久しぶりなんで簡単なあらすじをば。
天下一武道会での界王拳使用により、瀕死状態に陥ってしまった主人公。
無事病院に運ばれたのだが……なんと執刀するのは謎の神父言峰綺礼。
そして手術より1日が経過し、すっかり身体は完治。
だが何故か激辛麻婆を食べることになってしまう(!?)
無事完食し安心したのも束の間、言峰がなにやら話があるという。
一体……?
「喜べ少年、これで君は2日分のカロリーを摂取したことになる」
(——ッ!!サイヤ人でよかった……)
あの後、なんとか麻婆を完食するも汗だくだった為、元の服に着替えることに。
そして今、言峰さんと向き合っている。
「——さて、では本題に入る」
「本題?さっきのが本題では……」
「それもあるが……まぁ、頼まれたのでな」
「……?」
「今起こっている状況を教える。それからは君の好きなように行動するといい」
—
——
———
「……マジか」
クロと切嗣さんが攫われた。んで、放っておくと、クロの妹まで危ないと……。てかなんでそれ先に言わないんですかねこの神父は……。
「なんでこう次から次へと……」
「イベントに巻き込まれる……それが主人公の性だ。諦める他あるまい」
「——あっ俺主人公か。最近出番無かったから自覚が……って、いやマジでふざけてる場合じゃない。急がねば」
「行くのか?」
「勿論です」
正直病み上がりだからゆっくりしたいんだけれど……まぁ、友達が危ない目に遭ってるし、なりふり構ってられない。
「なら、これも持っていくといい」
「……これは?」
なにやら、湿布?的なもん渡されたけど。
「効能のある薬草を塗った湿布だ。軽い傷ならば比較的早く治る」
「ほぇー……すごい。ありがとうございます」
「そして先程の食べっぷりに免じてご褒美だ。この豆をやろう」
「——ッッ!?」
せ、せせせせせせせ仙豆!!!???だよな間違いないよなこんな場面で普通のそら豆渡す訳ないし。うわぁヤバDBファンとしてテンション上がる!!
「な、なんでしょうかこの豆は……?」
と、いっても不自然にならないよう、知らない体を装い尋ねる。
「これは仙豆といってな、それはそれは有難い豆で、一粒食べると傷が瞬時に回復するくらいだ。ある仙猫様が栽培している豆で稀に頂くことがあるのだよ」
「え、じゃあ、もしかして俺の治療の際にも?」
「いや、君の治療には使ってはいない。なにしろ、尻尾を生やした人間の身体がどうなっているか見たかったからな」
「そっすか……」
「まぁ、その仙猫様が作った薬草を最後には使ったがね……でなければあれ程の重症が1日で完治する訳もあるまい」
「な、なるほど……じゃあ有り難く頂いていきます」
巾着袋に入った仙豆を受け取り、改めて服装を正す。
「では、私は精々君の健闘を祈っているとしよう」
「色々とありがとうございました。では行ってきます」
窓を開け、舞空術で空へと進む。
え〜〜〜っと、確か西の方角の……魔神城?
いや、こんな時こそ瞬間移動だな。よし……クロの気を探って……!これか、見つけた。
—
——
———
クロside
手に手錠を掛けられ、目の前の紳士服を着込んだ男、ルシフェルと対話していた。
「さて、では君に質問だ」
クロ達を攫った元凶である目の前の男、ルシフェルはそう問う。
「君の姉妹であるイリヤスフィールは今、何処にいるのかな?」
「……私の妹に何をするつもり?」
目を細め、若干語気を荒げながら問う。
「ふん——なに、我らの野望に協力してもらうだけさ」
「……?」
一体なにを?と、その表情に疑問を隠さず問う。
「この世に私たち悪魔の理想の世界を築く野望のね」
「へぇ、そう。碌なものじゃなさそうね」
目の前の男に物怖じせず、そう悪態を吐く。
「いやいやとんでもない!君たち人間には少し厳しい環境かもしれないが、この世が暗黒と極寒の世界に包み込まれるのだ!ふっふ。これを望まずにはいられまい!!」
「──とんだ迷惑な話ね」
感情的に叫ぶルシフェルに対して、嫌悪感を露わに応えるクロ。
「そして……我らが野望を果たす為には、君の妹のイリヤスフィールが必要不可欠なのだよ」
「……そう、それで私に居場所を吐き出させようってわけ」
「理解が早くて助かる」
「言っておくけど、私は妹のことは絶対に売らない。あの子の笑顔が侵されるくらいなら、死んだ方がマシ」
決意の篭った瞳で目の前の男にはっきりと宣言する。
「ふふ……そうか。なるほど」
そう言ったきり、俯きだした。
小刻みに体は震えており
「……っハハッ」
「!?」
我慢出来ず、といったように笑みが漏れる。
「なるほど、これはまた……私好みの展開と言える」
そう言い、口の端を大きく歪め本性を現したかのような、正に悪魔たちを率いる棟梁に相応しき凶悪な笑みを浮かべる。
「では、口を割るまで」
その手に鞭を出現させ
「少々、楽しませてもらおう」
「——ッッ」
—
——
———
鞭で身体を打ち付ける尋問が始まり、10分ほどの時が経過する頃
「……はぁ、はぁ」
「いやはや君も中々意志が強いねぇ」
「はっ……言ったでしょ、妹を売るくらいなら……死んだ方がマシって」
「そうかそうか……では少し強めに」
ブォン、と激しくしなる音とともに、クロの小さな身体に鞭が打ち付けられる。
「——ッッ、痛……」
先程よりも激しく打ち付けられたことに対し思わず目尻に涙が浮かぶが、なんとか堪える。
その光景を見て、頰に少し赤みが差しながら男は、この状況を楽しんでいた。
「ふ、……ハッハ!楽しい!楽しいなぁ!痛めつけるのは最高の娯楽だよ!あぁ……楽しい……」
「こ、こいつ……うっ!」
「さてさて!!盛り上がってきた!!」
「いっ……!!」
「ふふ、その顔だ。その苦痛に歪んだ顔が良い……っ!」
恍惚とした表情でそう言う男。
「うぅ……、くっ、こんの……変態!!」
それに負けじと、勢いよく相手に噛み付くがごとく吠えるクロ。
「ふふ、──っ!」
バチィッ!と、小さい少女の身体に勢いよく鞭を打つけるルシフェル。
その手にしている鞭が若干赤い色で染まっている。
少女の身体はいたる所に擦り傷等の怪我をしており、痛々しい見た目となっている。
「いい身体になった。が、まだまだ終わらんよ……はは!」
ビシッビシッと、鞭を叩くスピードが早まる。
「——っふ、い、痛……い、う」
少女は限界なのか涙を零し、だがそれでも唇を噛んで嗚咽を零さないよう堪える。
「はぁあああ……っ!良いよ!」
それからヒートアップしたのか勢いそのままに尋問を続けた。
─
──
───
そして、5分もの時間が過ぎ。
流石に限界なのか、泣き腫らした目元、ハイライトが消えかかった瞳と、ぐったりした表情を見せる。
「ふむ、反応が薄くなってしまったな……どうするか……っと、ならば」
男はそう言うと鞭を足元に置き、掌に剣を出現させる。
「腕を切り落とすか。コレは死んでいなければいいのだし、少し手荒な真似くらい大丈夫だろう」
「——っ、な」
男の異常な言動を聞いて動揺を隠せないクロ。
「どんな反応をしてくれるのかな……」
じりじり、と詰め寄ってくる。
「い、いや、嫌……だ」
「いいなぁ。そういう顔が堪らない」
遂に、その手を振り被り
「私に見せてくれ!!更に苦痛に歪んだ顔を!!」
「……ッッ!!」
あまりの恐怖に思わず目を瞑る。
——が、一向に何も起きない。
なにごと、と目を開けてみると、そこには
男の振り被った剣を自らが発生させた気の剣で食い止める少年の後姿。
「ロ、コン……」
—
——
———
クロの気を探り瞬間移動で魔神城までやってきた訳だけど、いきなりクライマックスだった。
瞬間移動で飛んだ地点に剣が飛んできて、すかさず気の剣を右手に作り食い止めることに。
「——ッマジかよ!」
「な、なんだ貴様!!一体どこから!?」
いきなり死にかけた!怖い!物騒に過ぎる!!
って、なんか敵っぽいのもぞろぞろ湧いてきたし。……100人くらい居るかな……。
とりあえず目の前の男を蹴り飛ばして、と。
「はぁ……しんど」
ふぅ、と一息つく。
いきなり録でもない目に遭い参っていると、背後から掠れた声が聞こえてきた。
なんだ、と思い振り向くとそこには——
「ロ、コン……」
「……っ」
涙の跡が残る目元、弱々しく下がった目尻、力の抜けた疲れ切ったかのような表情。
さらには、鞭で叩かれた跡のような体中についた切り傷。あまりにも弱弱しくぐったりとしているクロの状態に目を見開き息を呑む。
「……ごめん」
なんでこうなる前に、早く助けに来てあげられなかったのか。友達が苦しんでいる時に、悠々と寝ていただけの自分に嫌気がさす。
幾らしてもしきれない懺悔が頭の中を巡る。
胸が締め付けられるように苦しくて堪らない。
そんな胸中で、ふらふらと安定しない足取りでクロに近づいていく。
「悪い……こんな、なるまで頑張って……。俺がもっと早かったら、っ、本当に……」
ごめん
半ば泣きそうに、拙いながらも言葉を発しクロに歩み寄り、その掛けられた手錠を破壊する。
「これ傷の治りが良くなる湿布だから」と、言峰さんがくれた特製の湿布をクロに貼ると、ゆっくりとだが目に見えて身体の傷が治癒されていく。
——そして、もうこれ以上友人に危害を加えさせまいと、彼女を守るように前に立つ。
「……こっからは俺が頑張る」
「え、ちょっとずつ、き、傷が和らいでいく……痛みも少し引いてきた……?
——って、だ、駄目……逃げな、さいよ
あんな数の悪魔達……100人以上は……居る……いくらあなたでも」
「大丈夫。——殲滅させるの得意だから」
ただし得意なだけで好きじゃないし、あまりやらない。
「ま、そういう技ってだけなんだけど」
ふぅ──、と息を吐き出す。
この技は瞬時に高火力のエネルギーを発生させる。
だから使うにしても溜めが必要で、その為の行程をなぞらなければならない。
まぁ、あの師匠は簡単にくんっ、ってやったりするけど……俺は別。
一旦力を抜き、心を落ち着かせ、身体の中を巡る気に意識を傾ける。
そして、一つ深呼吸。
「…………よし、やる」
腹の底に力を溜めて気合いを入れつつ、ゆっくりと右腕を上げる。
そして、人差し指と中指を揃えて上へ突き上げる。
この時、決して注意力が削がれるような、ましてや寿司を握る戦闘民族の板前店主など想像してはならない。
イメージするのは只々────
力
脳裏に将来頭皮が残念になるであろう某師匠を一瞬浮かべつつ。
力を放出する。
ズァオッッ、と前方に大爆発を起こし、襲いかかってきた悪魔達を吹き飛ばす。
ナッパ(師匠)から教わった(弟子なんだから師匠の技を使えるようにと半ば無理矢理叩き込まれた)ジャイアントストームという広範囲技。所謂、クンッ。
これに至っては指の角度まで正確に叩き込まれたからな。ホント見た目によらず細かいなと思いながらひたすら練習させられた思い出だけど。まぁ、そんな訳で限りなく完璧に出来るようになった師匠直伝のお墨付きの技。
「き、貴様……!?よくも私の部下を……!!」
「……あんたらが仕掛けてきたんだ。とやかく言われる筋合いない」
温度のない瞳で相手を見据え、そう応える。
そして、射殺すように目つきを改め、向き直る。
「あんたがルシフェル……だよな?」
「……如何にも。私こそがこの悪魔達率いる棟梁、ルシフェルだが」
「そうか……。あんたが元凶か。
——クロを攫って……その足元の鞭で怪我させたのはあんたか」
「あぁ……如何にも。楽しませてもらったさ。ソレの痛みに耐える声、呻く声……堪らなかったとも……」
「——っ」
その青白い肌を紅潮させ、うっとりとした表情で自らの身体を抱きしめる。興奮抑えきらぬその様子で
「私はね、嬲り痛めつけることを好む性質でね……。じっくり……鞭で痛めつけて。堪能させて貰った。
……妹の居場所さえ吐けば止めると言ったというのに、全くなんて妹想いなことか。まぁそのお陰で私は楽しめたんだがね。
しかし、趣向を変えようとした所で君が現れて台無しになった。
コレは重要なパーツだから困るんだ。まぁ、だが生きていさえいればいいから、手足をもぎ、抵抗できないようにしようとしたのに……。
君の余計な介入の所為だよ……」
「────、っ」
——コイツは……生かしておいたら不味い。クロが危険に晒されるし、なにより邪悪だ。
それに、もうコイツは——
「こんな物騒な世界に来て……闘いに身を置くことになっても、殺人だけは出来るだけしないよう気をつけてきたけど……」
ぽつりと、半ば自分に語りかけるようにと言葉を零していく。
それに伴い、先程の擦り傷、切り傷、酷くやつれた表情で泣き腫らした跡の残る友達の顔が、フラッシュバックされ、自分の不甲斐なさ故の怒り、敵への憎悪がふつふつと、湧いてくる。
「自分語りとは余裕だね」
「——だけど、例外もあってな。
……俺の友達泣かせやがって……あんたは」
怒気を帯び始めた僅かに震えた声が周りに響く。
胸に湧き上がる怒りが収まらず、ぎりぎり、と歯を強く噛み締める音が鳴る。
そして拳を固く握り締めて、目の前の男を射殺さんばかりに睨みつけ
「殺す」
コイツがいる限り、クロはまた虐げられ涙を流すことになる。だから、生かしてはおけない。
「——俺は大切な人を害するような存在は全力を以てして排除する。
だから——————」
煮えたぎるかの如く、ふつふつと怒りが胸に込み上げてくる。血が上り、顔が林檎の如く真っ赤に染め渡る。
友達を泣かせたアイツを絶対に許さない。
試合でも修行でもないから、力のセーブはもうしない。
加減抜き、正真正銘全力で目の前の敵を倒す。
——ロコン 怒り爆発!!
穏やかな心を持って、激しい怒りを起こした主人公。
ですが、戦闘力が足りてないんで超サイヤ人にはなれてません。う〜ん惜しい!
ですが、完全にぶちギレて容赦なくなっているので、通常より強いです。
挿絵のロコン君のポーズはタンバリン戦の扉絵の悟空を参考にさせて頂きました!
いやー描くのに手間取って凄い時間掛かったな……。
絵を描くのってホント難しい……。
絵が上手い人はどれだけ努力したんだろうか……ホント尊敬ですm(_ _)m