周りと同じように自由に生きてたら何故かヴィランになっていた 作:鰹節31
ピッ、ピッ、ピッと連続的な音が聞こえる。目を開ければ変なマスクをつけた人達が俺を見ている。成功だなんだと言っているけど一言言わせてほしい。俺裸なんだよ恥ずかしいわ。
「ゴボゴボ(全裸で恥ずかしいです)」
口になんかくっつけられてるせいで喋ってもゴボゴボしか言わない。動こうとしても鎖で拘束されてるせいで動かせない。
「君の名前は翡翠。“個性”は干渉……君は全てに干渉して意のままに操るのだ! 限度はあるだろう……それでも君は私たちの最高傑作だ! 脳無など恐れるに足らない程君は強くなる。ああ、これで先生は我々の努力を認めて下さる!」
色々情報をくれた訳だけど説明的に頑張れば俺強い系? 脳無って奴知らないけど恐れるに足らないらしい。後、この人達は先生って人に認めてくれるらしい良かったね。
「ゴボゴボ(あの“個性”とは?)」
「所長! 既に翡翠は中学生並みの思考をしています!」
「なんだと!? 1才児並みの思考から開始するようにと言っただろう! 私は翡翠にじじい扱いされたら泣くぞ!」
「ゴボゴボ(所長可愛いなおい)」
ゴボゴボ言ってても意味ないので周りを見ていると、突然暗かった部屋が赤色に変わりビービーとうるさい音が鳴る。
「な、なんだ! 何が起きている!」
「所長! 研究所の自爆機能が作動しています!」
「ぬぁにぃ! 誰もスイッチを押していないのに何故だ!」
「か、考えれる原因は……翡翠が“個性”を使って起動させたとしか」
「ゴボゴボ(やってねぇし!?)」
弁解をするがゴボゴボとしか言わない俺を見るはずがないマスクを被った人達はどこか行ってしまった。所長と呼ばれた人は俺を入れているケースに触り顔を下げた。
「逃げたところで先生は全員の居場所をあぶり出すだろう。また集められるんだ。もう、逃げれるほど体力が無い私はこの研究所と共に潰れてしまうが。翡翠…君だけは逃げてほしい」
所長がケースを二回叩くとケースが地面に埋まっていき、口についたやつは地面に落ち、俺を拘束していた鎖は切れた。文句を言うと半分からじゃなくて根元から切手ほしい。ジャラジャラ五月蝿いし重い。
「君の存在を先生は知らない。だから幸せに、自由に生きるんだよ。時間がない早く逃げるんだ」
「……ありがとう。所長?」
「ははは。所長よりもお爺ちゃんと呼んでほしかったな」
「んじゃ、ありがとうお爺ちゃん」
「翡翠……翡翠ぃ!」
止めろよ。泣きながら手を伸ばすなよ。逃げづらいじゃん。つか、なんでそんなに俺が大事なんだよ。
「元気でな翡翠ぃ!」
「お、お元気で…?」
そんな馬鹿げた漫才をしていたら俺の視界は部屋よりも赤くて凄い衝撃に包まれた。
“個性”干渉
対象に干渉し自由に操ることが出来る。尚、一度対象に触らなければならない。体調によるが一度に干渉できる最大限は三つ。人も干渉できるが、一度に一人しか干渉できず、他のものにも干渉できない。干渉できる数を越えると血を吐く。
距離の制限は使用者の半径5m程度。それ以上離れると干渉できない。
干渉した人の感覚を共有も可能だが、干渉した人のダメージを何割かを自身も受ける。
干渉の例としてコンクリートを陥没させて落とし穴にしたり、隆起させて盾にする等々。