作者は仮面ライダーだとアギトが好きなので主人公の名前はそこからきてます。
香月グループ・・・・・・主に最近需要の高まる介護用パワードスーツと医療関連の事業をグローバルに展開し、その名を世界に轟かせる大企業である。そんな香月グループのトップである香月桜一郎(かづき おういちろう)の別邸の1つ。そこでは今日もティータイムが楽しまれていた。
俺の名前は守谷 秋斗(もりや あきと)。現在22歳の牡羊座、職業は執事だ。そして、今目の前で優雅にティータイムを楽しむ女の子こそが俺のご主人様である香月 千桜(かづき ちはる)様。現在18歳の獅子座、香月グループの重役である。
「お嬢様、今夜の会食の件なのですが・・・」
「・・・なによ?何か問題でも起きたの?」
「いいえ。ですが旦那様からお嬢様へ言伝があると執事長が申しておりましたので・・・」
「分かったわ・・・。どうせまた下らないことだろうけど。」
「まぁそうおっしゃらずに。旦那様にも考えがあっての事だと思いますし。」
「・・・どうかしらね。紅茶のおかわりを頂けるかしら?」
「かしこまりました。」
今日の予定は香月グループ本邸で行われる会食。初めて会食に行った時はその規模に驚いたもんだ。・・・なんか今日は一段と豪華だな
そんな会食も終わりを告げ、別邸に戻りお嬢様は自室に戻られた。
今日の業務は終了である。
「いやー今日も疲れましたねーっと」
俺は自室に戻り身体を伸ばすと日課である日記を書き始めた。今日の会食や明日の仕事について記していた時、ドアがノックされた。
「アキトー!いるかしら?」
ドアを叩いたのはお嬢様だった。なんの用だろう?
「どうかされましたか?お嬢様。まさかまたアレですか?今週は毎晩――」
「うるさいわね!いいから行くわよ!」
「・・・・・・かしこまりました。」
「やっぱりいいわねコレは!気分が晴れるわ!!」
俺がいうアレとはお嬢様をサイドカーに乗せてのツーリングである。きっかけは3年前、お嬢様の気分転換にと思って俺が趣味で持っていたバイクに乗せて夜の街にに連れ出したことがきっかけで、お嬢様はことあるごとにツーリングに行くように俺に命じるようになった。
今では俺のバイクにサイドカーを付け毎晩のように夜の街を走っている。
「ねぇ!見てよアキト!夜桜が綺麗よ!!」
「確かに綺麗ですね! ・・・少し速度を落としましょうか。」
季節は春、桜並木はまさに見頃を迎えていた。
「どこか、行き先の希望はございますか?」
「そうね・・・、いつもの場所にお願い。」
「かしこまりました。」
次に向かったのは街を見下ろせる場所にある展望台である。俺とお嬢様の最初のツーリングで来た思い出の場所だ。
そこでバイクを停め、ベンチに座るとお嬢様は何やら拗ねていた。
「アキトさぁ・・・2人の時はお嬢様も敬語も使わないって約束全然守らないわよね!」
「でもお嬢様、なかなか染み付いたものは抜けないですよ・・・」
「でもじゃないわ!罰としてあったかいカフェオレね!」
「かしこまりましたお嬢様。」
「お嬢様じゃない!千桜よ!ち・は・る!!!!」
「・・・分かったよ、千桜」
「よろしいよろしい」
いつの頃からかお嬢様は2人の時、主にバイクで走っている時はお嬢様も敬語も使わないよう俺に求めてきた。本人は約束と言っているが・・・・・・
「いい?今日から2人の時は敬語もお嬢様も禁止!私の命令が聞けないとは言わないわよねぇ?」
と半ば脅迫じみた命令を言ってきたのだった。理由を聞くと、
私は敬語が嫌いなの!悪い?というようなことを言っていた。
そんなお嬢様は買ってきたカフェオレを飲みながら今日の愚痴を語り始めた。
「しかし今日の会食もつまらなかったわね。下らない男共からいつもの如く言い寄られて・・・」
嫌味に聞こえるかもしれないが、実際お嬢様はかなり・・・モテる。
掛け値なしの美人で抜群のプロポーション、オマケに香月グループの一人娘と来たもんだ。言い寄られるのも当然というスペックである。
「まぁアレだ。千桜は美人だからな。どんな男であれ寄ってくるだろうさ・・・」
「本当にそう思ってる?アキトとあのバカぐらいよ。私に言いよったりしてこないの・・・。」
「俺の場合は仕事だからな。執事が主人口説いたらマズイだろ」
「またそれ・・・まぁいいわ。そろそろ帰りましょうか」
こうして今夜のツーリングはおひらきになった。