いつもと違い、愛紗だけではなく華琳ちゃんと蓮華も連れてきている。
万が一にもレッド・バーへと向かわないようにするためだ。俺はその赤壁みたいな名前が気になって仕方がなかった。
「やはり自分の意思で自由に空を飛ぶというのは気持ちがいいわね」
もう空中戦に慣れてしまったようで、ダンバインの動きが速い。
これ、もしかしたら聖戦士伝説にはないオーラ斬りやオフ・シュートができるかもしれないな。
……見たいけど、彼女たちが先にできるようになったら俺の立場がない。せっかく、オーラバトラー戦なら強いって華琳ちゃんも見直してくれているのに。
「他の強獣も料理したいわ」
華琳ちゃんの言う料理って、倒すことじゃなくてマジに料理なんだよなぁ。
たしかに強獣も食材になるんだけどさ。
「コーイチさん、さっきはありがとう」
「気にするな。ただ、飛び道具には気をつけてくれ。ブレスを持つ強獣も多いから」
戦闘中に背後からの攻撃に気づかなかった蓮華機のフォローをしたんだよね。サーバインのシールドが役に立ったんでよかった。
このシールド、聖戦士伝説ではない装備なんだけど、スパロボXのサーバインが持っているからボウに頼んだらできてしまったのだ。
裸のねーちゃんの彫刻は愛紗に怒られたので、別の模様になってはいるんだけどね。
◇ ◇ ◇
レッド・バーの砦が陥落した。
バーンが新型オーラバトラーのビランビーに乗り換えているはずだから、マーベル役の愛紗がいないゼラーナ隊ではきつかったのだろう。
サーラの報告のすぐ後にドレイクの使者がやってくる。またもラース・ワウにきてほしいようだ。
聖戦士伝説でもこれは断れなかった。だから余計に断りたい誘惑にかられるが、行くしかないだろう。
だってもう待望のドラムロを売っているはずだし。ドレイクに会うのはオマケ。ドラムロの購入が目的だ。
プテラノドンで向かう俺たち。ドラムロ購入後の運搬のために
ドレイクに会うと、奴はついにある物を持ちだしてミのキロン城攻めの助勢を要求してきた。
ちっ。こうなっては仕方がない。
「以前より求めていたフラオン王の書状があるとなれば助勢するのも当然だろう。先陣は任せるがいい」
ずっと言いわけに使ってきた「そっちのトップの許可をもらえ」が実行されてしまったのだ。
聖戦士伝説でもそうだったから協力しなきゃいけないのはわかってたんで悔しくはないけどね。
戦の準備のためにトルール城に戻る前に本来の目的を果たす。
ドラムロにオーラシップ『ブル・ベガー』、ついでにウィングキャリバー『バラウ』も購入してしまった。すでにフォウがあるっていうのにさ。まあ、稼いでいるから問題はあるまい。
「これがブル・ベガー……大きいわ」
「大きいわりにオーラバトラーの積載量はナムワン級以下なんだけどね。スピードも遅い。その代わり大口径のオーラキャノンからもわかるように攻撃力が高い」
「火力重視なのね」
トルール城に戻ったらいつもと同じくすぐに購入した機体の調査、開発を指示。
ブル・ベガーは速度を改善した改良型ができないかも注文した。カットグラを造ったボウならきっとやってくれる!
「ブル・ベガーとドラムロは今回はまだ使えないのね」
「ああ。俺たちだけでがんばろう。怪我をしないように注意してくれよ」
「ご主人様は私がお守りいたします!」
侵略だってことで不安だった愛紗もやる気のようだ。毎晩俺ががんばっている効果があるのかもしれない。
ミの国はそれほど豊かではなく、オーラマシンの開発もせず軍備増強に力を入れていなかった。だからドレイクが狙った。
ドレイクがほしいのは土地や資源ではなく人間。兵器増産のための労働力がほしいんだよね。
だから協力するかわりに「奴隷を手に入れるための戦ではないのだろう。ミの国民にあまり重労働をさせないように」ってドレイクに書簡を出しておいたよ。
もしドレイク軍が聞かなければそれを口実にリがミを解放することができるように、さ。
愛紗もそれを知ってるからたぶん大丈夫だよね?
「留守中にドレイクやギブン家、他国が仕掛けてくる可能性もある。今回はプテラノドンだけで行く。いつもどおり、リの国をしっかり護ってくれ。頼りにしているよ」
「お任せください!」
出陣前には留守番組にも声をかけておかないとね。
騎士たちがもうかなり強くなっているから、どこぞの御大将みたいに「労いの言葉一つなく」とか言い出して謀反をおこされても困るのよ。
様子を見る限り、その心配は薄そうでほっとする。
◇ ◇
「ピネガン王は城の上、ナムワン2か」
この戦闘は聖戦士伝説だとターン数制限のあるイベントだ。
かなりゆるい制限なので失敗することはまずないんだけど、ターン数制限のあるマップはたとえ目標のターン数をオーバーしてもゲームオーバーにはならなかったりする。
ここでは失敗しておいた方が地上界に出やすくなるのだが、マーベル担当の愛紗がゼラーナにいない以上、ドレイクたちだけでもなんとかしちゃうかもしれない。普通にクリアすることにしよう。
「あの青いのがビランビーね。ダンバインよりも大きいのね」
「ブラウニーと同じくらいかしら。頑丈なのね」
攻撃をくらいながらもあまり効いているようには見えないバーンのビランビーにそんな感想を漏らす華琳ちゃんと蓮華。
思わず「さすがビランビーだ、なんともないぜ」って言いそうになっちゃた俺の気持ちは理解してもらえるはずだ。
「北郷君はあれか。
戦力の低いミが勝つためには敵の頭を取るしかないということだろう。ラウの援助があればまた話は別なんだがね。
でもそれも、やっとオーラバトラーを支給されたガラリアのドラムロに阻まれる。
「敵味方が入り乱れている。流れ弾には注意してくれ」
「わかってるわ。皇一こそ油断しないように」
俺がニーのダーナ・オシーと戦っている間に、アニメ11話と同じくバーンがナムワン2を撃墜し、ピネガン王を討ち取ってしまった。この回のバーンは活躍するなあ。
「ゼラーナが撤退する。バーン、追撃はどうする?」
「キロン城の制圧を優先しましょう」
「バーンが言うのでは仕方ないな」
ピネガン王の妻パットフットと娘エレを逃がす使命を持ったゼラーナを逃がすのもやむなし、と。
一刀君だったら間違いなく母子両方を攻略しちゃうだろうけど、北郷君はどうかな?
「ガラリアは落とされたのかしら?」
「ですがドラムロのフレイボム、たしかに使いやすそうではありました」
「だよなあ。だけど騎士にはあの3本指は評判悪いみたいだから一般兵用に量産するとしようか」
ダンバインがアニメ版の能力値みたいだから北郷君の相手をしたガラリアも大変だっただろうね。北郷君も剣術の経験者だから敵に回すと強敵になるか。
レベル差があるから俺はたぶん大丈夫だと信じたい。
「騎士だけでなく兵士にまでオーラバトラーが必要になるというの?」
「むこうの騎馬、とまではいかないけどオーラマシンの数はもっともっと増えて大規模な戦闘になっていくよ」
巨大戦艦なんてのも出てきちゃうしさ。
できればリの人間はあまり地上界には連れていきたくはないけど、巨大戦艦を動かすには人数も必要だ。どうしたもんだろうかね。
◇ ◇ ◇
ミの敗北とともに第3章が終了。
キロン城制圧後にドレイクと会談し、フラオン王への下克上を持ちかけられたので協力することに。
そして、シルキー・マウによって新たに召喚させたという地上人を紹介された。
残念ながら俺の嫁さんたちではなかった。
「ホンマに関羽や! ウチは張遼! よろしうな!」
「なんと。お
「う、うむ。だが、まずはご主人様に挨拶してくれぬか、張遼、馬騰」
俺のアドバイザーとして華琳ちゃん、護衛として愛紗も同席しているんだよ。その愛紗に二人の地上人が盛り上がる。
「そりゃすまんかった。やっと関羽に会えたもんで焦ってもうたわ。そっちの男が? ウチは張遼や」
「オレとしたことが……西涼太守、馬騰だ。よろしくな」
張遼と馬騰って。召喚されるのは無印のメインキャラってわけでもなかったのか。
って言うか、馬騰って馬超の親だよね? 無印だと男だったけど……どう見ても馬超や馬岱よりも幼く見える小さな少女なんですが。まさかのロリBBAだったの?
で、残る1人がさ。中の人的に貂蝉じゃないかなって勝手に予想していたんだけど。
「こいつは呂布や」
最強武将キター!
オーラマシンなんかなくたって強獣と戦えるほどに強いのはわかってるっての。そりゃオーラ力も強いでしょうよ。
「あ、うん。俺はコーイチ。バイストン・ウェルに召喚されて、今はリの国王をやってる。よろしく」
「私は曹孟徳。まさかこのバイストン・ウェルで馬騰や呂布、張遼に会えるとは思っていなかったわ」
なんかこう戦闘力が凄い武将ばかり来ちゃってるんですが。呂布と張遼が来ちゃって董卓軍大丈夫なのか?
それとももう反董卓連合戦、終わっちゃってるの?
たしかに馬騰の顔色がよくない気もしないでもない。ドレイクも大事な聖戦士の体調管理はしてくれると思うが……。
「あんた、曹操と関羽と結婚してるってホンマか?」
「ええ。皇一は我が夫よ。関羽も私の」
「ご主人様の妻です!」
うん。嬉しい。華琳ちゃんが言いかけたのは気にしないでおこう。
それにしても新たな地上人の3人、きっとオーラバトラーでも強いんだろうなあ。
あっちの方のあれは毎日更新中
よろしくです