聖戦士†有双 (恋姫†有双分岐ルート)   作:生甘蕉

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18話 傾国

 俺たちが確実に恋姫世界へと帰還するためにドレイクの下克上に協力をすることにして、トルール城に戻り準備を進める。

 ステータスを確認したところ、やはり購入したドラムロは聖戦士伝説と同じくアルダム以上の性能を持っていたがブラウニーよりは下の性能、デザインも騎士には不人気だったので、ブラウニーを騎士用にドラムロを兵士用に量産化を決定し機械の館に指示を出す。

 ミがああなった以上、他人事ではないのだ。軍備増強は必要である。

 

 リのドラムロは他国の物と区別するために頭部に角をつけることにした。ダンバインとは逆に斜め前に伸びて先端が2つに分かれる角。

 色も魏軍仕様の黒なのでコガネムシからカブトムシっぽくなったな。ダンバインよりもさ。

 ――後に『ドラムロ雄型』もしくは、リ仕様のドラムロということで『リィドラ』と呼ばれるようになるのだった。

 

 ブル・ベガー級の改良型はプテラノドンと同じくコンバーターの改良で対応したようだ。当然必要オーラ力も跳ね上がったが問題はない。

 ゼラーナには及ばないがナムワン以上の速度は出るようになったのだからたいしたものだ。

 オーラ力を足らすために船員も鍛えておかねばならない。

 

 ブル・ベガー改級の名前は迷った。俺があと他に知ってる翼竜ってランフォリンクスかケツァルコアトルスしかないんだけど、ランフォリンクスは小さいしケツァルコアトルスは逆に大きすぎて巨大戦艦のイメージになってしまう。

 

 なので仕方なくワイバーンって名前にした。ほら、攻撃力がある感じがしていいでしょ。

 ワイバーン級も量産を始める。稼いでいてよかったよ。『かね×2』のボーナスが効いていて本当によかった。

 

 そういえば聖戦士伝説のカオスルートだとここらでザン団長の息子のレンが脱走してナに行っちゃうんだよな。

 なぜかこの世界にはそのレン・ブラスがいないから心配はないんだけど、リの国の騎士たちも限界突破(カンストオーバー)の超強化済み。

 敵に回られると厄介なんで、万が一にも脱走者が出ないように意識調査しておくようにオウエンとザンに相談する。

 

「その心配はねえですぜ」

 

「ミの国民を思いやるあの書簡の内容を内外に発表しておりますので、騎士、兵ともにコーイチ王の思いを理解しております」

 

 内外にって、諸外国にもってこと?

 こりゃドレイクも聞いてないとは言えなくなったな。

 というかあれを騎士も信じているのか。

 そして書簡を差し出してくるオウエン。

 

「フラオンからの?」

 

「はい。ミ攻略助勢への謝礼だということです」

 

「たしかにドレイクも相応の謝礼をするって言っていたけど」

 

 聖戦士伝説でこんなのあったか?

 オーラマシンが貰えるイベントだったら絶対に忘れていない自信はあるんだが。

 

「これから自分を倒そうとする者に謝礼とはのん気なものね」

 

「……要約すると、コーイチ王と直接会ってそのお美しいご尊顔を拝見したいとのことです。謝礼よりも会いたいという方が重要のようでして。まるで恋文ですな」

 

「止めてくれオウエン。フラオンにはそんな趣味はないのだろう?」

 

 いくらフラオンが愚王だとはいえ、男色の気はなかったはずだ。……なかった、よな?

 うん。絶対に会わない。

 

「で、謝礼ってなにをくれたんだ? 資金?」

 

「オーラマシンにございます」

 

 オウエンから目録を受け取る。アケロンにスカラベ?

 模型誌の企画『オーラファンタズム』に出てきた多足兵騎(オーラパンツァー)じゃないか。

 オーラバトラーと違って飛べない地上戦のみの戦車のようなオーラマシンだ。あ、大亀戦車のアケロンはオーラコンバーターも持っていてホバリングぐらいはできる設定だったっけ。

 

 こんなのもドレイクはフラオンに売っていたのか。飛べないからオーラバトラーの敵ではないと判断して……それとも、ドレイクに金だけ渡して見繕わせた、ってのが正しいかもしれない。

 ドレイクはうちが手に入れたオーラマシンを解析して量産しているのを気づいていて、飛べない役立たずを量産させて力を削ごうとしているのかも。

 

「あ、ピグシーもあるのか」

 

 アニメに出てきたノミみたいなデザインの一人乗りの3脚小型機。高速移動時には2脚になる、馬かロバ代わりの機械だ。盾を付けてるのがドレイク軍にもいるんだっけ。

 

「敵となる者に武器を送るなんて、本当に愚王」

 

「まさに傾国の美男ね、皇一」

 

「俺のせいでアの国が混乱するみたいな言い方は嫌だってば。討たれるのはフラオンの自業自得だよ」

 

 本当にさ、俺がきたのがリの国でよかった。

 もしも出現場所がアの国でフラオンに献上されたりなんかしてたら……止めよう。考えたくもない。

 

「コーイチさんはその自業自得のフラオン・エルフがいるアの王城、エルフ城攻めのための砦の建設に協力することにしたのね」

 

「うん。ラウへの牽制なんて選べないだろ。どうせ失敗するんだし、ドレイクの下克上のためにリがラウと戦争する必要はない」

 

「あら、北郷と戦いたくないだけではないかしら? ゼラーナはそちらの方に出るのでしょう」

 

 たしかに北郷君とは戦いたくないんだよなあ。俺の心友の一刀君とは違うとわかっていても、さ。

 この先、エルフ城の戦いで北郷君の地上界に行く可能性もあるから、その時にはバイストン・ウェルに戻ってこないでくれると助かるんだけど。

 

 北郷君ならショウ・ザマみたいに地上界にいたくないほど家族仲が壊滅してるわけじゃないだろうし。

 でもきっと一刀君と同じならバイストン・ウェルに帰ってきちゃうんだろうなあ。

 

「北郷君のダンバインは強いからね。レベルでこっちが勝っていても用心するにこしたことはないよ」

 

「そういうことにしておきましょう」

 

 ガロウ・ランのシン・ドロやゴド・オンも倒したはずなのにぴんぴんして出てきたし、倒しても聖戦士伝説と同じタイミングじゃないとトドメをさすことができないのかもしれない。

 さすがに何度も北郷君を倒すのは俺の精神がツラそう。でもこんな気持ちは武将たちにはわかってもらえまい。

 死なないからって割り切れれば楽なんだろうけどなあ。

 

「砦建設の前にザラルの森の鉱山を復活させよう」

 

「復活?」

 

「強獣が大量発生するようになって閉山しているから」

 

 フリーシナリオだから行かなくてもいいんだけど、砦の建設は焦る必要がない。

 倒した強獣の素材を持ち帰るためにも今回はナムワン級(タペヤラ)で、三騎士に行ってもらうことにする。

 

「ナラシのブラウニーとラージャのドラムロで実戦テストだ。三騎士なら大丈夫だと思うが、危険だと判断したらすぐに撤退するように。戦闘データとお前たちの命の方が優先だから無理はするなよ」

 

「はっ!」

 

「強獣相手なら逃げても恥にはならないわ。オーラバトラーや鍛え上げた騎士たちを失うことの方がリのためにならないということを理解しなさい」

 

「了解しましたっ!」

 

 俺よりも華琳ちゃんの方が騎士の気持ちをわかってるっぽい?

 さすがである。

 強獣を始末できたら採掘再開をさせるように指示して出撃。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 三騎士は無事に戻ってきた。

 実戦でもやはりドラムロよりもブラウニーの方が強いらしい。

 ただし弾数の多いフレイボムはミサイルランチャーよりも使いやすいとのこと。聖戦士伝説でもそうだったもんなあ。範囲攻撃でレベルアップにも役立つし。

 

「わかった。次はフォウ、ジームルグを実戦テストしてくれ。オーラバトラーでなくてすまんな」

 

「いえ、フォウならばコーイチ王と同じプテラノドンに乗れます。是非私に!!」

 

 ゼラーナ改級(プテラノドン)に接続できるのはフォウだけなので、ナラシとラージャのどっちがフォウに乗るかちょっと揉めてしまった。お前らまさか俺の嫁さん目当てじゃあるまいな?

 結局、ザンがそれを怒ってフォウもジームルグもタペヤラに積むことになったのは少し可哀想だったかもしれない。

 

 ウイングキャリバーはアニメでは2人乗りなんだけど、聖戦士伝説では1人乗りだ。うちのも新型オーラ増幅器を搭載したおかげで1人でも動かせるようになっている。

 ジームルグが完成しているのでフォウを量産する気はないが、反ドレイク陣営のウイングキャリバーを実際に動かして確認しておくのも悪くはないだろう。サーバインやブラウニーとも合体できるし。

 

 建設中の砦にて監督中のバーンと会い、建設を邪魔する強獣の相談を受ける。

 聖戦士伝説と同じくリの騎団(うち)の仕事はその撃退となった。

 さくっと強獣を倒してトルール城に帰還する。

 

「こうやって長距離を飛ぶのもたまにはいいわね」

 

「ごめんね、オーラバトラーで帰ることになっちゃって。疲れたらフォウかジームルグと合体してくれ」

 

 倒した強獣素材を持ち帰るためにオーラシップが満載になってしまったので、俺たちはオーラバトラーで飛んでいる。

 ドレイクに少しでもオーラマシンの素材をやるのは避けたいというケチな理由からだったり。

 

「合体するなら皇一とがいいわ」

 

 嬉しいけど、あんまりオヤジな発言はしないでほしかったよ。

 あ、でもビルバインなら華琳ちゃんのダンバインと合体できるな。

 強力な機体だから欲しいけど、カオスルートじゃ手に入らないんだよなあ……。

 

 

 




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