綺麗な花には毒がある   作:羽沢ちゅぐみ

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ここではちょっとモカちゃんの髪の毛をいじっちゃいました

すみません性格までいじっちゃいました(¦3ꇤ[▓▓]スヤァ…


緩い花にもご用心

4月9日

今日は昼休みに珍しい人に呼び出された。

 

「おー、こっちこっちー」

 

こんな間延びした声で喋るのはクラスの中でも一人しかいない。

白髪に幼さを残す童顔、その前髪には蘭と対の色となる青いラインが入っている。青葉モカは屋上の柵に寄りかかってパンを頬張っていた。

 

彼女とはたいして話しをした事は無いので別に仲が特別良いという訳ではない。ただ蘭とはめちゃくちゃ仲が良く、モカにはかなり信頼を置いてるらしい。さっきも青葉モカに呼び出されたから行ってくるって言ったら、

 

「モカに?まあいいよ、いってらっしゃい」

 

という感じで何も言ってこなかった。

それが逆に怖いというのもあるけど......

 

「それで?何の用なんだ?」

「んー?えーっとねー」

 

パンをモグモグと食べながら頭に手を置いて考える。

 

(こいつ、呼び出しておいてなんで考えてんだよ......)

 

どうやら話をするよりパンに夢中らしく凄いペースで特大のメロンパンを食べ進めている。しかもその手にはまだ4つくらいメロンパンが入ってるであろう紙袋が握られている。

 

「まあモカちゃんは考えるのが苦手なのでー、率直に聞くけど、三ノ輪くんって蘭とどういう関係なの?」

 

本当にストレートに聞いてきやがった。どう答えればいいものやら...

そもそも付き合ってることを言っていいのか悪いのか蘭と決めとけばよかったと今更ながら後悔する。

 

「どうって?」

「はぐらかさなくてもいいよー、最近の蘭、三ノ輪くんにべったりだし私たちと話してる時もずっと三ノ輪くんの方ばっかり見てて全然話聞いてないからさー、これは本人に聞く前に先に三ノ輪くんに聞いておこうかなーって」

 

何も考えてなさそうな雰囲気なのによく人のことを見ている。しかもその目は明らかに俺の事を敵視しているかのような鋭さがある。

 

「い、いや!別に何も無いけど......確かに朝も放課後も一緒に学校来たり帰ったりしてるけどたまたま家が近いってだけでそれ以外は何も...」

「本当にー?」

「ほ、本当だって!」

 

俺の顔を覗き込むようにモカは顔を近づけてきた。メロンパンの甘い匂いと俺もよく行く山吹ベーカリーのパンの匂いがすっごいする。

俺は逃げるように身を一歩引いた。

 

「知ってるー?人間って嘘つく時目が左側に泳ぐらしいよー」

「は?えっ...?そ、そんなこと...」

 

俺は目を右側に向ける。だがモカは意地悪そうにニヤッと笑った。

 

「ほら嘘ついてるー、別に冗談なのにー」

「はぁ!?冗談ってお前...」

「それで〜?本当のところは蘭とどこまでしたんですか〜?」

「き、キスまで...って!それ付き合ってる前提で言ってるよな!?」

「へえー、蘭と付き合ってるのか〜」

 

俺はハッとなって口をつむぐ。ただ時すでにお寿司、彼女はニヤニヤとからかうような笑顔でパンを食べている。

 

「やっぱり〜、蘭もそんなお年頃なんだね〜、モカちゃんちょー寂しいよ〜」

 

泣き真似をしているのかよよよと言いながら目元を腕で拭っている。

今どき死語だと思うんだけどなそれ...

 

「ただね、蘭を汚すなら許さないからね」

 

突然空気が変わった。さっきまでのふんわりとした雰囲気はどこにも無い。声色も間延びした声から少し暗く女の子にしては低い声。モカは指で俺の頬を撫でながら笑う、まるで多重人格かと思ってしまうくらい全然違う雰囲気に俺は戸惑った。

 

「蘭は私が守る、守らなくちゃいけないの......だから、悪い虫は私が潰さないと...ね?」

 

殺される、直感的にそう思った。しかし俺が何か行動を起こすより前にモカは俺の首筋にポケットナイフを突きつける。

 

「今からモカちゃんが言うことに従ってもらうから、拒否権は当然あるわけないからね、まず1つ、今後一切蘭と放課後は帰らないこと。2つ、つぐがちょっと悩みがあるらしいから後で伝えることをそのまま本人に明日までに伝えてきて、最後に3つ目、蘭に何を聞かれても私とのことは言わないこと、言えばどうなるかは......分かるよね?いい?」

 

お願いなんて生ぬるいものでは無い事くらい流石の俺でもわかった。命令...俺は首を縦に振るしかなく、情けないことに青葉モカに黙って従うしかなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

放課後、その日は運良く蘭はバイトで俺は1人で帰る準備を進めていた。もちろん蘭には何も言っていない。まあ本人も特に何も聞いてこなかったから少しホッとしてる。

 

「三ノ輪くんっ、一緒に帰りまーしょっ!」

「おいひまりー、蘭のやつに文句言われても知らないぞ」

 

俺の前に現れたピンク色の髪の女子と入学式の時に蘭と明日香が喧嘩した時に介入してきたかっこいい系の女子、上原ひまりと宇田川巴だ。2人は蘭やつぐみとモカの幼馴染で明日香とも友達になっていた。

 

「あぁ、いいけど明日香は?」

「部活あるからって断られちゃったよ〜、それでたまには蘭と明日香ちゃんの友達でもある三ノ輪くんとも話したいなーって思って」

「わりーな、用事とかあるんだったら断ってもいいからさ」

「いや、特に無いよ。おっけー、一緒に帰るか」

「やったぁー!つぐも誘ってみよーよ!」

「今日つぐはシフト入ってただろ?それなら店に行ってみるか?」

「いいねー!三ノ輪くんはどうする?」

 

店か、モカからの伝言も明日までに伝えなきゃいけないけど蘭がいるのは少し行きづらいな......

 

「いやー、ちょっと今日金が無くってさ...」

「んだよ、そのくらい私が出してやるって」

 

笑いながら背中をばしばしと叩かれる。女子にしては力があるからかなり痛い.....

 

「いや...女子に金を出させるのはちょっと......」

「気にすんなー、ほら行くぜ」

「ごーごー!」

 

なんというか、賑やかな2人に捕まってしまった。

当然店に着いたら蘭とつぐみが制服姿で出迎えてくれたわけで、蘭の方はやはりどこか不機嫌そうなご様子だった。




時すでにおしゅし( ^ω^)次回は店での絡みから

土日は基本お休みにします なので次は月曜日に投稿しやす
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