サイタマはA市にあるA級ヒーロー専用のアパートに引っ越してきたばかりだ
元々住んでいた家はZ市でおこったヒーロー協会と怪人協会とのいざこざにより、
サイタマの住んでいた家が消滅したのはつい最近の出来事である
壊した犯人に弁償させることは出来なかったが
「来たわよ」
その犯人がいきなり新居にやってきた。
「いや、呼んでないんだけど」
うるさくチャイムを鳴らす来訪者の応対をするため玄関を開けると予想外の人物
彼女の名はタツマキ、S級2位のヒーローで強力な超能力を使いヒーロー協会屈指の実力者
目の前にいるタツマキが何故自分のいるアパートに来ているのかサイタマにはわからなかった。
タツマキとの面識は本部にS級が集結した時と妹のフブキとのはた迷惑な姉妹喧嘩が起きたときに少し話した程度で頻繁に家に来ていたただの知り合いのフブキよりも更に面識が薄い
「何か用?」
とりあえずそうきいてみるサイタマに対して、声を荒げ「はあ!?」っと急に怒りだしたタツマキにますます何なのかわからなくなる
「アンタが私の体調悪いからまた今度って言ったんじゃないの!!」
最初何を言ってるか分からなかったが
フブキとの姉妹喧嘩に仲裁に入り、
落ち着くまで攻撃を受け続けるつもりだったが体調が悪そうな彼女に仕切り直しをサイタマが提案したのを朧気ながら思い出した。
「あー…」ハゲ!ツルピカ!ナマタマゴ!
忘れていたサイタマに対し罵倒を言いまくる
正直どうでもいいことだったのですっかり忘れていた自分も悪いと思ったが、あんな少ないワードで察しろという横暴なタツマキも悪いと思う
そもそもタツマキは自分の家を壊した張本人でむしろ言いたいことがあるのはこっちの方である
「今ので察しろってのが無理だろ…
つーか人の家壊しやがってよ。
弁償しろよ」
「は?何自分に分が悪いからって言い掛かりつけようとしてんのよ?」
「言い掛かりじゃねーよ!!
お前の超能力で俺ん家が崩れたんだよ!」
「いつ!?
どこで!?
私がなんのために!?
アンタの家なんか壊さなきゃならないのよ!!
壊したっていうなら証拠だしなさいよ!!証拠!!」
タツマキは怪人協会戦にて地下のアジトごと地盤を掘りおこした
Z市には基本的に住民がいないため被害は考えずに思いっきり戦ったがそれにサイタマの住居が巻き添えを食ったことはタツマキが知るはずもない
「証拠はないけど…でもフブキと喧嘩した時の超能力のやつのせいだって絶対!」
「はあ?だったら超能力者全員が怪しいじゃないのよ。
何で私がやったって決めつけるのよ?」
「そう言われると…そうだけどさ…」
家を壊した原因である犯人はタツマキであるがサイタマが彼女を犯人だと思う理由は姉妹喧嘩の時の現象が地盤をひっくり返した時の状況に似ていたからという印象だけで確証にたるものは何もなく、
元々弁が立つ方でもないため言葉に詰まり始める
「はあ…本当に心の寂しいハゲね。
そんなんだから友達どころか髪の毛も離れて行くのよ。このハゲ!!」
「髪は関係ねえだろ!」
そういい放った後は更に3倍は反発するように罵声を浴びせるタツマキにプルプル体を震わせながら怒りを耐えて耐えて耐え続けた
10分程マウントを取り続け言いたい放題言いまくったタツマキも言動がようやく落ち着いてくる
後半適当な相づちをうっていたサイタマは正直怪人を相手するよりも疲労感を感じ、ストレスも半端なかったがタツマキもあれだけまくし立てて多少はスッキリした様子だった
「うんうん、本当ごめんな。
気を付けるわ。それじゃあまたな!」
話のキリがよいところで一刻も速くに話を終わらせたくてドアを閉めようとするが、
引いた手がスッポ抜ける感覚を感じ手のひらをみるともげたドアノブがあり扉をみると緑色のオーラのような物を纏っている
「何閉めようとしてるのよ?
この前の続きやるわよ」
「やらねえよぉ!!」
タツマキの罵倒と壊れたドアにより今まで耐えていたサイタマも流石に声を荒げた
サイタマの今日の苦難はまだ続きそうだった