猿と魔王の二重奏《タッグマッチ》 作:ジェリド・メサ
動物であるはずの猿は、安田によって創成された。
さあて、俺様達は誰でしょう!?
保存日時:2019年01月10日(木) 15:27
チンパンジー(Pan troglodytes)とは、霊長目ヒト科チンパンジー属に分類される類人猿である。
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 哺乳綱 Mammalia
目 : 霊長目 Primates
亜目 : 直鼻亜目 Haplorhini
科 : ヒト科 Hominidae
属 : チンパンジー属 Pan
種 : チンパンジー P. troglodytes
体長オス85センチメートル、メス77.5センチメートルで体重オス40 - 60キログラム、メス32 - 47キログラム。全身の毛衣は黒く、顎の毛衣は白い。脳容積は397 mL前後――
じゃなぁぁぁぁぁぁい!!!
いや一概に違うとは言えないけど!確かに世間一般の、それこそあまりゲーセンに足が向かって行かないような人間であればこの認識で全く問題は無い。ええ、そうですとも。普通に勉学に励んで適当な大学を出てから就職、ジジィになるまで働いて残りは年金で――フォウッ!パーリナイッ!!
みたいな生活を夢見る諸君達のような方々はここでストップだ。ここから先は地獄だぞ?このSSを普通のSSと思えない方は今すぐにブラウザバックしてください。猿すぎて横を降り始めてしまいます。
それでもいいなら…、見たけりゃ見せてやるよぉ!
大乱闘エクストリームチンパンズエクスドライブマキシフルブーストをなァ!!
★ ☆ ★ ☆
「ウッキー!今年は申年ィ!ア"ー"イ"!!」←ここ相方
「おいバカやめろバカ!よっしゃ覚醒溜まったァ!」←ここ俺
「イケイケ覚醒吐いて攻めろ!前ブ前ブ!!」←ここ対面
「ギャァァァァ!(ゲーム)落としたー!」←ここも対面
『W I N』
「「いよぉぉぉし!」」
パシンッ!っと、甲高い音と二人の男の勝利の雄叫びがあがる。それとは反対に――
「「てめぇぇぇ相方ァァァァ!」」
お互いのミスを互いに押し付ける高度なプレイングをかましている男が2名。100円に命をかける男達はいつもこうだ、勝っても負けてもうるさい、ゲームをプレイしてる間もうるさい。つまり、常にうるさいのが、このゲームの住人のデフォなのです。
えー、はい。皆様お分かりの事と思いますが今、俺はゲーセンに居ます。それも開発者が民度が低い認定してしまった例のゲームの交流会に参加しています。
あ、申し遅れました。私、吉崎泰三と言います、この話に着いてこれる人は今後ともよろしくお願いします。もう沼に片足突っ込んでるけど、まだ帰れるぞ?今のうちにブラウザバックだァ!
羽丘高等学園に通っていて、
成績普通、運動はちょっと出来て、友達付き合いもちゃんとある。青春は無いけど。恋人はゲーセン。それと前までは某動画投稿サイトでいわゆる『歌ってみた』動画を出していて、結構再生数が伸びていたり。当時では珍しいMIX無しの生声の歌を投稿してたんだけど、Twitterのトレンドにも入った事もあった…、かな?でも今はチャンネルも消してしまっていて、動画も何も残ってないけどね。
『今日はありがとございました!』
あれ?そんな自分語りしてる間に交流会終わっちゃったよ。まだまだやり足りないんだよなぁ…。どうすっかな……。
「バズーカニキ固定しませんか?」
「あ、いいっすよやりましょ!」
交流会参加者の一人からちょうどタッグのお誘いがあったので、提案に乗る旨を相手に伝える。
ちなみに、バズーカニキというのは俺のPNのあだ名のようなモノで、正式名称は『バズ兄貴の猿講座』というバカみてぇな名前です。センスのある名前考える人ってどういう頭の構造してるんかねぇ……、ほんと羨ましいわ。
ま、でもアニメとかのキャラの名前をそのまま使っている奴もいるから、ゃそういう奴らよりかは良い名前をしてるんじゃないだろう、という独りよがりが自分を優しく包み込む。
筐体に百円硬貨を投入してゲームがけたたましい音と共に起動する。タッグプレイで隣に座った相方とゲーム開始ィ!
基本的に俺は
相方と相談して機体を決めれば、あとは勝手にオンラインで同じ位の腕前の相手とマッチングして試合が始まるのだが、これが全然同じ腕前じゃねぇだろ、って感じの相手に当たる事がしばしばあってとても運営が優しくない。
それでも何戦かして、帰ろうかと考えた時。この場所、ゲーセンにはとても似つかわしくない――いや、それだと語弊があるな。
俺と同じ羽丘の制服を来ていて、紫のドリル状のツインテールを引っ提げた彼女は俺を見つけると、トコトコと可愛らしく近寄って来て「たいぞーさん!こんにちはー!」ってこれまた可愛らしい声で話しかけてくる。
「おー、あこちゃんじゃんか。今日の練習は終わったんだ」
「うん!今日は交流会の日だったから行きたかったんだけど、練習があったから…」
「それは仕方ないでしょ、次のライブも上手く行きそう?」
「もーバッチリだよ!だから、えっとね…。つ、次のライブも見に来てくれる…かな?」
ホントこの子はコロコロと表情が変わってもー可愛い!でもこんなにちっちゃくてもライブではとても力強いドラムを叩いているんだから、ギャップが凄くてそれもまた可愛い。
「行く行く、絶対行くって!楽しみにしてるよ」
「ホントー!やったぁ!それならあこ、もっと頑張る!」
「おう、頑張れよい。んで、今日はやる?」
「うん!その為に来たんだもん!」
かれこれ2年目の付き合いになる彼女の名前は宇田川あこ。俺が通っている羽丘高等学園の一年生で、あるバンドのドラムをやっている。あるバンドっていうのはまた今度説明するよ。多分。
「それで今日は何乗る?」
「うーん…、あっ!あこアレ乗りたい!」
「どれじゃい」
「イオさんが乗ってるの!」
「あー、FAか…。よっしじゃあ俺はリボで行くよ」
「えっ?リボって今作死に機体じゃ…」
「いや!まだいける子なの!ほら行くよ!」
<フルアーマーガンダム、イオ・フレミングショウイダ、ブットバセ!
<リボーンズガンダム、イク
ということで迷わずリボと呼ばれた機体を選択。あこちゃんもFAを選んだのでマッチングが始まる。しっかし、随分久しぶりな感じがするなぁ…」
「そうですねー、大体1ヶ月立っちゃいましたからね!」
「あれ?声に出てた?」
「うん、久しぶりだなーって」
「そっか…。あ、始まるね」
「みたいですね、頑張りましょー!」
マッチングが終了してもうすぐ始まるって時。交流会の居残り組が俺達の一月ぶりの固定にヤジを飛ばしてくる。
「おいみんな!このゲーセン一のチンパンジーと俺達の癒しあこちゃんが固定やってんぞ!」
「なんだとぉ!このゲーム捨てて、さっさと見に行こうぜ!」
「まじそれ、行こいこ」
「『猿と魔王の二重奏』だぞ!モニターで録画しとけよ!」
「おいお前ら騒ぐな!他の客とあこちゃんに迷惑だろうが!」
「た、たいぞーさん!あこは大丈夫ですよ〜…?」
「よしお前ら!他のお客の迷惑にならないレベルで盛り上げてよ!」
これが、今の俺の日常。
バカばっかりだけど、良い奴が沢山いるような――
最高の居場所だよ。
は〜、横振りて〜
横振らなきゃ…
横振るんだよ!