ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない 作:カツヲ武士
他の作品の影響で、頭がうまく切り替えられていません。
そのせいで地の文やら何やらが前話と
ガラリと変わってますが、話の流れとしては
変わってませんので、作者の作風の歪みを
「シカタネェナ」と笑顔で流してくれる寛容な
読者様以外は見ないほうが良いかも・・・
大幅修正する可能性大!
ーーー
オリ設定!
オリ展開!
嫌いな人は読み飛ばし!
ーーボールス視点ーー
「くそっ!所詮は17階や19階の魔物
だから個の強さはねぇが、数が多いっ!」
中には毒が有るヤツも居るし、前みたいに
深層の魔物が紛れ込んでる可能性も有る
から気は抜けねぇし、何より向こうで
争ってる黒いゴライアスとドラゴンの
余波がコッチに来る可能性も有る。
あんなのに巻き込まれたら普通に死ぬからな!
ボールスは遠くに見える異形の戦いを
眺めながら現状を再確認する。
周囲の冒険者は魔物の数に圧倒された為
少なくない死傷者を出している。
だが誰一人とて持ち場を離れる様子は
無いし、目にはギラギラしたモノが
宿っている。
本来ならば俺を含めたリヴィラの街の
関係者はもっと賢い。
自分で言うのもアレだが、実際こんなに必死で
街を守るような真似はしないし、ココで死ぬ
くらいならばさっさと逃げて、モンスターを
やり過ごし、それから街を再建をするべきだと
判断をするだけの頭がある。
普段ならそう判断して、無理に魔物なんかと
戦わず、ロキファミリアに任せて逃げるだろう。
ソレが賢い冒険者としての判断だと言うのは
ココに居る全員がわかってる。
それでも、ココから逃げ出そうとする冒険者
は一人もいない。
ソレは何故か?と聞かれれば、彼らは一様に
「冒険者の意地だ!」と答えるだろう。
自分たちがヤクザな商売をしていると
言うのは自覚している。
だがそれと同時にダンジョンの中で自活する
だけの力があり、実績もあると言う自負が有る。
ソレをギルドの中でぬくぬくしている様な
連中に壊されるのが我慢出来ないのだ。
そう、今回のコレは事故ではない。
明確な意思によって引き起こされた神災と言うではないか!
実際は声の主が不明なので信憑性は薄い。
だが自分たちを邪魔だと判断した連中が
引き起こしたモノの可能性があるのだ!
そこから逃げたら俺たちは冒険者じゃ
なくなっちまう!
態々口には出さないが、ここリヴィラで
今も戦う冒険者たちは皆そんな気持ちを
持っている。
だからこそ、街の元締めの俺が弱音を
吐くわけには行かねぇし、吐く気もねぇ!
気を吐きながら雑魚を蹴散らすが、その
数は減るどころか増える一方。
自分達は19階層から来るモンスターを
相手にしてるが、その数は数えるのも
億劫になってくる。
今は良いが、これがどれだけ続くのか・・・
近い将来のことを考えると、ただでさえ
厳しい顔が、さらに歪むのを感じる。
「随分苦戦してるようだねぇ?」
そう言いながら目の前の大群を造作もなく
蹴散らしたのは・・・
イシュタルファミリアの戦闘娼婦の
取りまとめ役である麗傑。
「なんでぇ。ロキファミリアだけじゃなくお前さんも居たのかよ」
そう軽口を叩くが、なんでコイツがココに
いるのか?と言う疑問よりも、ようやく俺も
一息吐けると言う安堵の気持ちの方が大きい。
確か今のコイツのレベルは5だったはず。
19階層の魔物なんざ1000匹来たって楽勝だろうよ。
それにコイツは指揮も出来る。
コレで少しは休憩出来ると思うと、今は
女に助けられたと言うことより、正直助かると
言った気持ちの方が大きい。
そういう思いが顔に出ていたのだろう、
麗傑は「とりあえず掃除だ!」と言って
苦笑いしながら敵を蹴散らしていく。
「いやぁレベル5ってのはスゲエもんだな」
数をモノともしない麗傑を見て、つくづく
そう思う俺の言葉に、いつの間にか集まってた
周りの連中も無言で頷いている。
・・・俺も本格的にレベルアップ目指すか?
前回の殺人事件や新種の魔物。そんでもって
いきなり階層中に降って街を破壊した水晶。
そして今回のコレだ。
街代表者ヅラしてる俺が、いつまでもレベル3
ってわけなはいかねぇよなぁと反省するには
十分すぎる出来事だ。
『ぐるぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
『GAAAAAAAAAAAAAA!!』
・・・ソレもコレもこの場を生き延びることが
出来たら、だがよ。
こっちが落ち着けば、今まで触れなかった
向こうの戦いがどうしても目に付く。
うん。コッチ来たら逃げよう。
おそらく俺以外の冒険者も同じ気持ちだろう。
声の方向を見ては逃走経路を確認している
ように見える。
黒いゴライアスを蹂躙する赤いドラゴンには、
冒険者たちの意地とかそういうのを全て
吹き飛ばす迫力が宿っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーアイシャ視点ーー
正妻様の命令でボールスに接触したのは
良いが、どうもこうも集中しきれてないねぇ。
いや向こうで正妻様が調教したドラゴンが
無双してるの見たら、何時コッチに来るか
って心配するのもわかるけどさ。
ま、コッチも遊びに来たワケじゃない
さっさと命令をこなさないとね。
「で、ボールス。あんたはさっきの声に
ついてどう思う?」
コイツがどう考えてるかによってコッチ
の話の切り出し方が変わるからねぇ。
あくまで自然に。正妻様の声と私は
無関係を装う必要があるけど、
そんなの娼婦の私にしたらねぇ。
男を騙すのも仕事のウチだし?
それほど難しいことじゃないけどさ。
「あぁ、あの声な。ヘスティアとか言う
神のせいであの黒いのとかドラゴンが
暴れてるってヤツだろ?
全くの嘘ってわけじゃねぇだろうよ」
そう言ってボールスは考え込むように
顎に手を当てている。
ドラゴンはまた別だけど、そこまで
教えてやる必要は無いね。
「だね。実は私たちにも心当たりがある」
私がそう言うとボールスは思考から一転、
目つきを鋭くして私に続きを促す。
「心当たりと言ってもあそこで戦ってる
黒いゴライアスに関してじゃなく、その
原因と言われる神、ヘスティアについてさ」
「ソッチか・・・それでも俺らはヘスティア
なんて神知らねぇからなぁ。今はどんな情報
でもありがてぇよ」
そう言ってさっきと同じ視線を向けてくる。
しかし、コイツ。場の空気を利用して無料で情報を持ってく気だね?
何も言わずに無料で情報を明かせば
逆に疑われるよねぇ。なら、私がすべき
交渉は・・・
「本来なら情報は有料だとか言って、色んな
交換条件を出して駆け引きをするんだろうけど
今回は非常事態だ。貸しといてやるよ」
こんな感じで、あくまで貸しってことにする
のが自然だよねぇ。
「ちっ!流石に商売の神様の眷族だ。抜け目ねぇな」
苦い顔をして頭をかくが、情報は欲しい
のだろう。貸しという言葉を否定する
ようなことはしてこなかった。
コレで第二段階クリアか。
ボールスとの接触が第一で、こいつに
情報を渡すことが第二ってね。
「実はヘスティアを連れて来た連中と、
私たちは途中まで一緒だったのさ」
まさかこんなことになるとはね。と言って
苦笑いする私を見て目を見開くボールス。
「あぁん?そんじゃコレは本当にギルドの
企みってわけか?」
ボールスは驚いて声を上げたが、それでも
現状半々と言ったところかね?
正体不明の正妻様の声を完全に信じてたワケ
じゃないだろうけど、ヘスティアって神が
ココに居るのが真実なら、さっきの言葉の
信憑性が一気に上がるもんねぇ。
「さてね。そもそも私が聞いた話だと、
ヘスティアがココに来たのは自分の眷属が
一日で戻って来なかったから、心配になって
来たって話だったよ?」
コレも嘘じゃない。調べられれば私達も
連中と一緒だったってのはバレるから、
話せることはさっさと話すべきだろう。
「はぁ?なんだそりゃ?」
心底不思議そうに首を捻るが、私も同じ意見だね。
「なんでも初めての眷属で、まだ一人しか
いないんだと。そんでもって、その眷属が
あの世界最速兎、
先生曰く主人公。あの黒いのも、本当なら
あのドラゴンやロキファミリアじゃなく
主人公が片付ける予定だったかもしれない。
ゼウスだかヘラだかウラノスだか知らないが
・・・本当にやってくれる。
「
二ヶ月でレベルアップしたってガキか。
成長促進系のスキルがあるんだって?」
流石に情報が早い。まぁコイツらにしたら
地上の情報は必要不可欠。
常に最新情報を入手出来るように色々
やってんだろうさ。
「それだよ。珍しいし唯一の眷属なら執着も
するんだろうね。
それで、ソイツがウチの繚藍の知り合いの
タケミカヅチファミリアとか言うのと
なんか色々有ったらしくてさ、その縁で
捜索を依頼されてねぇ」
まったく春姫の甘さも困ったもんだ。
とは言え、そのおかげで先生が敵とみなす
連中の企みも見えたし、正妻様にご挨拶
出来たと思えば悪くない。
・・・もしも何も知らずに粗相してたら、
あのドラゴンに殺されてた可能性も有るからねぇ。
それでも一発で死ねるなら慈悲深いとも
言えるけどさ。
正妻様の歪み無さと先ほどの殺気を思い出す
と背筋が凍るような感覚が自分を襲う。
最低でもヤレと言われたことをしっかり
こなさないとね。
アノ殺気が自分に向くかと思えば、ココでの仕事は失敗できない!
ひしひしと正妻様の重圧を感じるアイシャ。
当然表情ほど余裕があるわけではなかったし、
ボールスもアイシャが焦ってるように感じ
たが、遠くで叫び声を上げるドラゴンを見て
現状を再確認し、余裕がないのは当然かと
アイシャの態度に納得した。
「はぁん。ソレでお前さんが一緒について
来たってわけか。ソレはまたなんつーか、
タイミング的には助かったと言った方が
良いんだろうがよ」
やっぱり私が居たことを疑問に思ってたか。
ウチの主神様も色々やってるからねぇ。
「そういうわけさ。ガキの搜索なんざ私が
やることじゃないけど、繚藍が出るって言う
なら私も黙ってるわけにもいかないだろう?
最近はレベル4でココで殺されてるヤツが
居るし、ヘルメスファミリアもアレだしねぇ」
先生との関係は有名だし、なんか天界の
関係で神サマ連中も注目してるとか?
しかもレヴィスとか言う調教師が暴れてるから、
そう言う情報を持ってるなら護衛は必要だって
判断するのが普通だよねぇ。
「あぁ、農家か。それに調教師のことも
考えればお前さんが来るのもわかる。
だがソレなら、なんで依頼した神までココに
来ることになるんだ?明らかに搜索の邪魔に
なるじゃねぇか」
ごもっとも。本当になんでだろうねぇ?
「ソレが私にもわからないのさ。明らかに
不自然だが、ヤツは眷属が心配の一点張り。
だけどそこにさっきの声だろ?」
実際はただ心配だっただけなんだろうが、
そんな小娘みたいな感情で動かれてもねぇ。
周りも「足手纏いなんだから本気で眷属を
助けたいなら黙ってろ」となんで言わな
かったのやら・・・。
ま、私らはそこを利用させてもらうんだけどね。
「なるほど。確かに不自然だし、状況的
にも無関係とは思えねぇな」
そう言って18階層をぐるりと見渡すボールス。
アイシャがかなり減らしたので自分たちの
周辺には余裕があるし、17階層からの
モンスターはロキファミリアの連中が相手
しているようだから、現状特に問題は・・・
『ぐるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
『GuGyaaaaaaaaaaaaa・・・』
特に問題は・・・無い。
「だろ?今までリヴィラが魔物に襲われた
ことはあっても、あんな黒いゴライアスの話
なんか聞いたことがない。
同じように、今まで神がココに来てナニカ
したってのも聞いたことが無い。
もしかしてアンタは何か知ってるかい?」
ココで前例があるならちょっと困った
ことになるけど・・・
「いや、ねぇな」
私の心配を余所に、ボールスはそう断言すると
ともに、その口元を歪ませた。
「なるほどなるほど。状況証拠としては
十分過ぎるほどの状況だな」
今までダンジョンの中に居なかった神がココ
に来て、ナニカした結果、今まで見たことも
聞いたこともないような化物が現れた。
無関係と言い切るには難しいだろう。
「俺としても、ギルドの連中が俺たちを
面白く思ってねぇのはわかってるんだ。
正規の出張所みたいなのを作るべきだって
声だって今まで何度も上がってる」
心底憎らしげに語る様子に嘘の気配は見えない。
「へぇ。そうなのかい」
普通に知らなかったけど、ありえない
ことじゃないね。
私らにしてみたら、少し物価が高いけど
便利な中継地点って感じだけど、カツカツな
奴らからしてみたら18階層程度でここまで
ボッタクリされて面白いわけがない。
せめて適正価格にしろ!とかもう少し
高く買い取れ!と言った色んな意見
が上がってるのは想像できるよ。
「だからさっきの声みてぇなことをギルドが
企んで実行してくる可能性も、ゼロじゃ
ねぇと思ってんだ。
それは俺だけじゃねぇ。街の運営に関わる
連中は多かれ少なかれそう思ってるだろう」
・・・断言はしないか。まぁこの内容は
即決できるようなモノじゃないからねぇ。
「私としては最初闇派閥あたりがアンタら
とギルドの仲違いを狙った虚言だと思った
んだがね?
ソッチの可能性はないのかい?」
あえてギルド以外の敵にも目を向けさせる
ような意見を言ってみるが
「あ~ねぇだろうな」
コレに関する答えは否定。さらに即答ときた。
「即答かい?ソッチだって無い話じゃ
無いと思うんだけど?」
実際に奥様がやってるのはそう言うこと
だしねぇ。なんでソッチを無いと言い切る
ことが出来るのかは知っておきたいね。
「簡単だ。ココが無くなったら連中も
補給が出来なくなるだろう?」
「・・・なるほど、簡単だ」
言われてればその通りか。連中にして
みたらココは素性を問わずに魔石やら
ドロップアイテムを売りさばける場所だし、
下手に地上に上がったらロキファミリア
やら何やらに目を付けられるからね。
その心配がないリヴィラを破壊するような
策は取らないと言うわけか。
どうしても必要ならヤルんだろうけど、
現状勝負を懸けるような状況でもない。
そう考えれば闇派閥は無関係としても問題は
ないってワケだね。
うんうん。この情報は正妻様も喜ぶんじゃないか?
「つまり一番怪しいのはギルドだ。次点で
何も考えてねぇ馬鹿な神が暴走したって
感じだろうが、その場合でも裏でギルドが
手を回してる可能性がある」
イイ線行ってるねぇ。
実際コッチもよく分かっちゃいないが、
おそらくその次点が大当たりだよ。
しかしまぁ、こっちとしては都合が良い。
「なるほどねぇ。次点の場合は、ギルドが
あえて暴走するような馬鹿に、あること
ないこと吹き込んでから送り込んで来たって?」
そういうことかい?と話を振れば、その通り
と言う答えが返ってきた。
いやぁこのギルドの信用の無さと来たら・・・
ま、冒険者にしてみればギルドは自分らを
管理する組織だからねぇ。
自由気ままなヤツほど連中が嫌いになるし、
こんなところで商売をやるような連中に
してみたら親しみなんかわかないか。
「そうやって自分らは無関係ってことに
しようとしてると考えれば・・・確かに
違和感が更に無くなるねぇ」
私の声に頷くボールス。
いやはや、私が誘導しなくても勝手に
ギルドを敵認定してくれてるよ。
本来なら敵意を煽るとか、そんな感じで
良かったんだけどさ。
コレで第三段階もクリアだ。
このまま第四段階に行こうかね。
「そんじゃさっきの声の主は何者だと思う?」
闇派閥じゃない、だけどギルドに敵対してる
ヤツなんか居るのか?
「おそらくだが・・・闇派閥だな」
「はぁ?」
さっきと言ってることが違うじゃないか?
馬鹿にしてんのかい?
そんな気持ちが顔に出てたんだろう。
「落ち着け」と言ってボールスは説明を続ける。
「お前さんの気持ちもわかるがよ、さっき
お前さんが言ったのは、俺たちとギルドの
仲を裂く『闇派閥による虚言』だろ?」
確かにそう言ったけど・・・あぁそうか。
「気付いたな?『虚言』じゃねぇんだよ。
嘘なら調べればわかるが、本当のことを
言うなら問題はねぇ。闇派閥の連中にしても
結果だけ見りゃギルドの企みを潰してるし、
俺たちの仲を裂くことが出来るって寸法だ。
どう転んでもそこに損はねぇだろ?」
自信満々にそう言われれば、事情を知る
私でさえそうなのかもしれないと思ってしまう。
自分の推察を聞いて呆然とする私に気を
良くしたのか、喜々として今までのギルドの
所業に関する愚痴をぶつけてくるボールス。
ソレを見て、私は先生とその一番弟子である正妻様の怖さを再確認した。
計画の第四段階。正体不明の声の件。クリア。
読者様に寛容さを求める、だらしない作者がいるらしい。
そう、ソレが私だっ!!!
現在ハイスクールなDDの方を書いてるので
予定される更新速度はナメクジです。ってお話
禿げたオッサン視点は誰得なのか・・・