ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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話の進行上
なぞのおりきゃらが出せない・・・

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常識フィルターが団長の胃を襲う!!

嫌いな人は読み飛ばし!


第26話

「団長!このお酒美味しいですよ!

もっと飲みましょうよぉ!」

 

「あはは、僕を酔わせてどうするつもりだい?」

 

ティオネ?最近は落ち着いてると

思ってたけど、お酒を飲んでとうとう

いつものアレが出たか?

 

「団長、こちらをどうぞ・・・」

 

「ん?」

 

何故小声?・・・いや、そうか!

酒の瓶に入ってたけど、注がれたのはお茶!

 

しかし、なんでわざわざこんなことを?

 

・・・あぁ、なるほど。わざと僕に絡んで

内心でイラついている今の僕に他の団員を

近付かせないのと、自分が絡むことで僕が

疲れていたりイライラしてるように見える

ことに違和感を与えないようにしてくれているのか。

 

僕だけじゃない。他の団員達や周りの空気を

読んだ素晴らしい配慮じゃないか。

自分が道化役を演じてでも他人を

気遣うなんて・・・

いつの間にこんな良い子に育ったのやら。

 

いや、彼がきちんと教えてくれて

彼女がそれに応えたんだよね。

 

それもこれも僕の為、か。

……あぁ、疲れた胃に配慮が染み渡る。

 

「・・・ティオネ、ありがとう」

 

「はいっ!(小声でありがとう頂きましたっ!

打ち上げではわざとらしいくらいに

接触しても良し。だけど飲ませるのは

お酒じゃなくお茶。そうすれば団長は

私に感謝してくれる!

普段は接触したら離されるのに、

今は受け入れてくれてる上に感謝までっ!

流石先生っ完璧です!)」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「そうだ、アイズ!お前、あの話を聞かせてやれよ!」

 

「あの話?」

 

なんだ?何かあったのか?

 

「ティオネ・・・何かあったのか?」

 

「すみません、わからないです。ただ……」

 

「ただ?」

 

なんだろう?

 

「アレが何を言いたいのかはわかりません。

ですが確実に碌でもない事だと思います。

いつでも止めれるような準備は必要かと」

 

「・・・それはそうだね」

 

酔っぱらいが大声で叫ぶ内容がマトモな

はずないからな。

しかもべートとアイズがかかわっていて

僕たちが知らないなら・・・帰還時の

怪物進呈だろう。

 

あの馬鹿。一体どれだけ僕の胃を痛めれば気が済むんだっ!!

 

「アレだって!帰る途中で何匹か逃がした

ミノタウロス!

最後の一匹はお前が5階層で始末しただろ?

その時にいたトマト野郎の話だよ!」

 

情けない・・・初めからお前とアイズが

ラウルの指示に従って全力で上に

向かっていれば、ミノタウロスごとき

そこまで逃がしはしなかっただろうに。

 

命令違反をしたことと恥を晒している事を

自覚しているのか?僕はカチ割ると言ったぞ?

 

「それでよ、いたんだよ!

ミノタウロスから逃げて追い詰められて

ガクガク震えていた、いかにも駆け出しって

言うようなひょろくせえ冒険者が!」

 

上層に駆け出しの冒険者がいるのは

当たり前だろう。

何を言ってるんだあの馬鹿は?

 

「抱腹もんだったぜ、兎みたいに壁際へ追い込まれちまってよぉ!」

 

僕は胃が痛くて腹を抱えそうだがな。

 

『ふむ、それをアイズたんが助けたんか?』

 

「あぁそうだ、アイズが間一髪のところで

ミノタウロスを細切れにしてやったんだよ!」

 

細切れに?なぜそんな事をする必要がある?

 

…まさか試し切りか!あの緊急時にそんな

ことをしながら動いてたのか?!

それじゃあ5階まで逃すわけだ・・・

 

「それでそいつ、牛の血を全身に浴びて

真っ赤なトマトになっちまったんだよ!」

 

僕が掃除したのはソレかっ!

お前らが黙って魔石を潰してれば

余計な手間もなかったものをっ!!

 

「それにだぜ?そのトマト野郎、叫びながら

どっか行っちまってな!うちのお姫様

助けた相手に逃げられてやんの!」

 

混乱してたんだろう?ミノタウロスより

怖い相手が来たと思って生存本能に

従って逃げたんだ。

 

緊急時に固まったりオタオタするよりよっぽど優秀じゃないか。

 

「いい加減その五月蝿い口を閉じろベート。

ミノタウロスを逃がしたのは我々の不手際だ。

その冒険者に謝罪することはあれ、

酒の肴にする権利などない」

 

・・・まったくもってその通り。

ここでお前まで反省してないようなら

僕の怒りは有頂天だったよ。

 

「はっ、さすがエルフ様!誇り高いこって。

でもよ、そんな救えねぇ奴を擁護して何になる?

ゴミをゴミと言って何が悪い?!」

 

誇り高いとかじゃねぇよ。

リヴェリアが擁護してるのは自分のミスだ。

ゴミ?自分のことか?

 

『ベートやめぇや。酒が不味くなる』

 

ロキにしてみてもアレは笑い事じゃない。

「反省してないじゃないか」ってなったら

次はロキに顛末書を書かせるからな。

 

「アイズはどう思うよ?

敵の目の前で震え上がるだけの

情けねぇ野郎を?

あんなのが俺達と同じ冒険者を

名乗ってるんだぜ?」

 

お前と同じ冒険者を名乗ってることが

コレほど恥ずかしいことだとは

思わなかった・・・

 

そもそもレベル1の冒険者がミノタウロス

を見て震え上がるのは当然だろう?

 

それにそこまで見たならさっさと助けろ!

そしてその感想はおかしいだろ?むしろ逆だろうに!

 

「・・・その冒険者、素質ありますね」

 

うん、ティオネはわかってるな。

そうだ。レベル1の冒険者があんな場所で

ミノタウロスに遭遇したら、逃げるどころか

固まって殺されるのが普通だ。

 

それが無事に逃げ延びて、援軍が来るまで

生き残った・・・立派な冒険者じゃないか。

 

「・・・あの状況じゃしかたがなかったと思います」

 

仕方ないって。アイズもその程度か・・・

コレがロキファミリアの幹部って。

僕は今まで一体何をしてきたんだろう。

 

「何だよ、いい子ちゃんぶりやがって。

じゃあ、質問を変えるぜ?

あのガキと俺、ツガイにするならどっちがいい?」

 

…もうダメだ。これ以上は【俺】が我慢できん

 

「・・・ティオネ、もういいアレを黙らせろ」

 

さすがにココでカチ割ったらミアに悪いからな。

 

「はいっ!」

 

「雑魚はアイズに似合わねぇ!!」

 

お前が強者だといつから錯覚していた?

 

 

 

「あっ!ベルさん?!」

 

ん?なんだ?このタイミングで食い逃げ?

 

『なんや?ミア母さんのところで食い逃げか?!』

 

いや、それなら店員が追ってるはず。

・・・まさかっ!

 

「アイズ!今すぐ今の少年を追えっ!

謝罪と所属ファミリアが分かるまで

帰ってくるな!

ティオネはそこの阿呆を縛れ!ガレス!

阿呆を拠点へ持って帰るぞ!

あぁ、ロキとリヴェリアとティオナは

他の団員と打ち上げを続けてくれ。

ミア、少年の分の支払いはこちらで行う」

 

「・・・!!」

「「はい!」」

「了解じゃ」

「む?どういうことだ?」

『りょーかいや』

 

リヴェリア・・・お前は馬鹿か?

 

『支払いについては了解したよ。けどね。

ウチも酒場だから客に酒飲んで騒ぐなとは

言わないけどさ、アレで幹部なんだろ?

もう少し品性ってヤツを鍛えてやんな』

 

「返す言葉もない。もし少年が来たら

こちらから謝罪したいので、名前や拠点。

あぁ、教えられる事だけでもいいから教えて

欲しいと伝えて欲しい」

 

『そっちも了解。アンタがまともでよかったよ』

 

まとも?幹部の一人も教育できない僕が?

皮肉にしては隠し味が効き過ぎだな。

 

「よろしく頼むよ。

僕は先に拠点に帰って謝罪の準備をする。

ラウル。すまないが君も帰還だ。

もう一度あのときの細かい状況を教えてくれ」

 

「は、はいっ!」

 

馬鹿がっ!

・・・いやソレを知っておきながら

甘やかして育てた僕が悪い。

 

責任とってロキファミリアの団長辞めて、

ソーマファミリアで杜氏できないかな・・・

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ふむ、彼がこちらに向かって走ってきた?

目的地はダンジョンかしら。

 

その後ろに剣姫・・・彼を探してるわね。

 

『オッタル・・・いえここはアレンね、

アレンは顔を隠して剣姫の足止めを。

ダンジョンとは別方向に誘導して』

 

「はっ!」

 

『オッタルは彼が死なないように

見張ってて頂戴。おそらく彼の

目的地はダンジョンでしょうからね』

 

「はっ!」

 

今のアレンなら剣姫程度殺すことなく

足止めできるでしょう。

オッタルはどうしても目立つし・・・今後

繊細な仕事はアレンに回しても良さそうね

 

(師匠!俺は今!最っ高に輝いてるぞ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「それでね、もうポーション作るの

止めたほうが良いんじゃないかって

思ってるんですよ!」

 

あぁ、ナァーザさんも限界が近かったんですねぇ。

 

「作っても作ってもミアハ様がタダで

バラまくし。

この前なんか神友に眷族が出来たらからって

ご祝儀で大量に渡すし・・・」

 

「ま、まぁまぁ、そういった意味での

ご贈答ならバラ撒きとは違いますし」

 

理由があるなら、我慢できなくはないと思うんですが・・・

 

「その神友が二年前に20万ヴァリス貸して

まだ返してないヤツなんですよぉぉぉ!!」

 

「おおぅ」

 

ありましたねぇそんなこと。

確かじゃが丸君の屋台を爆破したんでしたっけ。

 

「それってまだ返済されてなかったんですねぇ

…ちなみに残りはどれくらいあるんです?」

 

「20万ヴァリスです」

 

「はぁ?」

 

返してない?1ヴァリスも?!

 

「もうミアハ様的にはあげたモノって

感じじゃないですかね?返済の催促

して下さいって言っても『そこまで

焦ることはないだろう?』って言うんです」

 

「・・・」

 

いや、まぁ今のナァーザさんは

20万ヴァリスくらいならポンと

払えるだけのお金がありますけどね。

それとコレとは違いませんか?

それにコレが200万だの

2000万になったら大事ですよね。

 

「今のうちにあの人にお金の大切さを

学ばせないとヤバくないですか?」

 

稼ぎを全部持ってかれますよ?

 

「そうなんです・・・お茶の保管庫や

金庫は絶対に開けられないようなのを

先生に作って貰いましたから良いの

ですけど、金庫に入れる前の売上や

ポーションはどうしても見つかってしまいます」

 

「それだけ聞くと、なんか中毒の人からお酒を隠してるみたいな感じですね」

 

リリの両親がそんな感じでしたよ。

 

「本当にそんな感じですよ。

それでミアハ様が『鍵はどこだ?』とか

探してるときがあるんですよ?

予備費で20万ヴァリスは置いてますから

金庫の鍵なんて絶対に必要ないのに!」

 

そういえば不壊属性の金庫に特殊な

認証が必要なようにしてましたね。

先生かナァーザさんが持つ鍵がないと

絶対に開けれない不思議な金庫でした。

 

先生が盗んだらどうするんだって思いますが、

あの人の場合お金が必要なら装備作って売れば

いくらでも手に入りますからね。

急に現金が必要になったから貸してくれって

言われたらイシュタル様とかも貸して

くれますし。ナァーザさんも先生相手なら

頼まれたら普通に出しますよね。

 

ティオネさんは縄鏢に興味津津でしたから

結構なお値段で売れそうでした。

うん、やっぱり先生が盗むのはありえないです。

 

「一体何にお金が必要なんですかね?騙されたとか頼まれたとか?」

 

「・・・孤児院の子供たちにお菓子をあげるんだそうです」

 

「ほほーん」

 

思っていたよりはまともな理由でした。

あくまで『思っていたよりは』ですけどねぇ。

 

「やってることは立派と言えなくもないですが、

ソレをするくらいなら【調合】を教えるなり

算術を教えるなんなりして孤児の手に職を

つけたほうが色々と良くないですかね?」

 

孤児の自立にも役立ちますし。

教養やスキルがあれば生まれはどうであれ

医療系のファミリアで雇い入れるでしょ?

と言うか、そういうことをしっかりしないと

いつまでたっても強請るだけのガキが

出来上がりますよ?

 

どこぞの狼さんとか剣姫さんみたいな。

 

「私もそう思います。けどソレを言っても

『孤児の教育はペニアの担当だ』で

終わるんですよ?!」

 

「はぁ。それならそのペニアさんとやらに

全部やってもらいなさいよって話ですね」

 

それができないなら共同で

教育するとかすればいいじゃないですか。

 

「本当にそう思います。

孤児に教育をしてるならポーションや

お金をバラ撒くこともありませんし!」

 

「あぁ、なるほど。ソレもありますね」

 

物理的な拘束もそうですが、孤児はお金に

五月蝿いですからね。バラ撒きは許さない

でしょう

 

「大体タダでポーションをばら撒いてたら

他の医療系ファミリアに叱られるんですよ?」

 

・・・まぁ、基本は商売ですからね。

タダでばら蒔かれたらそりゃ困りますか

 

「ほかの医療系の方々はあの愚行に

対抗するために試供品的な感じで

少量のポーションを付けたりしてますけど、

誰だって自分の作った作品がタダで

売られて面白いハズはないんです!」

 

ごもっとも。

 

「それでイシュタルファミリアからの

お香を始めとした大規模な事業を共同で

やってるんですね?」

 

最初は手が足りないと思ってましたが

そういう配慮だって必要ですよね。

 

「そうなんです。そういう配慮の

必要性を先生に言われてなければ

確実に潰されてましたよ・・・」

 

「さすが先生ですね」

 

ナァーザさんも目の前の借金とアホの

せいで視野が狭まってましたからね。

 

「まぁ私自身が医療系では珍しい

レベル3だし、色んな仕事も回してます。

それに先生の後ろ盾があるから

今は直接的な被害はありませんけど、

コレが続けばポーションを作れば

作るだけ損が出るんです・・・」

 

売上だけじゃなく、ほかの医療系

ファミリアにも害を与えてるなら

ポーション作りを止めようとするのも

わかります。

 

それに最近はミアハ様のお店ではなく

ナァーザさんのお店で浸透してますし、

お客さんのほとんどはお茶とお菓子

目当てらしいですからね。

 

「そうなるとお茶を医薬品扱いで

売るんですよね?

他には何か考えてるんですか?」

 

それだけでも十分でしょうが

茶葉は先生からの仕入れです。

「先生が居なくなったら商売が出来ません」

では独立したファミリアとは言えませんよ

 

「ソレを考えまして、リリルカさんにも

何か意見があればなぁって」

 

あぁなるほど。ソレを考えないことには

ポーション作りも止めれませんね。

 

「先生には?」

 

あの人に聞くのが一番早くないですか?

 

「・・・まずは周りから色んな意見を聞いて

自分で考えなさいって言われました」

 

あぁ、あの人はアドバイザーではなく

教育者ですからね。

相変わらず優しいのか厳しいのか

わかりませんねぇ。

 

「とりあえずお話はわかりました。

急に言われてもアレですから、

少し時間をもらえませんか?」

 

お酒関連だと二日酔いを治す

お薬とかあったらいいですよね。

ソーマ様にも聞いてみましょう

 

「あ、ありがとうございます。

意見をもらえるだけで助かります」

 

・・・相当弱ってますね

 

「まぁアレですよ!今後のことは

これから考えるとして・・・今日は

せっかくの美味しいご飯なんですから、

しっかり楽しんで帰りましょう!」

 

「そ、そうですね!こんなお店滅多に来られませんからね!」

 

お金があれば入れるってお店じゃ

ないですからねぇ・・・

 

「更に言えばなんたって無料です!

思いっきり食べて無料券を提供した

先生にしかめっ面させてやりましょう!」

 

それに無理にでもテンション上げて

いかないと、ナァーザさんが倒れますからね!

 

「はいっ!頑張っちゃいましょう!」

 

乗ってくれましたか・・・

せめて味わって食べるとしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそもなんでリリがここまで全方位に気を

使わないといけないんですかねぇ?




気遣いの人リリルカ。

ミアハ死すべし

そりゃディアンケヒト様も怒りますってお話

剣姫さん?しっかり誘導されましたよ?
そうしないと追いついちゃいますからね
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