家族仲良く過ごしたい。   作:ト——フ

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感想頂いたら嬉しすぎて仙豆食ったかのように力が湧いてくる……ヽ(゚∀゚)ノ!!!
なのでもし気が向いたら気軽に感想頂けたらなぁ……と(|´-`)チラッ


其之十九 (過去編) 再び。

 映画の上映が終了し、アイリと感想を交わしていた。

 

「いや〜それにしても面白かったなぁ。思わず見入っちゃってポップコーンを食べる手が止まってしまったよ」

 

「えぇ、私も。特に主人公が、ヒロインの女の子だけの正義の味方になるって言ったシーンあったじゃない?見惚れちゃったわ〜」

 

「あぁ、やっぱりアイリもそのシーンが好きなんだね。

 願わくば、2人結ばれて幸せになってくれることを祈るばかりだ」

 

「そうね……はぁ〜〜続きは来年の春かぁ。待ち遠しいわ〜〜」

 

「あぁ、本当だね。桜の咲く……って、ん?悪いアイリ、電話だから少し外すよ……ってセラじゃないか」

 

 一体なんだと思い携帯に出る。

 

「もしもし?セ」

 

『切嗣様!!大変ですイリヤさんが!!』

 

 ッッ!声が大きくて耳が!

 というか慌てて一体何事だ?

 

『攫われたんです!』

 

「——ッ!なッ」

 

 —

 ——

 ———

 

 セラからの話によると、幼稚園にイリヤを迎えに着た時、ちょうど紳士服を着た青白い肌の男が攫っていったとのこと。

 

 そんな奴に心当たりがあるわけもないので、どう捜索するか、と悩んでいると

 

「安心して、切嗣。こんな時の為にイリヤには防犯用のGPS付き携帯を持たせているの。えっと……ここね!

 西の方角にずっと進んだ所に居るみたい」

 

「了解した。じゃあ直ぐに行こう」

 

 西……か。

 なにか、よくない気がしてならない。

 

 そんな漠然とした気持ちを抱えて、目的地へと飛び始める。

 

「この場所は……!!」

 

「いえ、そんな筈は……。だってお爺様が……」

 

 その場所は、過去に一度訪れたことのある場所、魔神城だった。

 なんだこれは……偶然か?

 いや、偶然でもタチが悪いぞこれは。

 

 ここは、アイリにとっても複雑な場所だ。

 ここで行われた非人道的な行為……アイリを生贄に兵器の燃料とし、物騒なことをしでかそうと企んでいた連中の住処だった場所。

 

 連中は武天老師様に殲滅されたと聞いたから、その線は薄いかもしれないが……だが、それでも嫌な予感がする。

 

 

「……とにかく入るしかない」

 

「ええ……そうね。行きましょう」

 

 —

 ——

 ———

 

 入り組んだ道を暫く進んだ頃、赤い鬼が門番かのように待ち構えていた。

 

「よぉ。ルシフェル様に誰一人通さないように言われてるんもんでな。ここは通さんぜ」

 

「すまないが、先を急いでいる」

 

 イリヤの状態が分からない以上、こんな道中で油を売っているわけにはいかない。

 最効率で最短に処理する。

 

「——ッッが!う゛い、痛でッ!」

 

 銃弾のサイズに圧縮させた気弾を両脚に打ち込み、相手の動きを封じる。

 そして間髪入れず両腕にも打ち込み身動きを封じる。

 

 さて——

 

「悪いが、君には色々と聞かせてもらう。ここに連れ込まれた銀髪の少女は何処に居る?」

 

「冗談じゃあねぇ……んなこと言えばルシフェル様に消されッッゔお゛あ、ああ……」

 

 追加で更に両肩を撃つ。

 

「どのみちイリヤを攫った時点でそいつは抹殺対象だ。

 後のことは気にしなくていい。

 ——それとも更に痛い目にあうのがお望みなのか?」

 

(——ッッ!!な、なんだ…こいつのドス黒い目は…!

 躊躇なく俺に拷問を掛ける気でいやがる!

 ……)

 

「……この先を右に曲がった所に崖がある。そこを降りた先の開けた場所に居る」

 

「なぜイリヤは攫われた?」

 

「太陽を破壊する為の生贄にすると、聞いた」

 

「「——ッッ!」」

 

 まさか……そんな…想定していた最悪の事態だ!

 

 イリヤには母親のアイリから受け継いだ高い生命エネルギーが宿っている。それに目を付けてあの兵器の生贄にしようとしているのか!

 くそッッ!!

 

「急ごうアイリ!」

 

「えぇ、イリヤがあの兵器に入れられる前に!!」

 

 アイリを担ぎ、二重加速(ダブルアクセル)で駆ける。

 

 そして、件の開けた場所へ。

 中央にはなにやら祭壇があり、その周辺に悪魔らしき者たちが集っている。

 そして、周りの者と一風変わった紳士服を着込む青白い肌の男性がいる。恐らく奴がイリヤを攫った張本人だろう。

 

「諸君!!長らくお待たせした!今この瞬間、ねむり姫の美しき輝きが我らに永遠の繁栄と暗黒をもたらしてくれよう!!」

 

 やはり、ねむり姫か……ということは、イリヤは太陽破壊光線砲の近くに居るはずだ。あの兵器に入れられる前に見つけなくては!

 

「さて、では諸君!我らの悲願を達成する瞬間を見に行こうではないか!!」

 

 場所が分からない以上付いていくしかないか。

 イリヤを見つけ次第、早急に奪還する。

 

 奥へと進む集団に気づかれないよう気を消して付いていくことに。

 

「さぁ諸君!観るがいい!憎き太陽に引導を渡す暗黒魔界に伝わりし伝説の兵器「太陽破壊光線砲」だ!!」

 

 うおおおおおお!!!と、歓声が広がる。

 

「この兵器こそ「ねむり姫」の力を解放する!

 そして、その燃料となる少女だ!」

 

 兵器の後ろより銀髪の少女が現れる。

 両腕を前で縛られて、手を引かれて歩いている。

 

 間違いない、イリヤだ!

 あぁ、あんな泣きそうな顔をして……無理もない、まだ5歳の少女なんだ。

 僕達の娘をあんな目に遭わせるとは……絶対に生かしてはおけない。

 

「アイリ、ここで待っていてくれ。奴らからイリヤを奪還してくる」

 

「えぇ、分かったわ。それじゃあ、私は相手の気を逸らす為に立ち回る」

 

「本当はココで隠れていて欲しいんだが……状況が状況だからね、よろしく頼む」

 

 アイリは肉弾戦こそ苦手にしているが、気のコントロールは精密だ。

 よって、気弾の扱いに長けている。

 

「目一杯の……散弾!!」

 

 アイリが放った、細かな気の弾丸が悪魔達のいる方向へと被弾し、砂煙を発生させる。

 

「な、何事だ!?」

 

 よし、案の定連中は混乱している。

 この隙にイリヤの元へと向かう!

 

固有時制御・(タイムアルター・)二重加速(ダブルアクセル)

 

 2倍速の速さで以って、イリヤの元へ。

 そして、イリヤの身体を掴もうと手を伸ばした瞬間、

 

「ふっ、そうか。私としたことが侵入者に気づかんとは」

 

「——なっ!」

 

 差し出した筈の手を男に掴まれる。

 

「挨拶が遅れてしまったね、ようこそ魔神城へ。私はこの城の現城主ルシフェル。歓迎しようじゃないか」

 

「——くっ、この」

 

「まぁ元城主のアルシエルのようにはいかんぞ。

 今回こそ、ダーブラ様の使命を果たしてみせ」

 

「……!」

 

 目の前の男が喋っている隙に右人差し指から気弾を数発放ち、掴まれた腕を解く。

 

「なんて物騒な。人が喋っている最中だというのに」

 

「生憎、お喋りに来た訳じゃないんでね。イリヤは返してもらう」

 

「そうはいかない。あのお嬢さんの生命エネルギーは前回のそれを優に上回る。逃す訳にはいかない」

 

「なら、あんたを倒すまでだ」

 

 気の弾丸を放ちながら相手に接近していく。

 が、敵は器用にそれらを避ける。

 

 相手の元まで近づいたので激しく体術で攻め立てる。

 打撃のラッシュに相手は反応してくるが、少しこちらの方が優勢のようだ。

 

「ふふっ、この程度の攻撃造作もない」

 

あんたもな

 

「——ッ!ぐ、あ……貴様」

 

 ボンッッ!、とルシフェルの背後が爆発する。

 

 タネは簡単だが、先程打った弾丸を操作して奴の背後にぶつけた。

 

 奴が膝をついている内に、頭にとどめの弾丸を放つ。

 

「悪いが、終わりだ」

 

「ふ、貴様こそな」

 

 俯いた顔を上げ、にやり、と表情を歪めるルシフェル。

 その手は横を向いていて、掌の光をイリヤの居る方角と合わせ、

 

「——ッ!……クソ!三重加速(トリプルアクセル)!」

 

 ボウッ!と気弾が発射される。

 発射された一撃は真っ直ぐにイリヤへと向かい、その間に入った切嗣へと直撃した。

 

「うっ、ハァッ、くそ」

 

「ふふっ、はっは!!そうだ。貴様ら人間ならそうすると思ったよ」

 

 マズイ、中々の威力を食らってしまった。

 アイツ……卑怯な手を……と罵ることは出来ない。

 僕も人のことを言えた義理では……ない。

 

 だがこれでイリヤに近づくことが出来た。

 後ろのイリヤを抱き抱え、その場を離れる……が、何故かルシフェルは眉ひとつ動かさずに涼しい顔をしている。

 

「そして私の計算通りだ」

 

「何を……うっ、がっあ゛、イリ、ヤ……?」

 

 ドスッッ、と脇腹から音が鳴り急に激しい痛みが走る。

 頭を向けると、抱えているイリヤの手の指が鋭利なモノとなり僕の脇腹に刺さっている。

 

 ……くそ、まさかコイツは……!!

 

 ルシフェルがぱちっと、指を鳴らすと抱えていた筈のイリヤの姿が変化し、ツノの生えたイリヤとは似つきもしない化け物へと変化する。

 

「ふふっ、悪魔を甘く見ていたようだな。変身できる者も数は限られるが存在するのだよ」

 

「そして本物はというと……ジャジャーーン!!」

 

 得意げな顔で両手を件の兵器に向ける。

 

 そこには

 

「本物のお嬢さんは兵器の後ろに隠していた、という訳だ」

 

 悪魔に手を引かれたイリヤがいた。

 

「——ッッ!クソ!やられた……!!」

 

 まさか、あの砂煙を上げた時に既に!

 こんな手に引っかかるとは……!!

 

「貴様は私の戦闘力より優っているが……まぁ残念だったな。最後に笑うのは私らしい」

 

「ふふふはははははははは!!!よし!では同胞よ、そのお嬢さんを兵器の中へと案内して差し上げろ!」

 

「そうはさせるかッ!くっ、コイツ、邪魔を!」

 

 イリヤに化けていた悪魔がしがみつき、身動きがしづらい。

 なりふり構ってられない。

 

四重加速(スクエアアクセル)!」

 

 身体への負荷が大きい倍率を使う。

 身体から更に激しい気の奔流が発生する。

 流石にそれには敵わないのか、しがみついた悪魔が吹き飛ぶ。

 

 そして全速力でイリヤの元へと向かう。

 が、目の前に大勢の悪魔達が壁となる。

 

「ぐっ、こんな時に……!!」

 

 余りにも数が多い為、師匠より受け継いだかめはめ波で薙ぎ払うが、

 時既に遅し。

 

 ガチャっ、という扉の閉じた音がする。

 

「残念、時間切れだ」




この頃の切嗣は戦闘力500くらいです。

え、じゃあ二倍の界王拳の時点で身体耐えられないでしょ?と思われた方いると思います。(サイヤ人襲来編の悟空【戦闘力8000】でも、三倍で身体が悲鳴上げてるくらいだから)

なので、この作品の切嗣は界王様とは違う独自の理論で界王拳を使っており、燃費が良いっていう設定になってます。
勿論、切嗣等の限られた人にしか適用されない設定にしてます。
ちなみに、主人公には絶対に適用されません。

あと、こんな強設定ですが切嗣の(他のキャラもですが)無双する展開は今のところ控えめにしようと考えてます。(作者的に苦しんでやっと敵に勝利ってパターンの方が好みなんで)

というわけで、いつも通りのご都合主義な設定ですが、どうかご了承くださいませm(_ _)m

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