ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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螺旋の力で地上を目指す!
そんな弟子と蜥蜴。

がんばれ無乳ファミリア。
少なくとも弟子に邪魔するつもりはないぞ!

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嫌いな人は読み飛ばし!


第106話

「ふむ、とりあえず50階までですか」

 

師なら単独でもアレくらいは

超えそうなんですがねぇ。

 

『そのようだな。あそこは天井も

高いし49階層は階層主の関係で

底も厚いのだろうよ』

 

その通りなんでしょうね。

 

しかし穴が空けば50階層に居る

連中のことがわかります。

 

赤蜥蜴は穴がなくともこんな感じで

わかってるんですかね?

それとも蜥蜴が言うように・・・あぁ

蜥蜴だの赤蜥蜴だの紛らわしいですね。

 

ふむ、この蜥蜴の特徴は

まるで・だめな・汚物ですから

略してマダオにしましょうか。

 

『なんか不名誉な扱いをされてそうな

気がするんだが・・・』

 

「そう思うなら、もう少し身嗜みに

気を使いなさい。なんか蜥蜴の臭い

しますよ」

 

師からもらった服に染み付いたり

しませんよね?

 

『いや、竜だからな?!』

 

自称ですけどね。私も実際の竜を見たこと

ありませんからなんとも言えませんけど。

 

それはさておき、このマダオが言うように

本能か観測役がいるのかは師へ報告を

上げるとして。

 

「50階層にロキファミリアの連中が

いますが、マダオは喋らないように」

 

『マダオ?!』

 

おや、自分にピッタリな名前が付けられた

のがそんなに嬉しいですか。

 

名付けの才能がないと言われた私も

成長したものです。

以前楊修殿に散々鍛えられましたからねぇ。

 

『絶対何か勘違いしてるぞ!!』

 

勘違い?確かに旦那様ならコイツにもっと

ふさわしい名を付けるでしょうからね。

確かに慢心はいけません。

 

失敗失敗正妻失敗です。

 

とにかく自分の立場を弁えず口答えする

このマダオに言い聞かせることが先ですか。

 

「煩いですよ?喋らないようにする

理由は前にも話したでしょう?」

 

忘れてるようならもう一度刻み付けて

やりますけどね。

 

本来なら喉を潰すのですが、マダオは

部下や弟子ではなくあくまで保護した

動物ですからね。旦那様の許可なく

虐待・・・躾はできません。

 

『・・・あぁ、喋る魔物は貴重でお前の

旦那の策の一環になるんだったな』

 

ちっ!覚えてましたか?

 

「そうですね。マダオも今まで

散々見たでしょう?知性のない

赤蜥蜴やら魔物やら階層主やらを」

 

『あぁ、アレは醜悪だった』

 

マダオも美麗とは言いませんが、

アレよりは幾分マシですよねぇ

 

「ああいったのが冒険者や神

にとっては常識なのです。

味方ならともかく、いつ敵に

なるかわからない連中にわざわざ

マダオのような存在を教えてやる

必要はないでしょう?」

 

『彼を知り己を知れば百戦危うからず。か』

 

ほほう、孫子を知っているとは。

あぁ人間の魂に寄生していたと言って

ましたね。それならばこういう知識も

あるのでしょう。

ただ、孫子が有るなら他の教えも

あるかもしれません。

 

・・・書にまとめて師に渡しましょうか

このマダオ、中々の拾い物かもしれませんね!

 

「そういう事です。正しい情報とは

それだけで力となります。

いくら相手が阿呆でも誇示すれば対処

されますからね。故に隠すのですよ」

 

『了解だ。しかも相手がロキの

眷族なら尚更隠すべきだろうな』

 

北欧神話のロクデナシですからねぇ。

 

その辺も連中に確認してみましょうか。

 

「では行きましょうか。飛べマダオ!」

 

『・・・おう』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

とりあえず避難したものの・・・

 

「コレ、50階層の1/5は

吹っ飛んでるわよね」

 

それも私たちに当たらないように調節

したってわけでもなさそうなのよね。

 

少なくともアッチ方面に採取に

行ってたら問答無用で死んでたわ。

 

「うん。私としては砲竜の強化種の

仕業だと思いたいけどさ」

 

「私もそう思いたいけど・・・」

 

その前に感じた圧力は筆頭様なのよねぇ。

 

「ねぇ、天井に斬撃の跡が残ってるよ」

 

「えぇ、そうね。もう確定だわ」

 

砲竜じゃあんな跡は残らないわよね?

 

「・・・とりあえずベートの用意、しよっか?」

 

「そうね。それに被害の報告を纏めて

団長にも大至急連絡しないとダメね」

 

ソレはラウルあたりにさせましょう。

 

「うーん。とりあえず見た感じアイズも

べートもラウルもアキもレフィーヤも

無事みたいだね!」

 

「第一報としては十分、か。まずは

報告に行ってくるから、安否確認

が終わったら団長のところに来て

くれない?」

 

ベートはダメよね。アイズは普通に

不敬なことしそうだし。ラウルやアキは

こっちを纏めてもらわなきゃダメだし

 

それにティオナも筆頭様と先生と

顔見知りだし、なんだかんだで

相性も良いみたいだからね。

 

筆頭様相手なら保険はいくらあっても

足りないわ!

 

「りょーかい。ティオネもリヴェリアが

無礼を働かないようにしっかり見張っててね」

 

「えぇ、絶対に変なことはさせないわ!」

 

筆頭様が怖いのは知ってたけどコレは無い。

 

捌くとか受けるとかそういうの

全部超越してるもの。

 

コレどうするの?ベート一人で済むかしら?

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「な、なんじゃコレは?!」

 

階層の1/5を吹き飛ばす一撃だと?

コレがあと4回続けばどこに逃げても

階層ごと消されるぞ?!

 

「魔法?いや、魔力の残滓は感じない。

しかも天井に付いた傷からも何も

感じない、だと?」

 

砲竜の強化種でも生まれたか?

 

「団長!」

 

「ティオネ?無事だったか!」

 

この状況だと団員の安否の確認すら

難しいからね。

 

「はい!今のところアイズやベート、

ラウルやアキなど、主だった者に

被害は出てません。

残りはティオナが確認中で、終わったら

報告に来る予定です!」

 

おぉ!指示を出す前からちゃんと

動いてくれてるよ!さすがティオネ!

 

「それでリヴェリアは・・・無事ですね!」

 

「「リヴェリア?」」

 

何故ここでリヴェリアを心配する?

 

「わ、私か?まさか重傷者が?」

 

いや、それならエリクサーで良いはずだ。

緊急事態だから当然使うだろうし、それに

許可を取るなら僕であってリヴェリアではない。

 

「先生から預かった手紙が有るでしょ!

直ぐに用意して!」

 

「「「手紙?」」」

 

何故ココでソレが・・・いや、まさか?!

 

「まさかコレって筆頭さんがヤったのか?!」

 

「「はぁ?」」

 

普通なら有り得ない。こんなこと一人の

力で出来る事じゃない!だけど何らかの

スキルの暴走とかなら・・・

 

「間違いありません。天井のアレは

筆頭様の斬撃の痕跡です!」

 

「「はぁ?」」

 

やっぱりか。

 

コレ程までの実力者だったとはな。

ベートの無礼は本当に洒落にならないぞ!

 

「手紙は今すぐ持ってこよう!だがベートはどうする?」

 

「それは・・・筆頭様の気分次第ね」

 

まぁ、被害者の気持ちは大事だよね

 

「あっ!」

 

「「「?!」」」

 

この、何だ?押し潰されるような圧力は?!

親指の疼きがなくても分かる!

今すぐ逃げろと本能が叫んでる!

 

「・・・筆頭様です。どうやらこの階層に来たようですね」

 

「コレが筆頭さんの圧力だって?!」

 

やばいヤバいヤバイ!手紙もベートも

何も用意してないぞ!

 

「とりあえず、私とティオナでお相手

しますので、団長達は身支度と手紙の

準備をお願いします」

 

「ど、どういう事だ?」

 

リヴェリアの疑問も尤もだ。

 

「謝罪とかなら最初から僕たちも行った

方が良くないかな?」

 

下手に勿体ぶったら怒られない?

 

「・・・筆頭様は王様なのでお会いするにも許可がいるんです」

 

「「「あぁ。そう言えばそうだった」」」

 

レフィーヤとフィルヴィスはソレで

気絶させられたんだったね。

 

つまりティオネかティオナが挨拶して

紹介してもらってからじゃないと

謝罪すらシツレイになるんだね。

 

王様って大変だなー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「うわぁ!うわぁ!」

 

「ふむ、褐妹ですか、久しいですね」

 

なんか目を輝かせてますね。

マダオがそんなに良いのでしょうか?

 

「凄いです!凄いですよ筆頭様!」

 

なんというか、言語回路に異常が

見えますねぇ。

とりあえず返事はさせましょう。

 

「褐妹、アイサツにはアイサツで

返すものですよ」

 

「ハイ!スミマセンデシタッ!!」

 

うむ。それで良いのです。しかし

このマダオ。普通に飛べましたね。

 

そもそも今までの個体には

翼が有りませんでしたよね。

コイツだけ特別なのか、それとも

コイツ以降の蜥蜴には翼が生えるのか。

 

この辺の実験もしたいのですが

とりあえず師に見せないことには・・・

 

(頭の上に殺意とか向けてくるヤツがいる件について)

 

それに、この身体にこの翼ではどうしても

バランスが悪いと思うのですが・・・

 

翼を切り裂いて中に何があるかを

確認すべきですかね?

 

(なんか全身が刻まれる未来が

見えるような気がする)

 

「筆頭様!ソレ調教したんですか?!」

 

ふむ?まぁそういうことにした方が

自然ですよね。

 

「えぇ、翼も生えてて珍しいでしょう?

斬り捨てる前に、だ・・・師にも

見てもらおうと思いましてね」

 

流石にコイツらの前で旦那様は

マズイですね。

何かあったら旦那様に被害が

及んでしまいます。

 

「凄いですよ!空飛ぶドラゴンの頭に

乗るなんて、お話の中の英雄様ですよ!」

 

あぁ、そういえば褐妹は英雄譚が

好きでしたね。

しかしこの蜥蜴を竜などと・・・

流石にお世辞が過ぎませんかね?

 

(全長20M超えてて空飛ぶ蜥蜴って

もう竜で良いんじゃないですかねぇ?)

 

「なんなら貴女も乗せてあげましょうか?」

 

ここでチンタラ野営されてもねぇ。

さっさと59階層に行かせましょう。

 

「良いんですか?!」

 

「えぇ、ただし乗り心地は期待しないで下さい」

 

(いや、まぁ、そもそも乗り物じゃないからな・・・)

 

あと蜥蜴臭くなっても文句言わないで下さいね。

 

「で、では失礼します・・・

おぉー!おぉぉー!おぉぉー!本物の

ドラゴンだ!私ドラゴンに乗ってる!」

 

うむ、ここまで喜ばれると満更でも

ありませんね。

 

(うむ、もっと褒めても良いのだぞ)

 

「褐姉は金髪少年のところですか?」

 

「ハイ!フィンのところに行ってます!

ちなみにあっちです!」

 

聞かれる前に答えるとは中々気が利く

ようになりましたね

 

「ではマダオ。行きますよ」

 

『グルルルルル』

 

「この子の名前はマードゥオですか?

なんか難しい名前ですね!」

 

(ふむ・・・コイツは良いヤツだな)

 

マダオがなんか納得してますが、

何か碌でもないことしそうです。

 

余計なことはしなくて良いから

さっさと動きなさい。

 

「・・・待って」

 

「ちょっと待て!」

 

『グルァ?(なんぞ?)』

 

「あ、馬鹿っ!!」

 

ん?金髪に白髪?私は謁見を許した

覚えはありませんから、この場合は

後ろの褐妹ですよね。

 

「褐妹、呼んでますよ?」

 

「は、ハイ!ちょっと話をしてきます!

お時間よろしいでしょうか?!」

 

「えぇ。それに考えてみればこちらも

急に来ましたからね。

少しくらいなら待ちましょう」

 

先触れを出すのは無理でしたからね。

流石に準備くらいはさせるべきでしょう。

 

「アリガトウゴザイマス!」

 

コイツらも野営中に、いきなり床が

崩落したら大変でしょうし。

 

・・・このまま叩き落としたら

直行できますが。

 

なんかグダグダ抜かしたら

金髪だけでも連れて行きましょうか。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「アイズ!ベート!何してくれてんの?!」

 

むぅ。なんかティオナが怒ってるけど

ティオナだけズルいと思うんだ。

 

「何してるってのはコッチの台詞だ!

アイツがコレやったんだろ?!」

 

ベートさんの言う通り。あの人が

筆頭さんで、床を切り裂いて天井に

アレだけの傷跡を残せる斬撃の

使い手でしょ?紹介してよ!

 

「そうだよ!だからすぐにフィンの

ところに案内しなきゃ駄目なんじゃない!」

 

ドラゴンに乗ってはしゃいでたよね?

・・・私も乗ってみたい。

 

「いや、その前に何でいきなりこんな事

してきたのかの確認とかあるだろ?!」

 

そうそう、そういうの確認しないで

フィンの場所に連れてったら駄目なんだよ?

 

「は?修行でしょ?」

 

おぉティオナにとっては確認するまでもないことなのか。

 

・・・流石筆頭様だ!本物の英雄は

修行でコレだけの技を使うんだ!

 

「なんでソレで納得してんだよ!危うく

俺たちも死ぬところだったろうが!」

 

確かに。当たってたら死んでたよね。

 

「あのねぇベート、あんた間違ってるよ?」

 

「はぁ?」

 

な、なんかティオネっぽい言い方だ!

 

「例えばさ。リヴェリアが魔法使った時に

たまたま近くに別のパーティーが居て、

「危ないだろ!」って文句を言ってきたら

アンタは何て言って返す?」

 

「はぁ?そんなの雑魚が邪魔すんなって・・・そういうことか」

 

あぁ、なるほどなー。

 

「そういうこと。コッチに被害は無いし

筆頭様は確実にレベル6か7だよ?

アンタの理屈なら邪魔してるのは私達

ってことにならない?」

 

「ぐぬぬ・・・」

 

あ、知ってる!ここは「何がぐぬぬだ!」

って言うんだよ!

 

「とりあえず筆頭様が下で修行してて

上に向けて技を放った。

偶然ここには私たちが居たけど、別に

私たちを狙ったわけじゃない。

ほら、ここまでで何か問題ある?」

 

「・・・そうか。もし俺たちを狙ってた

なら、今この時に殺せば良いってか?」

 

「あ、そうだね。もし敵対するなら

フィンとかが居ない今がチャンスだもんね」

 

「いや、フィンとか居てもダメだと思うよ?

筆頭様が調教したあの竜って多分37階層

のジャガーノートの強化種だし」

 

じゃがーのーとって確か相当強いんだよね

その強化種ってことは、スゴク・強いんだ。

 

「・・・そんなの調教できるの?」

 

普通は無理だよね?

 

「え?してるじゃん」

 

「・・・あぁ」

 

・・・そうだね。普通に頭の上に

乗ってるし、ティオナも乗ってたね。

 

「とりあえずお待たせしちゃ駄目なの。

そんでもってお話するにも許可が必要なの。

謁見っていうの?お会いするのも許可が

必要な人だから、今は許可をもらっていない

2人は話しかけちゃ駄目なんだよ!」

 

「はぁ?何様だよ?」

 

「王様で英雄様だって言ってじゃん!」

 

「た、確かにお話の中の王様とか

女王様はそんな感じだよね!」

 

チラッとしか見えなかったけど

ピンっとしてて、何ていうか

凄く偉い人って感じだったもんね!

 

「それにベート!アンタはフィンの

話が終わるまで隠れてて!」

 

「はぁ?なんで俺が?」

 

いやいや、ベートさん。いくら

なんでもそれは無いと思うよ?

 

「ベートさん37階そ「アイズぅ?!」

・・・急にどうしたのティオナ?」

 

悪いのはベートさんなんだから、

何が悪かったのかちゃんと教えないと

反省にならないってフィンも言ってた!

 

「あぁ、もう。アイズの馬鹿っ!」

 

「い、いきなり馬鹿ってひどくない?!

馬鹿って言うヤツが馬鹿なんだぞ!」

 

「そんなんどーでも良いよ!もう馬鹿っ!」

 

またバカって言った!

 

「はぁ・・・もう良いよ。とりあえず後ろ。

あとベート。今更逃げないでね?」

 

諦めた?ソレにベートさんの顔が真っ青だ。

具合が悪いのかな?後ろ?後ろに何が?

 

「・・・あ」

 

「ふむ、そこな金髪。37階層でそこの

白髪が何をしたのでしょうか?直答を

許しますので、教えてもらえませんかね?」

 

こ、コレ知ってる。ロキが言ってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

\(^o^)/オワタ  

 

 




調教したら名前を付けねば。

主人公くんが見たらグラ=サンなんですが、
弟子からしたらマダオでしたねってお話

なんたってロキの秘蔵っ子ですからね。
コレくらいはできますよ!
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