!」

 

 ここだ。今の涼は、大分正気に戻りかけている。この機を逃して畳み掛ける時はない。

 

「この前は俺が受けてやっただろ。次はお前の番だ」

「は、ハル君」

 

 俺は動揺する涼の肩を抱き。恥を忍んで、泣きの一回を頼み入れた。

 

「お願いだ。1度でいい。後1度だけだ」

「……もう、ハル君は本当に」

「やはり、駄目か?」

「……いいや。分かったよ、じゃあ1度だけ────」

 

 そう答えた涼の瞳には、僅かに光が戻ってきていて。

 

 ────その次のスマブラ勝負は、俺が覚醒したのか涼が手心を加えたのか、俺の圧勝で終わったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スマブラ勝負が終わると、部長とアホピンクは速やかに人間に戻った。闇のゲームは終わったらしい。

 

「……暴走して申し訳ありませんでした」

「うん、涼君はちゃんと反省すること」

 

 そして正気に戻った涼は、魂を奪った女子部員二人に土下座した。早いところ、メロンパンの事になると性格が変わる悪癖は何とかしてもらわねばな。

 

 そして、今回の英雄たる俺は涼の隣で腕を組み高笑いしていた。

 

「……どうだぁ!! これが、この俺の力だぁぁぁ!! ふはははははっ!!」

「うん、格好よかったよ晴翔君」

「一回負けてた癖に偉そうぽよ」

「最後に勝った方が勝者だ!!」

 

 仄かな、女子たちからの尊敬を感じる。ふ、また強さを証明してしまったか。

 

「変な意味じゃなくてね、こういうの見ると男の子の友情って良いなぁって感じるね」

「てかちょっとホモ臭かったぽよ」

「それは貴様の目が腐っているからだ。俺と涼の関係はそんな汚れたものではないわ!!」

 

 俺は気持ち悪いことを言い出したアホピンクを一喝し、そして土下座している涼の顔を持ち上げた。

 

「お前もいつまで土下座している。とっとと立て」

「え、いや僕はまだ頭を……」

「そんな事はどうでもいい」

 

 そして。俺は涼にGCコントローラーを投げ渡す。

 

「次はスプラトゥーンで勝負だ。覚悟しろよ涼」

「……うん」

 

 そんな仲良しな男子部員二人を、部長は微笑ましく眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────所変わって。

 

「本当に行くのー? 黙っておいてあげよーよ美兎ちゃん!!」

「駄目ですよ。学校とは即ち勉学の場。ゲームをこっそり持ってきているなんて許してはおけません」

 

 廊下を歩く3人の美少女。

 

 1人は清楚然とした黒髪の少女であり、1人は猫耳を生やした眠そうな表情の少女であり、もう1人は金髪の快活そうな少女だ。

 

 その名も月野美兎、猫宮ひなた、そしてミライアカリ。この三人は、月野美兎を先頭にゲーム部の部室を目指して歩いていた。

 

「美兎ちゃんだってゲーム好きでしょ?」

「それとこれとは話が別です。委員長として、学校でゲームなんて認められません。私だって我慢してるのに」

「あ、ちょっと本音出た」

「何の事ですか? それより、いよいよ奴等の部室ですよ」

 

 ゲーム部、そう書かれた部屋の前に立ち。月野美兎は、キリと目をつり上げて宣言した。

 

「真の委員長たる私の前で、何者であろうと隠し事など出来ません。ゲーム部め、覚悟してください!」

「ゲーム部と銘打ってる時点で、もう学校側も把握してるんじゃないかなぁ?」

「だまらっしゃい!!」

 

 そして彼女はそのドアに手をかけて。勢いよく、悪名高きゲーム部の部室を開け放ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 ────そして彼女は、薔薇を見る。

 

 

 

 

「俺達は仲間だ。唯一無二の親友だろ? 思い出してくれ、俺達の熱い友情を────」

「……駄目。そんな事言っても。僕はそんな見え見えの誘いに乗ったりなんか……、ちょっと!!」

「この前は俺が受けてやっただろ。次はお前の番だ」

「は、ハル君」

 

 

 何だコレ。月野美兎は、部室のドアを開け放したと言うのに気にせず抱き合って見つめ合う二人の男子生徒を見て硬直する。

 

 何これ。何だコレェ!?

 

 

「お願いだ。1度でいい。後1度だけだ!」

「……もう、ハル君は本当に」

「駄目か?」

「……うん。分かったよ、じゃあ1度だけ────」

 

 

 

 ピシャリ。

 

 何か不吉なモノが始まることを察した委員長は、無言でゲーム部の部室を閉めた。

 

「ど、どーしたの美兎ちゃん? 私は中がよく見えなかったんだけど」

「ゲーム部の隠し事とやらは、暴けたの?」

 

 ゲーム部の中を覗こうと猫宮ひなたやミライアカリがピョンピョン跳ねているが、委員長は毅然とした態度で部室のドアの前に立ち塞がった。

 

「私で隠さなきゃ」

「美兎ちゃんどーしたの!?」

 

 その委員長の目は、暗く濁っていた。

 

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