突如現れた謎の男『ルシフェル』に攫われたクロと切嗣……一体どうなってしまうのか……!?
それでは12話スタートです!
(——っ、? こ、こは……)
飛ばされていた意識が覚醒した切嗣。現在ルシフェルにより脇に抱えられ飛行中である。
「おや、お目覚めかね」
「……そうか僕は気絶させられて」
(この状況はまずいな……。クロは敵の手中にあり、僕の今の状況を鑑みて助けれそうにもない。イリヤがいないことがまだ不幸中の幸いだが……恐らくクロに聞き出そうとするだろう。
なら、誰かに助けを乞うべきだが……。セラとリズではこの悪魔たちに勝てそうにもない。あのエセ神父なら戦力的にも問題ないが頼んでも絶対に助けにはこないだろう。ならば……次点で戦力になるのはロコン君なわけだが、今の身体の状態からして厳しい。——いや、まてよ……)
気は乗らないが、マジで本ッッ当に気乗りしないが、と一つ溜息をつき、ある男にテレパシーをかける。
『……エセ神父今大丈夫か』
『なんだ、せっかくの休日だというのに癇に障る声がするな』
『お互い様だ。それより本題なんだが、頼みがある』
『ほう、貴様が私に頼み事とは』
『今~病院にロコンという男の子が運びこまれている。その子に治療を施してやって欲しい』
『なんだ、よっぽどの怪我なのか、それとも……急な入り用なのか』
にやり、と笑う顔の男が頭に幻視され、思わず苦々しく顔を歪める。
『まぁ、そうだな。体力が消耗している所をルシフェルにやられて、クロ共々魔神城に運ばれている』
『ほう、それはまた』
『幸いイリヤはまだ捕まっていない。その前にロコン君に助けに来て欲しい』
『ふむ、しかしその少年に何とか出来るのかね』
『その点は大丈夫だろう。ルシフェルくらいならギリギリ勝てるだろうさ』
『ほう、面白い。——だが、私がそう簡単に貴様の頼みを受けるとでも?』
『……泰山の麻婆豆腐一か月でどうだ?』
『ん?』
『くッ……。分かった、二か月でどうだ』
『三か月だ』
『ぐぐ、わ、分かった。それで手を打とう』
『ふむ、交渉成立だな。なら明日にはそちらに向かわせよう』
『……了解した。よろしく頼む』
さて、対策は打っておいた。
……ロコン君には悪いが今回は手を貸して貰わざるを得ない。
娘達の命が関わっている以上、なりふり構っているわけにはいかないからね。
—
——
———
——魔神城
「さて、我が城に着いたが……もう時間もお遅い。我が僕たちと食事をして眠りに着くとしよう。明日は記念すべき日になるかもしれないからな。今日は豪勢にいこう」
よし、ツイている。時間は稼げれば稼げるだけいい。ロコン君も明日には着くそうだし、何とかクロに手を上げられる前に方がつけば……!
——だがしかし、僕の状態が万全ならこんな輩、訳もないんだが……この拘束具のせいで力が入らない。恐らく僕の気を吸収しているんだろう。ということは明日には気の大半は抜かれている筈……。
くそっ、やはり天下一武道会の休憩の合間に力を使い過ぎたことが痛かったな……。
暗黒魔界の王ダーブラだったか……?異様に強くて倒すのに苦労したが、その所為で決勝戦はほとんど力が残っていなかった。
——まぁ、そのお陰でロコン君との勝負も接戦だったわけだが……。
はぁ……しかし、こんなことになるとは……。
悔しいが、ロコン君が助けに来てくれても僕自身あまり力になれないだろう……。
そうして、悪魔たちの晩餐が始まる——
一方ロコンの方はと言えば
「これは酷い……全身複雑骨折から~~~~~(医専門用語の羅列)、この子が生きているのが不思議なくらいだ……」
「では手術を開始すr」
「少し待ってもらおうか」
「だ、誰だ君は!?」
「私は言峰綺礼。この病院の院長に頼まれて訪れた者だが、その少年の執刀は私に任せてもらおう。院長直々に頼まれたのでね」
「院長に!?」
「先生!念の為、院長に連絡を取りましたが事実なようです!」
色々と裏で手回しすることに定評のある謎の男性。
そう、切嗣が言っていた胡散臭いエサ神父こと言峰綺礼、その人である。
「そ、そうか……分かった。なら君に任せよう。この子をよろしく頼んだ」
「あぁ、頼まれた」
綺礼の執刀が始まる。
今更ですが、ロコン君は神様的な、世界的な、御都合主義的な力により、精神が身体に引っ張られているってことになってます。
はんと今更ですみませんm(_ _)m