「俺は恋人が浮気相手との情事にふけってるところをたまたま目撃し超能力に覚醒した怪人サイコネトリーだ!!
この世に蔓延る夫婦やアベックどもをこの俺のサイコキネシスと更にやつらのベッドに残された残留思念を読み取るサイコメトリーで物理的にも社会的にも殺し尽くしてくれ「死ねっ変態ぃ!!」るわぎゃああぁぁぁぁ」
気持ち悪いことを抜かす怪人サイコネトリーを即殺しタツマキは一息ついたがまだ怒りは収まらない。
疲労により眠ってたところを、怪人を知らせる協会からの連絡で急に起こされ朝食もまだ食べてなくて空腹なのも理由ではあるが怒りの根幹は別にあった
怒りの原因は2日前サイタマの家にお邪魔したのが原因だ。
姉の自分より妹をわかってる風な口を聞くキングに
自分とフブキの力の違いがわからないサイタマ
改めて思い出しても腹立たしいだが今一番腹が立つのは
「何であいつ私に必殺技使わないのよ…」
キングとの話によるとサイタマには必殺技があるらしい
前回はそれを出させるのに躍起になり自分が押さえられなくなり結果病院に運ばれた
前回結局使わせることはできずに勝負は仕切り直しになってしまったのがしこりになっているのだ
(何よそれ…それじゃ私が弱…)
途中まで考えた認めたくない現実に首をふって否定する
自分が負けるわけない
絶対にそこだけは認められないし認めたくない
タツマキが落ち着くまで大きく深呼吸をしてると不意に「げっ…」という最近聞きなれた声を聞きそちらの方に目を向けた
「へえ…アンタも来たんだ」
めんつゆロゴ入りのクソダサTシャツと半ズボン。太陽に反射するハゲた頭の男サイタマがそこにいた
「…いや怪人でたっつーから「げって何よ?随分失礼じゃない?
アンタ何様のつもりなの?
相変わらずムカつく奴ね。
まあちょうどいいわ、この前の決着つけるわよ」
最速の難癖から自分のやりたいように話を進めようとするタツマキにサイタマは慌てて返答した
「いやまてまて、お前病院連れてったばっかだろうが」
「もう治った「嘘つけ」
「お前病み上がりだし今日は止めとけって」
「治ったっていってんの!ムカつくわね私の心配して余裕のつもり?生意気。」
「いやいやそうじゃなくて…
大体お前そういって毎回鼻血だしてんじゃねーか」
「鼻血なんて出してないわよ!!
とにかくやるわよ、今日絶対やるから!
アンタから必殺技とやらを出させてやるんだから!!」
「お前、前回から必殺技必殺技ってそればっかいってんな」
やる気満々のタツマキになだめようとするサイタマ
いつものやり取りだが毎回サイタマが引いて受けてくれるのはタツマキも最近の付き合いでわかってるため引くつもりは欠片もなかったが今日のサイタマはいつもよりも粘っていた。
いつもとは違う違和感
サイタマの言葉からはどうにかして今回勝負を回避しようとしてるのがタツマキには感じる
「何よ!?いつもアンタなんやかんやで受けるじゃないのよ!
何で今日はそんなに嫌がるわけ!?」
「何で?っていっつも俺は嫌がってるからな。
つーか毎回こっちの都合も考えず好き勝手言いやがってよお」
「は?何で私がアンタの都合なんて考えなきゃならないのよ?アンタ馬鹿じゃないの?
もういい…やらないなら好きにすれば?
元々勝負中もアンタは動かないんだし私が勝手にやってるから」
「いやいやまじで今日はやめてくれって今日だけは無理だから!」
「だからなんでダメなのよ?理由をいいなさいよ。言わないなら勝手に始めるから」
そういうとサイタマは深くため息をつきながら
「これからバーゲンセールなんだよ…」
とボソッと話た
言われた言葉に対して理解するのに時間がたったがはかれた言葉を理解するとふつふつと怒りが込み上げてくる
「…あんた私よりバーゲンが大事なわけ?」
「いやっだから言いたくなかったんだよお前怒るかなー?って思ったから!
でも今日は本当に勘弁してくれ。絶対行くって決めてたやつなんだよ今回のは」
「…」
無気力ないつもと違って必死にタツマキに訴え続けるサイタマに対してタツマキはらしくなく黙って話を聞いていた。
逆上してガン無視で自分の意見を通そうとするんではないかと予想していたサイタマにとってもこれは意外で逆にタツマキがなに考えてるのかわからない
とにかく自分がバーゲンに行きたいのだという主張をし続けたが元々長文が嫌いなサイタマが長く訴えることも上手く文章をまとめることもできるわけもなく、サイタマもすぐに喋ることがなくなりお互いに沈黙
珍しく緊張しながらタツマキの言葉をまつサイタマだったが普段の様子を考えて無理だろうなと内心あきらめてたが
「…わかったわよ」と予想外の返答が帰ってきて驚き喜んでしまうが
「その代わり…」と何やら別の面倒ごとをさせられるようでそんな上手い話はないかと落胆した
「ご注文は何でしょうか?」
「スパゲッティ、食後であとパフェ」
「お連れの方は?」
「あっ水で」
かしこまりましたとタツマキに笑顔を向けた後にサイタマには何とも言えない表情を向けて店員は去っていった
あのあとバーゲンセールを無事に終わらせたサイタマだったが【バーゲンはわかったからご飯を奢れ】とのタツマキに言われ奢るハメになってしまった
そもそもタツマキの理不尽に付き合わされてるのは俺じゃん?と内心不満に思ってたが言えば勝負をするハメになるのは目に見えてたため仕方ない、だがタツマキがいていいこともあった
いつも買い物にいくと言えばジェノスもついてくるが今日クセーノ博士のところにいっていていないためサイタマ1人分しか買えない
仮にいたとしてもジェノスにはファンが多く頻繁に声をかけられ買い物するとき結構面倒だったりした
今回はバーゲンにS級ヒーローのタツマキが来ていたことで周りに騒がれてはいたが、タツマキ自身が言動や態度などで近寄りがたいのもあり遠目でタツマキの話はするものはいても直接話かけるものがいなかったのもよかった。
タツマキは列に並んで待ってる間はイライラしていたがバーゲン中は意外にも静かにしていてくれたし、ジェノスはいなかったがタツマキがいたためサイタマと二人分の物品購入もできて1人できたサイタマにとって少しお得に買えた
あと袋を持つと持ち方や量によってたまに穴が空くこともあってゆっくり歩いていたが、急かすタツマキが意外にも超能力で袋を持ち上げ今いるファミレスに走っていけた、袋が破けないか心配だったが原理はわからんが超能力で保護してて破れたりはしないらしい
「超能力って便利だよな」
率直で素直な感想、ただの独り言だったがいつの間にか出されていたスパゲッティを頬張っていたタツマキが眉をひそめ呑み込んだ後に返答をする
「はあ?嫌味でいってんのそれ?」
「いや、お前空飛べたりさ袋破らないでもてたり普通に便利じゃん」
「そんなん出来なくったって強いんだしアンタに必要ないでしょ?私ほどじゃないけどね」
「そうか?でもそんなん出来たら楽しいと思うぞ?」
「…別に楽しくないわよ」
「お前に空に持ち上げられた時とか結構風が気持ちよかったし、後空飛んでったら道に迷わなくね?
俺も結構巡回してっけどやっぱちょい道に迷うからな。
て言うか超能力って人いる場所とかわかんだろ?
この前俺の部屋にフブキいるのもわかってたみたいだし滅茶苦茶便利じゃん?」
「空飛べたり、人の場所がわかるから何だってのよ」
「迷わないで行けるってことは怪人とこにすぐ行けるってことだろ?
空飛べりゃ車とか壁とか気にしないですむしな。
俺がいくときは大概間に合ってないこと多いし」
「ちょっ!何なのよ急に!」
いつもなら怒りがわいてきそうだが今回はなんというか…あまり感じたことのないむず痒い感覚になっていた
目の前の男がなんとなく本気で羨ましがってるようにタツマキには感じる
こいつ私より■■■癖に
頭を振り思考を散らす、また嫌なことを考えてしまった。
そんなはずないのに
「どうした?」
「何でもない…」
そういうと黙ってスパゲッティを再び食べ始めるタツマキ。
サイタマもそれを見て話しかけて来なくなった。
パフェも食べファミレスでの食事を終えて二人で歩き始める、急いでないため自分で荷物を持とうとするがタツマキが超能力で荷物を持ってくれた。
だが珍しいくらいにタツマキが沈黙してるため普段他人に疎いサイタマでも気になる、結局サイタマのマンション近くまでタツマキが黙っていたため声をかけた
「そう言えばこれからどうするんだ?」
「どうって何よ?」
「え?勝負するとか言ってなかったか」
取り敢えず家に荷物を置いてからと考えてたサイタマだったが、2日ですぐにタツマキとはやりたくないというのが正直な考えだった。
毎回血を噴かれるなんて堪ったもんではない、しっかりと治してからにしてほしいが
ただ自分と勝負をするために来てると思っていたため今日もこれからやるもんだと思っていた
「もういいわよ今日は、何か気分じゃなくなったから」
「…お前本当に大丈夫か?」
らしくなさすぎる。別に友達ではないがあからさまにいつもと違うのはわかる
聞いても「何でもない」というタツマキ
そんなタツマキを疑問に思っていたがサイタマの部屋の前に着いた。
超能力で運んでいた荷物をドアの前に置き
「私帰るから」といい背を向け本当に帰るつもりらしい
「ちょっと待て」そんなタツマキをサイタマは呼び止めた
「何よ?何か用でもあんの?」
若干苛立ち混じりの声で返答する。
タツマキを呼び止める理由何てそんなにないがいつもと何か違うし
「お茶でも飲んでかねーか?」
「…何でアンタのところで茶なんて飲まなきゃいけないのよ?」
「まあなんつーか…」
「今日はバーゲン行きたいって俺の都合聞いてくれたしジェノスいない分のいいもん買えたし、あーお礼みたいなもんだ」
タツマキが今日は変すぎてこのまま帰していいもんなのかと思い引き留めたが理由を考えても自分ではわからないため、ジェノスやキングに見てもらい意見を聞けたらと思っての提案だった
「お礼?アンタ感謝してるってこと?私に?」
「え?あーそうかも」
適当に考えて言った言葉だったが意外にも食いついてきた
「でどうする?帰るのか?」
しばらく考える素振りを見せた後に
「…高いお茶出してよね」と視線をそらしながらボソッと言ってくれやがったのでサイタマはため息をついて了承した
「遅いよーサイタマ氏ぃ~昼前には帰るって言っ……」ドッドッドッドッ
サイタマとタツマキが二人で入ってきたことにキングエンジンを鳴らせるキング
キングはタツマキから怒りを買っていることを認識していた。
サイタマの家に上がりこむのはしばらくやめよーか考えていたが、タツマキはサイタマの家を特定し家まで押し掛ける行動力がありそのためキングの家を特定して同様にやってくる可能性があったため家にいるのは危険なのでは?と考えていた。
サイタマの家ならサイタマが守ってくれる可能性があるためむしろそっちのほうが安全な気がして逆にサイタマの家にお邪魔するようにしていたわけだが、まだタツマキと会う心の準備は出来てなかった
「ジェノスはまだ帰ってないんだな」と言って台所のほうにむかいお茶葉を探すサイタマ
「…キング」苛立ち雑じりの声で睨み付けながら近づいてくるタツマキ
「アンタのこと許さないから…決着は着けるわよ」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
(やべえ…俺終わってる)
ビビり過ぎて加速するキングエンジン、タツマキに狙われているという絶望感に心臓が張り裂けそうだった
「…あいつと決着ついた後にね」
(…あっこれしばらくは大丈夫かも)
とサイタマが負けないことを祈るキングであった