ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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第119話

「ヘルメスが帰った?万能者を連れて?」

 

そしてリリルカさんがそれを追った?

・・・何でだよ!久しぶりにリリルカ

さんに会えると思ったのに!!

 

「そうですね。我々としても積極的に

神殺しをする気もありませんでしたし、

万能者はちょっともったいないかと

思いましたが、まぁ今回はギルドに

突き出して罰金を搾り取る方向で

話が進みました」

 

罰金ねぇ。やっぱりロイマンか。

奴ならやりそうだよ。

 

「なるほどのぉ。確かに罰金という方法

で連中の力を削ぐのも間違ってはおらん。

ついでにギルドとヘルメスの仲が悪く

なってくれれば万々歳じゃな」

 

ガレスの言う通りではあるんだけどさぁ。

 

「それで、これがリリルカさんから

頼まれた毒消しの無料配布分です。

当然毒妖蛆の毒も解毒出来ますので

ご利用ください」

 

「あぁ、正直それは助かるよ。

リリルカさんにも感謝してたって

伝えてもらえるかな?」

 

ありがとうリリルカさん!貴女の

優しさは忘れません!

 

何かお返しが必要だよな。うん。

今度何か彼女が喜びそうなものを

調べて用意しないと!

 

ティオナの方が仲良かったよね?

彼女に調べさせよう!

 

「ふむ。無料配布以外に薬はあるのかの?」

 

あ、そうだ。まずはこっちだよな。

 

「勿論ありますよ?お値段は・・・

今回ベルを保護してもらいましたから、

サービスで地上と同じ価格で結構ですよ」

 

ほほう。販売ときたか。いや、普段例の

貧乏神が無料配布して回っているだけで、

ナァーザはちゃんとした薬師だからね。

薬が欲しかったら買えと言うのは当然だ。

 

それにレベル4の薬師が作る解毒薬は

やはり効果が高い。

素材も良いんだろうけど、味まで違う

となると……純粋に腕の違いだろうな。

 

「まず毒消しをありったけ、それと

傷の治療じゃなく体力を回復できる感じ

のポーションが欲しいけど、あるかい?」

 

「ん?そんな便利なのが有るのか?

儂は聞いたことが無いが・・・」

 

普通は市販してないけど、確か人魚の

生き血を原料にしたポーションに

そんな効果があったはず。

多分ナァーザなら持ってるよね。

 

「えぇ、ありますよ。ただこちらは

数が少ないので現在の状況だと薄めて

使ってもらう形になりますよ?」

 

「それで構わない。料金はとりあえず

手形になるけど、それでいいかな?」

 

リリルカさんなら現金一括です!とかイイ

笑顔で言うんだろうけど、流石に問題

ないよな?

 

「大丈夫ですよ。あ、それと九魔姫様に

マジックポーションはどうします?

これなら薄める必要はありませんけど?」

 

「あぁ商売上手だな。モチロンもらうよ」

 

流石は貧乏神を抱えながらもこれまで

なんとかやって来ただけのことはある。

 

定価で売ってくれるってのが信じ

られないくらいの高待遇だ。

 

普段はお茶とお茶菓子しか買ってないのにねぇ。

 

・・・そのお茶もかなりの売上に

なってるだろうから常連の上客では

あるだろうけどさ

 

「で、ナァーザとしては何が狙いだい?」

 

「狙い?あぁ、まぁいくら儂らが相手

でも商売人としては温いか」

 

ここは単刀直入に聞こう。

罠に嵌める気ならここまで僕たちを

治療するようなことはしないはず。

おそらくベル少年絡みだろうけど。

 

「狙いというか、頼み、ですかね?

私は白兎とヘスティアたちを一刻も早く

ここから叩き出したいんですよ。

だから元気になった団員さんを何人か

ベルやタケミカヅチファミリアの連中

に同行させて帰還させてもらえませんか?」

 

「「・・・ん?」」

 

叩き出す?この白兎って言うのは

ヘスティアと一緒にしてるからベル

少年のことだよね?

 

「さっさと地上に帰還させるって?

わざわざ連中を連れてきたのに18階層

を見せずに帰らせるのかい?」

 

冒険者としては初めてココに来たなら

存分に驚いて欲しいところなんだけど?

 

「18階層については後で自力で

余裕を持って来いとしか言えませんね。

とりあえず今はダメです。邪魔です」

 

「邪魔と言うと?」

 

何に対して?

 

「私もリリルカさんも春姫さんもアノ人

に関する情報の漏洩はしたくなんです。

だから知らないなら知らないままで、

さっさと帰ってもらいたいんですよ」

 

「「なるほど!」」

 

エインさんな。そりゃそうだ。

 

本人も見世物じゃないって言ってるし

そもそもレベル1だの2の冒険者が

顔を合わせるようなヒトでも無い。

 

さらに繚藍が麗傑とカリフ姉妹を

連れてきてるんだろ?

エインさんが「麗傑を認めない」とか

カリフ姉妹が「「勝負だ!」」とか

言いだしたら・・・なぁ。

 

色恋ごとは誰だって争いになる可能性があるし、

そもそもそんな面倒な状況になったら上から

エインさんの斬撃が来て、下から

マードゥオの砲撃が来るぞ?

 

18階層終焉のお知らせだよ。

 

そんなところに自衛も出来ない

知り合いが居ても邪魔にしかならないよね。

 

「特にタケミカヅチファミリアです。

連中は春姫さんの知り合いですから

春姫さんに同行しようとするかも

しれません。

ですが春姫さんはエインさんへの

ご挨拶が控えてますから・・・」

 

「うむ。どう考えても邪魔だわな」

 

「だね、善意でついてくるかも

しれないけど、間違いなくエインさん

は気分を害するだろうね」

 

アノ人と会って会話を交わすには

最低限、一定以上の力が必要なんだよ。

そうじゃないとアノ存在に潰される。

 

それで潰れるような人間をアノ人は

許すことはないよね。

タケミカヅチファミリアが潰されるのは連中の

勝手だけど、不機嫌になったエインさんが何を

するかって考えると……ダメだな。

 

いや、感情で暴れまわるような人じゃない

と思うけど、あの人はレベル7相当の実力者。

本人的には軽い叱責のつもりでも、

周りにしてみたら災害だよねぇ。

 

「納得してもらえたようで何よりです。

ついでに、早く地上に戻ってミアハ様

がナニカしてないか確認しないと怖くて

怖くて・・・」

 

「「・・・」」

 

何と言うか・・・苦労してるなぁ。

こっちはサービスでお茶も付けて貰ったし。

ここはさっさとラウルたちに連中を

連れて帰らせるのも悪くない、か。

 

例の鍛冶師もヘファイストスファミリア

のヴェルフ・クロッゾだってわかった以上

エルフから引き離したほうがいい。

 

「ガレス、連中はまだ気絶してるんだったな?」

 

「そうじゃな。……うむ、そういうことか。

確かに気絶してるならそのまま運んだ方

が良いじゃろ」

 

抵抗するなら全員まとめて袋詰めだ。

 

「ついでにヘスティアをギルドに運ばせよう」

 

眷族のためにって理由はわかるけど

そう言う足手まといが居るから危険

なんじゃないか。

 

待つ覚悟が無いなら冒険者の主神に

なんてなるんじゃない。

 

「了解じゃ。取り合えず運搬の準備をさせよう」

 

「任せた。僕はリヴェリアに薬を

渡してこよう。ナァーザには団員に対する

薬の処方をお願いして良いかい?」

 

理由が理由だから間違っても足を

引っ張るなんてことは無いよね。

 

「了解です。薬が無くなったらベルの

ところに行きますので、よろしく

お願いします」

 

「あぁ、こちらこそ頼む」

 

さて、これで大分楽になる。急いでる

ベートには悪いけど、元々ベート一人が

持ってこれる量の毒消しだけじゃ全員の

治療が出来る分には足りないだろうし。

 

何より毒で苦しみたい人間なんて

居ないからね。

ココはちょうど良かったと思おうか。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「久しいですね狐殿」

 

「お、お久しぶりです正妻様!」

 

ふむ、相変わらず見事な土下座です。

 

「そこなアマゾネスがアイシャですか?」

 

一人で居るからそうですよね?

 

「は、はい!アイシャ・ベルカです!

せ、正妻様におかれましてはご挨拶が

遅れて申し訳ありません!」

 

ふむ、痴女姉妹とは違いしっかり上着を

羽織ってますね。

これは彼女なりの礼儀なのでしょう。

 

「元々旦那様の浮気相手などとは思って

いませんから、そのような畏まった

アイサツは不要ですよ。ただ、私に礼を

尽くそうとしたことは評価しましょう。

今後も狐殿と共に旦那様を支えてくれる

ことを願います」

 

普通ならどうなんでしょうね?

遊郭は浮気になるのでしょうか?

ですがそもそも私は二、三年前まで

居なかった者です。

 

にも拘わらず私に会うまで正妻を娶ることが

なかった旦那様の事を思えば、やはり

この者を咎める理由がありません。

 

「ありがとうございます!先生には

お世話になりっぱなしですので、支える

なんて偉そうなことは言えませんが、

いつかきちんと恩を返せるようにって

思ってます!」

 

ふむ。見た目とは裏腹に中々情に篤い

女子ですね。

この者も身請け出来れば尚良いので

しょうが、そうなると狐殿の庇護者

が減るわけですか。

むぅ・・・ままならないものです

 

「そしてそこな阿呆二人がカリフ姉妹ですね?」

 

「・・・はい。正妻様にご迷惑をおかけ

して、誠に!申し訳ございません!!」

 

狐殿が悪いわけでは無いでしょうに。

 

「ま、まさか我らが鎧袖一触とは・・・」

「さ、流石はあのお方の正妻殿っ!」

 

いきなり「「覚悟っ!」」とか来るから

何かと思えばただの腕試しですからね。

 

「まず奇襲なら無駄な掛け声は止めなさい」

 

「「ご教授ありがとうございます!」」

 

・・・てっきり旦那様を一人にしていた

私に対する罰かと思えばこそミネ・ウチ

にしましたが、コレは普通に殺しても

良かったのでは?

 

いや、まぁ元より旦那様の子を産みたい

という者を殺める気は有りませんが。

しかしこの二人は予想以上に良い母体

なのかも知れませんね。

 

レベル6相当なら出産の際に簡単に

死ぬようなこともないでしょうし・・・

 

しかも自分から望んでいると言うのも良いです。

 

頭の中は淫獣母娘と同じような感じ

ですから教育環境がアレなようですが、

子が産まれた時からコチラで教育できる

ならば6歳で旦那様のもとに来たネコ

モドキよりもよっぽど矯正は楽でしょう。

 

主神のカーリーとやらも教育に関しては

旦那様に一任しても良いと言う判断

を下しているようですし。

 

コレは拾いモノかもしれませんね。

 

「旦那様の子種に関しては、私から

特に言うことはありません。

旦那様が認めたなら子を成すのも

良いでしょう」

 

「「おぉ!」」

 

「よ、よろしいのですか?」

 

ん?狐殿は何に驚いているのでしょう?

 

「旦那様の偉大さを広める為には、優秀

な一門の存在は欠かせませんからね」

 

本人たちもしっかり旦那様に傾倒して

いるようですし、外戚としてナニカ

しようとしたら旦那様が殺すでしょう。

 

「あ、確かにそうです!旦那様はあまり

名を売ることを良しとしてませんが、

何かあった時に頼りになる一門衆が居て

困ることはありませんよね!」

 

「えぇ、その通りですよ」

 

旦那様だけでなく春姫殿や農園を守る

為に戦力はいくらいても足りません。

 

そうそう戦力と言えばあの小娘です。

 

「狐殿?リリルカは途中で帰ったと

聞きましたが?」

 

正体不明な冒険者は犬が狐殿から引き

離したそうですが、リリルカが狐殿の

護衛任務を放棄したことは事実。

 

何か理由があってのことでしょうね?

 

「あ、そうです!リリルカ様は逃げた

ヘルメスを追いかけました!

旦那様の計画がわからないので、勝手には

殺せませんから、今回は捕らえてギルドに

差し出して罰金を搾り取る予定です!」

 

「なるほど・・・」

 

ふむ、逃げたヘルメスを追うのは良い。

この様子では狐殿の護衛も投げ出した

というより他の者に任せたと見るべきか?

 

ここで殺さずに、ギルドに生かして連れ

帰るのは罰金の為か。

 

「そもそも罰金とは?」

 

「あ、それはですね!元々神はダンジョン

に入ることを禁止されてまして・・・」

 

 

 

 

 

なるほどなるほど。確かに私や烏の

ような知性がある存在でもこのような

腹の底から敵意が出てくるのです。

 

他の魔物やダンジョンにしてみたら

間違いなく神は劇物。それに穢れし

精霊の存在を考えれば、ギルドと

してはダンジョンで神には死んで

欲しくはないのでしょう。

 

そこで連中は「無力な神が入っても眷族や

他者の足を引っ張る」と言う理由を付けて

罰金刑としたのですか。

 

「ではヘスティアとか言う神も?」

 

「はい!地上に出たらギルドに引き渡します!」

 

・・・もしココで私がアレを殺した場合

旦那様の予定を狂わせるナニカが

生まれる可能性がありますか。

 

それなら罰金刑として経済力を削ぐ

と言うのは間違いではありません。

 

ふむ・・・そういうことであれば、

まぁ挨拶が無いことも春姫殿の護衛を

他者に任せたことも、旦那様の敵を

苦しめることを優先させたと考える

べきなのでしょうね。

 

元々リリルカは旦那様の直弟子で

サポーターらしいですから、優先順位

としては間違ってはいない。

 

むしろコレを咎めては、私こそ

旦那様に対する不忠となりますか。

 

「リリルカの事情はわかりました。

正直な話、本来であれば旦那様の敵で

ある神を目の前にして殺さぬ狐殿に

対しても何かしらの罰を与えるべき

かと考えておりましたが、これは私の

浅慮でしたね。申し訳ございません」

 

失敗失敗。正妻失敗です。

 

「そ、そんな!謝罪など不要です!春姫も

何度もアレを殺めようとしましたが、

旦那様のお気持ちがわからず・・・

離ればなれになってお仕事をしている

正妻様と違い、これだけお側に居ながら

このような無能を晒しているのです!

正妻様から罰を受けるのが当然と

言えましょう!」

 

・・・相変わらず謙虚な方ですね。

 

「旦那様の考えなど長年連れ添っても

理解出来ません。狐殿のそれが当たり前

なのですよ」

 

聞けば教えてくれるでしょうが、

それだって一部だけですからね。

 

まったく嫁泣かせの困った旦那様ですよ。

 

「とりあえずアイシャ、カリフ姉妹は

一刻も早く狐殿を無事に地上へ戻すように。

狐殿をあの神のような存在の近くに置いて

いては旦那様から何を言われることになる

か、私にもわかりませんからね」

 

アレはすぐに引き離すべきでしょうね。

 

特にダンジョンの中でアレの傍に居るのは危険すぎます。

 

「「「ハイッ!」」」

 

「せ、正妻様!春姫ごときにそのようなお気遣いは・・・」

 

ごときとはなんですか。ごときとは。

 

「狐殿、貴女は旦那様が内縁の妻と

認めた方なのです。必要以上の謙遜は

旦那様の名を汚すことになりますよ?」

 

「はっ!も、申し訳ございません!」

 

まったく、謙虚なのもほどほどになさい。

 

この分では、もう少し己に自信を持って

もらわねば奥の管理をお任せすることは

できませんね。

 

今はそれほど数も居ないようですし

当分は旦那様ご本人様に頑張って

もらいましょうか。

 

あの方にはそれを楽しむだけの甲斐性も

ありますからね。

 

「それと狐殿には旦那様に対して

この書状を届けてもらえますか?」

 

59階層の情報と60階層の凍土。

マダオと烏、そして伯師妹の情報です。

狐殿以外には託せません。

 

「ハイッ!お預かりします!」

 

「良い返事です。ではすぐにでも

出立の仕度を・・・・・・?!」

 

「え?正妻様?どうなさいました?!」

 

 

 

 

 

 

 

なんだこれは?なんだコレは?

ナんだコレは?!ナンダコレハッ!!!

 

 

 

 

 

 

「烏!貴様は大至急下層へ行け!ココ

から離れろ!勝手な行動は許さんっ!」

 

 

 

コレは、この体の奥底から漏れ出る

のは神に対する殺意かっ!

 

 

 

「グ、グラァァァァァァ!!」

 

 

 

 

「「「「正妻様(殿)?!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の精神をここまで揺さぶるとは!

 

神め!一体ナニヲシタッ?!

 




狐殿はやっぱり特別扱い
はっきりわかんだね。

リリルカは助かったもよう

あれ?紐神様まさかやっちゃった?ってお話
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